TS転生者のライザのアトリエでのなんてことない生活 作:雷雷帝王
最近外が暑いと思ってる作者です。これって自分が暑がりってことですかねえ
ライザとレントの言うことを聞いてから1日がたち、今日はボオスが水の湧き出る古式秘具を見せる約束をライザとしていたため、ボクたちはブルネン邸に来ていた。あと、流石に昨日首に掛けていた看板は外している
「来たな。こっちだ、付いてきてくれ」
ボオスにそう言われ付いていくと、倉庫の様な場所に着いた
「ここだ……。ブルネン家では『水生みの離れ』と呼んでいる」
「水、生み?あっ……」
「泉じゃ、ない……。この光る球自体から、水が湧き出てる?」
「湧き出た水は、昔からある地下水路を通じて水源の滝として流れ落ちている」
「清水を溢れさせる『渦巻く白と輝く青』……クリント王国の古式秘具か……!!」
「モリッツ氏が高台の調査に激怒した理由、だな。『これ』が、あの森から奪われた水なんだ」
「これが、この球が、村の水源だったてえのか?今までずっと使ってた水が?信じられねえ……」
「一体、どうしてこんな物が、ここに?島の人たちが、クリント王国の子孫だから……?」
「いや……この球が離れに据え付けられたのは、もっと最近だ。それまでに、村の水源は涸れていた」
「水が不足してた頃は、水路のあちこちに塞いだ溜め池でなんとか水不足を補っていた、って聞いたことあるよ」
「島はすぐ下に岩盤があって、ろくに井戸も掘れねえしな。ずっと昔には、普通の水が湧いてたらしいが」
「そういえばお父さんも、麦ができるようになったのはほんの何代か前だ、とか言ってたっけ……。それまで島の人は、乾きに強くて地面から水を集めるクーケンフルーツばかり育ててたんだってさ」
「これは、数代前のブルネン家の人間が、どこからか持ち帰ったそうだ。それ以上のことは聞いていない。あの森から、キロたちオーレン族から奪ったものを……。ぬけぬけとこんな所に据え付けて、ブルネン家は、村での権勢を得てきたんだ……」
「!!……」
オーレン族から奪ったもの、か……
「こんな、もののせいで……!!」
「待て」
「あんたが……なんで、あんたが止めるんだ!!オーレン族なんだろう!?」
「そうだ。しかし恐らく、これを壊せば即座に村は水を失う……今、感情に任せて動くべきでは、ない」
「リラさんありがとう……」
「じゃあ……俺は、どうすればいいんだ。俺には、何ができる」
「ボオス、その……球を持ち帰った数代前の人の話、モリッツさんに訊くとか、詳しく調べられない?」
「できなくはない、と思うが……そんなものを調べてどうする」
「上手く説明できないんだけど、何かをうっすらと感じるんだ。物事の繋がりみたいな、ものかな。この球を辿って、色んなものを調べていくうちに、解決の糸口が掴める気がする」
「そうだな。リラの言う通り、水の問題もある。性急に動かず、着実に片付けていこう」
「うん。クリント王国の錬金術がやったことだし同じ錬金術士としちゃ、放ってはおけないよね!」
「!!そう、だな……」
「……」
そして話は終わり、ボクたちは一旦解散することにした。……ボクはどうすれば
ボクは解散した後、ボクはすぐに家に帰るために帰路に着いた。いつもはクラウディアと一緒に帰るが今は一人になりたい気分だった。が、今日は運が悪い日らしい
「レイー!」
そう言いながらクラウディアはボクの方に走って来た
「レイ!一緒に帰ろう!」
「……うん、そうだね。一緒に帰ろっか」
「?レイ、大丈夫……?」
「えっ、全然っ!大丈夫……!」
「でも──」
「大丈夫だって言ってるじゃん!!」
「レイ……?」
「!ごめん……。やっぱり今日は一人で帰るよ……」
ボクはそう言うとクラウディアの返答も聞かずに全速力で走って帰った
ボクは家に帰り、直した扉を急いで閉じてボクは鍵を掛けた。そして、そのままボクは扉を背にうずくまった。だが、すぐに扉が叩かれた
「レイ、どうしたの……?ボオス君の所に行ってから変だよ。悩みがあるなら──」
「うるさい、帰ってくれ。……今は誰とも話したくない」
「……そっか。じゃあ、またね」
「……」
そう言ったクラウディアはバレンツ邸に帰っていった。……ごめん、ごめんね。恩を仇で返す形になっちゃって。でも、今は誰とも話したくない。と、思っていたらまた扉が叩かれた。ボクはそれを無視しようとしたが、声を聞いてビックリした
「レイ、開けて」
「クラウディア……!?……なんでまた来たの?一人にしてって言ったでしょ」
「そう、だね。けど……!今のレイは一人にしたくないわ!だから、開けて……」
「……どうせ言ったってクラウディアには分からないことだよ」
「そうだね。でも、聞くだけならできるわ……!だから、話すだけでもしよ……?」
「…………分かった」
「!ありがとう……!!」
ボクは扉を開けたら何やら荷物を持ったクラウディアが立っていた
「クラウディア、その荷物は?」
「これ?これは今日レイのお家に泊まろうと思って急いでまとめたの」
「えっ……いやいや、えっ……?ルベルトさんはなんて言ってたの?」
「お父さんは危ない所に行かないならいいって」
「あっ、そう……ならいいんだけど。……じゃあ、とりあえず入りな」
「うん!お邪魔します……!」
そう言って、クラウディアはボクの家に入ってきた
クラウディアが泊まることになり、今ボクとクラウディアはテーブルを挟んで座っていた。そして、お互いに言葉を出さないせいで気まずいことになっていた。が、クラウディアがそれを破った
「……レイ、今日はどうしたの?すごく思い詰めた顔してるから。私、心配したんだよ」
「……ごめん。ただ、ボオスの言葉にちょっと考えじゃって、ね……」
「ボオス君の言葉……?」
「うん。ボオスのオーレン族から奪ったものって言葉にボクも同じだなあ、って思っちゃった」
「同じ……?」
「だってそうでしょ。あの球はオーレン族から水を奪って、ボクの先祖はオーレン族の命を弄んで産まれた……。そしてボクはその子孫だ。違いが水か命かでしかない」
「……」
「知らなかったじゃ済まされない。そして、知ったからには背負わなきゃ。でも、ボクはどうしたらいいのか分からないんだ。謝って済むことじゃない。けど、ボクが命を断てば悲しむ人がいる。ねえ……クラウディア、ボクはどうしたらいいのかな……?」
ボクはそうクラウディアに投げ掛けてしまった。自分で考えなきゃいけないことなのに……
「……レイ、私の演奏聞いてくれる?」
レイガルン·アガタール…ボオスの言葉に自分はどうしたらいいのか分からなくなった人。クラウディアの突拍子のない言葉に驚いている