ーーアルケミ大陸 北西部 ヨア山中腹ーー
『はあっ……はあ…』
(荒い息を吐く)
【大丈夫?ハル…?】
(心配そうに)
『大丈夫……まだ…行こう。』
【ハル…今日はこのくらいにしよう?君は高山病にかかってる…!これ以上は本当に、あぶないよ!】
『うっ……』
(意識を失いかける)
【”回復の風”…!ハル…もうダメだ。帰ろう?】
『でも…まだ、全然登れて…なぃ…!』
(歯を食いしばる)
【焦らなくてもいいんだ…前回よりも、34mも高く登れたんだよ!?この調子なら、頂上まできっとすぐだよ…!】
『あぁ…うん…』
(回復を受けて落ち着き、観念したように)
【うんうん…よく頑張ったね、ハル。きっと…金の鳥さんも見てくれてるよ!絶対に…たどり着こうね!】
ーーアルケミ大陸 北西部 ヨア山の麓、帰らずの森ーー
【でも…どうして、イデアちゃんを連れてこないの?二人とも、とっても仲良しなのに?】
『もちろん…イデアをこんな、息もまともにできないような場所へ、連れて行きたくないだけだよ…』
(息を吐く)
【フフッ…でも、僕に最初会ったころは、二人一緒だったね?】
(ちょっと楽しそうに)
『無理についてきたんだ…』
【ハルのこと、心配してるんだよ?大切だから…】
『僕だって…そうさ。だから…こんな、辛い目にあう必要もない。僕が金の鳥に会って…僕の願いも、イデアの願いも…叶える』
(意志を込めて)
【へぇ…!叶えられる願いって一つだけじゃないんだね!太っ腹ぁ!】
(驚いて声が高くなる)
『あ…いや…どうなんだろう…おとぎ話には、書かれてなかったな…ただ、願いが叶うとしか。』
(ハッとして)
【まぁまぁ…きっとすぐに出会えるよ!そしたら、ハルのおねがいも、イデアのおねがいも叶えてって、金の鳥さんに言ってみよう?】
(提案する)
『うん…そうだね。それが…いい。』
【ねぇ…ハル?ハルはどうして…こんなに辛い思いをしてまで、金の鳥さんに、会いに行こうとしてるの?】
(恐る恐る、聞く)
『あぁ…そういえば…考えてなかった…』
(はぐらかすように)
【えぇ~!?そんなぁ!ハル、ウソつかないでよぉ!】
『フフッ…ごめんごめん。次回までに、考えておくね。』
ーーアルケミ大陸 北西部 ヨア山麓、竜の巣ーー
(2匹のドラゴンが現れる)
【ごきげんよう!ジェド!】
(気さくなあいさつ)
〔ごきげんよう、ウアス。どうだった?〕
(落ち着いた声で)
【ハルはとっても凄いよ…!日に日に頂上まで近付いてる。このままいけば…きっとすぐだよ!】
(興奮して)
〔アハハ…そっちじゃあなくって…金の鳥さんのことだよ。〕
(ウアスの様子に、楽しげに)
【あっ、えへへ。…うーん…どうなんだろうね?確かに、頂上には鳥の巣がある…でも、それは”フレスベルグ”の巣で…金の鳥さんの巣じゃないんだよね。】
(考えるように)
〔フレスベルグに、願いを叶える力があるとは…聞いたことはないな。〕
【うん…でも、ハルとイデアがそう言ってたんだ。ヨア山の頂上には、金の鳥さんの巣がある…】
〔うぅん…まぁ……引き続き、ヨア山で金の鳥の捜索を続けるよ。何か見つけたら、真っ先にウアスへ知らせるからな。〕
【ありがとう、ジェド!】
つづく……