光ちゃんと司先生が結ばれる話   作:青紫

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オオカミ少女⑥

 何度目かのフィギュアスケート大会出場。

 準備は万端、いつも通り滑って当然の如く勝つだけだ。

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・

 

 こいつで・・・フィニッシュ!

 

 2分30秒の滑走を終えて私はゆっくりと顔を上げる。

 

 その途端、割れんばかりの歓声と拍手が私に向けて送られた。

 ありがとう!みんな応援ありがとう!

 ヒャッハー!もっと褒めてくれていいのよ!

 

 よっし!今日もいい感じにこなせたみたいだ。

 確かな手応えを感じながらスケートリンクから退場。

 コーチ役である慎一郎さんが出迎えてくれた。

 

「お疲れ様。今日も素晴らしい出来栄えだ」

「どうもです。後半ちょっとバテたけど、何とかなってよかったあ~」

「フフッ、全然そうは見えなかったぞ」

「いやいや、これでも内心かなりテンパってたよ」

 

 演技中はとにかく無心で全集中!なんて人もいるけど、

 私は結構いろいろ考えてしまうタイプ。

 雑念がポンポン出て来きて困るくらいだ。

 『ヤベッ!』『うわっ!』『キッツ!』『アカーン!!』

 なんて感じのことが演技中ずっと脳裏をよぎってます。

 顔に出さないようにするのが大変なのよ。

 

 そうこうしているうちに次の選手が登場だ。

 随分と緊張しているみたいで、何だか危なっかしい。

 『頑張れ☆頑張れ☆』というエールを込めて見つめてみた。

 私の視線に気付いた彼女は慌てて顔を背け、アタフタしながら氷上へ出て行く。

 『ヒッ!』と小さく悲鳴を上げたのは何故?

 慎一郎さんの真顔が怖かったのかな?

 誤解です。この人ただの優しいパパなんです!

 

 ・・・・・・・・・・

 

 他の追随を許さない、ぶっちぎりの高得点で私は優勝した。

 これでまた一歩メダリストに近づいた。

 その実感を胸に、私は表彰台に立つ。

 あ、くしゃみでそう。

 写真撮影は待っ・・・ぶぇくしょーいぃ!!

 後日、盛大なくしゃみをする狼嵜光の写真が雑誌に掲載されることになる。

 恥ずかしい!誰か止めてよね。

 

「お…珍しい」

 

 大会終了後の帰宅途中、スマホを見るとヨダカからメッセージが届いていた。

 最近ようやくLINEを覚えたヨダカである。既読スルーは奴の十八番だ。

 

【今日の大会はレベルが低かった】

【お前も含めてな】

 

 イラッ!

 こいつはホントに、人をイラつかせる天才だな。

 弟子に『よくやった』の一言があってもいいと思うんですがねぇ。

 というか、会場まで来ていたなら一声かけろよ!

 

〖さーせんw〗

 

 とだけ返信しておいた。

 

 ●

 

 10歳だ。

 私の年齢も遂に二桁になった。

 ここまで笑いあり涙ありのいろいろあったぜ。

 

 私頑張った。超頑張った。

 結果はちゃんとついてきて業界ではそれなりの名声を勝ち取れた。

 そしてなんと私・・・

 テレビに出ちゃいましたー!YA-HA-!!

 『フィギュア界の新星!天才少女・狼嵜光』として鮮烈デビュー。

 放送された時は嬉し恥ずかしで転げ回ったわ。

 テレビの私カ~ワ~イイ!

 でも顔造りすぎww何なのその喋り方wwキモwwww

 

 テレビ出演という目標達成。

 だけどまだだ。まだこんな所で満足していられない。

 狙うのはオリンピックの金メダルなのだから。

 

 有名になると近づいて来る人も自然と増える。

 学校ではクラスメイト以外からも話しかけられるようになったし、

 ご近所さんは言うまでもなく、外を歩いているだけで見知らぬ人から声をかけられたりする。

 そうなると、やたらと不機嫌になる人物が約一名。

 鴗鳥家の長男、理凰である。

 

「光!何やってんだ、行くぞ」

「あ、うん。応援ありがとうございます。じゃあ急ぎますので…」

 

 ファンの人とちょっと立ち話をしていただけでコレである。

 私が有名になったのがうらやましいのか『散れ!』とばかりに近づく人を追い払うのだ。

 それが男だった場合は敵意むき出しで噛みつくもんだから、私も気苦労が絶えない。 

 理凰ってばホント口が悪くなったよね。

 昔はこんな子じゃなかったのに、幼馴染として一緒に育った私は悲しいよ。

 エイヴァさんからは『ウザかったらブッ叩いてOK』と許可を頂いている。

 『私のこの手が光って唸る!』なんて事態にならないことを願うぞ。

 

「態度悪いよ。何をそんなにイラついてるの?」

「……お前、無防備すぎなんだよ」

「なんだねキミは、いっちょ前に私のナイト気取りか?」

「そ、そ、そんなんじゃねーよ!」

 

 『大事な家族は俺が護る!』という使命感が暴走中なの?

 理凰は学校でファンクラブができるモテ男に成長していた。

 これが私じゃなかったらツンデレナイトに胸キュンしていたはずだろう。

 しかし、私は男の子に守られるほどヤワな女じゃない。

 それに・・・

 

「身長180センチ」

「あ?」

「タッパが180以上じゃないと嫌なの!」

「何の話だよ!?」

 

 こっちの話です。気にしたら負け。

 

 例の恩人・・・

 目測180越えの彼とは、2年以上経過した今も会えていない。

 テレビ出演で少しは期待したのだが、何の問い合わせもないとの事だ。

 私って自分が思うほど魅力がないのかな?

 彼からしたらただの子供で、わざわざ会いたくなるような奴じゃないのかも。

 そう考えたら落ち込んできた・・・泣きそう。

 

 いいや、そんなことはない、はず。

 私の成長が楽しみだって言ってくれたんだもん。

 きっとまだ私の名声値が足りないのだ。

 もっと頑張らないと。

 『狼嵜光はここにいるぞ!』と彼に届くように。

 

 ●

 

 新緑の季節、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 私は今、迷子になったヨダカという生物を探しています。

 奴は私の電話に出ないばかりか、自分のスマートホンを投げ捨てるという暴挙に出て行方不明。

 画面のひび割れたスマホを発見したが本人は何処にもいない。

 もう辺りが暗くなって来ているのに、なんで私が陰キャ迷子の捜索をせなアカンねん。

 理凰にも協力してもらっているけど、探す対象がアレなのでイマイチやる気が出ない。

 むむ、あっちの草むらから気配がする。

 野生のヨダカが飛び出して来るかもしれない。

 そこかぁ!・・・・・・女の子???

 

 ヨダカじゃなく女の子が出て来た。

 びっくりしたぁ。もうちょっとで互いのデコが正面衝突するところだったぞ。

 彼女もスケートをやっているっぽい。

 私の服を見て『お姫様みたい』と褒めてくれた。

 おお、見る目がありますな~是非友達になってくれぃ!!

 学校ではともかく、スケートをやっている同年代女子とは何故か親密になれていないので、彼女が仲良くしてくれるなら嬉しいな。

 新たな友人ゲットだぜ!と喜んでいると、いつの間にか理凰が来ていた。 

 そして、まだ名前も知らない彼女に向かって『ブスエビフライ』なんて暴言を吐いたのだ。

 

 シャイニング!フィンガァァァァァ!!

 

 間髪入れずビンタを叩き込んだ。

 お前今のはダメだろ。初対面の女の子にブスは一発アウトだろ。

 彼女は私の友人になってくれるかもしれなかった女の子だぞ!

 あーもう台無しだよ。今のビンタで絶対引かれたよ。

 こうしてお互いの名前を名乗ることもできず、彼女とは別れたのだった。

 理凰、お前帰ったら説教な。

 

 ヨダカは結局見つからなかったので慎一郎さんには、

 『ホロウ内部でエーテリアス化した。手遅れw』とだけ伝えておいた。

 ゼンゼロおもしれー。

 

 ・・・・・・・・・・・・

 

 スケートリンクが点検中で使えない・・・だと・・・。

 ルクス東山FSC?どこなのそれ?

 え?一人で行って来い・・・いいんですかい!

 やったー!ヨダカから解放されたー!自由だー!

 

 久々の解放感で移動も全然苦じゃなかった。

 たどり着いたルクス東山は名港ウインドよりこじんまりとした設備だった。

 ま、滑れるならどこでもいいか。

 弘法は筆を選ばず、私は氷上を選ばずだからね。

 

 うわっと!何かすごく落ち込んでる子が・・・あれ?

 この間、理凰がブスよばわりした女の子と再会した。

 なんか外野から陰口を言われて気に病んでいるみたいだ。

 誰の保護者か知らないけど、ムカつくなあ。

 あのー、我が子が可愛いのは解りますけど、

 他者を貶めてもあなた方の子供は上達しませんよww

 

 あんなの気にしたらダメダメ。

 ほら、一緒に滑りましょうや。

 彼女の手を引いてスケートリンクへのりこめー。

 私が初めてスケートをしたときは理凰が手を引いてくれた。

 その時は本当にありがたいと思ったので、いつか私も誰かにやってみたかったのだ。

 

 あ、手が離れ・・・ん?

 なんだこの子、もしかして私と張り合おうとしてる?

 ちょっとだけスピードアップ。するとまた彼女は追いすがって来る。

 この子・・・・・・面白い!!

 今までも私に対抗しようとして来る子は何人かいたが、この子は何かが違う。

 ならばと、私は得意のジャンプをしてみせる。

 こんなサービス滅多にしないんだからね☆

 

 うごっ!彼女の頭突きが私の腹にめり込んだ。

 そのまま、ぶつかられて押し倒されてしまう。

 何?頭突きするほどビックリしたの?

 それともこれが彼女流の挨拶なの?

 プルプル震えているので、まさかどこかケガしたの・・・ひぃぃ!

 なんかヤバい、彼女の目つきが完全にいっちゃってる!?

 今のジャンプはどうすればできるのかと、それを教えろと喚いている。

 そういうのは級が上がれば自然と覚えるから・・・

 なんでそんなに必死なん?

 その後に彼女が呟いた一言を私は聞き逃さなかった。

 

「この歳で跳べなきゃ光ちゃんに勝てないよ!」

 

 わーお・・・私に勝つつもりなんだ。

 やっぱこの子おもしれーわ!気に入った!!

 いいね!すごくイイよ!そういうメラメラしてるの大好きよ。

 って、怖い怖い怖い! 

 ジャンプジャンプ言いながらゾンビみたいに迫って来ないで。

 また押し倒された!?レスリングならキミの圧勝じゃんw

 

 彼女は結束いのりと言うらしい。

 今日から友達、そしてライバルだね、いのりちゃん。

 私にはわかるよ。キミは絶対に強くなる。

 そして私のいる場所まで一気に駆け上がって来るんだ。

 いのりちゃんには選手としてもっとも重要な熱意がある。

 時にそれは、技量も経験も才能も、何もかも飛び越える力になるのを知っているよ。

 いろんなものを犠牲にして積み上げるしかできない、私にはない確かな熱を、いのりちゃんは持っている。

 

 ・・・・・・・・・・

 

 いのりちゃんと、いつか同じ舞台で戦えることを願ってルクス東山を後にした。

 頑張る理由が増えたぞ。負けられないな。

 うーん、何だか無性にエビフライが食べたくなったよ。

 エイヴァさんにリクエストしてみようかな?

 

 ●

 

 また暑い季節がやって来た。

 この時期になると例の彼を思い出してしまう。

 私が彼と再会できるのはいつになるのだろうか?

 もしかして、このままずっと会えずじまいなんてこと・・・泣けるぜ。

 

 それはさておき、今日の名港杯は気合入れて行かないと。

 え?ヨダカ見に来る気なの?

 全身黒づくめは縁起悪いから、観戦するならすみっこにしてね。

 

 さあ 戦争の時間だ!!

 

 問題ない。

 全てが予定調和だ。

 有象無象をことごとく蹴散らして、

 最高のスケーターになるのは、一番なのはこの私だ!

 天才なんて軽い言葉で片付けてくれるなよ。

 こちとら、一番になるための努力も、それに見合う対価もキッチリ払っているんだからな。

 何より、ヨダカの鬼畜レッスンを乗り越えて来たという確固たる自負がある。

 こんなところで、敗けるはずがないんだよ!

 

 ・・・・・・・・・・・・・・

 

 ふぅ・・・何とかなった。

 

 偉そうなこと言ってすんません。

 滑ってる最中はスイッチが切り替わるというか、ちょっと野生化しちゃうのよ。

 あの状態疲れるから、普段はもっとゆるーい感じの光ちゃんでいたいの。

 あ、いのりちゃん発見。今の滑り見てくれたんだ。

 どう?どう?私のことブッ○したくなった?

 いのりちゃんには『お前を殺す』って早く言ってほしいな☆

 

 さて、帰るか。

 今日は早く帰るように言われているので、サッサと帰ろう。

 小学校早退選手権レコードホルダーの私は伊達じゃない。

 ヨダカにバッタリ会う前に帰ってみせる。

 観客席には・・・いるはずないか、あんな陰気を私が見逃はずがない。

 一応、視線を観客席へ巡らせて・・・!?!?

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・いた。

 

 いた。見つけた。

 やっと、やっと、やっと見つけた!

 

 もちろんヨダカのことではない。

 私が見つけたのは彼だ。

 散々待ち焦がれた、恩人の彼だ!!

 

 2階席、あっ!離席した。

 今すぐダッシュで行けば追いつけるかも、着替えている時間はない。

 言わないと、話さないと!

 私だよって、スケート上手くなったよって、会いたかったよって言わないと!!

 待って!お願い、行かないで、待って!

 

 チッ!こんな時に足が・・・気合入れて滑り過ぎた。

 これじゃ走るの、無理か、こんなガクガクの足だと、また病院に行こうって言わちゃうな。

 せっかく彼がいるってのに、私はまた失敗するの?

 そんなのはもう嫌だ。

 

 うまく力が入らない足を無理やり動かす。

 とにかく、追わないと。

 少しでも彼に近づきたくて焦った私は前方不注意で誰かにぶつかる。

 

「っ!?ごめんなさい」

「何をしている。早く帰れと言ったはずだが」

 

 ヨダカァァァぁぁ!!

 なんでいるんだよ。呼んでねーよ。

 どけって!今、お前に構っている暇はないんだ。

 

「邪魔すんな!ちょ、ホントにじゃま!」

「体に無駄な疲労を残すな。この程度で満足する気ではないのだろう?」

「普段見せない優しさと私へ共感が今最高にうっとうしい!!」

「帰るぞ、もう車は手配してる。今日はゆっくり休め」

「お前こんな時だけいいコーチぶりやがって!は、放して、はなせぇーーー!」

 

 思いのほか力強いヨダカは私をひょいと担ぎ上げる。

 そのまま外へ出てジタバタする私をタクシーの後部座席へと投げるように押し込んだ。

 あの、私まだ着替えてないんですが?

 普段、人を気遣い慣れてないから、いろいろと雑でありがた迷惑なんですが!

 いい事してやったぜみたいな顔で去ろうとするんじゃねーよ。

 無情にもタクシーは出発する。

 私が降ろせと言っているのに完全無視、この運ちゃんも鬼畜だ。

 

 名港杯の疲れ、彼を発見したことの興奮、そして邪魔してくれたヨダカへの憎悪。

 これらが絶妙に合わさって私は心身共にぐったりしていた。

 やっと会えると思ったのに、おのれヨダカ、もうヤダ疲れたよ。

 

「お嬢ちゃん。変わった格好をしているね」

 

 暇なのか無神経なのか、疲労困憊の私に運転手が話しかけて来た。

 

「ええ、まあ、フィギュアを少々やってまして…」

「おお!フィギュアか、おじさんの部屋にも飾ってあるよ。クレーンゲームで取ったやつとか」 

「それ違う」

 

 スケートって言えばよかった。

 

 ●

 

 あの後、タクシーはちゃんと私を家に送り届けてくれた。

 衣装のまま帰宅した私にエイヴァさんは驚いていたが、ヨダカの仕業だとわかると納得した。

 じゃれ付いて来る汐恩を躱しながら、風呂、メシ、寝るの行動を淡々とこなした。

 ベッドに倒れ込んで、彼の事を考える。

 せっかくのチャンスを逃してしまった自分が情けなくて仕方がない。

 

「すぐにわかったなぁ・・・うん、あれは絶対間違いないよ」

 

 2年以上経っていても私はちゃんと覚えていた。

 というよりも、今日彼を発見した瞬間あの日の思い出が一気に鮮明化したのだ。

 

 名港杯を見に来ていた。それはなぜ?私を見に来た?

 そうだったら嬉しいけど、何か引っ掛かる。

 スケート関係の仕事に就きたいと言っていたっけ・・・

 ネックストラップ、カード・・・そうだ!アレはコーチが首から下げるヤツじゃないか!

 彼は今誰かのコーチをしている。だから教え子に付き添って来たと考えるのが妥当だ。

 でも、各スケートクラブのコーチ陣は最初に調べたはず・・・だとすれば、

 何らかの理由で最近コーチになった、とか?

 考えれば考えるほど自分の推理が正しく思えて来る。

 

 これは完全に私の落ち度だ。

 一度の情報収集で諦めず、定期的にFSCのスタッフを調査すべきだった。

 私は自分用のパソコンを立ち上げクラブの公式サイトを閲覧する。

 サイトには生徒募集の案内の他に、所属するコーチの情報も顔写真付きで載せられている事が多い。

 

「ここじゃない…ここも違う……ここは」

 

 幾つものサイトを開いては閉じを繰り返し、私はたどり着いた。

 

《ルクス東山FSC》

 

 奇しくもそこは、いのりちゃんの所属するクラブだった。

 震えそうになる指で、スタッフ紹介の項目をクリック。

 そうして私は目当ての情報を見つける。

 顔写真、間違いなし。夢にまで見た彼の顔だ。

 肩書・アシスタントコーチ。

 

「……あけうらじ……つかさ…」

 

 知りたくて知りたくて堪らなかった、彼の名前がようやく判明した。

 

 明浦路司(あけうらじつかさ)・・・覚えた。覚えたよ。

 忘れない。絶対に忘れない。忘れないよ。

 明浦路さん、明浦路さん、司さん、司さん、明浦路司さん!!

 

 私は光。狼嵜光だよ。

 知ってる?それとも知らない?

 どっちでもいいや、

 私のこと絶対に覚えてもらう。

 忘れられないようにしてあげる。

 

 あは、あはははははははははwww

 あー何だか笑えて来た。

 これから楽しみだなぁ。

 

「へへ……司かぁ…司さんって言うんだ……きゃー////」

 

 高揚感からベッドの上でゴロゴロバタバタしていたら、

 エイヴァさんが心配そうに様子を見に来た。

 そのちょっと怯えた表情何よ?

 

「何かの発作?」

「おかまいなく」

「エクソシスト呼ぶ?」

「いりません」

「発情期?」

「かもね!!」

 

 扉閉めてもらっていいっスか? 

 もうちょっとバタバタしたいんです。

 

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