【リボン】のヒーローアカデミア   作:嘘しか言わん狐

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反省会

地獄の轟家〜外伝〜地獄で踊る者達の行進(エンデヴァーズ・パレード)事件の放課後、私達は質問攻めに合っていた。

あんなトラウマレベルの物を見た後に、メンタルが凄い。

 

「維折ちゃんの個性ってリボンじゃないの?なんで治癒するのか分からないんだけど…」

 

「渡我君の個性は変身した相手の個性も使えるのか!?」

 

「あのリボン轟の氷も効いてなかったし!銃にもなってるよね!」

 

「オイラとしてはスリーサイズを聞きてぇな」

 

パァンッ

 

「私の個性はリボンだよ。治癒する理由は知らん…」

 

「本人でも分かんないんだ…」

 

「リボンを出す時は必ず手からで、出し過ぎるとキャパが来て手が裂けるけど、エンデヴァーの群れ作った時は壊されたそばから壊れた部分を繋いで再生させたので、消耗は抑えてある」

 

「じゃあさ!氷が効かなかったのはなんで?すぐに割れてたよね」

 

「ほら、物質はなんでも振動すれば熱を持つので無数のエンデヴァー全員を細かに素早く振動させておけば高熱となって氷は届かない。それに、振動自体にも破壊力があるから一瞬で破壊し続けるのは結構簡単だったよ」

 

「頭いいっ!!そんなん知らんかった!」

 

「なるほど…声を出していたのも振動によるものですわね。」

 

実はエンデヴァー軍団はその振動でなんとかすればいいだけなので中身スカスカの省エネモードだったりする。

 

「トガの変身は見た目だけなのです。個性を使えるのはイオリちゃんのだけなのです」

 

「そうなんや〜なんか条件とかあるんかな?」

 

「愛なのです」

 

「おぉぉ〜!!愛!!」

 

芦戸ちゃんが目をキラキラさせている。

そういえば芦戸ちゃんの酸も私のリボンを溶かせるから相性悪いんだよね。この子自体もダンスやってるから格闘のポテンシャルはあるはずだし。

 

「しかしリボンかぁ…名前によらずチートだ」

 

「な、瀬呂のテープもなんかねぇの?貼り付けたら2倍とか」

 

「あるわけないだろ…!」

 

上鳴君が肘でつつくと瀬呂君がありえない、とばかりに憤る。個性なんて出来ると思えば出来るんじゃないの?

貼り付けたら2倍になるのはそれシールじゃない?

 

「治ると思って出したら治るんじゃない?」

 

「そんな適当な〜!」

 

「個性なんて結局は自分だけの力なんだし、使いたいって思えば好きに進化すると思うよ」

 

「んなめちゃくちゃな…」

 

 

私だってマスケット銃撃ちたいって思わなかったら一生リボンでペチペチしてるだけだったかもしれないし。

 


 

 

轟焦凍は考える。

自分が負けたのは、仕方ないことだった。

あんな状況でも、まったく効いていないと分かっていながら氷だけを使ったから負けたのだ。

 

自分の左側が酷く醜く思えて、氷の中に閉じ込めたのに。

 

勝てない……そう思った。

袴田維折との一戦は闘いとすら呼べない、酷い物だったがもし左を使っていれば?

 

「…クソッ…!」

 

自分は、対等に闘う土俵にすら上がっていなかった。

氷では勝てない、どうあがいても勝てない、と叩きつけられてしまったのだから、搦手だろうと負けは負けだと認める。

 

「右だけじゃ……越えれねぇのか…?」

 

憎々しく燈した左の炎を眺めては、脳裏にチラつく実父の姿に顔を顰める。

あの時、これを使っていたら結果は違っただろうか。

 

お母さんの力()だけでは、ダメだと言うのか?

 

醜い力()に頼らなくてはいけないほど自分は弱いのか?

 

「……お母さん…おれは…どうしたら…」

 

 


 

 

 

爆豪勝己は、今日だけで二度の敗北を喫した。

一度目はずっと見下してきたデクに、二度目はそれを逆撫でするように翻弄されたあのバカップル共に。

 

堪え難い屈辱だった。

 

心がおれてしまいそうなくらいに、グラついていた。

 

「氷の奴見て…!敵わねぇんじゃねぇかと思っちまった…!」

 

自分を追いかけてきたデクとの問答は、意外にもそれほど悪い気分ではなかった。

 

「クソッ…!!ポニーテールの奴の言うことに納得しちまった…!クソがッ!クソッ……!テメェもだ…デク!」

 

悔しさと屈辱で涙さえ流した。

目の前のデクの姿が滲んで、表情はうかがえない程だ。

 

「それに、クソ!あの陰湿舐めプリボンもだっ!!!アイツについて回ってる団子頭もッ!!あのバカップル共には完全にやられたッ!!!」

 

バチバチ、と火花の散る掌を握りしめて、力任せに肺を喉を響かせる。

 

「こっからだ俺は!!!こっから…!!いいか!?俺はここで一番になってやる!!!」

 

爆豪勝己の咆哮だけが、彼の心の暗雲を祓った。

 

 

 

 

カサ…カサカサ…

 

 

 

「っ……!?」

 

そして緑谷出久は、それを見た。

それは本来主人公であるからだろうか?それともよく周りを観察する本人の資質だろうか?

 

 

カサ…カサリ…カサカサ…

 

『ミツカッタ…テッタイ…スル…!』

 

『ニゲロ…ニゲロ……』

 

『ホウコクダ…!ホウコクダ…!』

 

「なんなんだ……これは…?」

 

それは小さな手脚の生えた耳に、いくつかの目が付いている貴重な生物が、壁に張り付いてこちらを覗き込んでいたのだ。

 

「テメェどこ見とんだデクぁ゙!!」

 

「ご、ごめんっ!!」

 

もう一度そちらに目をやった時には、それらはもうどこにもいなかった。

 

 


 

 

カサカサ…ゾワワ…

 

 

 

「はい…えぇ……えぇそうです。だれも、私の正体には気づいていません。はい。えぇ………そうです」

 

蠢く耳の形をした虫の中に、少年が一人、座り込んでいる。

時計に仕込んだ通信機をイヤホンに接続しており、相手の声は聞こえないが誰かと話をしている、見るからに不審な少年だ。

 

「はい…えぇ…えぇ……死柄木弔ですか?多分触れば勝てるんじゃないすか。はい…ですが念の為…ええ、可能ですか?…はい、ではそちらはおまかせします…」

 

 

カサカサ…カサカサ…

 

 

「万一の時は私が始末します…ご安心を…オール・フォー・ワン…」

 

 

すでに悪意は、すぐそこまで迫ってきている。




果たして謎の新キャラとはまともに闘うのか!?
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