【リボン】のヒーローアカデミア   作:嘘しか言わん狐

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委員長はメガネ

考えろ…考えろ袴田維折。

どうすれば誰にも見られずに進める?

これは潜入任務だ。一つの痕跡も残してはならない。

 

「オールマイトが教師として就任したと聞いて!」

「オールマイトの授業がどんなものかお聞きしたく…」

「オールマイトの授業は…」

 

通りたくねぇ、この道。

 

「イオリちゃん、遅刻しますよ」

 

「ヒミコ……新技考えたんだけど」

 

「今ですかぁ?」

 

「今こそ使える新技だよ」

 

ヒミコの手を掴んで、私とヒミコの身体中にリボンを纏わせる。ただのリボンではない、リボンに多彩な色をつけてある。

これを身体中に纏わせながら、移動と共に風景と同じ色を写せば……原始的なステルス迷彩の出来上がりだ!

 

「よくこんなの思いつきますね…思いついても普通やらないと言うか、やれないですよ」

 

「この前デク君とかエンデヴァーとか作ったでしょ?それと同じ原理だよ。それならこれもできるでしょ!」

 

「なるほどなのです。確かに…まぁ不可能ではないですね」

 

見事、誰も私達に気づいてない。

動く一瞬目に違和感はあるかもだけどマスコミに見抜けるものではない。謎にマイトセンスとか個性関係ない能力*1が搭載されてるオールマイトは見破れるのかな…?

 

「しめしめ…これなら葉隠ちゃんごっこができるぜ」

 

「それは面白そうなのです。透明三姉妹!」

 

プリズムリバー(光を分散させる三角柱)三姉妹!」

 

なんてこった、私達はプリズムリバー三姉妹だった。

実際には私の迷彩は光学迷彩ではなく、アナログの迷彩なのでまったくの別物なのだが……

 

バンド組もうかな。私ヴァイオリン。

 

 


 

 

「学級委員長を決めてもらう」

 

 

「「「学校っぽいのきたー!」」」

 

「がっ…」

 

「………なのです」

 

出遅れるヴィラン予備軍二人。

いやぁ…ちょっと今日何食べるか考えてて…

 

「委員長!やりたいです!」

「ウチもやりたいです」

「オイラのマニフェストは女子全員膝上30cm!」

「僕の為にある奴☆」

「トガが委員長になったら毎日人を斬り刻み放題にします」

「じゃあ私が委員長になったら1Aの制服全員リボン増々フリル増量ゴスロリリボンにしてやるよ、勿論男子も」

 

別に私は委員長はメガネの法則に則って飯田君に任せたいので手は挙げてない。でも爆豪君には着せてやりたいな……

 

「静粛にしたまえ!他を牽引する責任重大な仕事だぞ!やりたいものがなれるものでも無いだろう!」

 

天高くそびえ立つその手は一本の大樹のようだった。

 

「そびえ立ってんじゃねぇか」

「日も浅いのに信頼もクソもないわ飯田ちゃん」

梅雨ちゃんもクソとか言うんだ…

「そんなもん皆自分にいれらぁ!」

 

「だからこそここで複数票を取ったものが真に相応しい人間ということにならないか!?どうでしょうか先生!」

 

「時間内に決まればなんでもいいよ」

 

一瞬で寝た……寝付き良いな先生。

 

「さてと、ヒミコ誰にいれる?」

 

「百ちゃんです」

 

「私はメガネの飯田君。これで三つ編みなら完璧なんだけどなぁ」

 

「そんなテンプレ委員長いまだに残存するのです?そんなのイジられるためにやってるとしか思えないのです」

 

「だから滅んだ」

 

しばらくヒミコとおしゃべりするだけの平和な時間だ。

どうせ私達に票が入るわけ無い。不真面目なのは自覚してるし、マニフェストが「人を斬り刻む」と「制服リボン改造」とかふざけてるもん。

 

カサカサ…カサ…

 

「うわっ気持ち悪っ」

 

パァン!!

 

「びっくりしたぁ……維折ちゃんどうしたん?」

 

「いや…ちょっと虫?みたいなのがいてびっくりしてティロ・フィナっちゃった」

 

「虫?虫なんてどっから入ったんやろ」

 

「なんか変な形だったような気もするけど…」

 

 

まぁいいか、ただの虫だろ。

 

 

 


 

 

B組にも、特例と呼ばれた二人がいる。

ひとりは元々個性を誇示したがり暴力性のある典型的なヴィラン予備軍の少女、もう一人は目立った素行不良は無いが身元の怪しく個性の強力な少年だった。

 

 

「うぉぉぉぁぁあっ!?い、痛ェ!!!」

 

「おいどうした!?」

「大丈夫かな…?血が出てるけど…」

「アンタ…保健室行ってきたら…?」

 

その少年が突如として奇声を上げながら頭から血を噴き出していれば、ヒーロー志望なら、まして雄英生なら心配しないわけがない。

 

「いや…!いや大丈夫!大丈夫だよ、ははは…」

 

「大丈夫なわけあるか!!すぐリカバリーガールのところに行くぞ!」

 

「いや!大丈夫です!平気平気!平気だもんね〜!」

 

「どう見ても様子がおかしい…」

 

「あぁ…神よ……」

 

少年の名は『力内吸大(りきうちきゅうだい)』。

年齢15歳…を名乗っているが、実際には33歳だ!

 

個性は2つ!1つは『耳虫』。

耳のような歪な虫を放って諜報活動が行える!

この虫は受けたダメージがそのまま本体に返ってきてしまうぞ!ついでに身体に貼り付けることで自分の身体を別物に変えられる!

ただし基本的に自動操縦だ!

 

 

2つ目は『パワー吸収』。

他人からパワーを吸い取り自分の力に変えるぞ!

こっちが彼本来の個性だ!

耳虫と合わせることで遠距離からパワーを奪えるぞ!

 

ちなみに雄英の授業では、この本来の個性だけを使っている!

 

「ブラド先生、僕が連れていきますよ」

 

「うむ、すまないな物間。連れてってやってくれ」

 

「え!?いやいやいや…大丈夫ですってぇ〜!」

 

まずい!まずいぞ!今この場を離れるのはまずい!

さっきあのリボン女に一匹潰されたから、緊急避難でもうすぐここに耳虫が戻って来る!俺の身体で隠さないとまずい!

 

「大丈夫です先生!俺は先生の授業を受けたいんです!」

 

「し、しかしなぁ…」

 

もしもバレたらオール・フォー・ワンに殺されてしまう!

せっかく個性も貰って雄英にまで入れたのによ!

俺は青春を取り戻すんだよぉ〜!

 

「へ、へへへ‥さ!授業続けましょうよぉ〜」

 

「君…頭から血が出てるんだよ?僕達B組は仲間じゃないか、助けせてくれよ」

 

「は、ははは…へへ、嬉しいなぁ…物間くん、心配してくれるのかい?」

 

うるせぇ!助けてくれるってんならほっといてくれぇ!

 

「げばぁぁぁっ!?」

 

「力内!力内ーーーっ!?」

 

突如力内の身体がグチャグチャに破裂した異常事態だったが物間によって保健室に連行されたため一命を取り留めたという。

 

 


 

 

「げ!なんか踏んだのです」

 

「またこの虫だ。やっぱり何者かの個性か…?」

 

「この虫僕も見たよ、この前かっちゃんと話してる時に、偶然見かけて。気持ち悪かったなぁ…」

 

 

デク君も見たのか、この謎の虫。

こんなの原作にいなかった。

というかそもそも、警報が鳴らなかったのも気になる。

 

「皆!列になってバスに乗り込むんだ!」

 

もう、USJが始まるというのに警報が鳴らなかった…雄英に死柄木は来てない…?どうして来ない?何が食い違っている…?

 

私が存在していることで原作から乖離したということか…

いやそれは今更か。

 

……なにか、私の知らない大いなる悪意が近づいてる気がする。久しぶりに、キツく結んだリボンみたいに気を引き締めないと。

*1
謎能力あるのは維折も同じだが




次回USJ襲撃
頑張れ力内少年(33)雄英でキャンパスライフを送るんだ
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