【リボン】のヒーローアカデミア   作:嘘しか言わん狐

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そろそろエンデヴァー…というか轟家推しに薪にされそう





地獄の轟炎司

結果的には怪我人0人で終わったUSJヴィラン襲撃事件の後には、新たなる戦いが待ち受けていた。

 

「ということで、雄英体育祭が迫ってきている」

 

「「「「学校っぽいのきたー!!!」」」」

 

パァンッ

 

ヒラヒラと沢山のリボンが舞い散る。

 

「袴田、クラッカーを撃つな」

 

「盛り上げようと思って…」

 

「いらん、片付けてくれ」

 

こんなゴミのように散らかったリボンでも、リボンはリボン。ふわりと指を振れば自分でゴミ箱に飛んでいく。

 

「でも大丈夫なんすか?この前ヴィランに襲撃されましたけど」

 

「逆に開催する事で雄英の危機管理体制が盤石だとしめす……て考えらしい。……」

 

チラッと相澤先生に右腕のあたりを見られる。

やっぱり先生としては心配なんだろう、心配してもらえるというのはうれしいことだ。見放される方が辛い。

 

「何より、雄英の体育祭は最大のチャンス。敵如きで中止していい催しじゃない」

 

「まぁ結構楽勝だったしな〜」

 

「いや中止しようよ!?」

 

上鳴君、私は死ぬところだったんだが。

私は楽勝ではなかったんだが。

 

「ヒミコ〜!」

 

「よしよし…頑張りましたねぇ」

 

「ヒミコぉ〜ヒミコ好きぃ〜♡」

 

「ヒミコもイオリちゃんの事大好きですよ〜」

 

「……」

 

相澤先生にめっちゃ見られてる。

そろそろ怒られるかな…?

 

「峰田君雄英体育祭見たことないの!?」

 

「あるにきまってんだろ!そういうことじゃなくてよ〜……」

 

なんか眠くなってきたな……

自分自身の回復効果はホーリーマミにならないと低いままだというのに、変身してる間はすっごい気分良いのに、変身解けたらめちゃくちゃ身体が重ダルいんだよな……

血は一瞬で回復するんだけど……

 

あんまり多用は出来ない。

 

「…袴田、貧血か?サルミアッキ食うか?」

 

「え、それはぁ…いらないです…」

 

あんなもん人の食うもんじゃない。

やっぱ相澤先生って味音痴なんじゃないの?

普段10秒チャージしか摂取しないのも、普通の食事が美味しく感じないとかそういうのじゃないの?

 

相澤先生、食事の楽しさ知らないんだ……

 

「年に一回、計三回だけのチャンス…」

 

「相澤先生可哀想…」

 

「袴田」

 

「はい」

 

「反省文1枚書いてろ」

 

「はい」

 

「イオリちゃんかわいそ。もぐもぐ」

 

それ本当に思ってる?

 

「渡我、先生が話してる時にパフェを食うな、反省文5枚」

 

「……なのです」

 

 


 

 

「頑張ろうね体育祭!!!」

 

「顔がアレだよ麗日さん!?」

 

「どうした?全然うららかじゃないよ」

 

「せ」

 

カチャ…

 

「悪かったもう撃たないでくれ!まだ言ってねぇ!」

 

「え〜バレた、撃たせてよ、癖になってるんだ人をティロ・フィナるの」

 

それにどうせ弾丸は回復効果付きの制圧弾だ。

音と衝撃は派手だけど殺傷能力はゼロ。

 

「みんな!私!頑張る!!!」

 

「お茶子ちゃんはかぁいいねぇ」

 

「いいのか、キャラがフワフワしてんぞ」

 

「キャラがゼロ・グラビティしてんだから正常」

 

とりあえず食事にしよう。

今日はレバーのソース煮、鶏レバー串5本、チョコレートパフェがデザートだ。

 

「美味しそうね、レバーが好きなの?」

 

「血はよく足りなくなるのです」

 

「あなたがそれを言うのね…」

 

「あぁ…私達の愛の証なんだ」

 

体力テストの時の大量失血事件の時に私の血をペロペロしてたんでヒミコの性癖はもうA組にはバレてる。

そもそも本人が別に隠す気も無さそうなメンタルなのは、成長といえる…のか?

 

「お金欲しいからヒーローに!?」

 

「なんか、ごめんね不純で…!」

 

「私なんて別にお金もいらないし人も助ける気も別にないのです、元気だしてください」

 

「逆になんで雄英来たんだ…」

 

「ヒミコは巴マミヒーロー事務所のNo.2になるからね」

 

「巴マミって誰…?」

 

なに、巴マミは…知られてない…?

だから私のコスチュームを見ても誰もマミさんと呼ばなかったのか。なんでだろ、アンパンマンとかマリオはあるのに。

 

「絶対ヒーローになってお金稼いで、父ちゃん母ちゃんに楽させてあげるんだ!」

 

「そんなにしてあげたいって思える親御さんは特別だねぇ…普通の親は自分の娘に笑うなと強要したり人間じゃない子産んじゃったって言ったりやることなすこと全否定するものなのですよ?」

 

「それは…別に普通ではない気が…」

 

楽しい雑談に花を咲かせる。

これも青春なんだなぁ。

 

「…ところで…ヒミコちゃん、それなに?」

 

「これですか?ザクロラズベリーパフェと、ザクロのシフォンケーキ、ザクロパイです」

 

「全部デザートじゃん!」

 

「偏り過ぎだよトガちゃん」

 

「太るぞ」

 

見事にザクロばっかり。

ヒミコは好きな物をとことん突き詰める所がある。

聞けば、吸血衝動が露呈してからは大好物のザクロもあまり食べさせて貰えなかったらしい。

……とはいえそもそもあまり一般家庭の食卓に並ぶものでもないのはヒミコも分かってるだろうし多分言うほど怒ってない。

いつもの悪ぶってるヒミコだ。

 

「そうだ、じゃあ体育祭に向けてトレーニング用のダミー人形でも出してあげようか?」

 

「えっ!?は、袴田のダミー人形…?いやだなぁ…」

 

「維折のダミーを好き放題に!?!?」

 

瞬間、峰田実はナイフで服を黒板に張り付けにされた。

私が止める間もない一瞬だった。別に止めはしないが。

 

「次は耳を斬り落としてあげるねぇ」

 

「分かった!オイラが悪かった!」

 

「まぁ待てヒミコ、教室が汚れる。ここは私が……」

 

するりと手から伸びるリボンに、イメージを乗せて複製体を創り上げる。見る見る内に精製される人物は……

 

「ひっ!?」

 

「おい待て!それはやめろ!やめてくれ!」

 

「いやぁぁぁあっ!!?」

 

『峰田ァァァア!俺を見ろォ!!!』

 

「殺してくれ…!殺してくれ〜〜〜〜ッ!!!!」

 

「すごい!エンデヴァーだ!かっこいいなぁ〜!」

 

ご存知、エンデヴァーだ。

エンデヴァーが峰田を抱きかかえてどこかへ走り去っていくのを見て、デク君以外のA組が一斉に各々の個性を発動して逃げ隠れた。

 

「はッ…はッ…はッ…俺…完全…に…!エンデヴァーに…!負けて…!」

 

「袴田さん…お願いします…あれはもう二度と使わないでください…!お願いします…!お願いします…!」

 

「百ちゃんそれはなんなの?」 

 

ヤオモモにいたっては巨大で分厚いマトリョーシカの中に隠れている。隠れられてるかこれ?

これ核シェルターみたいな材質使ってるよね。

 

葉隠ちゃん……ダメだ服を完全に脱ぎ捨てている。

これではもうどこにいるか分からない。

 

梅雨ちゃん…梅雨ちゃんもう保護色使えたっけ?

今の恐怖で習得したの?凄いね。

 

「……体育祭では禁止ですね、それ」

 

「そうみたい。これじゃ試合にならない…」

 

「お…お願いします!直接鍛えてください!エンデヴァーはいやだ…エンデヴァーはいやだ…!」

 

芦戸ちゃんのピンクのお顔がアバターくらい真っ青になってる。瞳孔が震えて焦点が合ってない。そんなにか……

 

「ふぅむそうかエンデヴァーはいやか……」

 

「お願いします…!エンデヴァーとスリザリンは嫌…!」

 

「グリフィンドール!!」

 

巴マミは伝わらないのにハリー・ポッターは伝わる謎。

とにかく、体育祭ではこれ禁止にしておかなきゃ。

体育祭は皆が見てる場、こんなので勝っても巴マミの名に傷がつく。

 

体育祭までに皆鍛えておかないと。

B組には、私の知らない奴が二人、いるはずだ。

どっちかが内通者の恐れも当然ある。

 

全体の戦力を上げるのは悪い考えじゃないはずだ。

 

「轟君…轟君!?息してない!轟君ーー!」

 

「そんな…ハンカチを喉に押し込んで窒息してる…!」

 

「回復なら任せてHealing Magic

 

「それ何語!?」

 

あの一件以来私の治癒能力はほぼチートの領域に入った。

回復の一瞬だけホーリーマミになれば変身後のクソダルさはほとんど無い。それに腕の一本くらいなら無くなっても生やせる。

ソースは私の右腕。

 

「ころしてくれ」

 

「轟君がフニャフニャになってる…」

 

「轟君、私が悪かった。もうエンデヴァーは使わない」

 

「…ほ、ほんとうか…?」

 

「約束するよ」

 

「ありがとう…」

 

グッと硬い握手を交わす。

まさか自殺を図るとは思わなかった。

本当に申し訳ないと思っている。

これ轟君、エンデヴァーの事務所行けるかな…?

 

 


 

 

『峰田ァァァア!なぜ逃げる峰田ァァァア!』

 

「逃げるに決まってんだろォ!!」

 

その後、雄英高校で男子児童を追いかけ回すエンデヴァーのウワサが瞬く間に広まったという。




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