すいません
輝蛍「筋肉たるんだ!!」
すいません
輝蛍「アリスに会う時間が減る!」
すいません
輝蛍「……では、良い幻想を」
輝蛍side
霊華「ここで軸に対して水平に蹴りを入れるとぴったりと相手の膝に当たる」
輝蛍「力の入れどころはこの腰からの連結の際のスピードですね」
霊華「慣れると一発入れただけで相手の動きに大きな影響を与えられる。但し敵によって位置が違うから狙うのが少し難しいが、お前は体が柔らかいから自分よりデカイ相手にも対応しやすいだろうが」
覚醒を使いこなせるようになりつつあり、基礎体力も大幅に増加したと見られ、霊華さんが修行メニューを技中心に切り替えた。
各種族の特徴から敵の属性、必ずあるクセ、弱点部位や得意な攻撃、生息域等、闘いに必要な知識を嫌というほど教え込まれた。一回で覚えなくてはならないことが多数あり、一度覚えたことを思い出そうとすると頭が痛くなる。
勉強は嫌いじゃないけども、これはちょっと…
霊華「ん?どうした、不満か?」
やばい、変な顔してるのを見られてしまった。なんとかして適当な言い訳つけてこの状況を打破しないと。最悪変なこと言ったら霊華さんのことだ、あの畜生なメニューに更に追加があるに決まっている。
あ、汗が止まらない……!
いや、ここは平常心で、平常心で……!
輝蛍「な、なんでもねぇですよ!?ちょっとクシャミが出なくてですね…ハハッ」
しかし、そう簡単にはいかないようだ。
平常心で受け応えをしているはずなのに、自然と目線を逸らしてしまう…!
しかも、それを怪しんで霊華さんがこちらに近づいてきた。
待てよ?もしここで嘘ついたのバレたら、それこそあの畜生なメニューが俺の身に襲いかかってくるじゃないか?
……ぎゃああああ!!こんな事なら正直に言えばよかったぁあああああ!!!!
霊華「なんだ騒ぎ出して、落ち着きのない奴め」
霊華さんが腕を回しながら俺に近づいて来た。
さよなら、皆。俺はもう終わりだ…
死を覚悟したその時だった…
……………ヒュン!
飛来物か何処からかこちら目掛けて高速で落下してきた。
輝蛍「博麗式・地盤畳返し!!」
両手を地面に埋め、畳を返すように思いっきり引っぺがす。地面はボロボロと長方形型に剥がれる。飛来物はその地面に刺さり勢いを失う。
霊華「やれやれ、私が助けてやろうと思ったがいらなかったみたいだな」
輝蛍「手ェ出してもよかったんですよ霊華さん?
…それより、随分ご挨拶じゃないか猛霞!?」
空を見た。そこにはそいつの姿があった。
腕を組み直立姿勢で空に浮いているそいつは、どこか優雅で落ち着いた趣がある。しかしその目は完全に獲物を狩りに来る狩人。武骨なデザインをした仮面のそいつからはそんなオーラが漂っている
猛霞、以前俺を襲撃してきた奴。
再び来た、と言うことは今度は完全に”殺し”に来た
そう思って間違いないだろう…
猛霞「久しぶりだ諸君、あれから元気だっただろうか?少なからず私はその辺の妖怪を研究した後、美味しく頂いたよ」
霊華「ふん、こっちもそれなりに元気してたぞ?少なからず私達は仲良く、お前の壊した小屋を直してそこで暮らしておったわ!」
霊華さんが嫌味たっぷりに返事をした。これだけ見ているとやはり霊夢のお母さんなんだなぁと、こんな緊張感の漂っている空間の中でも思ってしまう。
猛霞「それはそれは…!”年寄り”とひ弱な少年には慣れぬ作業だったかな?いやぁ失礼」
霊華「ほほぉ、”年寄り”とな?よろしい降りてこい。その年寄りがお前らひよっこよりも強いことを教えてやろう」
指をクイクイっと、すると猛霞は空から降りてきた。彼奴は分かっているのだろうか…?
霊華さんが前回会った時とは比にならないほどの霊力を身体から放っているのを
猛霞「ほほぉ、流石は”先代博麗”と言っておこう。中々のモノをお持ちで」
腕を組んだまま、顎を撫で、物珍しそうに霊華さんを観察している猛華。その目は先程の狩人とは違いどちらかと言えば新しいものを見る無垢な少年の様な目の色だった。
霊華「さて、私をジロジロと見回すのは終わりだ。一発で沈めてやる、遺言はないか?」
猛霞「ない、なぜなら私は一撃では死なないからな。なんならその一撃、止めてやろうか?先代殿」
霊華「頭キタ………!」
霊華さんが飛び出す。右拳に溢れんばかりの霊力を込め、木っ端微塵にする勢いだ。その顔からは霊華特有の優しい笑顔はなく、”殺す”
それを少しも隠すことなく露わにして…
対し、猛霞は動かない。腕を組み、顎を撫でながらその場を動こうとしない。
まるで、美術館に展示された彫刻、電池の切れた時計の針、永い時を生きた大樹の幹、コンクリートで固められた地面、死人。
じっと、その場を動かずにいた。
音も立てず、呼吸すら聞こえない、ただただ立っていた。
不気味すぎる、嫌な予感しかしない…
握った拳から嫌な汗が止まらなかった。
霊華「舐められたものだ!そんなに死にたいのかぁ!」
猛霞「……………」
霊華「よかろう!望み通り殺してやる!!」
互いの距離、5メートル
霊華さんは右拳をたたんで背中に引くように上半身を捻る、さらに加速の勢いのまま猛霞に突っ込む。
霊華「ゆくぞ!博麗式…夢想封印!!!」
溜め込んだ霊気からは眩い光が放たれる、悪しき者を浄化する光、夢想封印。
霊華さんの拳が猛霞の顔面を捉えようとした…
が
猛霞「なるほど」
そうとだけ言って、霊華さんの拳に”触れた”
瞬間
………ぉおおおおおおおおお!!!!!!
けたたましい爆音と突風が二人を中心に起こる。
綺麗に咲いていた花々は粉々になって吹き飛び、地は裂ける。吹き荒ぶ突風は吹き飛ばすよりも潰すに近いものがあった。実際身に受けると体の自由を一気に奪われる感覚があった。肌をチリチリと切る風圧がさらに呼吸の自由を奪っていく、痛い、肺の中の空気を無理矢理出されている感じだ…
この一瞬の間に二人の決着は着いたのか、霊華さんは勝ったのか、無事なのか、さっきの安心が不安に変わっていく…
少しずつ煙が晴れていく、その中心に立っている二人は…
輝蛍「な、なんだと……!?」
煙の中から見えた光景は、歯を食いしばって拳を振るった霊華さんと、霊華さんの拳を指一つで止める猛華の姿だった。
猛華「とても、とても意味のある時間だった。先代、貴様が生前の状態で私と戦っていたら私は粉々になって姿形分からない状態で滅されていただろう」
霊華「お前のその眼、大した代物だな。私の正体に気付いてるなんて、妖忌以来の魔眼の持ち主だよ…」
猛華「さて、すまないが主の命故に貴様等を消さなければならない。観察出来るのもここまでだ」
霊華「ちぃっ…!」
猛華「さらばだ」
輝蛍「おぉおおおらぁあああ!!」
ばぁん!
猛華「………」
不意打ちとはいえ、一発入れたぞ!さぁ反応してこい猛華!
猛華「……天空輝蛍、私との戦いを望むか?」
良し、乗っかった!
輝蛍「聞いてる感じだと俺が、じゃなくてあんたが、だと思うけどなぁ!」
猛華「ふっ、良かろう…」
一発だ、一発入れればいい!
輝蛍「はぁ!」
他の事は考えず、一発だけ……!
霊華さんをこいつから離さなきゃ!
間合は十分、ここから確実に一発入れるには…
輝蛍「ここっ!」
猛華の左腿にかかと落としを入れにいく。それに猛華が反応、体を右にズラし攻撃を避けた。俺は落としたかかとを軸にして顔面目掛けて蹴り上げ、猛華はさらにそれを左手でいなす。
ここだ!
軸にした右脚を大きく落とし、地面を蹴り上げた。その勢いのまま体を捻りその右脚で再び顔面を狙う。その脚は猛華の顔面を、捉える!
輝蛍「蹴り、穿つ!!」
猛華「……!」
蹴りが直撃、猛華は低空バウンドを数回繰り返しながら10mほど吹き飛んだ。
輝蛍「俺が相手でも文句ねぇよな!霊華さんはやらせねぇぜ!」
はい、ここまでです!
ここ2ヶ月ほど頗る調子が悪く、ベットで寝込む事が多くなっていました。本当に申し訳ありませんでした。
ここからは1ヶ月以内には出していきたいと思いますので、はい、頑張ります
次回ですが、聖様を動かしてみようかと思います。
妖忌さんは上手く聖を乗せれるかな?
では、次回!