プロジェクト東京ドールズ:外伝 『忘却のイミテーション・ドール』   作:やさぐれショウ

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参 イクサ変身

港区赤坂近辺に、強いピグマリオン反応が検知された。直ちに出撃するDolls…

 

「今のアイツらには指揮官が居ねぇのか…」

 

「はい、マスターは現在検査入院中です。」

 

「なら、俺が行く。」

 

翔のこの言葉に、カナはビックリして言う。

 

「そ、それでは今のDollsの皆と対面する形になりますよ!?」

 

「バカ、ちゃんと対策はする。」

 

すると、翔は仮面舞踏会で使うような黒いマスクを掛けた。

 

「これなら、良いだろ?」

 

「……。」汗

 

翔は困惑するカナを無視し、IXAシステムを持って出撃した。

 

 

 

現場に着くと、もう既に9人のDollsが到着していた。近くには何人かの人の死体が転がっており、ピグマリオンもいる。一際目立っているのが、人間の唇のような姿に、長い舌が3つあるのが特徴のピグマリオンだ。

 

(見たこと無い形態…新型!?)

 

戸惑うサクラの隣に、ヤマダは立つ。

 

「マスター不在でこんなひどい相手……」

 

「ヤマダさ−−」

 

すると、ヤマダはハンマーを振り上げて新型ピグマリオンに襲い掛かった。

 

「フヒヒヒヒィ!!ガゼンモエルっす!!」

 

しかし、新型ピグマリオンは右腕部と思われる舌で、ヤマダを吹っ飛ばした。

 

「……阿呆が。」

(見てられねぇな、何だ今のは?)

 

陰から見守る翔は、思わずため息を着く。

 

「う…はは…あーいて……ひひ、滾る滾るゥ…!!」

 

全身に痛みを感じつつも、立ち上がるヤマダ。

 

「バカ!バラバラじゃダメだって!!」

 

「一度引いて立て直ーッ…!!」

 

アヤとレイナが指示を出そうとすると、上空から無数のピグマリオンが襲って来た。そのピグマリオン達を、レイナはハンマー1振りで撃破した。

 

「ヒューやるっスねぇ!レイナさん。」

 

しかし、向こうの道からもピグマリオンの増援がやって来る。そのタイミングで、翔が前に出て来て、イクサナックルから衝撃波を放った。それがピグマリオンに命中し、吹き飛ばす。

 

「「「!!」」」

 

姿を見せた事で、Dollsに気付かれる翔。しかし、動揺する事も無く淡々としている。

 

「よぉ、やってるか?」

 

「貴方、何者…?」

 

敵意を向けるレイナに、翔はこう言った。

 

「そうだな…S(エス)とでも名乗っておこう。」

 

その後、イクサベルトを取り出し…手慣れたように腰部に巻き付ける。

 

「それ、ドールハウスの!?何で貴方が持っているの…!?」

 

動揺するミサキに、翔は言う。

 

「IXAシステムの適合者になったからだ。」

 

イクサナックルを取り出し、自身の左手に強く押し当てる。

 

 

《R・E・A・D・Y》

 

 

ナックルから低い電子コールが響くと、次にサイレンのような待機音が響き始める。翔は特に変身ポーズを披露すること無く…

 

「…変身。」

 

…とだけ呟き、ナックルをベルトに取り付ける。

 

 

《F・I・S・T・O・N》

 

 

ベルトのイクサジェネレーターが赤く点滅し、十字架のようなエフェクトが回転しながら翔に移動…スーツを形成し、翔の全身に重なり、仮面ライダーイクサへと変身が完了した。

 

「ほよっ!?へ、変身したぁ!!?」

 

「それはカナさんしか使えない筈…なのに、どうして?」

 

翔が変身成功した事に驚きを隠せないヒヨとシオリ。

 

「言った筈だ…適合者になったからだ、ってな。」

 

イクサは構えを取り、Dollsに指示を出す。

 

「円陣を組んで防衛体制に入れ!!前に近接担当、円の中にはガン担当だ!!各自、近くの仲間をフォローしつつ、敵を確実に始末しろ!!」

 

いきなり出された指示に戸惑うDolls。そんな時、カナが通信機を通じてDollsに言う。

 

PPP−−

 

『皆さん!!しょ…んっ、んん……仮面ライダーイクサの指示に従ってください!!』

 

(おい…)汗

 

「「「了解!!」」」

 

カナがうっかり口を滑らせそうになったが、Dollsは彼女の指示に従った。イクサに変身した翔を臨時の指揮官とし、ピグマリオンと戦う。Dollsとイクサは円になり、接近してくる敵にはソードやハンマーで斬って殴った。近接で戦う仲間を援護するガン担当。イクサは肉弾戦で近接戦をメインに戦うが、時にイクサナックルで敵を殴り飛ばしたり、衝撃波を放って近付いてくる敵を遠ざけた。それでも、敵は次から次へとやって来る。

 

「このっ…次から次に−−」

 

「このままじゃジリ貧ですよ!!」

 

次第に疲れが見えてくるミサキと慌て始めるナナミ。

 

「ポニテは1回下がれ!!」

 

イクサはミサキとバトンタッチする形で、前線へ向かう。そして、素早く動き回りピグマリオンの群れを撹乱させる。その後、パンチだけでピグマリオンを次々と撃破していく。

 

「ちょっと、嘘でしょ…性能を抑えているセーブモードで、あんなに動けるの…!?」

 

「ヒェ〜、流石にチート過ぎやしません…?」

 

「Sさんの元々戦闘力が高いのかもしれませんね。」

 

高い戦闘力を持つイクサに驚くアヤとヤマダとシオリ。

 

「…あれが……仮面ライダー、イクサ……」

 

サクラもピグマリオンと戦うイクサを見守る。

 

「ッ!!」ドゴォッ!!

 

バリィンッ!!

 

ピグマリオンを撃破したイクサは、Dollsに言う。

 

「ボーっと突っ立ってんじゃねぇ!!新型を食い止めるんだろ!?」

 

彼の言葉に鼓舞され、Dollsは再びピグマリオンと戦い始める。アヤはガンから弾丸をピグマリオン目掛けて放ち、ユキはピグマリオンの脳天をハンマーで叩き割る。

 

(みなさんすごい!)

 

「……。」

 

戦闘に入ろうとするサクラの近くに降り立つイクサ。

 

「…行くぞ。」

 

「はいっ!!」

 

イクサと共に新型ピグマリオンに立ち向かうサクラ。イクサは格闘戦で新型ピグマリオンと交戦した後、後ろに下がる。そこに、サクラがソードを振るい、新型ピグマリオンを一刀両断した。新型ピグマリオンを撃破した後、近くの生存者に駆け寄るサクラ。

 

「しっかり−−」

 

「バカ!!まだ居るぞ!!」

 

しかし、サクラの頭上に2体目の新型ピグマリオンが現れた。

 

(嘘!?もう一匹−−!?)

 

その時、新型ピグマリオンが何者かに両断された。消滅するピグマリオンの背後から、Dollsと同じ格好をした少女が姿を現す。

 

「「…!?」」

 

「……はじめましてセンパイ。」

 

その少女は、自己紹介を始める。

 

 

私が10番目のドール……

 

『ノドカ』です

 

 

突然の出来事に、言葉を失うサクラ。そんな時、3体目の新型ピグマリオンがノドカと名乗る少女の背後に迫るのが見えた。すかさずイクサはナックルフエッスルを読み込み、イクサナックルを構える。

 

 

《イ・ク・サ・ナッ・ク・ル・ラ・イ・ズ・アッ・プ》

 

 

その後、新型ピグマリオン目掛けて飛び上がり、必殺技『ブロウクン・ファング』を放つ。ナックルからは光線のような衝撃波が発射され、新型ピグマリオンはたちまち砕け散った。

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