プロジェクト東京ドールズ:外伝 『忘却のイミテーション・ドール』   作:やさぐれショウ

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漆 光明と暗黒

ある日の休日…

 

サクラとノドカはオフの日であった。早速、サクラはノドカに声を掛ける。

 

「ノドカちゃん!!」

 

そして、当番表を見せながら家事をしようと言う。

 

「当番…命令…決まりですか。」

 

当番表を見ながら少し考えるノドカ。そして……

 

「わかりました、OKです。」

 

家事をやる事にした。彼女の言葉を聞き、笑顔を見せるサクラ。

 

「ありがとう!!じゃあ早速−−」

 

その日はお菓子作りの当番だった。だが、砂糖ではなく塩をドザーっと入れてしまい、慌てふためくサクラ。別の日には、掃除当番だったのだが……洗濯機の洗剤を丸々1本使った為、そこら中が泡だらけになった。サクラはそんなノドカを怒る事無く、1つ1つ丁寧に教えながら一緒に家事をした。

 

 

 

その日の夜……

 

どっと疲れてしまったサクラは、テーブルにぐったりしていた。そこに…

 

「お疲れ様です、サクラさん。」

 

シオリを初めとする、チームリーダーの3人がやって来て、サクラに温かい飲み物を渡した。

 

「シオリさん…レイナさん、アヤさんも……あ…ありがとうございます。」

 

「新人教育お疲れ様。」

 

「教育なんて…!」

 

アヤからの労いを、素直に受け取れないサクラは、またも自虐してしまう。

 

「ノドカちゃんは1人でもずっと強いし、踊れるし……私がやってることはムダなのかも…」

 

そんな彼女に、レイナは言う。

 

「そんなことはないわ、サクラ。貴女はノドカにとって大事なことをやっているわ。」

 

「え……」

 

レイナの後に、シオリも言う。

 

「デザインドールがどんな存在なのかまだわからないですけど……きっと彼女にも私たちと同じ…欠けた記憶や感情がある。」

 

最後にアヤがサクラに問う。

 

「それを埋めるのがなんなのか、あんたならわかるでしょ?」

 

アヤの言葉に、サクラはこれまでDollsの一員として過ごしてきた出来事を思い出す。

 

「…!!はい、わかります!!」

 

そして、飲み物を一気に飲み干し、ガタッと立ち上がる。そして、台所へと向かって行く。

 

「ちょ…どうしたのよ急に!?」

 

「ご飯炊いて来ます!!」

 

「はぁ!?」

 

困惑するアヤを余所に、サクラは言う。

 

「ノドカちゃん遅くまでシミュレーターで特訓中だから……夜食用に握っておきます!!」

 

この日、ノドカはシミュレーターで猛特訓している。それも、夜遅くまで行うそうだ。そんな彼女の為に、夜食を用意しようとサクラは考えたのだ。そんな彼女を見て、3人のチームリーダー微笑むのであった。

 

 

 

その頃、シミュレーションルーム前では……

 

「……。」

 

翔は特訓中のノドカを守るよう頼まれており、用心棒として出入り口に立っていた。ただ突っ立っているのではなく、聴覚や視覚、嗅覚、触覚等を集中し、敵の気配を探っていた。そして…

 

「……1体か。」

 

通路の奥に目を向ける。やがて、通路の向こうからは…カナが歩いて来る。しかし、翔の目は敵意を向ける眼差しだった。

 

「あら、お疲れ様です。青空君♪

 

「…何がお疲れ様だ。」

 

「そんなに怖い顔しないでください、私ですよ?カナです。」

 

「違うな…」

 

目の前にいるカナ(?)の言葉を否定する翔。

 

「本物の南田さんなら、俺を下の名前で呼ぶ。だが、お前は何だ?苗字で呼んだろ?それに……」

 

翔はイクサベルトを装着し、こう言った。

 

「お前からはなぁ、妖魔の匂いがすんだよ!!」

 

翔の言葉を聞き、カナの目つきが鋭くなる。そして、その正体を露にした。目が見当たらない顔、大きくねじれた2本の角、両腕にはブレードのような部位が着いているのが特徴の人型異形だった。

 

パスト・アルカリアか、この先には行かせねぇぜ?」

 

翔はイクサナックルを取り出すと、自身の左手に押し当て、起動する。

 

 

《R・E・A・D・Y》

 

 

「変身。」

 

 

《F・I・S・T・O・N》

 

 

仮面ライダーイクサ(セーブモード)へと姿を変えた翔は、襲い来るパスト・アルカリアを迎え撃つ。相手の両腕を抑え、頭突きを3発繰り出した後、ヤクザキックで遠ざける。その後、パスト・アルカリアに近付き、蹴り技でシミュレーションルームから離れた場所へどんどん押し返す。相手が腕を振り下ろせば、右腕で簡単に受け止め、乱暴に押し退けて左ストレートを顔面に繰り出した。

 

「…そんなモンか?」

 

終始余裕のイクサは、パスト・アルカリアを挑発する。すると、パスト・アルカリアは怪しい光を発生させると、偵察型妖魔を召喚しようとする。

 

(させるか!!)

 

すかさずイクサはベルトからナックルを取り外し、直後に怪しい光目掛けて衝撃波を発射した。それにより、怪しい光は消え、偵察型妖魔は解き放たれなかった。

 

「!?」

 

思わず後退り始めるパスト・アルカリア。そして、再びイクサの元へ走って来たと思ったら、背を向けて逃げ出す。

 

(…バカが。)

 

イクサはナックルフエッスルをベルトに装填し、読み込むと……

 

 

《イ・ク・サ・ナッ・ク・ル・ラ・イ・ズ・アッ・プ》

 

 

…ナックルにエネルギーをチャージし、必殺技ブロウクン・ファングをパスト・アルカリア目掛けて発射した。ナックルから発射された光弾は、パスト・アルカリアに命中し、ガラス細工のように粉々に粉砕した。

 

「…ったく、セキュリティガバガバじゃねぇか……」

 

変身を解き、元の姿に戻る翔。そのタイミングで、訓練を終えたノドカがシミュレーションルームから出て来た。

 

「…よぉ、お疲れさん。」

 

「……お疲れ様です。」

 

ノドカの前でも、翔はマスクを身に着けている。今のところ、素顔を見せたのはサクラのみである。

 

「さっさと寮へ行って休め、明日に響くだろ。」

 

「了解です、マスター。」

 

「俺はマスターじゃねぇ、早く行け。」

 

寮へ戻るノドカを見送った後、翔は観測室に向かった。コンピューターを起動すると、妖魔を探知するようプログラミングし、セキュリティを強化した。

 

(斑目さんは懐が広い…ちゃんと理由を話せば納得するだろ……それに、Dollsが妖魔に殺されるのは絶対にあってはならねぇからなぁ?)

 

後日、斑目とカナにセキュリティ強化のプログラミングを実施した事を告げると、2人は口をあんぐりさせて驚いたそうな……

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