おーい羂索! 夢バトルしようぜ夢バトル!   作:空吉

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たくさん読んでくださったみたいで心底感謝(マジアザ)ッス!!!
今後ともよろしくお願いいたします
文章は後からしれっと修正されます


第2話 「それでも」と言い続けてみた

 

 事件後、先輩たちに転校の挨拶をしたり、虎杖が祖父君のご供養を終えたり、五条悟と話し合って自分の死に様を決めていたり、なんやかんやあって、かの東京都立呪術高等専門学校に到着した。

 案内されながら呪術高専の説明を受けたが、あーなんかそんな感じのこと聞いたことあるな〜(前世で)と思いつつ。

 

 そんな中、宿儺と五条悟のどっちが強いかの話題になって、「負けちゃう?」「勝つさ」のやり取りを聞いたりした。それ覚えとけよ五条悟ほんま、新宿決戦に至るまで散々ネタにされていたからな。

 ちなみに俺の学長との面談は虎杖の後だった。

 出席番号順? いやまあ最初に確かめたかっただけかもしれんが。宿儺の器だし。それに面談と言うよりは面接な気はするが。細かいことはいいか。

 

 そして。

 

 

「君は、何のために呪術高専に来た」

「(GQuuuuuuXのテレビ放送を見るために)守りたい世界があるので。2023年……いや万が一を考えて2025年一杯までは必ず生き延びます」

 

『君は生き延びることができるか』じゃねぇ、やるんだよ!(伏黒並感)

 

「……いやに具体的だな。見たところ呪術師としての素質、そして素養も高いものがあるし、守りたい世界とやらがあるのは結構だが──その体格では戦いには向かないだろう」

「それでも!」

「君のような者が命を落とすのは珍しくもない世界だ」

「それでも!!」

「……呪術師に悔いのない死などない」

「それでも!!!」

「…………十分イカれてるのは分かった」

 

完 全 勝 利 U C 。(※まだ合格していません)

 思わず例のガッツポーズを決めてしまう。

 ここが俺の心象風景……じゃなくてなんだっけ……生得領域? だったなら、例のBGMが流れているだろう。

 五条悟──あ、もう先生って呼ばなきゃいかんのか……『先生』って感じしねえけどな、一応目上だから──五条()()()()がケラケラ笑っている。

 

「ね? すごいでしょ。なかなかいないよ、この時点でここまで精神が()()してるの。京都校の葵くらいかな?

 あと紫苑は意外と動けるよ、アクロバット得意だよね」

「まあそっすね。他にもパルクールとか、あと合気道も一応は。まあ総合しても虎杖には遠く及ばないですけど。

 どうしても一撃が軽くなりがちなのが悩みですけど、武器だとか……ある程度補う方法は考えるのと、あとは遠距離攻撃主体にするとかで、自分に合う戦闘手段を後々構築していくつもりです」

 

五条センセーにはここに来るまでに既にやってみせたから知っているが、とりあえずキャシィを借りて、この場でもちょっと実演してみせると、学長は少なからず驚いた表情を見せた。

 一撃も食らわなかったからね、当たらなければどうということはない戦法だ。いずれは3倍速くなりたいもんだぜ。

 

「──ああ、それから、先ほどの問いに真面目に答えると。

 俺の見てきた限りでは、別に呪術師じゃなくたって、『悔いのない死』なんか()()()()()()()()。文字通り()()()()悔いが残ったし──だからこそ、今俺が生きているんですけど。

 どちらも同じなら、戦う方がまだ希望がある。俺にはそのための才能があるみたいですからね」

 

この世界じゃ多分俺にしかわからん感覚だろう。俺のことです、などとは絶対に言わないが。

 

「……分かった。君も合格としよう。だが──その()()()()()()性格には、気をつけなさい」

「──ははっ! 了解です、学長」

 

うーん学長ぐう聖すぎる。俺の性根をきちんと見抜くとは、教育者の鑑か? この人もいずれお亡くなりになるんだっけ? 何とかできるならしたいかもしれんな。

 かくして、外で待ってもらっていた虎杖と共に、五条センセーから高専の寮を案内してもらう。

 部屋の位置は虎杖の隣だ。まあそりゃ新入生2人は並べるよね。人いないし。

 さくっと当座の荷物を片付けて虎杖の部屋を見に行くと、虎杖は【宿儺の器】でもあるけど、中の宿儺が【指】の在処を教えてくれるレーダーになるので格段に探しやすくなる〜みたいな話をしていた。ポケモンのダウジングマシンみてえだな。話に混ざってみる。

 

「まあぶっちゃけ俺も探せると思うけどね。街中歩きながら『過去を見て』もいいし、呪霊が指を取り込んでるかどうかも『見れ』ばわかるし」

「まあ紫苑の術式的には可能だろうけどね、さすがに全部ってのは難しいと思うよ。有用だから協力はしてもらうことになると思うけど」

「そっか〜。あ、全然話変わるんすけど、ここって図書館ない……ですよね多分、文献とか全部機密?

 呪術の基礎技術とか知りたいんですけど」

「華祥寺ってめちゃくちゃ勤勉? だよな、確か成績も良かったろ」

「あーいや予習……というより知識を溜め込みたいタイプでな。文章でまず読みたいんだけど」

 

虎杖の言葉にちょっと詰まりながら答えた。

 自分が知らないはずの『知識』をうっかり披露してしまっても困るし、そこのあたりの齟齬を埋めたかったというのが半分。

 もう半分は確かに予習というか、〝帳〟を始めとした結界術なり、早めに会得できるものはしておきたいのが半分。準備は早め早めを心がけたい。だって色々あって今後忙しくなるのが分かっているから──!!

 あとそもそも術式名まだ決めてられてないから調べたかったんだが。

 『見る』ことは世界最古の魔術だと聞いたこともあるし(前世で)、『過去視』なんかは歴史ある術式名あるんじゃないのと思うけど、多分俺のこれ……そういうのとちょっと効果が違う気がするんだよな……。

 

「あるにはあるけど、どちらかと言うと『習うより慣れろ』かな、方針としては。

 授業でも当然やるから安心してくれていいよ」

「まあそこは学校だし信用してますけど、初心者に『習うより慣れろ』はキツくない……? いや固定観念を先につけちゃう方が危険か……? 

 でも授業待つと時間が……こういう場合は大抵先輩を頼るけど面識ないし、やっぱり恵くんに訊くか」

 

などとワイワイ話しているうちに、治療を受けてから休んでいたらしき伏黒が復活してきた。噂をすればというやつか。同じ階に住人が2人も増えたことに文句を言っている。

 俺も静かなところの方が好みだけど、物の貸し借りとか同じフロアの方が楽だからな〜。

 そして明日、五条センセーは3人目の1年生を迎えに行くと宣った。当然着いていくことにする。

 制服が明日に間に合うといいんだが、結構改造の希望出したから難しいかもしれない。まあその時はその時だ。

 

 

 


 

 

 

「釘崎野薔薇。喜べ男子、紅一点……よ……」

 

翌日、原宿。

 自己紹介をする釘崎ちゃんの声が途切れ、彼女は目を丸くして俺を見ている。

 当然だろう、無事に制服が間に合ったので、今日の俺はファッションからメイクまで、バッチリ決めているのだ。虎杖と恵くんにも初見時は三度見された。

 

 軍帽風のキャップを特注して、ケープ風にしてもらった制服の上着にはボタンに加えチェーンをつけて、スカートはパニエ等でボリュームを出しすぎない、プリーツタイプのある程度シンプルなもの。だが金のラインの刺繍なんかを入れたり地味にはなっていない。

 手の装備はレザーのグローブに、脚は濃い色味だがシアー素材のタイツ、そしてこれもラインのデザインと少し品の良い金属系装飾をあしらったブーツ。

 メイクにしても、持ち得る技術の全てをかけて、少しでも男っぽいラインを消しつつ肌の艶感や色味を調整。アイメイクもシャドウからラインまで色味やテイストを揃えた。

 さらには肩口くらいの長さでストレートのつやっつやの黒髪も、メイクしているとはいえ日焼けのない肌も全て自前!

 そもそもの日常のケアからして、普段から様々なサロンに通ったり、もちろんスキンケアにも気を遣っていた甲斐があるというものだ。

 そうしてこの日に、この制服のデザインに合わせた、トップ層のコスプレイヤーとは言わずとも、ハイレベルな渾身のミリタリーロリィタ女装が完成したのだ! これが今後俺の戦闘服となるわけだな。

 待ち合わせが原宿でよかったね、人に紛れるからね。

 

「華祥寺紫苑です♡ 仙台の高校から来ました!」

「俺、虎杖悠仁。華祥寺と同じ仙台の高校から」

「伏黒恵」

 

少し低めだが、十分『女の子』にも聴こえる高めの声を意識してみる。ぽかんと口まで開けていた釘崎ちゃんは、続いた虎杖たちの自己紹介でハッと意識を取り戻すと、一直線に俺に詰め寄ってきた。

 

「──あんた、そのクオリティーで本当に男子なの!? どんだけ気合い入れてんのよ! 一瞬『紅一点』って前情報が間違ってたのかと思ったじゃない!」

「おお、けど騙されないとはさすが。10年女装やってたらね、このくらいにはなるって。

 あ、本当にただの趣味だから、色んな気は遣わなくていいよー。よろしく、釘崎さん」

 

言葉の端々に何となく気遣いを感じる、偉いね……。虎杖も恵くんもそうだったけども、間違っても「女の名前なのに、なんだ男か」とは言わないね……。

 握手を交わす。見た目でもやっぱり近いと親近感が少なからず湧くのか、虎杖たちよりは最初から心の壁も距離感もあまりない感触で第一印象は良さげだ。

 彼女みたいに見た目に気を遣っている、というところもあるんかね。女の子は清潔感気にするって言うし、女子じゃないのに唯一コスメ談義とかも出来そうな同級生だからな。

 現に虎杖と伏黒を見てため息をついている。これで後々良いトリオになるのだから、未来は明るい。と、不意に釘崎さんがこちらを振り向く。

 

「……あんた、こいつらのことは何て呼んでるの」

「ん? ああ、虎杖と恵くん、と」

「じゃあ私にも『さん』はいらない。私もあんたのことは名前の方が呼びやすいから『紫苑』て呼ぶわ」

「……わかった。ありがとう、釘崎」

 

野薔薇じゃなくてよかった。前世で散々メカ野薔薇だのネタにしてたから……ごめんね!

 

「えーっ、そしたら俺も紫苑って呼んでいい? 俺のことも悠仁って呼んでいいから」

「それはいいけど、虎杖は虎杖の方が呼びやすいんだよォ〜ッ、慣れればまあ……」

「……俺も『くん』付けて呼ぶのはやめてくれ。恵でいい」

「あらそう……? みんな急にどうしたんだ……」

 

なんだか面映い気分になる。背後では五条センセーが「青春だねぇ」とニヨニヨしていた気がするが黙殺した。……ニヨニヨが古い? ま、まだ平成だし……。

 

 その後、五条センセーによって東京観光と称し連れて来られた六本木。本当に観光だと思っていた虎杖と釘崎ちゃんは騒いでいるが、まあ五条センセーだし諦めてくれよな!

 それに初めての任務には難易度的にもちょうどいい予感がするぜ。むしろあの2人なら簡単なんじゃねえかな。

 

「じゃ、悠仁と野薔薇がペアね。中に入って呪霊を祓ってくること。紫苑と恵は僕と外で待機」

「……あれ? 俺待機組? 実地試験いいの?」

 

俺が首を傾げると、五条センセーは大丈夫、と口角を上げた。

 

「紫苑にはやってもらいたいことがあるからね。恵は病み上がりだから本当に待機。じゃ、いってら〜」

 

ぶちぶちと文句を言っていた野薔薇も、やると決めたら行動は早い。虎杖も呪具【屠坐魔】を手に後を追っていった。

 少しして五条センセーが、恵くんと俺をビルの入り口付近まで呼び寄せる。

 

「じゃ、紫苑は野薔薇たちが任務を終えるまで、このビル全体を『過去視』で見といて」

「ああ、虎杖が要監視なのにどうするのかと思ったら、紫苑に任せるんですね」

「それもあるけど、持続時間とか消費呪力とか、紫苑も把握しておきたいでしょ? 練習ね」

「あい〜。……あ、そしたらついでに()()も試したいので、恵は俺の肩に手を置いててもらっていいか?

 片手と()()も塞いじゃうので申し訳ない、センセーにもちょっとだけ試してほしいんだけど……全員こっちに集中しちまうのも危ないから一旦な」

 

俺はビルの全体が視界に入るよう移動すると、肩に恵の手が置かれたのを確認して、両の眼で対象をしっかりと捉える。

 

「今から行うのは『この建物で起こった過去の事象を映像として共有すること』。『1秒前』までに起こったことを更新しつつ、追いかけ再生のような形で見せる。範囲は『このビル全て』。

 始めます──拡張術式【再上映(リバイバル)】」

 

本来の俺の『過去視』は自分でしか見られない、分かりやすく言えば『サイコメトリ』というやつだ。1秒前まで更新され続けるからほぼリアルタイムと言える。

 ただし媒体は自分の「眼」。だからどちらかというと、『邪視』とか『魔眼』と呼ばれるタイプの術式と言える、はず。

 だから術式名を決めていない今は便宜上、そのまま【過去視の魔眼】と呼んでいる。ここだけの話、型月語って便利だ。俺は正直初見でよくわからない用語なんかは、知っている似たような概念とかに翻訳するタイプなのだ!

 ともあれ、これを、体に触れてもらう『縛り』で、俺が見た映像を他者に共有することができるようになる【拡張術式】。安定のために、事前に『術式の開示』を行っている。

 ネーミングを『ゆめうつし』と迷ったが、とりあえずこれで。あれは『現在の視界共有』であるからして。

 

「もう拡張術式会得してるとか、僕の仕事なくなるんだけど! いつ誰に教わったの!」

「恵に聞いた。五条センセーは担任なんでしょ、生徒がどこまで出来ているか把握しててもらわないと」

 

秘技・恵に聞いた。いや本当に教えてもらったのだ。やっぱり情報戦は大事だからね……なんかもうちょっとしたらジャンプ本誌で「大内通者時代」とかなんとか言われるようになるからさ……。

 信用できる人間には報告連絡相談を前々からしておかないとね、社会人の基本だね。五条センセーがこれをまともに出来ているかは置いておく。

 

「…………お、虎杖が早速一体やったな。釘崎の方も……」

「……等級は三級の下の下、だな。でも知能を持ってる……」

「「………うわ……」」

「虎杖素手で壁破壊はさすがにヤバいやん、あれ宿儺の力? 違うよな」

「まさかここまでやるとは……あ、五条先生、そっちに飛んできますよ、祓いますか?」

「なんか本当に仲間はずれって感じ〜。まあいいけどね、あと大丈夫だよ。野薔薇もちゃんとイカれてた」

 

再上映(リバイバル)】を終了して、恵と互いにどことなく疲れ目的な感覚を覚え、目をしぱしぱさせていると、ビルから飛び出した呪霊が天下の最強呪術と名高い【共鳴り】によって祓われていた。

 やーやっぱり釘崎しか勝たんね。後衛に回って前衛が呪霊の部位もぎ取ってきて【共鳴り】してしまうのが最速ってそれ一番言われてるから。

 廃ビルから出てきた釘崎と虎杖も距離が縮まったようだし何よりだ。

 被害者の子供は補助監督に任せて送り届け、五条センセーの奢りで飯の時間となる。折角なので高いものを食おうぜ! とウキウキの虎杖たち、あんまり出番がなかった恵は拗ねてんでしょ〜と絡まれ、俺はいつの間にか、買ったはいいものの色が合わなかったデパコスを釘崎に譲り渡す話になっていた。表面削れば使えんでしょ、とのこと。

 いやまあちゃんと保存してたからいいけどね、道具も死蔵されるより使ってもらった方がよかろう……。

 

 はてさて、いかにも連載序盤といった空気感が終わりに近づいている。次はというと……実は結構引きが印象深くて覚えている。エピソード『呪胎戴天』、『内1名死亡』のやつだな。

 しかしこいつは俺にとってはチャンスかもしれない。とてつもなく危険だが、何かを掴めそうな予感がしている。

 例えば、そうだ。『過去視』の先にある能力とか、なにか。業の深い生き物だよ全く。一回修正されるべきかもしれんな。

 




原作とそんなに変わらない部分はざっくり端折るスタイルとさせていただいております

【オリ主】
名前:華祥寺紫苑(かしょうじ・しおん)
年齢:15
誕生日:9月28日
出身地:埼玉県
高専入学方法:スカウト
術式:???(暫定【過去視の魔眼】)
趣味・特技:女装、競馬(馬券は買えない)
好きな食べ物:石焼きビビンバ、わさび
苦手な食べ物:ニオイが特殊かつ強いもの
ストレス:未来への不安
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