ハイスクールD×D 破壊を司る神の弟子 リメイク版   作:狂骨

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悪魔との邂逅

 

その翌日。目を覚ましたゼノは朱乃の用意した朝食を食べ終えると、荷物をまとめる。

 

「じゃあな。世話になった」

 

「あらあら。お時間までここにいて良いですのよ?」

 

「いや、タダ飯食わしてもらったうえに長く滞在するのは嫌だ。時間まで辺りを回ってくるよ」

 

「そうですか…。わかりました」

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

その後、ゼノは不動産へと向かい、スーパーなどが近い立地でのマンションを購入すると、早速その部屋で荷物を降ろし、水道光熱費などの契約も済ませる。

 

「…よし。部屋は確保と」

 

購入したのは一人暮らしにしてはやや広めな1LDKであり、数千万もするが、その額はビルスから事前に貰っていた金のうち、10%にも満たない程度であるために問題ない

 

更に予定よりも早く契約を終えたため、その隙間時間で近くの家具専門店から家具家電も調達し、部屋に設置した事でようやく形も手に入れた。

 

「マンションの契約、水道光熱費、家具家電__と。全部オッケーだな」

 

事前にウイスから渡されたオススメの家具一覧を全てチェックし終えると、ゼノは購入した大きなベッドの上で横になる。

 

「ふぅ…ようやく休める」

 

初めての母星での一人暮らし。ビルス星と違い、とても静かで落ち着きのある空間は安らぎを感じさせてくれる。

 

「あ、あとご近所さんに挨拶もしねぇとな。…まぁまたの機会で良いか」

 

それからゼノは約束の時間まで休憩も兼ねて昼寝をすると、起きてすぐ約束の場所へと向かうのであった。

 

○◇○◇○

 

俺は今…猛烈に嫌な状況に立たされていた、

 

「キャァー!!木場きゅんが兵藤と!?」

 

「綺麗な木場くんが汚れてしまうわ!!」

 

あ〜!!マジでうるせぇ!!俺だってこんなイケメンと歩くなんてゴメンだよ!!だけど今朝のリアス先輩に言われたからどうしようもねぇんだよ〜!!

 

俺が心の中で気持ちを吐露している合間に目的地へと到着した。

 

「ここだよ。さぁ入って」

 

「ここって…旧校舎の…『オカルト研究部』…?」

 

案内されたのはあまり使われていない旧校舎だった。本校舎よりも作りが古く、最低限の手入れしかされていないために老朽化している筈だ。

 

それでも俺は誘われるがまま、開かれた扉をくぐり、中へと入った。

 

 

ガチャ___

 

「部長。連れてきました」

 

「え…!?」

 

中へ入った俺は驚いてしまった。部屋の中は電気が消され、いくつかの蝋燭の灯りだけ灯されていて、しかも謎の魔法陣や道具などが幾つも置かれていた。

 

 

「やぁ。早かったね」

 

「…ども」

 

!?

俺はさらに驚いてしまった。それもそうだ。イケメンに挨拶し、椅子に座りながら羊羹を食べているのは学園でもマスコットと名高い『塔城小猫』ちゃんだからだ!

 

いや、小猫ちゃんだけじゃない!あともう1人は………え?誰!?

 

「むぐむぐ…ん?何だ?ジロジロと見てんじゃねぇよ」

 

そこに座っていたのは、小猫ちゃんと然程背丈が変わらない男子だった。三つ編みにした長い髪に綺麗な青い目を持っていて、最初は女の子かと思ったけど、脚を組みながら座り、ワイルドにロールケーキを丸々頬張るその素振りから男だと分かる。

だけど制服を着てないから生徒じゃない。なぜこんな所にいるんだろうか?

 

 

さらに今度は2大お姉様の1人であらせられる『姫島朱乃』先輩やお風呂から上がりバスタオルを巻いたリアス先輩までもが現れた。

 

うひょぉー!!やったぁー!!

 

「…いやらしい顔」

 

小猫ちゃんが半目で呆れている…ごめんね!だが!それでも良い!!こんな楽園に出会えたのだから!

 

俺が興奮していると服を着たリアス先輩が椅子に座り俺達に目を向けた。

 

「さて、これで全員揃ったわね。始めましょう」

 

ーーーーー

ーーー

 

「さて、兵藤くん。イッセーと呼んでもいいかしら?」

 

「はい!!」

 

「貴方も、ゼノと呼んでいいかしら?」

 

「お好きに」

 

それからリアスはイッセーに対して悪魔関連の説明を始める。

 

その傍では、ゼノも内容に興味を持ったのか、説明を聞いていた。

 

・イッセーが初めてできた彼女が堕天使であり、彼女に一度殺された

・殺されたが、リアスの持つ『悪魔の駒』という道具により彼女の眷属悪魔として蘇った。

・一方で堕天使については紹介した周りの友人に聞いてみても忘れており、携帯に記録していたアドレスも消えていた。

 

リアスの話すその内容を頭の中で要約してまとめると、現状を把握する。即ち堕天使は都合の良いように活動できると言うわけだ。

 

「(なるほど…堕天使は記憶まで操作できるのか。これはもっと深掘りする価値があるな)」

 

そんなこんなで、リアスのイッセーに対する説明は終わった。

 

「次は貴方の番よ」

 

「んあ?」

 

リアスの目線が此方へ向けられ、改めて昨晩の事について聞かれる。

 

「貴方は一体何者かしら?」

 

「前にも言っただろ。俺はただの一般人だ」

 

「あり得ないわ。普通の人間が堕天使の張った結界に入る事ができるなんて…それに、イッセーから聞いた話によると、あなた、結界を突き破って来たそうじゃない」

 

「結界…?なるほど。あのとき、景色が妙な色だと思ったけど結界だったのか…」

 

リアスの説明にゼノはあの日の光景について思い出すと、納得する。

 

「はぁ…仮に人間だとしたら忠告するわよ。貴方は今後、私達とは関わらない方が良いわ。昨晩、貴方と接触した堕天使はあなたの記憶を消せていない。証拠を隠滅するために近いうちに殺しにくる可能性があるわ」

 

「堕天使が?俺を殺しに?」

 

リアスの言葉を咀嚼するかのように繰り返し確認したゼノはまるで興奮するかのように目の色を変える。

 

「寧ろ面白そうだな」

 

「…え?え!?話を聞いてたの!?貴方は___」

 

「堕天使に顔を見られたから、今後は襲われる危険がある。自分達がいつでも守れる訳じゃない。だからこの件が済んだらこの街から出た方が良い。__って事だろ?別に俺は鍛えてるんだ。あんな鈍臭い三下風情にやられるほど柔じゃない」

 

そう言いゼノは鍛え上げられた腕を見せて拳を何度も握り締めて見せるが、それでもリアスは納得ができなかった。

 

「どう言う事かしら…?まさか貴方も神器(セイクリッド・ギア)を持っているのかしら…?」

 

「神器?なんだそれ」

 

「神器というのは、特殊な力を有した武器の事よ。歴史上の多くの偉人が神器を保有していたとされているわ」

 

そう言いリアスはイッセーへと目を向ける。

 

「因みにイッセー。堕天使が貴方を殺したのも、恐らく貴方の内に眠る神器を危険視したからよ」

 

「えぇ!?でも俺、神器なんてもの貰った覚えは…」

 

「神器は宿る物よ。自分の中で一番、強い物を思い浮かべてみなさい」

 

「は…はい!強いもの…『ドラグソ・ボール』の空孫悟のドラゴン波かな……」

 

「では、それを再現してみなさい」

 

「はい!ドラゴン……波!!」

 

言われた通りに実行したその瞬間、イッセーの右腕が輝き出すと共に光が収束すると、そこには赤色の鱗に包まれた龍の拳のような籠手が装備されていた。

 

「うぉー!?何だこれ!?」

 

「どうやら成功みたいね。それが貴方の神器。因みに一度発動させれば、今後は本人の意思で出現させられるわ」

 

そしてイッセーの神器が顕現すると、再びリアスの目がゼノへと移る。

 

「これが神器よ。貴方もこういうのを持っているのかしら?」

 

「いや」

リアスの質問に対してゼノは考えるよりも前に首を横に振る。

 

「そんなのないな」

 

「え?……まぁ良いわ」

 

ゼノの答えにリアスは渋々納得すると、話を戻す。

 

「取り敢えずさっきも言った通りよ。たとえ強くても肉体の強さには限界があるし規模も限られているわ。この街にいたらいつ他の堕天使が襲って来るか分からないのよ?」

 

「なら俺を無視すれば良いだけの話だろ?忠告したのに出ていかず、死んだら自業自得。それだけ」

 

「そう簡単にもいかないのよ…」

 

しばらく考え込むと朱乃に目を向ける。

 

「朱乃、しばらくは彼についてあげてくれる?」

 

「はい」

 

首を頷かせないのは、巻き込んでしまった彼女なりに責任を感じているからなのだろう。

 

「ゼノ。しばらくは朱乃が側にいてくれるから。よっぽど危ない目に遭ったら、こちら側の指示に従ってもらうわよ?」

 

「はぁ?別に後者はいいとして、前者は余計だよ」

 

「あらあら。殴り合いはまだしも、魔力には自身がありましてよ?」

 

「そうじゃない。四六時中、取り憑かれるのはゴメンなんだよ」

リアス「いや言い方!?」

 

イッセー「ぬぁあにぃ!?二大お姉様の1人に守ってもらえるなんて幸せすぎるだろぉ!?」

 

「黙れ性欲野郎」

「うぐ…」

 

イッセーを軽く一蹴したゼノはリアスへと尋ねる。

 

「何で見ず知らずの俺にそこまでするんだよ」

 

「巻き込んだ以上、放っておけないからよ。今まではそういう事が無かったから、私も正直焦っているわ。あと、貴方のその強さについて朱乃から少し聞いてるし、その自信にも少し興味があるから」

 

「ふぅん…」

 

リアスの返答にゼノは大きく息をつきながらも考える。

 

「(恐らくこの女がこの街の管理者…となると、下手に動けば気取られる…それにコイツらの悪魔の中での立ち位置も把握しきれてない…ここは潔く従った方が良いな)」

 

今後の捜査を進めるためにも、下手に動くことは面倒になると判断したゼノは、渋々ながらもその条件を受け入れた。

 

「分かったよ」

 

「ちなみに、貴方いくつ?」

 

「16」

 

「なら、ここに入学する事を勧めるわ。そうすれば私達も貴方を監視しやすくなるし」

 

「そうか。まぁそこは考えさせてもらうよ」

 

それを最後に、話は終わるのであった。

 

そして

 

その日から放課後の時間帯はゼノは朱乃と行動する事となり、さらにその一方で、リアスの眷属となったイッセーは営業として魔法陣を配り始めていくのであった。

 

 




ゼノの知能レベル

平均的な高校生より遥かに上。ウイスよりは劣るが、ビルスよりも格段に上(ビルス自身が怠惰であるため)であり、義務教育から高等教育まで全てウイスから受けてきた。
好きな学問は歴史と解析学。
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