大きな円卓に座り、今三国による友国同盟が結成。盟主はスランタニア国王ジークフリートとなった。
その話し合いにはスランタニアはジークフリート、カイル、レインの王族に宰相。国王と並ぶ要人となる聖女…小鳥遊聖が上座に座り、右側にはソルシエ王国代表…ジェフリーと後ろにはラーナがおり、彼の隣にはカタリナが座る。そして彼女の背後にはジオルドとアランが並んで立つ。その向かいにはパレッティア王国女王であるユフィリア、隣にアニスフィアが座す。
スランタニア王族の向かいに同盟結成時は何も話す事なく縮こまっていた律花とメリッサがいた。
会議室の中はアルベルト・ホーク、牙神獣兵衛と第三騎士団が四方壁際に各三人にミアと肩にはモモンガ…マダラの計十二人+一匹が厳重な警護に入っており、白頭鷲であるカスミは王宮内でなく上空から地上の監視をしていた。オボロは怪訝そうに見下ろしている騎士と一緒にドア外の警備である。騎士の目がソワソワし、その手がオボロの頭へと伸びたその時。
「バワウッ!!」
オボロが“触るな!”とばかりに一喝吠えた。騎士は直ぐ様手を引っ込め、ミアが吠え声を聞いてドアを開ける。
「どうしたの、オボロ?」
「オシッコか、オボロ?」
「何でもない。後オレはオシッコはしないぞマダラ!」
ミアはマダラと一緒に引っ込むと先程触ろうとした騎士が目を点にしていた。
「犬が…喋った?」
「君は真面目に警備をしろ。」
騎士は「はい。」…と素直に頷いたのだった。
三国の代表が一枚の契約書にサインをし、国印を押してジークフリートは契約書を確認して宰相に渡す。
「ここに我等三国スランタニア、ソルシエ、パレッティアの同盟は成された。この契約書がある限り、この繋がりを断ち切る事は出来ぬ。もしも盟友を裏切る事あるなら、相応の報いを受けるであろう!」
ジークフリートが高らかと宣言をし、ジェフリーとユフィリアが頷いて同意を示した。
「では次に今後の我等の敵である鬼門衆…そしてアマクサシロウトキサダなる魔人への対策を話し合う事としよう。」
そこで一番に手を上げたのはパレッティア女王…ユフィリア・フェズ・パレッティアである。
「ジークフリート国王、それについて私から一つ提案が御座います。」
「ユフィリア女王、提案とは?」
「我が国パレッティア王国を今後の戦力集結の拠点に致しとう御座います。」
すると何かを察したかの様にジークフリートが眉間を寄せる。
「理由は?」
「次に奴等が狙うのは多分、“パレッティア”です。」
「それは何故でしょうか、ユフィリア女王?」
ジェフリーが尋ねた所でアニスが割って入り、カイルに振る。
「それはですね、パレッティアも魔人の襲撃を受けているからですよ。カイル殿下には話してるよね。」
クラウスナーで確かにカイルは頷いた。
「パレッティアもまた魔人による襲撃を受けたのだったな。」
「はい、私達の国に現れた魔人…田宮坊太郎は罪人の遺体とその縁者を連れ去った。その時は何をする気なのか、全く分からなかったけど、クラウスナーで二体の魔人を見て思ったわ。…罪人を魔人として
ジェフリーは続けて尋ね、ユフィリアが答えた。
「何の為に罪人を…?その罪人は何者で何をされたのですか?」
「シャルトルーズ。…権力を欲して影でパレッティアを牛耳ろうとした謀叛人です。彼の陰謀は前もって防がれ、全てを暴かれ極刑となりました。魔法の実力はかなりのものではありましたが、人物としては誉められた人間ではありませんでした。」
ユフィリアがそう言うとアニスはドヤ顔をして右親指で首を掻っ切るジェスチャーをして見せる。
「その様な人物を
ジークフリートの問いに続けてユフィリアが答える。
「単純に手駒かと、そして蘇った伯爵は必ずパレッティアに仇為す筈です。」
「そこでパレッティアに戦力集結って訳。」
そこでアニスが話を戻す。
「三国の同盟は成立しました。パレッティアは対敵勢力部隊設立と各国より部隊への指名者の派遣を要請します。」
アニスフィアはジークフリート、ジェフリーの顔を交互に見て挑戦的に笑った。