ガウディ大尉率いる亡命パイロット3小隊とウィッチ小隊が次々と着陸していく中で、ノリッジの住民らは歓喜の声が上がっていた。彼らがいなかったら今頃ノリッジを中心にノーフォークは焦土化されて、ロンドン侵攻の足掛かりとしてネウロイの橋頭堡になっていただろう。
亡命パイロットは選び優れたパイロットで構成されており、着陸も見事な三点着陸で降り立った。各々のパイロットたちは格納庫に収容される最後まで気が抜かずに居た。
だが、小隊長のガウディ、ウォーカー、マリーネ、アンナの4人は格納庫には戻らず、駐機エプロンにて待機した。新米のウィッチたちがアンナのストライカーユニットを格納する為に機材を動かしていた。バッラカ曰く、
「任務完了後のデブリーフィングです。ウィッチたち全員は集合させられますが、一緒にどうでしょうか?」
と言う。
グレイスもエリーも2つ返事で頷いた。
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「ウォーカー、マリーネらは側面攻撃による攪乱攻撃は見事だった。ただ、あげるとしたらウォーカーの4番機がアンナの逆光戦法による攻撃を僅かに邪魔していたな。」
「あとで言っておきます。」
ウォーカーの答えにガウディは頷いて、アンナを見た。
「アンナは逆光戦法は見事だった。あとは命中精度を上げることをひたすら努力しろ。魔力消費も少なく済むはずだ。」
「基地司令、ご指摘ありがとうございます。」
アンナは敬礼した。ガウディは鼻で笑う。
「次期司令なんだから、もうちょっと気張ってほしいのだが・・・まぁいい。お客さんだ。」
と、ガウディはバッラカに気づき、後ろに続いていたグレイスとエリーの2人も視認していた。
「バッラカ少尉!お疲れさん。」
「いえ!この程度のこと心配にー」
「アンナもバッラカも硬い表情するな。次期司令の座なんだからどっしりと構えてほしい。」
「・・・ハッ!」
バッラカも彼の言葉を聞いて固まる。
次期司令の座・・・彼はどんな場合、どんな状況下でも次期司令はアンナかバッラカに定めてる。どんなときも何時でも余裕の表情を見せていた。
グレイスは彼の表情を見て思う。”義勇軍結成の時からずっと変わっていない”と。思考張り巡らすグレイスに対してエリーがグレイスに呼びかける。
「ーーー長、隊長。」
「ふぇ?」
グレイスは思考を遮られてキョトンとした。ガウディが言う。
「グレイス・・・疲れているのは充分承知の上で言いたいことがある。」
グレイスは黙って頷く。
「君たちの・・・ルミナスの”歌の力”を借りたい。」
「どういうー」
グレイスの言葉は遮って、マリーネが代弁する
「隊長、どういうことだ?俺たちの話も付けずに?」
「話せば長くなる。だが、ここに居る連中は娯楽らしい娯楽も無ければ、癒しらしい癒しも無い。少しでも想い出になるためには彼女たちの力が必要不可欠なんだ。」
ウォーカーは笑いながら頷く。
「なるほど、隊長らしい。マリーネ、俺は隊長に賭ける。」
「故郷が遠くにある以上、俺たちは闘う必要がある。だが、ソレに見合う価値がない・・・ということか。アンナはどう思う?」
当の昔に故郷を亡くしているアンナに傾注する各小隊長ら。
「私は故郷であるベルギガを失ったまま闘っています。ベルギガ奪還の為ならば喜んで参加したいところですが、基地司令やこの基地、この地区は連盟空軍から見放された地域です。私は”改めて”慰問が必要だと思います。」
「ということだ、少佐殿。俺ーいや、我々ノリッジ野戦基地にとって依頼をお願いしたい。」
と、マリーネは言った後にグレイスに対してお辞儀をした。マリーネだけではない。ガウディ、ウォーカー、アンナもルミナスウィッチーズの慰問を嘆願したのだ。グレイスに断る理由は無かった。寧ろグレイス自ら願ったり叶ったりだ。
でもーーー。ルミナスウィッチーズは連盟空軍から命令が無い限り、下手に動けない。連盟空軍から嫌われ、中央集権から見放された”ここ”に行くとなるのは厳しい。・・・そう思っていた。
ガウディが口を開く。
「連盟空軍はこっちで引き受ける。ルミナスのお嬢を”傷つけない”という絶対条件のもとに話は付けてある。」
「根回しが早いですな。」
「マリーネ、感心してるところが違うだろ。」
ガウディの言葉に茶々を入れるマリーネとウォーカー。今断れば、次に彼と逢えるのはほぼない。私情も含めて、ここにいる彼らは素性を隠し、故郷を失ってまで戦い続ける兵士がゴマンといる。
”やるしかない”。2つ返事でグレイスは慰問依頼を受け取った。
横文章→縦文章→ハーメルン仕様にするの難しすぎる。