復讐に染まった俺は、この世に地獄を作る   作:龍座

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二話 魔王が恐れしもの

陽「アッハハハッ!残念だったね思い通りにいかなくて」

 

陽乃は八幡を見ながら面白おかしく笑っている。

 

八「貴様…何故…!?」

 

それを八幡が睨み付ける。

 

女「八幡!」

 

女神が急いで八幡の飲んだものを吐き出させようとする。

 

「…!!」バッ

 

しかし、それを八幡が止めた。

 

女「な…なぜ?」

陽「ハハハハ、どうやら自分がもう助からないと悟ったみたいだね」

女「そんな…」

 

女神が絶望の表情を浮かべていると。

 

八「…ゲロ」

女「…え?」

八「逃げろ」

 

八幡は女神に逃げるよう催促した

 

女「い…嫌…」

 

女神が首を横に振り拒否するが…。

 

八「…《vol1:》ッ《/vol》」

《vol1:》女「!?」ビクッ《/vol》

八「急いでここから逃げろ!!」

女「…」バッ

 

八幡が催眠術で命令して、女神をここから逃がした。

 

陽「あーあ、どうせ無駄なのに…」

八「…ずいぶん簡単に逃がしてくれたな…」

陽「そりゃ、後で捕まえて君の姿を見せた後の表情を見る為に、あえて逃がしたの」

 

陽乃が余裕の表情をして八幡をみている。

 

八「そんなことより、とっとと答えろ…!なぜ俺の催眠術が聞かない!?」

 

八幡が怒りの眼で陽乃を睨み付けた!

 

陽「しょうがないなぁ…、それじゃあ教えてあげる 」

 

陽乃が八幡に自分の左肩を見せつけてきた。

 

 

それをよく見てると…。そこにはできたばかりの痛々しい刺し傷があった。

 

 

陽「この傷のお陰で私は助かったわけ♪」

八「そ、その傷は…?」

 

彼が驚愕の顔をして私の肩を見ている…。いいね~、いい顔になってきたよ。

 

陽「まさか、私が何も知らないとでも思ってたの?仕方ない…、それも教えてあげますか」

 

私が南国でバカンスをしていた頃。

私はふと日本がどうなっているのか気になって調べてみたら…。なんと!、静ちゃんが逮捕されたというのが出ていて。私はびっくりしちゃった!

 

まぁ、最初はそれだけで全然気にしてなかったんだけどね…。

 

でも、それからしばらくして色々と調べてみたら、沢山の人が糾弾されたり逮捕されているニュースを見つけてね。しかもほとんどが私の知っている人達ばかりなの!!

 

それを見ていた私は「不気味」と思うより先に「面白い」と思った。

その時、お母さんを演じていた君から連絡が来て帰ることになった時は、バカンスが終わってしまった残念感と同時に、楽しみができたという喜びが出てきたの!

 

早速私は色々と準備をして飛行機に乗った!

 

その途中でそのニュースを調べた結果、ニュースに出ていた人達は「体が動かなくなった」とか「何も覚えていない」という共通点を見つけてね、私は念のために日本についた後、直ぐに誰もいないところに行って持っていたボールペンで自分の肩を何度も刺した!これ結構痛かったんだからね。

その後に、変装している比企谷君(きみ)に出会って私は彼が犯人だと知ったの。その後は君が見た通りって訳。

 

陽「これが私のここに来るまでのお話」

八「まさか…、調べられていたとは…、流石だな…」

陽「もしかして、「必ず成功する」とでも思っていたの?駄目だよー自分の力を過信しちゃ」

 

陽乃は笑いながら言ってきたその時。

 

八「ブ…ガフッ」バタン

 

八幡が血を吐き出しながら倒れた。

 

陽「そうこうしている内に君の時間はなくなってきたね」

 

陽「懐かしいなこの光景…。君もそう思うでしょ?」

 

ああ、今でも覚えている…。テメーに裏切られ、殺されたのを忘れるものか!!

 

八幡は陽乃を睨み続けている。

 

陽「そんなに睨んだって私をどうすることも出来ないよ」

 

久しぶりに見たけど君のその顔、やっぱり最高だよ!

 

陽「それじゃ私はもう行くね。そろそろあの子も捕まえないと」

 

そして、君の姿を見せてその子の絶望する顔を見て楽しまなきゃ。

 

陽「そうだ。せっかくだから昔君に言った言葉をもう一回言ってあげる」

 

陽乃は笑顔で動かなくなった八幡を見て。

 

陽「さようなら。赤の他人君♪」

 

陽乃はそう言いこの場を去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーハズだった。

 

 

陽乃がここから出ようとした瞬間、突如体が動かなくなった。

 

あれ?おかしいな?何で動かなくなったんだろう?

 

刺した所はまだ痛いし…。催眠術は効かないハズなのに…。

 

それを疑問に思っていると陽乃は後ろからの視線に気付いた。

 

おかしい…。あの子は毒を飲んでもう…

 

八「動けないとでも思ったのか?」パチン

陽「!?」

 

私は動かせるようになった頭で振り返って見ると、そこにはー。

 

 

何事もなかったかのように立っている比企谷君の姿があった!!

 

 

陽「成る程…。お芝居だったのか…」

 

陽乃はこの状況でもまだ余裕そうだった。

 

八「ああ、そうだ」

 

八幡が笑みを浮かべた。

 

八「この力は…」

 

八「魔王(おまえ)を倒す為にとっておいた力だ」

 

俺は女神からもらった能力を二つ使った。

 

一つめは自分の血を吐き出すことができる能力。

 

あの時お前に飲まされた時に使った力だ。

 

もうひとつは前回も言ったが舌打ちをするだけで相手に情報を吐き出させたり、自由自在に操れる能力だが、これにはまだ隠された力が存在している。

 

蛇に睨まれた蛙って知ってるか?

 

恐怖で身動きができず、ただ立ち尽くしていることを言うんだ。

 

もう、わかっただろう…?

 

勿論、発動条件も「舌打ち」だけじゃない。

 

この能力の本当の力はー。

 

相手を睨み、「言葉」も、「行動」も、そして「痛み」も、全てを「恐怖」で支配する力だ!!

 

八「侮ったな…、この力を」

 

八幡が冷たい目で陽乃を睨み付ける。

 

八「…そろそろ良いだろう」パチン

 

八幡は陽乃を催眠術から解放した!

すると陽乃はそのまま倒れこんだ!!

 

陽「は…ははは…もしかして、これも君の力?」

 

陽乃はそのまま動かない。いや、「動けない」のだ

 

八「ああ。俺はお前の「行動」を支配した。もう二度と動けないだろう」

 

それも聞いた陽乃は絶望するかと思いきや…。

 

陽「フッ、フフ…、アハハハハハハハ!!!!」

 

いきなり陽乃が笑いだした。

 

陽「流石だよ!、やっぱり君は面白いね!!」

陽「でも!、君の負けは揺るがないよ!!」

陽「だって、私はまだ「絶望」していないのだから…ッ!?」

 

突如、陽乃はなにか異様な気配を感じた。

 

ーなに?この嫌な感じ…、まさかこの私が怯えるなんて…。

 

自分の脳が「ここから逃げろ!!」と警告を発している。

だが、体が動かないためどうすることもできなかった。

 

八「やっと来たか」

 

ーお前の為に作っといた切り札が。

 

すると、誰かがこの部屋に入ってきた。

 

「陽さ~あアああアん」

 

入ってきたのは髪がボサボサで荒れており目が死んでいる女性だった。

 

陽乃はその女性に見覚えがあった。

 

ーもしかして…。貴女…。

 

ーめぐり?

 

ーーーー

 

ー時は遡りー

 

俺達は魔王のための切り札を作るためにそいつが住んでいる家に来ていた。

 

俺達が中に入るとそこに奴がいた。

 

「何で…何で…」

 

そいつは掛け布団に子守りながらブツブツとなにかを言ってきた。

 

「全部…彼奴が悪いのに…彼奴のせいなのに…」

 

そいつは誰かを呪い続けていた。

 

「彼奴さえいなければ…彼奴さえ…彼奴さえ…」

 

それは誰かが入ってきても気づいていなかった。

 

八「待たせたなー」

 

ー城廻めぐり。

 

八「喜べ。お前の出番が来たぜ」

 

城「なんで皆、陽さんに従わないの?…陽さんが全て正しいのに…」

八「…まさか、ここまでおかしくなるとはな」

 

俺が「文化祭や生徒会選挙で城廻めぐりは何もしてないのに、それに尽力した人を拒絶した」と流しただけでここまでになるとは…。

 

八「予想以上に出来上がってるじゃねーか」

 

八幡はひどく楽しそうな笑みを浮かべた浮かべていた。

 

憎んでる相手が側にいるのに認識できないとはな。

 

八「それじゃ、仕上げに入りますか」

 

 

 

『めぐり。何をしてるの?めぐり』

城「!?」

 

聞き覚えのある声を聞いた城廻がその声の方に向くとそこには憧れである「雪ノ下陽乃」がいた。

 

城「は…陽さん…!」

 

正気を失っていた城廻の瞳に光が戻ってくる。

 

城廻は驚愕の目で彼女を見た。

 

城「どうして…ここに?」

陽『君がいったい何をしてるのか気になっちゃってここまで来ちゃった♪』

城「…うれしい」

 

城廻は陽乃が自分の事を気にかけてくれたことに嬉しく思った。

 

陽『それで?君に一体何があったのか教えてほしいんだけど…いいかな?』

城「は…はい!実は…」

 

城廻は今まで起きた事を話した。

 

城廻が職場で働いていた時、私の行っていた今までの行為が会社中にばらまかれた。

 

しかも映像や音声も流れていたから、真実だということが知れ渡り、上司に呼ばれたことでそれが確実になってしまった。

 

最初は耐えれたが、陽乃の事を馬鹿にされた為その人をボコボコにしてしまい、職場を解雇されてしまったのだ。

 

しかも職場の件も含め近所にも広まってしまい引きこもり生活を送るようになってしまったという。

 

陽『成る程ね…』

 

陽乃は城廻を見つめた後…。

 

陽『…』ギュッ

城「!?」

 

陽乃は城廻を優しく抱き締めた。

 

城「は…陽さん何を『…頑張ったね』…え?」

陽『私の為にこんなにも頑張ってくれたなんて…めぐりは本当に頑張ったね』

 

城「陽さん…」

陽『だから今は思いっきり泣いて私の為に思いっきり笑ってほしい」

 

陽『めぐり…私の為に頑張ってくれて有難う』

 

それを聞いた城廻は思いっきり泣いた。

 

俺の催眠だと気づかずに簡単に引っ掛かりやがった…。

 

ここに陽乃まおうなんか来るハズがない…。

 

これは俺の催眠で作った幻だ。

 

陽乃の正体も俺が化けて城廻に見せているだけだ。

 

さて、仕上げをするか…。

 

陽『ーーーーー』

 

俺は城廻にある言葉を言った。

 

ーーーーー

 

ー現在ー

 

城「やっぱり来てくれたんですね~」

 

城廻は光のない目で陽乃を見つめる。

 

陽(まさか助けに来た…て訳じゃないよね)

 

冗談無しで正に絶体絶命…。

 

早くこの状況を何とか…ん?

 

来てくれた?

 

八「やっと気付いたようだな」

 

ここってもしかして…!

 

八「そうだ。ここは城廻の住む家だ」

陽「!」

 

驚愕する陽乃をよそに城廻は言葉を続ける。

 

城「貴女のために色々と準備をしたんですよ」

陽「じ…準備って…?」

 

陽は恐る恐る城廻にきく。

 

そんなことあってほしくない。

 

間違いであってほしい。

 

お願いだから言わないで!!

 

陽乃は必死に願う。そんなことあってほしくないと。

 

だがそれも、粉々に砕け散る。

 

城「決まってるじゃないですか~」

 

 

城「私と一緒に暮らす準備ですよ~」

 

 

…言われてしまった…。

 

私の前で言ってほしくない言葉を彼女は言ってしまった。

 

この動けない体で察しは付くだろう。

 

「一緒に暮らす」…。つまりそれは。

 

私の一番奪われたくないもの…。

 

 

「自由」を奪われてしまう事と一緒だ!!

 

 

城「もう、言わせないでくださいよ~////」

 

城廻は照れながら陽乃に近づいていく。

 

陽「いや…いや…」

 

陽乃はそれを拒絶する。

 

城「恥ずかしがらなくてもいいですよ。私がしっかりと介抱してあげますからね~」

 

しかも、「自由」が無くなることが明白になってしまった。

 

ー嫌だ。

 

ーもう誰かに縛られたくない…。

 

ー縛られるくらいならいっそ…。

 

陽乃は舌を噛んで自害しようとしたが…。

 

陽「な…なんで…?」

 

自分の舌を噛むことが出来なかった。

 

そうこうしている内に城廻が目の前まで来ていた。

 

そして陽乃を抱え、どこかへ運ぼうとしていた。

 

城「さあ、行きましょう私たちの幸せの場所へ」

 

陽「いや、いやーーーーー!!!!!!」

 

陽乃は今までにない絶望の表情をしながら、城廻に連れ去られていった。

 

…。

 

ククククク。

 

ハーハッハッハッハッハ!!!

 

やっと…、やっと見ることが出来た!魔王やつの絶望の表情を!!

 

この日をどれ程待ちわびたことか!

 

今、俺は凄い満面の笑みを浮かべてるだろう。

 

だが、これを笑わずにしていつ笑うのか!

 

そうしてると女神が入ってきた。

 

八「おう、お前もお疲れ…」

 

ーボフン

 

突如、女神が抱きついてきた。

 

女「…バカ」

 

八「?」

 

女「バカ!バカ!大バカ!!」

 

女神がそう言いながらポカポカと俺を殴ってきた。

 

女「私、すごく心配したんですから!!」

女「催眠に掛かったと気付いた時すごく怖かったんですから!!」

 

八「そ…それは作戦「そうですけど!!」…!?」

女「本当に心配したんですから…」

 

女神は泣きながらそう言った。

 

それを何故か八幡は反論できなかった。

 

八「す…すまなかった…」

 

八幡は女神に謝罪した。

 

女神「私もつい…申し訳ありません」

 

女神も八幡に謝罪した。

 

空気が一転して重苦しい空気になった。

 

八「えっと…行くぞ」

 

八幡はこの空気に耐えられなくなり、さっさとここから出ていこうとした。

 

女「…」コクッ

 

女神はそれに無言でついていった。

 

なんでこいつはあんなことをしたんだ…?

 

作戦だってわかっていたハズなのに…。

 

八幡は女神が何故あんなことをしたのか分からず困惑していた。

 

ーもしかして本当に…。…いや、まさかな。

 

八幡は気を取り直して次の獲物へと向かっていった。

 

 

 

四章 魔王との決戦 完




次回 五章 あざとい女と悲劇のヒロインの争い
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