復讐に染まった俺は、この世に地獄を作る   作:龍座

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二話 やっぱり俺は…

俺は今、言葉を失っていた…。

 

あり得ないことが今、目の前に起きているからだ。

 

そんな事がある筈ない。

 

比企谷はとっくに死んでいるのだから…。

 

信じられないがこれまでに起きた事件を振り返ってみれば信じないわけにはいかない。

 

まさか…本当に…。

 

呆然としている隼人をよそに他の人たちは…。

 

「「「「「はあ?」」」」」

 

呆れていた…。

 

優「あんた、ふざけないでくれる?」

 

海「そうだよ、私たち真剣なんだから」

 

戸「ねーわー、それはねーわ」

 

大和「だな」

大岡「それな」

 

次に出てきたのは、怒り、失笑、呆れだった。どうやら信じてないようだ。

無理もない、だって彼奴はもう…。

 

裁『まあ、そういう反応をするのも無理はありませんな』

 

裁『では気を取り直して、審議を続けます』

 

俺たちの反応を他所に裁判が続けられた。

 

裁『それではまず、被告人『葉山優美子』の審議を始める』

 

優「!?」

 

自分の名前を言われた優美子は目を丸くした。

 

裁『検察官は被告人に対する罪状を朗読してください』

優「ちょっと!あーしがなにしたっていうのさ!?」

 

優美子が怒りを露にした。

 

女性の検察官が罪状を朗読する。

 

検『被告人は自分の私利私欲の為に使用場所を部員や使用者が使っているにも関わらずその人達を脅し、そして奪い、それに応じなかった時はありもしない噂を広め、退部、居場所を奪ったとされております』

優「あれは彼奴らが素直に譲ってくれなかったから粛清しただけだから!」

 

検『特に隼人に近づいてくる女性達は容赦なく心身共に傷つけ、その被害は被害者が家にいても続けられたとされております』

優「それも隼人に近づくゴミを排除しただけ。そもそもあれは彼奴らの自業自得だし」

 

検『そして貴方は被害者である比企谷八幡の人生を潰した。そうですね?』

 

優「潰したとは心外だし。あれも彼奴の自業自得。てゆーか私は害虫を駆除しただけだし」

 

優美子は自信満々な笑みを浮かべる。

 

裁『成る程…。では証人を此処に』

 

ーバンッ!

 

突然、たくさんの人達がすごい形相で入ってきた。

 

「テメー!県大会出場の夢をぶっ壊しといてよくそんなことが言えるな!!」

 

「私はただ隼人くんに相談しただけなのになんでこんな目に会わなきゃいけないわけ!?」

 

「粛清?排除?だったら俺たちもやっていいんだよな?」

 

危機感を察した優美子は逃げようとしたが、動けなかった。

 

他のグループも同じように動くことが出来ない様だ。

 

彼らは優美子を捕まえるとどこかに連れていってしまった。

 

優「離せ!離して!イヤーーーーー!!」

 

-バタンッ!

 

その言葉と共に扉が強く閉まった。

 

優美子が完全に連れ去られた後、俺達はやっと動かせることができた。

 

戸「なんなんだべあれは!!」

 

戸部が怒りながら裁判長に怒鳴り付けた。

 

裁『あれは貴殿方に復讐をしようと集まったもの達です』

 

戸「復讐!?ふざけるな!そんなん言いがかりだべ!!」

 

戸部は裁判長に怒鳴り散らしている。

 

他の人たちも顔には出さないが同じ意見のようだ。

 

裁『言いがかりも何も今起きていることは全て事実』

検『そして私の言う貴殿方の罪状は全て真実です』

 

「「「「「!?」」」」」

 

これがまだ続くことに驚愕の顔を浮かべる。

 

裁『それでは審議の続きを始める』

 

裁『次、被告人『戸部翔』の審議を始める』

 

戸「お…俺!?」

 

戸部は自分の名前を言われて驚いた。

 

検『被告人はよく他校の生徒狩りをして小遣い稼ぎをしていたそうです』

 

戸「俺はそんなことはしていない!濡れ衣だべ!!」

 

検『後、気に入らない相手や強豪選手がいた場合は、通報しないように脅してから相手を病院送りにしているそうです』

 

戸「いい加減なこと言ってんじゃねえ!!やってねえって言ってるだろ!!」

 

裁『では証人に証明してもらいましょう』

 

裁判長がそう言うと出てきたのは…。

 

「お前、あんなことやっといてよくそんなことが言えるな…」

「テメーのせいで大事な試合に出れなかったんだ!!」

「忘れてんだったらその体に刻み込んでやる」

 

戸部からひどい仕打ちを受けた被害者達だった。

 

戸部はやられる前にやろうとしたが体が動かずそのまま連れ去られていった。

 

戸「く…離せ…っ!テメーらただじゃすまねーからなー!!」

 

戸部の声が辺りに空しく響いた。

 

その後も審議という名の断罪は続いた。

 

大和は女性を脅して好き勝手した罰で被害にあった女性達に連れ去られ、大岡は戸部と同様に対戦相手が二度と試合に出ないよう傷害に追わせた罪で元選手達に連れ去られてしまった。

 

裁『次、『海老名姫菜』』

 

海「…」

 

海老名は無言のまま前に出た。

 

検『被告人、海老名姫菜は修学旅行で自分のグループが壊れないようにするため、遠回しな言い方で依頼をし、相手の仲を引き裂きかけたと記されております』

 

海「はい…本当です…」

 

海老名はそれを素直に認めた。

 

検『彼女は男二人を脅迫し、『BL』を強制的にやらせ、楽しんだ後、それをばらまいたとされており、それは今でも続けられているようです』

 

海「それも本当です…。私はどんな罪でも受け入れます…」

 

海老名は俯きながらそう言った。

その姿はやけに怪しかった。

 

『…では、証人を此処に』

 

今まで私が脅してきた人達が私を連れ去ろうとして来る…。

 

私はこれから酷い目にあうのだろう…。

 

でも…それだけだ。

 

そんなの我慢すれば直ぐに終わるし、解放もされる。

 

それさえ終われば今度はバレない様にやればいい。

 

こんなに楽しい事をやらない方が馬鹿だ。

 

そう思っていると裁判長が何かを言おうとしていた。

 

裁『貴女はどうやらBLが好きらしいので…

 

貴女にはそのBLを体感してもらいます』

 

…へ?

 

それはどういう…。

 

裁『つまりー』

 

裁『貴女には「男」になってもらいます』

 

「!?」

 

それを聞いた海老名は驚愕した。

 

海「あ…ああ…」

 

海老名は近づいてくる男達にたじろいで後ずさる。

 

裁『被告人、なぜ後ずさるのですか?貴女はBL大好きなのではありませんか?』

 

冗談じゃない!確かにBLは好きだが、あれは見てるのが面白いのであって実際にやってみたいだなんてちっとも思っていない!むしろ思いたくもない!!

 

しかし、その思いも空しく海老名は動かなくなり、そのまま連れ去られてしまった。

 

海(もういっそ男なんかにされる位なら…!)

 

海老名は下を噛んで自害しようとしたが、突然口が動かなくなった。

 

海老名はそのまま引きずられていく。

 

海(そんな…イヤ…)

 

「安心しな」

 

海「!?」

 

海老名は一人の男を見る。

 

「何も考えられないように俺達が気持ちよくしてやるからよ」ニヤリ

 

男は不適な笑みを浮かべた。

 

《/vib:1》海(アアアアアアーーーーーーー!!!!)《/vib》

 

海老名の悲鳴は響く事なくそのまま暗い空間へと引きずり込まれていった。

 

そこからしばらくの沈黙が流れる。

 

次は自分の番だと解ってるので緊張が入ってしまう。

 

そして…。

 

裁『最後に『葉山隼人』の審議を始める』

 

隼「!!」

 

とうとう自分の名前が呼ばれた。

 

検察官に自分の罪状が読まれる。

 

検『彼はよく「皆仲良く」と言い、相手の悩みや依頼を有耶無耶、あるいは放置をしたとあります』

 

隼「…」

 

隼人は何も言わない。

 

隼『そして、本来助ける筈だった人に『お前が悪い』と押し付け、そのまま放置したとされています。押し付けられた被害者は無実の罪を着せられ肩身の狭い思いをしたそうです』

 

隼「…」

 

隼人は無言を貫く。

 

だが隼人はあることを聞いて声を出してしまう。

 

検『後、これは流石に自分も驚きましたよ…。まさか貴方…

 

 

他の女性と四股もかけているとは…』

 

隼「…やっぱり知っていたのか…」

 

隼人は何かを悟ったかの様に言った。

 

検『しかもそれを貴方の妻は知っていて、むしろ承認していると…』

隼「…ああ、本当に優しい妻だよ…」

 

それを裁判官は呆れながらも聞いていた。

 

検『婚約している女性は『雪ノ下雪乃』に…』

検『『三浦優美子』、『由比ヶ浜結衣』、『一色いろは』のこの四人で間違いありませんか?』

隼「はい、あっています」

 

隼人はそれを認めた。

 

隼「裁判長、貴方は最初から知ってたんですか?」

裁『はい。ですので被告人『三浦優美子』の名字をあえて『葉山(・・)』と呼んだのです』

 

隼「そうか…」

 

隼人はそれ以上は何も言わなかった。

 

裁『それでは判決を下す』

 

ゴゴゴゴゴ

 

隼「!?」

 

大きな音に気づいた隼人が音の方に向くと…。

 

大きな扉が開いておりそこにはカメラを持った記者やジャーナリストがいた。

 

隼人は悟った。自分はもう終わりだという事に。

 

裁『被告人、最後にいうことはありますか?』

 

裁判長が隼人に質問した。

 

隼人は何かを言った後、記者達の方へと向かって行った…。

 

ーーー

 

ーそれからしばらくして…。

 

新聞には隼人の事が大々的に載っていた。

 

そこには「四股」の件とこれまで行ってきた行為が書いてあった。

 

テレビでもそれが放送されていた。

 

八「…」

 

だが八幡はそれが頭の中に入ることがなかった。

 

隼人の最後の言葉が頭から離れなかったからだ。

 

隼『やっぱり俺は君が嫌いだ』

 

…俺もお前の事が嫌いだよ…。

 

 

六章 王国の崩壊 完




次回 七章 偽物だった場所
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