今から家に帰る者。
遅くまで遊んでる者。
恋愛が成就した者。
勉学に励んでいる者。
大小さまざまな人たちがこの夜を過ごしている。
それはこれから始まる物語も然り。
一話 全員集合
真夜中のとある廃墟。
そこには大勢の人達が集まっていた。
皆、まるで全てに絶望してるかのような目をしており、その顔はみにくく歪んでいたり、生気のない顔をしてたり、壊れたかのように笑い続けていたりと様々だった。
ここにいる人達には、ある共通点が三つ存在している。
一つ目はとある人物に呼ばれた事。
そしてー
ギィィーッ
「「「「!!」」」」
すると突然、扉が鈍い音をしながら開いた。
「皆様お待ちしておりました」
そこには一人の老人が立っていた。
どうやらその老人はその人達が来る事が解っていたようだ。
するとその時。
突然集まった人達の中の一人が老人に殴りかかった。このままいけば老人に当たる、皆がそう思ったが…。
「…」パシッ
「!!」
老人はそれを易々と受け止めた。
「おやおや、随分と過激な挨拶ですね」
老人は何事も無かったかのように手を離し話を続けた。
「それでは旦那様がお待ちしておりますのでこちらへどうぞ」
彼女等は黙って付いていくしかなかった。
老人に連れられ、静かな廊下を彼女等は憎悪で顔を歪ませながら歩いていく。
そこに彼女等の二つ目の共通点が存在しているからだ。
その二つ目の共通点は今から出会う人物によって彼女等の人生は狂わされた事である。
「こちらが旦那様がお待ちになられている大広間でございます」
目の前には大広間に繋がってるであろう扉があった。
あの向こう側に私達の人生を狂わせた人物がいる…。
彼女達がそう思うと顔をさらに歪ませた。
「それでは最後までお楽しみください」
老人が扉を開けたので彼女等は入っていった。
ーーー
中に入るとそこは真っ暗で何も見えなかった。
でも此処に奴が居ることは解る!
此処に私達の人生を潰した張本人が!!
するとその時。
ガチャッ!
「「「!?」」」
突如、照明がある一転に差し込む。
そこに誰かが立っている事に気づいた。
そこにいたのは…。
「ようこそ。俺の舞台へ」
蛙の面を被った人物がそこにいた。
私はそいつを覚えている。いや、忘れるわけがない。
だって私とあの女の人生を潰した張本人なのだから!
蛙「嬉しいぜ。まさかこっちから来てくれるとはな」
呼び出しておいて何を言っているか。
蛙「実の所本当に来るとは思ってなかったんだぜ。まあ、逃がしはしないだが、もしかするとこのまま逃げるんじゃないかと思っていたんだが…」
蛙「それだけ俺の事を思ってくれてたみたいだな」
「その通りよ」
蛙の言葉に集まった中の一人の女性が言う。
「貴方に人生を潰されたのに、それを忘れるなんて出来ないじゃない」
女性は憎悪をむき出しにして言いはなった。
「それに貴方に復讐出来るまたとない機会をみすみす逃すわけがない…いや、逃しはしない!!」
その言葉に合わせて他の人達も憎悪や怒りで顔を歪ませる。
蛙「おいおい、せっかく招待されたんだ。もっと笑顔になってもいいんじゃないか?せっかくの再会なんだからな」
それをよそに蛙は陽気に喋る。
蛙「今でも忘れやしねーよ。高三のときに起きたあの事件。そしてー」
蛙「ーその時のお前らの面もな」
「ッ!何を言ってるの!?それに貴方にとってあの事件は「『無関係』て言いたいのか?」…!」
すると突然。
蛙「クククク…、ハーハハハハハ!ハーハハハ!」
蛙が狂ったかのように笑いだした。
蛙「その様子だとまさか、お前ら全く気づいてないのか!ひっどいねー」
ーいや、この中の二人を除いてか…。
蛙「もしかして俺の事を忘れちまったのか?」クククッ
まさかここまで堕ちたとはなぁ…。
蛙「しょうがねえなぁ…教えてやるよ。俺の正体を」
蛙は自分の面とフードをとった。
俺の顔を見た奴等は驚愕のあまり、目を見開いていた。
ー良いねぇその面。最高じゃねーか!!
蛙の青年はこの状況を楽しんでいた。
ーーー
ーあり得ない…。
私は今、目の前の状況を信じられずにいた。
他の人達も同じ状況だろう。
だって今目の前にいるのは既に死んだ筈の人間なのだから。
私達はこの目でしっかりと奴の死体を見た筈…。
だけど何でこいつが…!!
ボサボサの髪に一本のアホ毛と死んだ魚の様に酷く濁った瞳。
そんな特徴を持った人物はこの世で一人しかいない!!
「そ…そんな…馬鹿な…」
何で…
何で
八「やっと正体を表して会うことが出来たぜ…」
彼奴は不気味な笑みを浮かべながら話しかけてきた。
さて…何て呼ぼうか?
いちいち全員の名前を言うのもめんどくせーしな…。
ヤベー…マジで何も考えてねー…ッ!
すると八幡の頭の中にある文が浮かんできた。
何であの言葉を…?まぁ良いか…今の言葉に決めた。
八「面倒だから集団名で呼ばせてもらうぜ」
八幡はゴホンと咳払いをした。
八「久しぶりだなー」
八「『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』の人物共」
大広間に集まっている人物には三つの共通点がある。
一つ目は八幡に呼ばれた事。
二つ目はその八幡によって人生を潰された事。
「あ…あり得ないわ…。だって貴方は死んだ筈…」
彼女ー。雪ノ下がこの状況を信じられずに反論した。
八「ああ。確かに俺は殺された。でも俺は地獄の底から蘇ったのさ」
そして三つ目はー
八「お前達に復讐する為にな」
とある事件で八幡を見捨てた加害者だと言う事。