ゼンゼロ世界って学校でホロウ実習みたいな事やってそうだよなって思ってホロウ実習を捏造して書こうとしたらその間に公式様から明言されました。
そりゃ運営様が考え付かないわけないですね。
追記:ボーイズラブと男の娘タグを追加しました!
トリシノ君の分です!どうして彼はヒロインになったのでしょうかね!まあ自分の趣味なんですが
中学生になって一年と数ヶ月か経った頃の、つまりは中学二年生になって何ヶ月か経った頃の朝。……なんか一年とちょっとが、一ヶ月くらいに思えるのは気のせいだろうか。*1
空は雲一つない快晴で、俺はMy house(ネイティブ)で父さんと母さんと三人で同じテーブルについていた。
「ベーコンうまうま」
「本当に美味しいわね〜」
「照れるな〜(≧∀≦)」
父さん特製の肉汁が表面に溢れ出したベーコンエッグがとてもうまい件。俺と父さんはそれをご飯のおかずとして食べ、母さんはパンに挟んで食べる。そしてテレビを付けてる。
番組では"星見雅様に独占インタビュー"という話題が大きく取り上げられていた。
はぇ〜すっごい。
そういえば俺に武術の巻物をくれたのも、狐のシリオンの女の人だったなぁ。巻物に"星見家秘伝"って書いてたし。ま、偶然だろう。偶然にしては点と線が結びつきまくってる気がするが……気の所為だろうな。
まあ兎に角、いつも通りのいい朝だった。
「で、そのお守りは何?」
父さんと母さんが全身にお守りを付けているのを除いて。
いや、本当に何?
「うん?ああ、これのことか。今日はホロウ実習があるだろう?」
「うん」
「本当は、いくら学校行事で調査員さんやH.A.N.D隊員さんが同行するとはいえ、ホロウには入って欲しくないの」
「うん」
「けどそういう経験が、ホロウ災害に巻き込まれた時のリスクを減らしてくれるんだ……」
「ホロウ実習はあの系列の学校を選んだ理由そのもので、避けては通れないわ」
「「でも……」」
「でも?」
「「やっぱり心配なものは心配なんだよぉ(なのよぉ)!!」」ガバッ!
「うおお!?」
急に二人が抱きついてきた!!
いや重た「あら?」くは無いけどね!!
というか! い、息苦しい……!
二人とも強く抱きしめすぎじゃない!?
【殺してでも引き剥がす】
【嫌よ嫌よも好きのうち。口では嫌と言っても、身体は正直だ】
選択肢!?
お前突然何言ってくれちゃってんの!? 【上】は絶対選ばねぇよ!
つまりは消去法で【下】一択だな!
全然関係ないけど、"去"と"法"って二つ並ぶと"去"が"法"に進化したみたいでアツいと思わないか!?"
何言ってだ
とにかく
せっかくだから俺は、口では嫌と言っても身体は正直なほうの選択肢を選ぶぜ!
ピコン!
「ヤメロォ(建前)! ナイスゥ(本音)!」
口も正直じゃないか……(困惑)
「三人に勝てるわけがないだろう! いい加減にしなさい!」
口では良いと言っても、身体も正直なものだ。……それってもうただただ親の愛を喜んでるだけじゃね?
「バカ野郎お前俺は勝つぞお前!」
父さんが俺の胸元に頭を擦り付ける度、その眼鏡に掛けられたお守りたちが揺れ動いて、父さんの顔と俺の胸にペチペチ当たってる。新手のジョークか何か?
「いっぱい抱きしめて撫で撫でしちゃんうんだから!」
「どこ触ってんねんどこ触ってんねんおい(恍惚)」
母さんが動く度、茶髪の長髪に付けられた、ギャルの装飾めいた無数のお守りたちが揺れてる。……なんでちょっとニコニコしてるの? え? ギャルって思われた事が嬉しかった? 母さんはいつも綺麗だよ。あ、もっとニコニコした。ちょっと父さん。"僕は?"みたいな顔しないで。そういうのカッコ悪いよ。
閑話休題
「今日のホロウ実習、頑張ってね!」
「応援してるよ(´・ω・`)」
酷い(酷くない)目に遭ったぜ……。けどまあ悪くない。むしろ良い(正直)。ここまで応援されたら仕方ない。俺も覚悟を決めるよ。
「二人とも、元気づけてくれてありがとう……いってきます!」
「「いってらっしゃい」」
さあ行くぞ! ホロウ実習がなんぼのもんじゃい!
で
「もうそろそろ離してもらっていい?このままだと動けないんだけど……」
「「……」」
ぎゅっ!
俺はもっと強く抱きしめられた。
なんでやねん。
◇
そんな朝を経た後、学校から実習先までの送迎バスと並走するというお馴染みのアクシデントがありつつも、なんとか実習先のホロウにたどり着いた。
「久々に血が滾ったぜい。お前みたいな骨のある奴がこの街にもいるとは〜。偶にはバスの運転手ってのも悪くないもんだなぁ」
「ふぁっきゅー(もう勘弁してください……)」
俺が並走してるのを知って、ブレーキを踏むどころかアクセルベタ踏みしやがったイカれ女め……。最後には一八〇キロ出してたらしいじゃねえか。バスが出していい速度じゃないだろ。しかもあの道の法定速度は時速六〇キロだぜ? 三倍だ。界○拳かよ。
「よせやい。そんなに大層なもんじゃないぜい」
ナチュラルに心を読まないで下さい。
「まさかバスと並走する生徒を見ることになるとは……。そしてそのバスが速度を緩めるどころかどんどん加速するとは……」
ほら先生もドン引きしてるぞ。バスと並走し始めた俺と、とんでもない加速でバスを走らせる
「どうしてだよぉ……」
俺は膝から崩れ落ちた。
先生にとって俺とこの
そんな……そんなことが許されてええんか!? 俺は選択肢のせいで仕方なくやったのに対して、この人は素であんな狂行を! 法定速度の三倍の速度でバスを走らせたんですよ!? そっちの方がヤバいでしょう!?
「そしてその生徒が一八〇キロの速度にに生身で追いつくなんて……」
ほら、やっぱり先生もドン引きしてるぞ。あんたの加速に生身で追いついた俺に。
「それはそうですよねぇ!」
俺は腕から崩れ落ちた。
いつぞやのエーテリアスのように、膝と上半身で身体を支えている状態になっている。
俺の方がヤバい奴認定されてる(泣)
違うんです! 星見流には一時的に身体能力を高める秘術があって! 昨日ようやく習得できて! それでなんとか追いつけたって感じで! 真にやばいのは俺じゃなくて星見流と、その大層な秘術を発動させた車掌さんなんです! 信じてください!
ちなみに界○拳ではないですからね(クソデカボイス)
「じゃ、またな〜」
その名前と顔、覚えたぞ!
どう見ても子供みたいな小さな身長、ボサボサの金髪ロングヘアー、凄い隈!覚えたからな!
絶対にあんたが運転する車には乗らないからな!*4
……。
たまに乗れることもあるし……。*5
◇
〜ホロウ近く〜
「集会を始めます!今回の実習の目標は、この前から何度も言っているように"データ採集"です!」
ある共生ホロウの近くで、俺達
その総数は五〇人程だ。うちの中学校の生徒の数はもっと多いが、今回の実習は二、三年合同で、各学年一クラスずつで受けるようになってるし、さらにエーテル非適応体質の生徒は参加していないから、このくらいの数になる。
ま、うちのクラスの奴ら、つまりは今回参加する二年生はほとんどグロッキーになってるけど。
バス……一八〇キロ……金髪幼女……うっ頭が……(疲労)。
「君達生徒は事前に告知されているチームに分かれてもらいます! それぞれのチームに協会の調査員の方、或いはH.A.N.D隊員の方が一人同行します!」
ちなみにこのチーム編成は事前に学校側が決定してくれている。なんでも各生徒の身体能力や適性・性格検査、行事への参加姿勢や実績、交友関係等を加味してくれているんだとか。
この学校の売りがホロウ実習だからか、結構しっかり準備してもらっている印象だ。
「今回の目標は、ホロウ内に設置されたデータスタンドからホロウの探査データを入手することです! チーム毎に目標スタンドの場所や数は違いますが、詳細はこの集会の後、各チームの担当教員に伝えてもらいます! ここまでで何か質問は?」
「ハイずも」
「タツロウくん、どうしましたか?」
「調査員・隊員殿とはどこで合流するずも?」
「彼らとは、各チームの担当教員と共にいます! よって、この集会が終わり次第、担当教員のいる場所で合流する形になります!」
「分かりましたずも」
「このホロウ実習は二年生にとっては〜(ありがたい言葉)〜! 以上! これで集会を終わります! 各チームは五分以内に担当の先生の元へ移動してください!」
「「「はい!」」」
集会が終わり、先生からのありがたい言葉を聞いた皆は、張り切った様子で仲間と合流し移動していた。
さて、と。俺も仲間と合流するか。
ちなみに今回のチームメンバーは俺とクレタとエレン。つまり最強だ。
◇
俺はクレタとエレンと合流し、担当の先生、グレート・エンペライザー・タケシ先生のいるテント(運動会とかで見るタイプ)の元へ向かった。*6
「「「失礼します」」」
「む」
「どうぞ」
テントには地図が貼られたホワイトボードや、大きな折りたたみ式の机、色んな道具が入ったカゴがいくつかと、四つのジュラルミンケースがあった。
そんなテントの中にいたのは、中肉中背、七三分けの黒髪眼鏡、耐エーテル用装備の白いツナギに身を包んだ男の人、タケシ先生と
「今日は一つ、よろしく頼む」
「「「!?」」」
H.A.N.D調査員特有の、
……まじで?
「驚いているようですね、皆さん」
「タ、タケシ先生……この方って……」
「はい。このH.A.N.D隊員特有の、
「「な、なんだってー!?」」
「……ってー?///」
俺とクレタのノリに頑張って乗ってこようとしてくれたエレンの萌えはさておき……。後、なんか滅茶苦茶コピペしたみたいな言葉を言った先生もさておき……。
「そんな凄い人がどうして……?」
そんな人が派遣される程ハードな実習では無いはずなんだが。
ピク
ん?なんか俺の言葉に雅さんの耳が反応した気が……。気の所為かな。
「まあ、広報的に重要だからだと思うぞ」
俺の疑問に答えたのは、先生ではなくクレタだった。
「"新エリー都の未来を担う人材育成の為に惜しみない協力をしてますよ"、ってアピールするために、この実習に凄いエリートを派遣してんだろ」
……エリー都だけにエリートが集まるってことか。一理あるな。
「?……さむ」
エレンが寒がってる……なんでやろなぁ?*13
「……あんまり大人の事情を話すべきじゃないのですが。ええ、概ねクレタさんのおっしゃる通りです。この実習は治安局やH.A.N.Dにとって、世間へのアピールになっているんですよ。"自分たちはこんなに良い事をやっていますよ"という風にね。そうして市民からの信頼を高めることで、より多くの支援を受けることに繋がりますし、影響力も大きくなる。そういうわけで、彼等は惜しみなく有用な人材を派遣してくれているわけです(特にこういった"子供が絡んだ行事は世間からの共感を得やすく、馬鹿にならない利益を得るため尚更"、というのは流石に下世話過ぎて言えませんが)」
どうやらクレタの言う通りだったらしい。クレタしゅごい……。
「特にこんな、あたしらみたいな子供が絡む行事は世間からの評価を得やすいだろうから尚更だな」
「……」カチャ(眼鏡を整える音)
「はぇ〜すっごい」
「詳しいね」
「えへへ。ま、社長やってるからな! こういうのには自然と気が回るようになったんだ!」
クレタは笑顔で話した。
着実に社長としての視座が出来てきて嬉しいんだろう。いい笑顔だ……。
「ちなみにこの学校が出来た経緯も、世間へのイメージアップによる利益とホロウ探索に有用な人材育成が行えるという利益が「コホン(カチャリ)。聡いですねクレタさん。ですがそろそろ本題に入りましょう」……ハイ」
俺たちに褒められて嬉しくなっちゃって、ついつい話しすぎたのをたしなめられて恥ずかしくなってる様だ……。顔が赤くなっている。可愛いね(^^)
「いえいえ、そういう視点をも持っているのは良い事です。では生徒諸君の見識が深まったところで……実習の話をしましょうか」
◇
「今回私達が回収するデータの数は四つです。つまり、四つのデータスタンドの元に訪れる必要があるわけですね。ちなみにこの数は、今回参加する全チームの中で一番多いです」
まじかよ……(絶望)
「一番優秀な生徒が集まってますし」
まじかよ……(照照)
「虚狩の雅様もいますから」
まじk……確かに……(納得)
しかし今回の実習が他と比べてハードなのは変わらない。少し身体が強張った。
「そしてデータスタンドの場所と回る順番ですが
です」
「「「「なるほど」」」」
「私はホロウに入ってすぐの拠点にて待機し、通信でフォローします。……できれば、安全なホロウ外でやりたいお仕事ですね」カチャリ
と冗談めかして先生は言った。"ホロウ内部と外部は通信が出来ない"のにありえないみたいなジョークだ。こっちを見て言ったってことは、俺を励まそうとしてくれたんだろう。こういう気遣いが出来るからこそ、この人は学級新聞アンケート好きな先生ランキングで殿堂入りをしたんだ。
【つまらんジョークを言ってきた罰として眼鏡を割る】
【緊張が解れた事を行動で示す】
話がややこしくなった……。
先生が可哀想だし消去法で【下】を選ぶ、と、思うやん? でも【行動で示す】って、具体的に何をやるのかが明記されてないから怖いんだよなあ……。最悪【上】よりヤバい可能性もある。目に見えるマイナスか、深さの分からない落とし穴か。
こういう選択肢は難しいんだよなぁ。
……【下】を選ぶか。
なぁに平気平気。死んだ後に大好きなゲームの世界に、しかも父さんと母さんの元に転生できて、クレタ達と仲良くなれたんだ。きっと大丈夫さ。
ピコン!
「ちょwwホロウの外とw内でw通信とかwwwクソワロwwwギャグセン高杉内wwww義務教育からやり直せwwwwm9(^Д^)プギャー」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
沈黙が、テントの中を支配した。
どうやら落とし穴は底の見えない奈落に繋がっていたようだな。*15
というか選択肢なんてものが日常にある時点で俺の運は微妙だったわ。
「……クロトさんが元気になったようで良かったです」(カチャチャチャチャチャチャチャ!!)
先生……手、震えてますよ……。
ガチャン!!
あ、眼鏡割れた。
◇
「スゥー……ふぅ……。気を取り直して、今回使用する道具を身につけていきましょう」(カチャリ)*16
眼鏡が割れた事により世界を覆う闇の封印が解かれるなんて事もなく、先生は続けた。
「まず皆さんには耐エーテル用のツナギを着てもらって」
よし、結構動きやすいな。
「キャロット、通信機能、データ収集機能があるデバイスを装備してもらって」
必須の道具だな。
「侵食緩和剤や応急キット、携帯食料や水が入ったリュックを固定してもらって」
安心感があるな。
「次に……"音動機"を装備してもらいましょう」
!!*17
突然だが、俺の原作知識はすっかり薄まってしまった。もうメインストーリーがどんなだったのか、どんなキャラクターがいたのか殆ど忘れてしまっている。だが、一つだけ覚えていることがある。それは
音動機の使い方が謎過ぎることだ!
ゲームでは、使い方から装備の仕方、ドライバディスクの付け方に至るまで、全てが謎に包まれていた! つまりまじで何も分からなかった!
けれど今! 謎に包まれた音動機の使い方が! 明らかとなる!
くぅ〜!! 転生した甲斐があるってもんだぜ!!!
「最初にドライバディスクをセットしましょう」
ワクワク!!
「これをするのとしないのとでは、火力に大幅な差がでてきますからね。まずは
はい、皆さんちゃんと付けられたようですね」
感動した!
「次にこの音動機の使い方ですが
はい、皆さん完璧ですね」
バッチリパーフェクトだ!
「最後に、音動機の装備の仕方ですが
うん、皆さん凄く効果的な装備の仕方ですね」
効果的だ!
いやあ完全丸分かりパーフェクト音動機解説だったな!
で、あの謎のフェイントは何だったんだよ*20
何言ってだコイツ(ン抜き言葉)。
というかその感じだと、「キング・ク○ムゾン」全八文字中*21、「略」が「○ムゾン」四文字の担当ってことになるけどええんか? 「略」程度の漢字が半分を背負うのは荷が重いだろ。*22 *23ごめんなさい。
「クロトさん? 呆けているようですが大丈夫ですか?」
「あ、すいません。ちょっと"略"という漢字について認識を改めてました」
「……なるほど? 何か変わりましたか?」
え、この話題深掘りするんですか?
「あ、はい、結構怖い存在なんだなあって。後自我を持ってるんだな、って」
「……なるほど。いえ、何でもありません。続けましょう。最後に武器について。これは君達が事前に選択してくれた物を用意しています。そこのジュラルミンケースの中に入っています。今から渡すので、確認してください」
先生はそう言うと、ジュラルミンケースを持って俺たち一人一人に手渡していった。
「エレンさんはグレイブで間違いないですね?」
「はい」
エレンは一際長いジュラルミンケースからグレイブを取り出した。大きさはエレンの身長と同じくらいだ。*24合金でできた丈夫そうな黒いシンプルな柄の先に、銀色に輝く大きな
「よっ」
ブォン! ブォン!
エレンが手に取ったグレイブを
声的に結構軽い感じで振ってるのにあの音……。鋭く斬るというよりは、叩き切るみたいな感じっぽいな。あれを食らった敵はひとたまりもないだろう。
「うん……良い感じ」
「それは良かった。では次にクレタさん」
次に先生は一際大きい重たそうなジュラルミンケースと、長さが同じくらいの細長いやつを二つ、重たそうに持って運んできた。
「ふぅ……。あなたが選択したのはハンマーと鎌で間違いなかったですね?」
「ハイ!」
クレタは一つのジュラルミンケースからハンマーを取り出した。大きさはクレタの足先から腰までの長さと同じくらいだ。*25丈夫そうな黒い合金のシンプルな柄の先に、人の頭よりも大きな……縦十五cm、横三〇cm、高さ二〇cm程の長方形の鉄の頭*26が鈍く光っている。
「うん、いい感じの重さだな」
そしてもう一つのケースから鎌を取り出した。ハンマーより少し小さい位の大きさの柄の先に、折り畳み式の弧を描く鉄の刃が収納されている。
「柄のボタンを押すと刃が出てきますよ」
「へぇ」
カチッ
シャキン!
クレタがボタンを押すと、銀の光沢を放っている刃が露わになった。
「うん、いい感じの大きさだな。欲を言えばいつも使うペンチが欲しかったが」
カンカン!
「うん、どっちも丈夫そうだ」
双方の武器を軽く叩き合わせる音が響いた。流石にこの場でハンマーを振り回す訳には行かないから、強度確認に留めたようだ。
「最後にクロトさんの武器を。あなたが選んだのは刀で間違いないですね?」
「はい」
「ではどうぞ」
「どうも」
先生から渡されたケースを開けると、中には黒い鞘に納められた刀があった。
取り出して確認してみる。
「なるほど……」
刀を鞘から抜くと、まるで鏡の様に周囲の景色を反射する、鉄の刃が露わになった。
刃渡りは六〇cm程、刃文*27は直刃*28で、磨き上げられた片刃の刃を見ると切れ味は良さそうだ。
「てい」
シュッ! シュッ!
「……ほぅ、良い太刀筋だ。日々の鍛錬が伺える」
「え、あ、ありがとうございます」
なんか雅さんに褒められた……。長年の無茶を認められた様で嬉しいね。昔は毎日五千回の素振りをやらされて、中学生になってからは五万回の素振りをやらされてますから。突然回数が一〇倍ですよ頭おかしい。ちなみに界○拳ではないです。(クソデカボイス)
さて、軽く刀を振ってみた所感としては……。
「良い刀だ(小並感)」
藍色の布っぽいやつが均一に巻かれた柄は真っ直ぐでグリップ力があり、軽い力で握っていてもすっぽ抜けなさそうで安心感がある。
鈍い真鍮色の
……なんかこう、真剣を持つと真剣になるっていうか。
「?……さむ」
エレンがまた寒がっている。大丈夫か?*29
「皆さん、支給された武器は気に入っていただけたようですね。その武器はH.A.N.Dや調査協会の人達に実際に支給される物です。量産型の品ではありますが質が高く、今回の実習で命を預けるに足ると断言しても良いでしょう。しかし過信は禁物です。危ない時はすぐに逃げる様に」
「「「はい」」」
「では行きましょう」
俺達は移動した。
◇
ホロウに入って暫く歩いた地点にて
「では、私はここで待機しています。皆さん頑張ってください。雅様、後はお願いします」
「まかせろ。……もっとも、私の出番は無いだろうが」
なんか俺達のこと過大評価してない?この人。まあ良いか。
兎に角今からホロウ実習が始まるんだ。
気合い入れてイクゾー!
デッデンデデデデーン!
カーン!が入っていない−14万3000点
原作に突入したら原作があるのでもう少し投稿頻度が上がる予定です