Decide Zone Zero   作:犬咲夫藍

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昨日の自分に言ってやる。見切り発車でノリで書いてるから苦労するんだぞ!って……。
難産でした。


四話 あたしを見抜いた男 後編

「オンドゥルルラギッタンディスカー!?」

 

「は?」

 

「あっいえナンデモナイデス……

 

なんだ……なんだ!?なんなんだ!?

こ、こいつは一体あたしに何を伝えようとしたんだ!?

あのぉ……

オ、オンドゥル、なんて?なんて言ったんだ?滅びのうた?あたしは死ぬ?3ターン後に?3ターンってどれくらいだ?

そのぉ……

そもそもなんでこいつは滅びのうたを知っているんだ?誰から習うんだ?習った瞬間終わるだろ!人生が!

ヤバいやつだと思われてるかなー*1

あー!クソッ!訳が分からなくなってきた!

というかどうしてあたしがこんなに動揺しなきゃならないんだよ! えーーーっ

よし!決めた!

言い返す!*2

「ヨシ!なんだかわからんが逃げられそうだ!うやむやにs「おい!」「は、ハイ!どさくさに紛れて逃げようだなんて思ってないです!サー!」

 

……こいつは何を言ってるんだ?

だがこの会話の主導権を握ったのはあたしのようだな!

このまま畳み掛けるぞ!

 

「お前今、なんつった!?」

 

「ハイ!オンドゥルルラギッタンディスカー!?であります!サー!」

 

「意味がわかんねえよ!どういう意味だ!?」

 

「ハイ!本当に裏切ったんですか!?という意味であります!サー!」

 

 

 

 

 

「……な、に?」

 

 

 

 

 

 

本当に"裏切ったんですか!?"だと?

 

 

「あれ?なんか黙っちゃった……地雷踏んだか?*3

 

 

冷水をぶっかけられた気分だぜ。

何か一周回って冷静になってきたな……。

 

この発言の矛先はうちのオヤジの不祥事についてか?

確認してみようか。

 

「お前、(あたしが白祇重工の社長の娘だってこと)知ってたのか?」

 

「(……は?何のことだ?目的語がないので分かりませぬな。だが何か心当たりがあるみたいだし意味深なことを言って誤魔化そうか)……ふっ、好きにとってくれ」

 

……やっぱりな。

こいつはあたしがオヤジの娘だと知っている。

うちのオヤジの不祥事は今でも割と有名でオヤジの名前も出回っている。

そしてオヤジとあたしが同じ名字であること、あたしが姉貴たちと一緒にいるところをみれば、あたしが社長の娘だってことは察しがつくだろう。

 

マスコミに付きまとわれたらあたしに負担がかかってしまうと心配した姉貴たちに、学校の近くまで送り迎えしてもらっているのが仇になったか……。

一応見られないよう気をつけたつもりだったんだがな。

 

言っても小学校の通学路なんて狭い範囲じゃ、生徒にバレるのも時間の問題だったのかもしれない。

しかしそれはあまり問題ではない。

先生たちはこっちの事情を知ってるから、万が一このことであたしがいじめられても止めに入ってくれる。*4

 

だが妙なのはこいつの発言だ

"本当に裏切ったんですか!?"

これは

本当にあたしのオヤジが皆を裏切ったのか

という意味の問いに違いない。

 

今までオヤジを悪く言うヤツらは大勢いたし、あたしを励ましてくれるヤツらも少ないがいた。

 

だが皆んな、オヤジの行動について自分の中で結論が定まっていたように思う。

悪いとか、何かの間違いではないのか、とか。

 

だがこいつは違う……。

"裏切った"ではなく

"裏切ってない"でもない。

"裏切ったのか?"

という問いかけ……。

 

オヤジの真意なんて確認しようもない中、みんなが勝手に親父の真意を想像している。

だがこいつは違うようだ。

世の中の奴らのようにオヤジを叩くわけでもなく、姉貴たちのように庇うわけでもない。

あくまで中立……か。

同世代のやつにこんな冷静な見解を持ってるやつがいるとはな。

 

だがそれをわざわざオヤジの娘のあたしに言う理由は……?

こいつは何を伝えようとしている?

……分からないな。

直接聞くしかないだろう。

 

「お前、どうしてこんなことを?」

 

そう問いかけると、奴は悲しそうな顔をしてこう返した。

 

「……それが、避けられない運命だったからだ……。」

 

「……そうか。」

 

何いってんだこいつ*5

悲しそうな顔しやがって。

一体何がそんなに悲しいんだよ。

避けられない運命ってなんだよ。

一体何があったんだよ。

 

「何が、そんなに悲しいんだ?」

 

「(謎の選択肢のことなんだけど、言っても絶対信じてもらえないよなー。しかも初対面だし。はぁーマジで辛い。自己紹介でおとなしかったから油断したところに急にかましてきやがったもんなぁ。

何だよ【自己紹介も終わったし、ひとりで寂しそうな原作キャラに挨拶しよう!】

と【みんなの自己紹介を聞いたが数が多すぎて覚えられない。ヨシ!減らすか!】

って。後者は怖すぎるだろ。なんだよ減らすって。実質一択しなかったぞアホの選択肢め……!

そして挨拶も挨拶だぞ!なんでオンドゥル語なんだよ意味がわからん!ゼンゼロのキャラとお近づきになりたいと思ったのがだめだったのか?)……。」

 

帰ってきたのは沈黙……舐めてんのか?

この会話の主導権を握ってるのはあたしたぜ?厳しく言ってやらないと分かんねぇのか?

 

「おい、なんとか言えよ」

 

「(ハッ!いつの間にか選択肢のことを考えてしまっていた。おのれ選択肢……。というかこの子、俺のこと滅茶苦茶警戒してるよな。まぁそりゃそうか、初対面の奴が意味不明なことばっかり言ってるんだから。だがしかし、こんなに可愛い子に嫌われたくないねぇ!俺はヤバイ奴じゃないと警戒を解かなければ……)……。」*6

 

まただんまり決め込みやがって……!

つーかなんでさっきからあたしのこと見続けてんだよ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……!なるほどな。

 

避けられない運命、悲しそうな顔、

てっきりこいつ自身の行動に対してだと思いこんでたが、あたしの境遇に対してだったのか!

 

それなら全部のつじつまが合う!

 

こいつの言った避けられない運命、それはオヤジの失踪の後のあたしと会社の境遇についてだ。そしてそれがあまりに悲しすぎて思わずあんなことを言ったと。

あの発言の真意は

あたしを励ますことだったんだな?

 

オヤジの行動の真偽にとらわれる必要はない。

それを気にしても姉貴たちの腹は膨れねぇ。それにオヤジの真意なんて分かるわけもない。そんな状況、組のトップならそういう個人的な情に囚われすぎず、前に進め、って激励してくれたんだな?*7

 

わざわざあたしに問いかけたのは

安易な言葉であたしに励ましを言ったんじゃあ意味がないからか。余計なお世話だって突っぱねてたかもしれないし、もし素直に受け入れても、こういう答えのない別の問題に直面したとき、自分で考えられない人間になってしまっていただろう。*8

 

そんなやつは立派な社長になれない。

だがらあたしに問いかけて、そして自力で答えを導かせた。

そうだろう?*9

 

なんてこった!

あたしの問題を看破して、

一つの質問でそれを吹っ切れさせやがった!

しかもそれだけ頭が回りながら、行動原理は情と来ている!

 

お前、優しんだな……。

 

 

あたしにできることは何かないか?

この恩に報いるには……

 

 

 

 

 

そうだ!

 

 

「……(なんか唸ったり驚いたり笑ったり忙しそうだな。大丈夫かな。)」

「おいお前、クロトっつったよな」

「ハイ!(しまった!つい反射的に敬語つかっちゃった!)」

 

「知ってるだろうがあたしはクレタ、クレタ・ベロボーグだ」

 

「存じております!(あ、またやっちゃった)」

 

「へへ、そんなに畏まんなくてもいいんだぜ?あたしのことは気軽にクレタって呼んでくれ!」

 

「ハ「ハイは禁止だ」わ、分かった」

 

「それとさ、その、あれだ、今日の放課後は暇か?」*10

 

「?ああ、そうだが、どうしたんだ(なんだ?屋上でボコボコにされてしまうのか?)」

 

「じゃ、じゃあさ、公園で、あ、一緒に遊ばないか?」

 

こいつのことをもっと知って、こいつが喜ぶことを知ればいいんだ!

 

「……え゙?(え゙?)」

 

「だ、だめか……?」

 

そ、そうだよな……あたしらは初対面だしな……。悲しいな。

 

「……ああ!一緒にセパタクローしよう!」

 

「!おおそうか、ありがとな!へへっ、

そのセパタクロー?ってのがなんなのか分かんないけど、とにかく約束だぞ!(やった遊べるぞ!)」*11

 

 

そしてあたしとクロトは友達になった。

 

 

その日のことはよく覚えている。

あたしに同世代の友達なんて久しくいなかったので、クロトと遊ぶ時間はとても楽しかったからだ。

あとセパタクローなんて初めてやったしな!

 

たまに変なことをやっているが、そこもまた面白いんだ。

普段は結構おとなしいというか、大人っぽい感じなんだが、蓋を開けてみると意外と年相応だったりしてそこのギャップ、つーのかなそれがなかなかいい味出してたんだよなぁ。

 

そしてあたし達は学年が上がっても先生達が気を使ってくれたのか、クラスが同じだったので変わらず遊び続けていた。

 

こうして今日も、帰りの会が終わったので、いつもどおりクロトと遊ぼうと声をかけたのに……!

 

「パンツをくれるなら遊んでやらんこともない」

 

こいつ!あ、あたしのパ、パンツを要求してきやがった!

 

「……」

 

「……」

 

……どうすんだよこの空気!

その発言で、今までのお前に対する憧れとか、*12尊敬とか、友情とか!そういう積み重なっていた温かいもんが全部!音を立てて崩れ落ちた気がするぞ!?

 

ハッ!いや、待て……。

こいつ、とても悲しそうな顔をしているぞ?

初めて話したとき以来だな、こいつがこんなに悲しそうな顔をするのは。

今回も何か意図があるのか?

ちょっと確認してみるk

 

「(´・ω・`)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!?

 

 

 

 

 

 

「アハハハハ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだその顔!あり得ないだろ人体の構造的に!

もしかしてこれ、そういうギャグか?

だとしたらあまりにパンチが強すぎるぞ、全く!

だがこいつがあたしに対してこんなことを言うことは今までなかった。

逆に言えば、こんな事を言っても大丈夫だという信頼の裏返し……!

 

それに応えるのが友達ってもんだ!

 

「へへへ!そのギャグ、滅茶苦茶面白いぜ!」

 

嬉しいぜ……。お前ともっと、仲良くなれた!

*1
正解

*2
平和

*3
正解

*4
実績あり

*5
n回目

*6
再びの沈黙。経験からも学べない愚者と思われるが……。

*7
勘違いタグ君 迫真の働き

*8
小学2年生の思考か?これが。立派だぁ……。

*9
違います

*10
久々に人を遊びに誘うので緊張しているカワイイね

*11
カワイイナア

*12
憧れは、理解から最も遠い感情だよ




セパタクロー秘話
「だ、だめか……?」

クロトに電流走る……!

「(成る程な……この反応間違いない!この子、俺に惚れてる!(スイーツ脳)
そうか〜そうだよな〜俺って前世含めれば精神年齢25歳以上のクールボーイ!君のような幼気な女の子は同年代の子供にはない大人の色気♡に惑わされちまうよなぁ〜!!!!
返事はもちろんYES(ネイティブ)だぜ!
さあレッツセイ イエス!
グッバイ イエヤス!(この間わずか0.2秒))

そして時が止まった……。

『ああ、一緒にセパタクローしよう!』

『ああ、一緒にカバディしよう!』

(あゝ無情
アホの選択肢め!
クレタはどっちのルールも知らねえだろ!
つーか俺も知らねぇ!
どっちを選んだらいいんだ!?

だがまあどちらかといえば選ぶならセパタクローか。
なんかエッチだし。(クソ失礼))……ああ!一緒にセパタクローしよう!」

なんてことがあったとか。
モンハンワイルズ楽しいねぇ!
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