ハイスクールD×D 終焉に抗う暁の太陽   作:ドラゴン大好きT

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な、なぜだ!?レーティングゲーム編は四話ぐらいで終わらせるつもりだったのに、全然終わる気がしないぞ!


第20話 荒れる戦場

 

 

それは一誠、秀次、小猫の三名が運動場へと向かってすぐのこと。

 

「雷よ!」

 

「見事ね。ではこちらも」

 

爆発と雷鳴が轟く空中戦。朱乃とユーベルーナは互いに得意とする攻撃を撃ち合う。

朱乃の広範囲に及ぶ雷に対して、ユーベルーナの爆破は局所的だが高火力だ。

 

「そちらも見事ですわね。『爆弾女王(ボム・クイーン)』の名は伊達ではないということかしら」

 

「その二つ名は好きではないと、先ほども言ったと思うのだけれど。『雷の巫女』さんはずいぶんと余裕があるようね」

 

「ええ。後輩たちが優秀ですので」

 

不満げなユーベルーナに朱乃はにこりと笑う。

彼女たちの戦力差はほぼ互角。ではなぜ朱乃には余裕があるのか。

その理由は彼女が口にした通り、一誠たちの存在が大きかった。一誠はまだまだ弱いが神滅具を所有しており成長が期待されている。

謎の神器や魔力の不安定さは今後も課題になっていくだろうが、秀次もその名の通り優秀な才能の持ち主だ。祐斗と小猫だって強い。

皆、今回のゲームに備えて最善を尽くしてきた。現在も自らの役目を果たすために奮戦していることだろう。

 

(私も、役目を果たさなくてはいけませんね)

 

私の役目は目の前の『女王』を倒すこと。

自らの役目を定めた朱乃はユーベルーナに右手を向けて雷を放った。直線的に伸びる魔力の雷をユーベルーナは防御用の魔方陣で防ぐ。

防いでいる最中にもバチバチッと火花が散り、ユーベルーナの顔に必死さが浮かぶ。

 

「本当に凄まじい雷だわ。けど防ぐこと自体は可能ね」

 

「あら、でしたら頭上にも注意したほうがよろしくてよ」

 

妖艶に笑う朱乃は左手を空にかざす。

瞬間、暗雲がユーベルーナの頭上に集まり、雷が落ちた。

回避も防御も間に合わず、雷が直撃したユーベルーナの衣服はボロボロになり、彼女自身も全身から煙を上げて地上へと墜ちていった。

敵を倒したか確認するためにも、朱乃はゆっくりと高度を下げていく。撃破できていなかった場合のことも考えてすぐには降りない。

 

「あらあら、やはりこれくらいでは倒れてくれませんか」

 

予想通りというべきか。ユーベルーナはリタイヤしていなかった。防御魔方陣で防いでいる様子は見られなかったが、おそらく魔力を使って自らの防御力を上昇させたのだろう。

 

「本当に……予想以上だわ」

 

「私たちも本気であなた方を倒しにきていますので。それで、まだやりますの?その怪我ではもうまともには戦えないと思いますけど」

 

「──勝利を確信するのはまだ早いわ」

 

含みのある笑みを浮かべたユーベルーナが服の袖から取り出したものを見て、朱乃はハッとした様子で身を引いた。

彼女が手に持っていたものは液体が入った小瓶。瓶の中身を飲み干すとユーベルーナの体の傷が瞬く間に癒えていった。

名前を『フェニックスの涙』。ゲーム中に使用できるのは二個までと制限されているが如何なる傷だろうと癒す。まさに万能薬だ。

負傷を癒したユーベルーナは再び空に飛び立ち、苦虫を噛み潰したような顔をする朱乃と真っ向から相対する。

 

「あなたは本当に優秀よ、『雷の巫女』。才能だけなら私をも上回る。今回のゲームだって、あなたが全力を出していたら危なかったでしょう」

 

「……それ、どういう意味かしら」

 

含みのある言い方をするユーベルーナに、朱乃の表情が曇り始める。先ほどまでの余裕のある彼女が崩れたことを悟ったユーベルーナは陰惨な笑みを浮かべ、さらに言葉を続けた。

 

「だってそうでしょう。あなたは混じり者。悪魔になる以前から異常な血筋だった。あなたの雷の力がそれを証明しているもの。ねえ、堕天使幹部バラキエルの──」

 

「ッ!私の前で、あの者の名を口にするなっ!」

 

キッと瞳を尖らせ朱乃が絶叫した。普段の落ち着いたお姉さんとしての雰囲気を脱ぎ捨て、その美しい顔に鬼を宿して激昂する。

怒りに身を任せた雷の最大出力は柱となって周囲を閃光で塗り潰した。

肩で息をするほどの消耗だったが、これで眼前の敵は塵も残さず消し飛んだはずだと、朱乃は溜飲と共に前に突き出した手を下げる──。

 

「怒りで我を忘れてもなお、自らの全力を引き出すことはない。残念な幕引きだわ」

 

「しまっ──!」

 

朱乃の声は数多の爆発音によってかき消される。

ユーベルーナは朱乃が雷を放った瞬間、彼女の頭上に短距離転移していた。怒りで我を忘れた彼女なら周囲への注意が散漫になる。

いや、それよりもまず先に自らの圧倒的な火力で自分を狩りにくるだろうと踏んで。

 

「舌戦とはこういうものよ。覚えておきなさい」

 

地上に堕ちていく混じり者を眺めながら、ユーベルーナは自らの役目を果たした。

 


 


 

朱乃を倒すとユーベルーナはレイヴェルたちのもとへすぐに駆けつけた。

仲間が続々と倒されていることは戦闘中に聞こえてきたアナウンスによって知っている。

 

(『雷の巫女』に余裕があったのもわかるかもしれないわね。予想以上に奮闘しているわ)

 

だが、それももう終わり。自分が来たからにはこれ以上の戦いは不要。すべてを爆砕すると、一誠たちをまとめて爆発で吹き飛ばした。

爆風によって舞い散る粉塵からレイヴェルを庇ったのち、ユーベルーナは恭しく一礼する。

 

「お待たせしました、レイヴェルさま」

 

「遅かったですわね、ユーベルーナ。でもよく来てくれましたわ。あちらの『女王』を撃破しただけでなく、残りの下僕も一掃してくれたのね。やはりあなたが一番頼りになりますわ」

 

「お褒めいただき、光栄の至りに存じます」

 

実際、ユーベルーナが来てくれたことでレイヴェルの精神はだいぶ安定を取り戻していた。

まさか自分たちが負けるわけがない。そう思っていた矢先に相手の『戦車』が一人で三人も撃破。さらにグレモリー側はまだ一人も撃破できていない状況だったのだから。

だが、ユーベルーナの登場により不利な状況は一変した。一気にチェックメイトに近づいたと言えるだろう。

 

「ユーベルーナか……。おまえの爆発に私も巻き込まれたぞ」

 

苦言を呈して現れたカーラマイン。その体には少なくない傷が刻まれている。どうやらユーベルーナの不意打ちに彼女も巻き込まれたらしい。

 

「あら、それは申し訳ないわね。でもね、カーラマイン。私はあなたの騎士道精神に付き合うつもりはないの。一人も倒せずにグタグタと戦いを長引かせるばかりか、こちらの戦力をいたずらに失うくらいならまとめて吹き飛ばしたほうが勝ちに繋がるわ」

 

「それはそうなんだろうな。──だが、勝ったと思うのはまだ早いのかもしれんぞ」

 

「何ですって?」

 

怪訝な表情となるユーベルーナに対して、カーラマインは土煙の奥を顎で指し示した。

爆発によって巻き起こった粉塵が落ち着き、彼女の視界に映ったのは四人の男女の姿。

小猫を横抱きにした祐斗と、一誠を横脇に抱えた秀次だ。

 

「た、助かった……。でも……おえっ!き、気持ちわりぃ……」

 

「吐くなよ?絶対に吐くなよ!振りじゃねえからな!?」

 

秀次は足から火を吹き出して飛びつくように一誠を抱きかかえ、爆発の範囲から逃れていた。

一誠たちは無事だった。残るもう一ペア──祐斗と小猫はというと……。

 

「祐斗たちは……っ」

 

祐斗の体を上から下まで見た秀次は刮目する。

爆発に巻き込まれたらしいその体はボロボロで出血も激しい。

 

「少し、逃げ遅れてしまってね。シュージくんが咄嗟に呼びかけてくれたからこのぐらいで済んだけど……迂闊だった」

 

「……祐斗先輩」

 

「ゴメンね、小猫ちゃん。降ろすよ」

 

普段の爽やかな笑顔も、先ほどまでの冷酷な殺意に塗れた顔もしていない。感情がないというのが正しいのだろうか。冷たさを感じる態度で祐斗は小猫を地面に下ろした。

祐斗の傷を見た小猫の顔も暗い。どう考えても自分を助けたがために受けた傷だ。今回のゲームで自分はまったく貢献できていない。足を引っ張ってばかりいると自責の念にかられた。

 

「まさか全員生き残っているとは……屈辱だわ。そちらの『戦車』はずいぶんと勘がいいのね」

 

「二度も同じ手を食らうか。あんたこそ、副部長と戦ってなんで無傷なんだ」

 

「それは、これが理由ですわ」

 

秀次の疑問に答えるようにレイヴェルが懐から小瓶を取り出した。それを見た祐斗と小猫はハッとした様子になり、一誠は首をかしげる。

 

「あれってなんだ?」

 

「フェニックスの涙だよ。合宿中に部長から教えてもらっただろう?──如何なる傷だろうと癒してしまう回復薬さ。といっても、失った部位を再生させることはできないみたいだけど」

 

「それでも、強力には違いない。なんであっちは持っているのに俺たちは持たされていないんだ?確かゲームに参加してる悪魔二名──つまり二つは所持できるってルールだよな?」

 

「フェニックスの涙はその名の通り、フェニックス家の者だけが作れる代物だからね。貴重で高値のつくものだけど、今回はゲームの相手が悪い。あちらの目的は部長に勝つことなんだから、僕たちに渡すような真似はしないさ」

 

負けることはないと確信しているが、自らの首を絞めるほどフェニックス家も馬鹿ではない。

すると、祐斗と秀次の会話を聞いていた一誠が我慢ならないといった様子で叫んだ。

 

「──そ、そんなの卑怯じゃねえか!つまり、俺たちに勝たせたくないから渡さなかったってことだろ!?」

 

「ルールにも明記された通り、私たちはフェニックスの涙を二つしか所持していませんし、そちらだって『聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)』を持つ『僧侶(ビショップ)』がいるではありませんか。卑怯だなんて言われる意味がわかりませんわ」

 

「一誠、落ち着けよ。相手だって準備くらいはしてくる。それがルールに則ったものなら、俺たちに文句を言う資格はない」

 

「うぐっ……け、けどよぅ……」

 

弟の秀次に窘められると、不満の色こそ残っているが一誠もそれ以上の文句は言わなかった。

そのときだ。耳につけた通信機器に連絡が入る。声はアーシアのものだ。

 

『皆さん!聞こえますか!イッセーさん!』

 

「アーシア!どうかしたか?」

 

『それが、相手のライザーさんが一騎打ちを申し込んできて、部長さんが応じたんです!』

 

「場所は?場所はどこだ、アーシア」

 

緊急事態ということもあるのだろうが、かなり興奮した様子で状況を伝えるアーシア。

対して、場所を訊いた秀次の声はできるだけ感情を抑えたような無機質なもの。望む答えが返ってきたならばそれでいい。

 

が、もしそうではないのなら──。

 

「──旧校舎の、旧校舎(・・・)の屋上ですっ!」

 

アーシアの報告を聞いた瞬間、グレモリー眷属の顔が凍りつく。言葉を失っていた。

勝ちを確信したレイヴェルは彼らに同情の視線を送って、嘲るように笑いだす。

 

「お兄さまったら、リアスさまが意外に善戦するものだから高揚したのかしらね。直接戦って勝ち目のなさを思い知らせるつもりなのでしょう」

 

「直接戦って勝ち目のなさを思い知らせる、か。それはどうだろうな」

 

レイヴェルに言葉を返したのは秀次だ。見れば彼の顔にも──笑みが浮かんでいた。

 

「一誠、おまえは先に行け。部長たちの援護だ」

 

「なっ!じゃ、じゃあシュージたちは!?」

 

秀次の指示に驚愕する一誠。秀次はレイヴェルたちから視線を外さずに答える。

 

「それはもちろん──ここにいる奴らを全員倒してから合流するさ」

 

「私たちを倒す?そちらは手負いの方があなたを含めて二名。こちらは最強の眷属のユーベルーナがいる。この時点で詰んでいますわ。そもそも、どうやってお兄さまを倒すおつもりなのかしら?まさか精神が潰れるまで攻撃するつもり?」

 

「そうねえ……ポカポカーって殴ってりゃ、いつかは勝てるんじゃね」

 

「……バカにしていますの?お兄さまだって武闘派なのですから、無抵抗に倒されてくれるなんてことはありえません」

 

秀次のふざけた返答にレイヴェルは苛立つ。

思えば、会敵したときからこの男には腹立たしい気分にさせられっぱなしな気がする。

不快感を顔に出すレイヴェルに対して、秀次は仕方ないと言わんばかりに肩をすくめた。

 

「相手が不死だから勝ち目なんてないって諦めるのはどうにも性に合わなくてな。それと、これは言うべきかずっと迷っていたんだが──戦いの最中に敵とぺちゃくちゃ喋ってんじゃねえぞ。舌嚙みてえのかてめえ」

 

「言わせておけば……!」

 

秀次の挑発的な態度にレイヴェルは目を見開く。

負けるわけがない。こちらは不死なのだから。

なのに目の前の相手は微塵も自分たちの敗北を考えていないように感じる。

不快だ。フェニックスを、不死身を舐めている。そんなことがあってはならないのだ。

 

「あなたたちがどんな策を用意していようと、お兄さまを倒すのは不可能です!」

 

激情をあらわにするレイヴェルに反応して、ライザーの下僕が一斉に構えた。

 

「ほら一誠、行けよ。部長を勝たせたいんだろ。部長が倒されたら俺たちがいくらがんばったって負けになるんだぞ」

 

「イッセーくん、部長のことを頼んだよ。赤龍帝のパワーと僕たち全員が揃えば不死鳥が相手でも勝機を見いだせるはずだ」

 

「……このヒトたちを倒して、すぐに追いつきますから」

 

弟と仲間たちから送られる励ましの言葉。

信頼する仲間たちから託された熱い想いが一誠の迷う足に活力をみなぎらせていった。

 


 


 

旧校舎の屋上でリアスとライザーは向かい合う。

 

「なあリアス、いい加減諦めたらどうだ?キミに勝ち目なんてないんだよ」

 

「諦める?冗談じゃないわ!皆が戦っているのに私が真っ先にゲームを投げ出すなんて、できるはずがないでしょう!」

 

余裕な態度を見せるライザーにリアスは激情を込めて滅びの魔力を撃ち出した。

真っ直ぐに飛んでいく紅い一撃。触れた如何なるものを消滅させる力を持つそれを前にして、ライザーは回避も炎を打ち出しての相殺もしない。

真正面から体で受ける。消滅の魔力を受けた上半身は豆腐のように消し飛ばされた。

しかし、下半身から柱のように吹き上がる炎がライザーの肉体を一瞬で再生させる。服すらも綺麗に元通りになるうえ、何度攻撃したとしても再生を繰り返す。まさに終わらない悪夢だ。

 

「はぁはぁ……それでも、私は……」

 

負けられない。だって、まだ可愛い下僕たちが戦っているのだから。

荒れる息を整えつつ魔力を練り上げるリアス。

そんな彼女を見てライザーは息を吐く。

 

「リアス、キミの消滅の魔力は強力だが絶対じゃない。俺を倒すよりも前にキミの体力が先に尽きる。それは初めからわかっていたはずだ。まさか俺を倒す策が俺が倒れるまで攻撃し続けるなんてものじゃないだろ?何を考えている?」

 

「……答える義理はないわ」

 

「はぁ、いい加減はっきり言わせてもらう。キミの策はおおよそ見当がついている。この旧校舎に誘い込むつもりだったんだろう?俺を」

 

絶句するリアスを見てライザーは確信する。

今回のゲームでリアスは自分の陣地から一歩も出ようとしなかった。彼女をよく知るライザーからしてみれば納得のいかない行動だ。

リアスは思慮深い女性だが、一方で直情的な若者らしい感性を持ち合わせている。自分の結婚が賭けられたゲームのすべてを下僕に任せるというのはいささか信じがたい。

理由があるとするならそれは──この旧校舎から動く必要がないと判断したから。もしくは動くことができない何かが旧校舎にあるのだろう。

 

「キミが旧校舎で何かしらの準備をしていることなんて序盤のうちにわかっていたさ。だからあえて乗ってやったんだ。不死身の俺を倒す策があるなら早く披露したほうがいい。キミの体力が尽き果てる前にな」

 

「……ふふふ」

 

「……何がおかしい」

 

策を見破られ、体力も削られている。なのにリアスは確かに笑った。

含みのある笑いを口から漏らす彼女にライザーは苛立ちと怪訝の混じった視線を向ける。

リアスの顔を笑ませたのは絶望や諦めといった負の感情によるものではない。むしろ真逆の、余裕や自信からくる希望に満ちた表情をしている。

 

「だってあなた、私たちの策を全然わかってないじゃない」

 

「何だと?」

 

「ここにあなたをおびき寄せたかったのは正解。でもあなたはその先をまるでわかっていない。『何を考えている?』だとか、『策があるなら早く披露したほうがいい』だとか、私たちの策がわかっているなら言う必要のない言葉だもの」

 

先ほどとは打って変わって、今度はリアスの言葉にライザーが絶句した。

リアスの言う通りだ。ライザーは自分がなぜ旧校舎に誘い込まれたのかまでは理解していない。

──だが、それがなんだというのだ。

 

「未来の花嫁に傷をつけたくないから、こうして受け止めるだけで留めてやっているんだが。諦めるつもりがないなら仕方ない」

 

背中から生えた炎の翼がより大きくなり、体に纏う炎の勢いもさらに激しくなる。

リアスの挑発的な態度に業を煮やしたライザーの顔から余裕が消え、瞳にも敵意が宿った。

 

「まずはキミの心からへし折ってやる。不死鳥を相手にするということがどういうことなのかを存分に思い知らせてやろう」

 

向かい合うだけで伝わってくる炎の熱。

フェニックスの特性は不死性だけではない。その業火は並の魔物を一撃で灰燼に帰する。旋風は熱波となって敵の呼吸の一切を許さない。

相手の強大さを改めて感じるリアス。額に伝う汗をぬぐう彼女の後ろでアーシアは震える。

 

「ぶ、部長さん……」

 

「大丈夫よ、アーシア。じきに皆が来る。それまでは私があなたを守ってあげる。だからそのかわりに、あなたも私のことを支えてちょうだい。お願いね」

 

「は、はい!」

 

まだ震えているようだが、強い返事をしてくれるアーシア。

緑の輝きを放つ彼女の両手が背中を触れると、リアスの体を温かな力が包み込んだ。

負けない。仲間たちが自分のために戦ってくれている間は降参なんてしないと、リアスは決意を燃やしてライザーに向かっていく。




朱乃サイドを書いていたら、リアスサイドも書きたくなっちゃったんだって。
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