賢王が行く雄英の道   作:シィィィィザァァァァァ!!!!!!!!!

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最悪の目覚め

 

 

 

 

 

 

雨が降りしきる。

 

「 エルキドゥ 」

呟いた言葉は、世界を穿つ雨に潰されどこにも届かず。

友を抱く自分の背中がやけに小さく感じる。

友が、形を失っていく。

腕の中にいたはずの泥が、隙間を抜けて地面に零れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何時間たっただろうか、いつの間にか雨も止み、乾いた地面と、真砂が風に吹かれ、友だった泥も、今や砂塵に帰した。

重たい足を組み上げ、天の鎖を握りしめる。

そして、歩みを進めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

重たい瞼が静かに開く。

幾度もこの夢は見た、最悪の寝覚めだ。

 

「 はあ…朝か…。さて、今日もカルデアの采配の手直し…を…」

 

体を起こし、いつもの無機質で冷たい壁に囲まれたマイルームが目に映るはずが、此度は全く違う、一般の家作りの様なこじんまりした小部屋。カーテンの隙間から顔に日差しが当たる。

その隙間から見える景色は、全く持って、日常とは程遠い、現代社会における街並みが広がっていた。

 

「 どういう事だ、単独レイシフトか?いや、違う。」

 

自分が身につけている肌触りのいい部屋着の様な衣服に違和感を覚えながら、外の景色を視る。

 

「 チッィ…これは…」

 

激しい痛みと共に頭蓋へと流れる記憶の数々、この世界の情報、自分の人生。

ここは、此方でいう宝具やスキル等の、個性という超能力を持った人間が蔓延り、其れを悪に使うヴィランと、正義を語るヒーロー共が存在する世界。

 

「 おのれ!今日が試験日だと…何とも都合のいい!今朝はほとほと幸運よな! 」

 

流れてできた試験日、自らの愛用している黄金のタブレットに写る日付、遅刻ギリギリというところだ。

この一刻の間に、情報を整理し、この試験 【雄英高校】には必ず入るべきだと結論づけた。

 

霊基変更、問題なし。

部屋の中で目に付いた制服であろう物を手に取り、霊基に交える。

 

「 よし、ようやく迎える…が、ここから飛び降りるしかないな。」

 

すぐにでも外へ向かわねば間に合わぬだろう

だが、生憎として高層、タワマンという物だろう。めんどくさい。

窓を開け、柵に手をかける。

そして、跳ぶ。地上に落ちては他の人共に目が着く、近くのマンションの屋上目掛けて、落下していく。

 

 

「 ほう、人の身であろうが英霊としての筋力であろうとはな。 」

 

高速落下の勢いを、マンションの屋上に宝物庫を開き、風を起こし和らげ、

スタッ と軽やかに着地する。

次に跳び跳び、建物から建物へと移動する。

デカデカとしたUAの文字が目に入り、近くの路地裏へと着地する。

現在の時刻を確認し、安堵を迎える、ここまで3分、10の猶予を残し到着した。

 

「 ふん、余裕だな。 」

 

しばらく歩き、他の入試生や、会話を聞き入れる。

そして、UAのアーチを、くぐり抜けた。

 

 

 

 

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