俺の青春が田舎へ流された。   作:龍造寺

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原作開始前16話です。


原作開始前ー17ー16話ークリスマスイベント①

2010・12・24・☁/☃️・17:50・稲羽市内・ジュネス内。

 

ジュネス内を1周してしまった俺。待ってる時の時間って意外に過ぎないもんなんだよな。同じ1時間でもテストの1時間とこういう待つ。1時間で体感的に時間が過ぎるのが違うんだよな。

 

しかし一周したがクラスの連中と1人も出会わなかったぞ。もうフードコートに行ってるとか?

 

いやいや、いやいや。そんなそんな早く乗り込むやつっているのか?

 

どんだけクリスマスイベントに浮かれてるんだが。まあ、クラスの連中がいないだけで色々と考える時間もいっぱいあったわけだからな。

 

恋人たちのクリスマス特集なんか呼んでたら絶対にからかわれるよな。

 

あの修学旅行の時の戸部ってこんな気持ちでずっといたんだろうな。告白は成功するかしないか?そればかり頭にあって…今の俺ならあの時のお前の気持ち十分にわかるぞ。

 

あの嘘告白、お前やグループを守るために嘘の告白をしたけど、今となっては何であんなことしたんだろうと思っている。もっと他のやり方があったんじゃないのかとも思ってしまう。

 

海老名さんには感謝された。感謝されたが、今となってはそれは良かったのかと考える。

 

俺も吹寄を好きになってしまって、それがわかってきたのかもしれない。

 

やめろやめだ何今更そんなこと考えるだ。もうあれは終わったことなんだ。

 

そんなことを考えていると、後ろから名前を呼ばれた。

 

【比企谷君、こんなとこにいたんだ】

 

【ふ、吹寄か、クラスの連中がいなくて置いて行かれたのかと思ったよ】

 

【私もそう思った。千枝や雪子が突然どっか行っちゃってさ、私1人になったんだよね】

 

【そうなのか】

 

確かにクラスメイト1人も見かけないというのは本当におかしいのだが。花村、里中、天城までいないとなると、何かあるんじゃねえのかと疑ってしまう。ドタキャンとかそういうものじゃなくて、なんかお節介的なこと考えてるんじゃないのか。

 

そう思いながら吹寄の方を見ると、吹寄、めっちゃ可愛い…それ以上の言葉は出てこなかった。

 

【そろそろ18時だし、フードコートに行こっか?】

 

【そ、そうだな】

 

俺と吹寄は屋上にあるフードコートへ向かうことにした。

 

 

2010・12・24・☁/☃️・17:58・稲羽市内・ジュネス・フードコート。

 

イベントが始まる2分前になった。その時に花村が

 

【そろそろ八幡が来る時間だな。みんな、準備は完璧だろ?】

 

と、確認しクラスメイトたちが

 

【バッチリ!】と答える。

 

そして18時になったと同時に八幡と吹寄がフードコートに入って来た。

 

そしてクラスメイト達が2人に対してクラッカーを鳴らして

 

【メリークリスマス!】

 

クラスメイト全員の声がフードコート中にこだまするのであった。八幡と吹寄は驚いている。

 

時間は少し遡り

 

2010・12・24・☁/☃️・17:58・稲羽市内・ジュネス内・エレベーター前。

 

エレベーターに乗る前に、私は鞄の中のプレゼントをチラッと見た。

 

(比企谷君に似合いそうな青い手袋、気に入ってくれるかな…)

 

そう思うだけで、ドキドキが止まらない。私はみんなに渡すプレゼント交換用のものと、比企谷君に直接渡すプレゼントの2つを用意した。みんな用のプレゼントはすぐに決まったけど、比企谷君に渡すものは…本当に悩んだ。比企谷君に私の気持ちを伝えるためのプレゼントだから、適当に選ぶわけにはいかなかったんだ。…何日も考えて、最終的に青い手袋に決めたの。比企谷君がくれた青いマフラーと一緒に使ってくれたら、似合うよね、きっと。

 

でも、喜んでもらえるプレゼントかどうか、緊張する。…もし、気に入ってもらえなかったらどうしよう。…ううん、もう覚悟は決めたんだから!平常心、平常心でいなきゃ。

 

4階のフードコートへ向かうエレベーターがやってきた。私は比企谷君と一緒に乗り込んだ。いつもならすぐに着くエレベーターなのに、今日はやけに長く感じる。…緊張してるからだよね、絶対。比企谷君、イベント楽しんでくれるかな。私は緊張しながらも、精一杯の笑顔で比企谷君に話しかけた。

 

【今日は思いっきり楽しもうね】

 

【あ、そうだな】

 

比企谷君の声、ちょっと固い。…でも、私も同じだ。私の鼓動、どんどん早くなってる。自分でも分かるくらい、緊張してる。今までこんなことしたことなかったから、余計に緊張する。…バスケの試合の前だって、こんなに緊張しなかったのに。

 

このイベントの後、私は比企谷君に告白する。私の思いを、ちゃんと受け止めてもらうために。…絶対、気持ちを伝えるんだ。

 

エレベーターが4階に着いた。私と比企谷君はフードコートの入り口に立った。…え、すごい!クリスマスの飾り付けが、私が計画してた時よりもずっと大規模になってる!キラキラ光る電飾、カラフルなモール、大きなクリスマスツリー…。窓の外では雪も降ってる。…ホワイトクリスマスだ。…なんだか、告白の雰囲気、最高かも。

 

その瞬間、クラスメイトの声が響いた。

 

【メリークリスマス!】

 

クラッカーが鳴って、みんなの声がフードコート中にこだまする。千枝が私と比企谷君に向かって、笑顔で手を振ってくれた。

 

【制理、比企谷君、楽しんでね!】

 

私は比企谷君と顔を見合わせた。

 

【……すげえな、これ】

 

【うん、みんなすごい頑張ったんだね】

 

私達は2人で笑った。…比企谷君の笑顔、めっちゃ素敵。…このイベント、絶対楽しいものにする。そして、その後に…私の気持ちを、ちゃんと伝えるんだ。

 

 

2010・12・24・☃️・18:50・稲羽市内・ジュネス・フードコート内。

 

予定通り18時から始まったクリスマスイベント。始まった直後から、雪がチラチラと降り始めていた。本当の意味でホワイトクリスマスになるなんて、思ってもみなかった。窓の外を見ると、雪がフードコートの屋根にうっすら積もり始めてる。…告白の雰囲気としては、最高だな。

 

今、俺たちはクリスマスイベントの真っ最中だ。花村が用意してくれたジュネス特製のクリスマス料理を、クラス全員で堪能してる。バイキング方式だから、自分の好きなものを自由に取れるのがいい。サクサク食べ進められるし、フライドチキンやポテトもあるけど…あれはラストに取っておこう。

 

こんなクリスマスパーティー、初めてだな。小学校も中学校も、こういうイベントがあったらしいけど、俺は参加したことなかった。…いや、「参加しなかった」じゃなくて、「声をかけてもらえなかった」が正しいか。俺の存在、消されてたようなもんだからな。…でも、今は違う。このクラスなら、俺も自然に楽しめる。…稲羽に来て良かった。

 

俺はお菓子系の軽いものを食べながら、花村と話してた。

 

【八幡、楽しんでるか?】

 

【適度に楽しんでるさ】

 

【全く素直じゃねえな。素直に『楽しんでるぜ』って言えねえのかよ?】

 

【うるせえ】

 

【もっと料理も食べてけ、そしてベストをつくせ」

 

【わかってるって】

 

俺は肉料理を少し取って、食べ始めた。…でも、正直、緊張してて、なかなか食が進まねえ。イベントの後、吹寄に告白するって決めてるから、心臓がバクバクして仕方ねえんだ。…吹寄、今何してるんだろう?そう思って、彼女の方を見た。

 

 

2010・12・24・☃️・18:50・稲羽市内・ジュネス・フードコート内。

 

私は千枝や雪子と一緒に、クリスマス料理を食べながら会話を楽しんでた。

 

【この肉、うまい!制理も雪子も、どう?】

 

千枝が目を輝かせて聞いてくる。

 

【私はいいかな】

 

【私も】

 

私はそう答えたけど…実は、この後のプレゼント交換と、その後の告白のことばかり考えてて、食事どころじゃない。緊張がどんどん増してきて、ほとんど食べてないのに、もうお腹いっぱいな気分。千枝はフライドチキンを美味しそうに食べてるけど、私は一口食べただけで満足しちゃってる。

 

…でも、みんなが楽しそうにしてるから、それでいいよね。イベントが成功してるってことだし、私が企画した甲斐があった。…うん、イベントは成功してる。…次は、私自身の気持ちを伝える番だ。

 

私はチラッと比企谷君の方を見た。比企谷君、花村君と話しながら、ちょっと緊張した顔してる。…私と同じだ。…比企谷君、私の気持ち、受け止めてくれるかな。…緊張するけど、絶対に告白する。イベントの後、比企谷君に私の思いをちゃんと伝えるんだ。

 

…その時、千枝がニヤニヤしながら小声で囁いてきた。

 

【制理、さっきから比企谷君のことチラチラ見てるね。…やっぱり、イベントの後、告白するんだ?】

 

【…っ!そ、そんな大声で言わないでよ!】

 

私は顔が真っ赤になって、慌てて千枝を睨んだ。雪子がクスッと笑いながら、

 

【大丈夫、制理。比企谷君、絶対喜んでくれるよ。私たちも応援してるから】

 

【…うん、ありがとう、雪子】

 

千枝と雪子の言葉に、少し勇気をもらった。…そう、私には応援してくれる仲間がいる。…比企谷君、私の気持ち、ちゃんと受け止めてね。私はもう一度、比企谷君の方を見て、心の中で決意を固めた。

 

 

2010・12・24・☃️・19:25・稲羽市内・ジュネス・フードコート内。

 

千枝や雪子と話した後、クラスメイトたちと色々話してた。クラス委員長として、みんなと話さないわけにはいかないよね。雪柳先生とも話して、クリスマスイベントが成功してることを確認し合った。…イベント、成功して良かった。

 

【みんなと話してて緊張は少し和らいできたけど、いざ告白となるとね…】

 

そう考えるだけで、また緊張が押し寄せてくる。…ううん、緊張してどうするの、制理!私は自分を奮い立たせるように、心の中で言い聞かせた。

 

緊張を和らげようと、ジュースを取りに行った。…でも、手が震えてて、コップを落としそうになっちゃった。…やばい!って思った瞬間、比企谷君がサッと手を伸ばして、落ちそうになったコップを受け取ってくれた。

 

【大丈夫か、吹寄?】

 

【大丈夫、大丈夫だよ】

 

…大丈夫だよ、比企谷君。全くお節介なんだから。でも、内心、めっちゃ感謝してる。…こんな時、助けてくれるなんて、比企谷君らしいな。

 

【そうか?なんだか緊張してるようにも見えるんだが?】

 

【そう、緊張して見える?】

 

【いつもよりもなんか緊張してるように見えるんだ】

 

【そ、そうかな。あはは】

 

…比企谷君には、やっぱりそう見えちゃうか。いつもなら、私、凛として委員長らしく振る舞ってるけど…。今はあたふたしてるから、余計に緊張してるって思われちゃうのかな。…でも、比企谷君に気づかれて、ちょっと嬉しいかも。

 

そんなことを考えていたら、花村が大きな声で叫んだ。

 

【そろそろプレゼント交換の時間だぜ!みんな、準備しとけよ!】

 

みんながプレゼント交換の準備を始めてる。…私も、プレゼント交換用のプレゼントを用意しなきゃ。…でも、その後の比企谷君への告白のことも頭から離れない。…緊張するけど、絶対に気持ちを伝えるんだ。

 

 

2010・12・24・☃️・19:30・稲羽市内・ジュネス・フードコート内。

 

俺も緊張を紛らわせようと、雪柳先生や里中、天城と話してた。…でも、里中と天城に、妙なこと言われたんだよな。

 

【制理をよろしくね】

 

【制理を泣かせたら許さないからね】

 

…って、まだ告白して成功したわけじゃねえのに、何だよそれ!つか、何で里中たちが俺の気持ち知ってるんだ?俺の挙動不審がバレたのか?…いや、挙動不審なんてした覚えはねえけど…。無意識に何かやらかしたとか?

 

そんなマイナスなこと考えてたら、それを否定する自分がいた。…ここでマイナスイメージ抱いてどうするんだ。俺は腹を決めたんだろ。まだ告白もしてねえのに、振られた気になってんじゃねえ!

 

…ん?吹寄の様子、なんかおかしくねえか?足取りがふらついてるし、ちょっと心配だ。話しかけてみるか。

吹寄がジュースのコップを取ろうとして、手が震えてる。…危ねえ!俺はとっさに手を伸ばして、落ちそうになったコップを受け取った。

 

【大丈夫か、吹寄?】

 

震えてる吹寄に、俺は話しかけた。…俺だって緊張で震えてるのを隠してるけど、吹寄を元気づけたくて、平静を装った。いつもと違う、吹寄らしくない雰囲気がある。

 

【大丈夫、大丈夫だよ】

 

【そうか?なんだか緊張してるようにも見えるんだが?】

 

【そう、緊張して見える?】

 

【いつもよりもなんか緊張してるように見えるんだ】

 

【そ、そうかな。あはは】

 

吹寄、無理してる笑顔にしか見えねえ。吹寄がこんな状態なの、初めて見た。…今の俺に何かできること、あるのか?…いや、今はそっと見守るべきだよな。…でも、吹寄がこんな緊張してるってことは…俺と同じで、イベントの後に何か大事な話があるってことだよな。…俺も、告白するんだ。吹寄に、俺の気持ちをちゃんと伝える。

その時、花村の声がフードコートに響いた。

 

【そろそろプレゼント交換の時間だぜ!みんな、準備しとけよ!】

 

みんながプレゼント交換の準備を始めた。俺も自分に気合いを入れて、プレゼント交換の準備をしに行った。…その後だ。吹寄に、マフラーと一緒に俺の気持ちを伝えるのは。

 

もう一度、アンケートを取ります。鳴上悠のヒロインは誰がよろしいですか?

  • 1ー里中千枝
  • 2ー天城雪子
  • 3ー久慈川りせ
  • 4ー白鐘直斗
  • 5ー小沢結実
  • 6ー松永綾音
  • 7ー海老原あい
  • 8ー雪柳綾奈
  • 9ー麦野静江
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