俺の青春が田舎へ流された。   作:龍造寺

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原作開始前2話です。


原作開始前ー3ー2話ー八十神高校へ。

2010・10・11・☁・23:20・八十神アパート・2ー1・リビング。

 

俺は眠れずに天井を眺めていた。すでに叔母さんは、自分の寝室で眠りに入っているだろう。もちろんリビングに自前の布団を引いてな。

 

叔母さんは、一緒の寝室(床に布団を敷いて寝る)に寝てもいいと言ってたけど、丁重にお断りした。

 

久しぶりにお風呂も落ち着いて入れた。ここ最近は落ち着いて入ることすらできなかったからな。

 

親父の文句がうるさかったのもあるが。

 

「親父にとっての子供は小町だけなんだろうがな」

 

それにしても叔母さん、風呂から上がってくる時にバスタオル1枚巻いただけで、ここに(リビング)来るのはやめて欲しいんだがな。せめて下着ぐらい身につけて欲しいわって何言ってんだ俺は!

 

思春期真っ只中の男子にはとても刺激が強すぎる。

 

俺じゃなきゃ、自室にこもって自家発電になるわ。俺は家族を……妹や叔母で興奮できるような性癖は持っていないからな。

 

コレホントダヨー

 

以前小町が下着姿でうろうろした時も、脱ぎ捨てていたモノもただの布切れだとしか思わないしな。

 

ただ、ガソリンスタンドの件は気になるな。気にしないつもりでいたのだが、突然人が消えるなんて本当ならありえないことだ。それを見ていたのは俺だけではなく、叔母も見ていたんだから。

 

「まさかあのガソリンスタンド、幽霊が出るってほどじゃないよな?」

 

この街、幽霊伝説とか都市伝説とかあるんじゃないよな?叔母もそのようなものがあるって、なんか言ってたような気がするが……ああ、無視、俺、聞いてないことにしたわ。こんなに関わって妙なことに首を突っ込んでもロクなことにならないし百害あって一利なしってこった。

 

「あ〜あ、余計に目が覚めてくるわ」

 

俺は無理やり目をつぶって、何も考えずに眠ることにしたのだった。

 

 

2010・10・12・☔・07:00・八十神アパート・2ー1・リビング。

 

雨音と卵とパンの焼けた匂いで目が覚める。

 

「こ、ここは?」

 

そうだった、ここは叔母さんの家だった。うっかり忘れるとこだったぜ。布団の中から起き上がり、布団を畳んでから叔母さんに挨拶をする。叔母さんはすでに仕事着であるパンツスーツに着替えてる。

 

「やっと起きたわね」

 

「おかげさまで」

 

「さっさと身支度を整えて朝ごはん食べるわよ」

 

「へいへい」

 

俺はそう言って洗面所へ行って身支度を整えることした。ついでに八十神高校の制服も持って行って向こうで着替えるか。

 

 

2010・10・12・☔・07:20・八十神アパート・2ー1・リビング。

 

色々と身支度をしてから、最後に八十神高校の制服に身を包んで鏡で自分の顔を見てみる。

 

うん、いつもの俺の顔が映ってるな、と感心しながらリビングに戻ってくる。

 

「朝ごはん、できたから食べるわよ」

 

「わかった」

 

朝は椅子に座って食べる方のテーブルに俺は座る。

 

テーブルに朝飯が用意されている。

 

「トーストに目玉焼きか、……それとコーヒーか、シンプルな朝飯だな」

 

「悪かったわね、八幡が実家で何を食べてきたかわかんないけど、ここでは❝こう❞だからね」

 

つまり朝飯のルーティンは、トーストと目玉焼きとコーヒーってわけか。コーヒーはブラックのようだが…

 

実家の朝飯と言ってもご飯と味噌汁と漬物とたまに卵があるくらいのシンプルな食事だったから別に驚くこともないんだがな。そこに俺専用のMAXコーヒーがあって完成なんだが。

 

コーヒーを眺めながらそう思っていると

 

「何?ブラックは嫌い?あ、紅茶派だった?」 

 

「紅茶派ではないです。コーヒーはコーヒーでも……その千葉で親しまれてるMAXコーヒーが好みでして…」

 

「MAXコーヒー……あ〜あ、千葉に取材しに行った時に……そういうのがあったわね。一緒に取材に行った記者仲間の1人がそれを飲んでたわ。一口飲ませてもらったけど、めちゃくちゃ甘かったこと覚えてる」

 

「はい、それが俺の好みの飲み物です」

 

俺はそう言うと叔母さんは、ニヤニヤし始めて

 

「ふふっ、八幡ってちょっと大人びたというか冷めたことするけど、こういうとこはまだお子ちゃまってことね」

 

「お、おこちゃまで悪かったな」

 

「ほら、ちゃっちゃっと食べてしまいなさい。今日だけはあんたを八十神高校の近くまで送ってあげるから」

 

「あ、あ、うん」

 

さすがに学校の中まで送られちゃかえって悪目立ちしてしまう。それよりか学校の近くの目立たない場所でおろしてくれれば、あとは目立たなよう学校へ向かうだけ。

 

「今日は帰りはちょっとわからないから、合鍵を渡すわ」

 

叔母さんにそう言われ、合鍵を受け取る。ただ、受け取った合鍵には何かついてる。キーホルダーか?イニシャル K?なんだこりゃ?

 

「イニシャル K って何?」

 

「は?イニシャル K?」

 

あのレース漫画のパチモンのタイトルか?そんなふざけたことを考えていると

 

「はぁー別れた元彼のイニシャル。それ以外のなんでもないわよ」

 

「別れた?元彼の鍵を普通俺に渡すか?」

 

「あんた男なんだしいいでしょ、フル活用よ」

 

叔母さんの別れた元彼の合鍵なんて正直嫌なんだけど、これがなければここに入れないしな。嫌なんだけど、これはこれ仕方ない。

 

「1つ私からの忠告。危険なことをしない。危ないとこに行かない。人様に迷惑をかかることをしない。もしあんたに何かあったら私を信用した姉さんに顔向けできなくなるからね。それさえ守ってくれれば、あとは寄り道しようがバイトしようが文句はないわ」

 

「忠告は聞いとく。だが俺は寄り道もしねえし、バイトもしねえから」

 

「一応言っといただけだから、そんなんだと友達なんかできないわよ」

 

「別にいらねえし」

 

「全くアンタは…」

 

朝食は食べ終えた後は互いに食器を洗って片付けてから、先に叔母さんが部屋を出て、俺は玄関の鍵を閉めてから左手にカバンを右手にビニール傘を指して叔母のSUV車が停めてある駐車場へ向かう。

 

傘をたたんで急いでSUV車に乗り込む。しかし転入初日に雨とかマジで最悪だー

 

ハンカチで濡れた制服を拭いていると

 

「鮫川河川敷の駐車場まで送る。そこからは八十神高校までまっすぐに道沿いに行けばいいわ。まあその辺りになれば、八高生も歩いて行ってるはずだから」

 

「鮫川河川敷?」

 

「鮫川ってのはこの稲羽市の中を流れてる二級河川だね。そこの駐車場まで乗せるってこと。それにあそこは結構休みの日とか釣りしてる人間もいるわよ」

 

「ふーん、あ、あっそ」

 

「反応が鈍いわね」

 

「別に反応は鈍くねえし」

 

叔母さんはため息をついてからSUV車を駐車場から発進させた。

 

 

2010・10・12・☔・08:10・鮫川河川敷の駐車場。

 

八十神高校の近くだという鮫川河川敷の駐車場に着いた。

 

「は〜い到着。あとはあの道をあっちの方にまっすぐ行けば八十神高校よ」

 

「はいはい」

 

八十神高校の連中と思われる生徒達が傘を差しながらあっちの方に歩いて行くのか見える。

 

「まあ、転入初日頑張ってきなさい」

 

「適度に頑張るよ」

 

俺は傘をさしてからSUV車を降りドアを閉める。

 

助手席の窓が開き、叔母さんが俺に

 

「私は何をやってもあんたの味方だからね」

 

「ありがとうな、叔母さん」

 

「よろしい」

 

それだけ叔母さんは言うと、助手席の窓を閉めてからSUV車を発進させて駐車場から出て行く。俺はSUV車が見えなくなるまで見ていた。

 

「いつまでもここにいるわけにいかないな。雨も降ってることだしさっさと行くか」

 

俺は雨の中、八十神高校を目指して歩いて行くのだった。

もう一度、アンケートを取ります。鳴上悠のヒロインは誰がよろしいですか?

  • 1ー里中千枝
  • 2ー天城雪子
  • 3ー久慈川りせ
  • 4ー白鐘直斗
  • 5ー小沢結実
  • 6ー松永綾音
  • 7ー海老原あい
  • 8ー雪柳綾奈
  • 9ー麦野静江
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