スーパーロボット大戦~再誕の蛇使い~   作:神爪 勇人

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第1話 ある男の視た悪夢

 

――――――君達には、未来が必要だ。

 

――――――ありがとう。

 

――――――君に逢えてうれしかったよ

 

「もうやだ、もういやだ・・・・誰か、僕を助けてよ・・・・ねぇ、誰か僕を・・・・お願いだから僕を助けてよ・・・・一人にしないで、僕を見捨てないで! 僕を殺さないで!」

 

「・・・・」

 

「・・・・君は・・・・誰?」

 

「・・・・」

 

「ねぇ、どうして黙ってるんだよ!」

 

「・・・・」

 

「君も僕を見てくれないんだね・・・・誰も、僕を見てくれない、わかってくれない、わかろうとさえしてくれない・・・・そうだ、僕はいつもひとりぼっちだった・・・・ここにはもう僕の居場所なんてないんだ・・・・みんな僕をいらないんだ! だったら、だったらこんな世界、なくなっちゃえばいいんだ‼」

 

 

『始まりと終わりは同じところにある。・・・・よい、全てはこれで・・・・』

 

 

――――――『未完のシ者』

 

 

◆◆◆

 

 

「・・・・さ、さて、これからの事だが・・・・」

 

「本当ならこれを最後の戦いにしたかったが・・・・ゲストのこともあるし、そういうワケにもいかないからな」

 

「さっきッカミーユが言ったように、また戦いの歴史は繰り返されるワケだな・・・・」

 

「それじゃ、俺達がいままでやってきたことはムダだったってことか? 単に目の前の障害を排除してきただけなのかよ!?」

 

「甲児君・・・・」

 

「俺達はいったい何の為に戦ってきたんだ・・・・何の為に・・・・」

 

「真の平和が訪れるのはまだまだ先という事だな。もしかしたら、人が人である限り戦いなど、決してなくならないのかもしれない・・・・」

 

「しかし、その時にはもう少し時間がある。それまでは束の間の平和を享受するとしようか・・・・」

 

 

――――――『激震の赤い大地』

 

 

◆◆◆

 

 

『・・・・・・』

 

「こ、これは・・・・!?」

 

「イデの・・・・怒り・・・・?」

 

「どうも、イデのやつに見放されたらしいぞ、我々・・・・」

 

「バカな・・・・俺はまだ、何もやっちゃいないんだぞ・・・・」

 

「コスモ・・・・俺達は・・・・やる事が全て遅かったのかもしれん・・・・」

 

 

――――――『コスモスに君と』

 

 

◆◆◆

 

 

「ひっ・・・!」

 

「う・・・そ・・・・・・」

 

「この数は・・・」

 

「こんな・・・こんなことって・・・‼」

 

「ここまでなのか・・・」

 

「俺達の戦いは・・・」

 

「人類の未来は・・・」

 

「ドバ総司令、脱出を!」

 

「ならん! このバイラル・ジンをぶつけてでも巨神は倒す!」

 

「な・・・!」

 

「サムライなら潔く死んでくれ!」

 

「しかし、我々の母星が!」

 

「うろたえるな! まともに戦って勝ち目はない相手だがあと一息で殲滅出来る!」

 

「総司令はバッフ・クランの血を根絶やしにされるおつもりですか!」

 

「二人でも三人でも生き残ればよい!」

 

「我々はイデなど欲しくはない! 巨神に負けてもいいのだ・・・生き延びられれば!」

 

「見ろ! 巨神は我々を生き延びさせてはくれん! 巨神はまっすぐにこのブリッジに向かっている。その訳がわかるか!?」

 

「ここに・・・!?」

 

「バッフ・クランとしての業を持った男が、この私だからだ!」

 

「では、殺させてもらいます!」

 

「しかし、もう後戻りは出来ん! イデは発動した!」

 

「そんなことはない!」

 

「うおおおおおおっ‼」

 

「コスモ、熱くなりすぎるぞ‼」

 

「やめろ、コスモ!」

 

「もう戦っても意味は・・・!」

 

『・・・・・・・・・・・・』

 

「うわああああああああああっ‼」

 

「うおおおおおおっ‼」

 

『全ては終焉へ向かう・・・』

 

「これは!?」

 

「イデの・・・発動・・・」

 

「ゲッターよ‼ 俺達は・・・俺達は間違っていたのか! 生きるために戦った俺達はこの宇宙の失敗作なのか‼」

 

「くっ・・・コ、コスモ・・・うう・・・俺達は・・・やることが全て遅かったのかもしれん・・・」

 

「コスモッ‼」

 

「うわああああああああああっ‼」

 

「ははははは! みんな、イデが仕組んだのよ! イデが発動したのよ! みんな・・・みんな・・・みんな、滅んでしまえばいいんだわ・・・」

 

 

『・・・・・・』

 

 

――――――『銀河に君と』

 

 

◆◆◆

 

 

「やったか!?」

 

「まだだ! 奴を視ろ!」

 

「自己修復機能だと! そんなものまで装備されているとは!」

 

「じゃあ・・・! 人口太陽は!」

 

「くそっ! このままじゃ完全稼働までに破壊するのは無理だ!」

 

「こ、これでは地球は・・・洪水に・・・」

 

「駄目だなぁ、マリン・・・。いったい何をやっているんだ・・・お前・・・地球を助けるんだろう・・・。あの青い空と海・・・そして、大地を・・・」

 

 

――――――『舞い降りる太陽』

 

 

◆◆◆

 

 

(・・・どうして、こんな事になってしまったんだろう・・・世界中の人達が、こんな未来を望んだから・・・? それとも、私の・・・私達の迷いが世界を果てなき戦いの環へ導いたの・・・?)

 

「セツコさん、出撃です・・・。またオーバーデビルが現れたそうです」

 

「わかったわ・・・。直ぐに行くから・・・」

 

「セツコさん・・・また眼が・・・」

 

「大丈夫・・・。バルゴラに乗れば、落ち着くから・・・」

 

「でも・・・これ以上、戦い続けたら・・・!」

 

「でも、戦うしかない・・・。この終わらない戦いの世界では・・・」

 

「あんなにたくさんのオーバーデビルが!?」

 

「くそっ! あいつら、倒しても倒しても、湧いて出てきやがる!」

 

「弱音を吐くな! 待っていたって、新連邦もザフトも救援には来ないんだ!」

 

「どうせ、あいつらはお互いを潰し合ってるんだろうぜ!」

 

「俺達がやられちまったら、街を守る人間はいなくなっちまうって訳かよ!」

 

「だが、その日も・・・もう遠くないだろう・・・」

 

「くそっ・・・くそおおおっ! 万丈の兄ちゃんもロジャーの兄ちゃんもいなくなっちまった・・・」

 

「アポロ・・・今、君達はどこにいるんだ・・・」

 

「桂もオルソン大尉もどこかに消えちまった・・・! 時空修復は失敗だったってのかよ!」

 

(クワトロ大尉・・・あなたが俺達の下から去っていったのは、人類に絶望したからなんですか・・・)

 

(そして、お前は未来を閉ざした人類を粛正するのか・・・)

 

「駄目だなぁ、マリン・・・。いったい何をやっているんだ・・・お前・・・地球を助けるんだろう・・・。あの青い空と海、大地・・・そして、明日を・・・」

 

「俺達は、この世界に生きるに値しない生物だったのか・・・」

 

「そんな事は・・・そんな事はっ!」

 

「僕達は・・・どうして、こんな所へ来てしまったんだ・・・僕たちの世界は・・・」

 

「みんな、行くぞ! まだ世界は終わってないんだ!」

 

「サンドマン・・・僕らは最後の時を迎えるまで戦うよ」

 

「待って! まだ何かが来ます!」

 

「大いなる意志・・・太極・・・。源理の力・・・」

 

「くうっ‼」

 

「今の俺達では・・・もう・・・」

 

「ごめんなさい、チーフ、トビー・・・・・・。私は・・・もう・・・」

 

 

――――――『果てなき戦いの環へ』

 

 

◆◆◆

 

 

「・・・・・・何か、最近変な夢見んだよなぁ・・・・・・」

 

最悪な目覚めと共にベッドの上で上体を起こす。

ここ最近見る奇妙な夢。

それは、戦いと闘争の果てによる破滅。

地球人類や宇宙が消滅する世界の後光景。

人類が向かう先があんな世界は御免被るが――――――

 

――――――ビー! ビー! ビー!

 

突如、耳障りな警報が鳴り響く。

 

「——————ま、この世界もいずれはあんな感じになっちまうかもな」

 

夢はその予見かもしれん。

憂鬱な溜息を吐きだしながら、俺・・・ユウ=サカイ(堺 悠)はヤケクソ気味にベッドを下り急ぎで身支度を整え、部屋を飛び出した。

 

.

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