ニチアサでよく見る敵組織の長に転生したんだが…科学とファンタジー両方かよ!?   作:平和推し

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 前回、ダークネスの戦闘員達の使用する新しい刃物の製作工房を視察したジルムート。
 
 今回は火薬のにおいが染みついてむせる…。な現場である、銃器関係を視察する様だ。


13話 ミリタリーなら銃器は鉄板だよね?

 

 ダークネスの戦闘員達の遠距離武器、ショボイ威力の光線銃はジルムートの父が初代クリスタレンジャーの武器を真似て、量産性重視で開発した物である。

 

 ジルムートも、適度に手を抜いて相手取らないと、後々面倒くさいことになりそうならクリスタレンジャー相手にこの武器では不満は無い…が、それはそれとして、いずれ来たる世界征服の為に、既存の軍隊や警察組織と戦うのにショボイ威力の光線銃はアカンと銃器の開発に着手した。

 

 「爺さんや父さんの時代に入手されていた銃器とライティの『浄化世界教』の海外信者を使って裏ルートで入手した多種多様な銃器…アレを分解解析してから数ヶ月とはいえ、もう数種類は量産体制できたって…凄いな。しかも新しい銃器も出来たらしいし…というか適当に渡した漫画とかゲームの銃の資料ってどうなったっけ?」

 

 ジルムートがこの功績を加味して、兵器廠関係で何かしらの特例やら、褒賞やらを考えながら向かっていると…

 

 「おお!?よ、ようこそジルムート様!アタシが此処の責任者のハルコネです!」

 「うぉ!?…あ、ども、見学希望のジルムートです。」

 

 スチームパンクを思い起こさせる、革のエプロンと、革のベストやよくわからない液体の入ったフラスコや試験管を差し込んだベルトと大量のポーチを身につけ、緑の三つ編みを拡大用の顕微鏡のようなゴーグル付きのヘルメットに押し込んだ、そばかす顔で背の低い女性が鼓膜がキーンというぐらいにやかましい挨拶をかました。

 

 少し驚いたジルムートだったが、挨拶をすぐに返して見学の為、作業着と防塵マスクやゴーグル、手袋や不織布キャップの上にヘルメットを着用してハルコネに銃器工場を案内させた。

 

 「現段階の進歩といたしましては、AKー47を分解解析して作成されたアサルトライフルの量産、デザートイーグルをモデルに開発した拳銃の量産、それらの弾丸として硬化錬金溶液(柔らかい物をカッチカチにする特殊な錬金術の薬剤)で硬化処理した鉛を使用したフルメタルジャケットの銃弾の量産ですね。」

 「確か…それって通常の弾丸よりも貫通能力が高いんだよな?」

 

 ジルムートの質問にハルコネは答える。

 

 「その通りです。最初に高威力の弾丸として提案した鉛剥き出しで先端を凹ませた弾丸はジルムート様に反対(ハーグ平和会議にてダムダム弾が使用禁止)されたので、使用する鉛を硬くする事で威力を上げる事にしました。」

 「なるほど…それで私の使う専用銃と、幹部に渡す護身銃の開発はどうだ?」

 「現段階で完成しているものがあるので、射撃場に向かいましょう!」

 

 ジルムートの手を引っ張りつつ、テコテコと駆け足でハルコネは射撃場に向かう。

 

 「コチラ、幹部の方に渡す代物の『M1911A145口径(フォーティファイブ)カスタム』。」

 

 ビックなボス蛇がおもわず早口になりそうな銃をケースから取り出して、ハルコネは説明する。

 

 「鏡面化とはいきませんが、丁寧に磨き上げたフィーリングランプに強化してコッキングセレーションを追加したスライド、フレームとの噛み合わせもこだわってタイトに仕上げています。」

 「サイトシステムはオリジナルで魔法を使う事で展開するオープン型のドットサイトを使用。サムセイフティも指の掛けやすさを重視して長く、トリガーも滑り止め加工済みのロングタイプ。」

 「ハンマーも直ぐに撃てる為にリングハンマーを採用して、ハイグリップ出来るようにトリガーガードは硬い合金に変えて削っています。」

 「コレほどの物を作るとは…流石という他ないな。良いセンスだ。」

 

 ジルムートの目の前でハルコネは的に向かって構えて、銃を撃つと弾倉を入れ替えてもう一度撃った。

 

 「まぁ精度としましては22メートルならワンホールを狙える…という感じですかね?幹部の方が使うにはちょうど良いかと…」

 

 ジルムートはなるほど、と頷き自分も撃ってみた。

 

 「ほぅ…だが、私が使うには少し軽いような…」

 「そこでジルムート様専用のがあります!持って来ますね!」

 

 数分後、ハルコネは2つのケースを持ってやって来た。

 

 「コレがジルムート様用の二丁拳銃です!最初のコチラはミスリルを削り出して作った『454カスールオートマチックカスタム』!!全長33センチ、重量4キロ、装弾数7発、使用弾は454カスール改造ゴム弾と、13ミリ徹甲弾。人類の技術力では開発出来ない代物です。」

 「コレは…まるで銀を銃に変えたようだ…刻印は…『 Darkness Arm 454 Casull』なんかファンに怒られそうだな…。」

 

 ジルムートがマガジンを確かめたり、スライドを引いてみたりして確認する中、ハルコネはもう一丁の銃のケースを開けた。

 

 「そして…コレが本命にして我が工房最高傑作のアダマンタイト合金使用『対敵戦闘用13ミリ拳銃“ジャッジメント”』!!全長39センチ、重量12キロ、全体を磨き上げた漆黒の美しい銃ですが、装弾数6発、人類は決して扱えない代物です!」

 「(コレも刻印あるな…『Jesus Christ is in Heaven now(神は天に在り、世は全て事も無し)』…厨二やんけ)

 

 胸を張って説明するハルコネにジルムートは聞く。

 

 「使用弾は?」

 「13ミリの魔法式炸裂徹甲弾」

 「弾殻は?」

 「ミスリル製、錬金術溶液硬化加工弾殻」

 「弾頭は?単なる炸裂徹甲弾では無いのだろう?」

 「その通り!魔法で炸裂する弾丸内部に、炸裂後液体から固体へと変化する水銀を使用した水銀弾頭です!」

 「パーフェクトだハルコネ。(一度言ってみたかったセリフ!でもコレマジで殺る為のヤツじゃん)」

 「感謝の極み!」

 

 ジルムートは満足気に試し撃ちして、厚さ1センチのアルミ製の的が消し飛ぶその威力に戦慄するのだった。




 
 次回も工場見学を楽しみに!
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