ニチアサでよく見る敵組織の長に転生したんだが…科学とファンタジー両方かよ!? 作:平和推し
クリスタレッドの目の前には1人の少女が立っていた。
少女は怒っている。泣きながら怒っている。
当たり前だ何せ少女の親友をクリスタレッドは殺したのだ。この場合相手はロボットだから壊したことになるので、厳密には違うかもしれないが、レッドには関係ない。
「ヒーローなんて大嫌い!」
少女が叫び…そこでレッドこと赤石は目が覚めた。
気がつくと寝汗をたっぷりかいたベッドの上で、あれは夢だったと気づく。しかし彼の顔色は未だに晴れなかった。
数日前…
「行方不明?」
『あのロボットを勝手に匿っていた少女は今も見つかっていない。正義、少なくともお前は悪くない、寧ろあの少女の方が…』
父といつも通りにモニター越しで会話をする赤石は、自分の目の前で攫われた少女がどうなったかが、わからなかったので父に聞くとそれだけしか言われず、その後はあの少女がいかに社会に対する悪影響をしたことや、それに関する事ばかりを言っていた。
そこに居るのは、かつてダークネスと死闘を繰り広げたクリスタライダーやクリスタレンジャーのレッド。
赤石正義にとって幼き日の憧れだった父はおらず、金と権力、そして己の虚栄心を必死に満たし守ろうとする男としか彼は父を見れなくなっていた。
それを思い出しながら赤石が街を見回っていると…
「怪人カモガーヤ!」
「怪人ブタクーサ!」
「怪人ヒノキング!」
「「「我ら揃って花粉四天王!!」」」
「うわぁ!!怪人だぁ!!」
「逃げろ!」
「どけ!邪魔すんなカス!」
「キャァァァ!!」
「誰かたすけてくれぇ!」
人で賑わう商店街の真ん中で、リアリティが重視されている海外のゆるキャラ(カナダの牡蠣祭りのアイツ)と同じレベルのキモい花粉症を引き起こす植物の怪人が現れて、商店街はたちまち大パニックになる。
レッドは路地裏に飛び込んで誰も見ていないことを確認すると、変身アイテム『セブクリスベルト』を装備して変身した。
「フハハ!逃げ惑え人間共!そしてたっぷり花粉を撒き散らかしてやるわ!」
「そこまでだ怪人共!クリスタレッド参上!」
変身したレッドは怪人達と対峙するがそこでふと気づく…
四天王なのに一枠足りない?と…
「現れたな我らの敵クリスタレンジャーよ!」
「ところでお前ら四天王とか言ったか?」
「「「その通り!我ら花粉四天王!!」」」
「なんか1人足りなくね?」
「…我らの仲間“怪人スギノオー”は」
「先行して行った結果…」
「行方不明に…」
「はぐれてんじゃねぇか!」
その時クリスタレンジャーのモービル『クリスタタイガー』がやってきて、残りのメンバーも集合した。
「チッ!新手が来た…」
「◯ねやゴラァ!!」
「フゴァ!?」
「カモガーヤ!!」
クリスタタイガーにしがみついていたイエローが飛び出すや否や、お嬢様言葉では無い怒りに満ちた声を上げると、カモガーヤに飛び蹴りをかましてぶっ飛ばした。
「イ、イエロー!?どうした…」
「どうしたもこうしたもねぇでございますわ!アイツらは生きる価値も無い畜生にごぜえますわ!」
「イエローの言う通りだ!アイツらは敵だ!」
「その通りよ!特にあのブタクーサとか言うやつ!」
「チェストにごわす!」
ちなみに彼らがここまでキレている理由は、レッド以外全員花粉症の罹患者であるからだ。
ちなみブルーはスギとヒノキ、ピンクはヒノキとブタクサ、イエローはカモガヤとスギとブタクサ、グリーンは去年からスギとヒノキ花粉である。
「たかが花粉症だろ?薬でなんとかなるじゃ無いか!」
「「「「本気で言ってるのか!」」」」
自身は全く花粉症では無いレッドの発言に全員が食ってかかる。
(作者も自分以外の家族がスギ花粉症で毎年ヘイトが向きます。)
「たかが花粉症?」
「アレは厄災だ!この世のものとは思えない地獄だ!」
「家の中で家族が服を叩いて花粉が舞えば…そこは地獄絵図!」
「換気換気…花粉症にとっては殺人レベルの悪逆ですわ!」
「薬は眠くなるでごわす!頑張って起きているのに、不真面目に寝てると勘違いされるのはごめんでごわす!」
「「「「それでも言うか!?」」」」
「ゴメンナサイ…」
あまりの剣幕にレッドは小さくなって返事をするのが精一杯だった。
「よくも蹴り飛ばしてくれたな!」
「我らの恐ろしさ…」
「体の粘膜の隅々まで分からせてやるわ!」
「「「必殺!ヘッドシェイ…」」」
花粉四天王(3人)は自分達の頭を振って花粉を飛ばす技名を言い切る前に…
「「「くたばれぇぇ!!」」」
「潔く散りなさい!」
「「「ギャァァァ!!」」」
「ええ!?」
怨みや殺意を滲ませた4人にフルボッコにされた。
そしてボロ雑巾のようにされた花粉四天王を完全粉砕するべく、『クリスタタイガー』に向かおうとしたイエロー達の足元に向けて謎の黄色い玉が投げ込まれた瞬間、その玉は爆ぜて黄色の粉…スギ花粉が辺りに舞い散った。
「うぁぁぁ!?」
「目がァァ!!」
「ゲッホゴッハ!?」
ヒーローマスクの防塵を突破してきたスギ花粉にクリスタレンジャーが苦しむ中、杉の木に油性マジックで書いたような単純な顔を持つ、木から細い手足が生え、金の王冠を被った怪人が名乗りを上げた。
「花粉四天王最強!スギノオー参戦!!」
「おお…ならばスギノオーよ!」
「やるべき事はわかるな!」
「クリスタレンジャーを倒すため…」
「「「「四天王超合体!!」」」」
そして花粉四天王達は光に包まれ、そのまま巨大化すると…
『メガ・花粉王誕生!!』
杉の木から様々な花粉を放つ雄花やらをやたらめったらと生やしまくった50メートル近い怪獣が現れた。
裏設定…『メガ・花粉王』から出てくる花粉は今まで人類が発見した花粉症の原因の花粉を全部放っている。
次回も楽しみに!花粉にはご注意を!