ニチアサでよく見る敵組織の長に転生したんだが…科学とファンタジー両方かよ!? 作:平和推し
人々の悪意から生まれるヤミーズと戦うため、彼女達は今日も頑張る!
「わぁぁぁ!?助けてぇ!」
「こわいよぉ!」
「リップ!ミュウ!」
鳥篭がモチーフになっているヤミーズによってぬいぐるみのような妖精リップとミュウがあっさりと捕まり2人は助けを求める。
鳥篭の中でわぁわぁと叫ぶ2人を見て魔法少女達は焦る。
「ど、どうしよう!ロケランで吹き飛ばす?」
「それよりも、アタシがボコボコにして針金へし折ってやる!」
そういうが早いか走り込んでアッパーカットを叩き込んだのはプリスタガール・ルビー。得意の格闘と陸上部で鍛えた力強い踏み込みでヤミーズの胴体は少しひしゃげて派手に吹き飛ばされる。
「よっしゃ!このまま…」
「ちょっとアンタ!アタチ達に痛い思いさせる気なの!」
「は?何言って…」
「もうちょっと優しくしてよ!大体貴女たち誰のおかげで変身したり戦えてたりすると思ってるの!大体雑なのよ全体的にもうちょっとキラキラ〜とした技とか攻撃とか無いわけ」
「(なんだよ人が親切で助けてやろうと…)わ、わかったからもう少し…」
「「喋って無いで早く助けてよ!」」
「リップ!ミュウ!我慢してよ!オイラ達だけじゃ戦えないじゃ無いか…」
ヤミーズ討伐後、未だにグタグダ文句を垂れ流すリップとミュウを、宥めたり落ち着かせようとお菓子を手にしている晶子と霞に、先に家に帰ると言って帰路に着いた瑠美はプリに愚痴る。
「リップもミュウも…なんであんな見た目で性格が掲示板やコメント欄とかで他者を見下して貶す事しか、自分の画面越しの安全圏から優越感と現実の劣等感に対するコンプレックスで自業自得で発生するストレスを発散出来ない、いい年して子供みたいな言い訳並べるような大人みたいな事を言うのかしら!見た目詐欺よ!」
「ルビー…それは言い過ぎだよ。子供大人で良いと思うよ」
「プリは違うのよね…なんでかしら?」
プリは困ったように頬をかくと、自分達プリティ妖精について語った。
彼らはその誕生から人間やその他の動物とは違う、彼らは所謂エネルギー生命体最初の頃は彼等には個体という概念すら無かった。
彼らは小型の惑星全体にシナプスのように広がって彼らだけのネットワーク世界で生きていたのだそう。
「それがどうして個体という概念に変わるのよ?聞く限りコアなファンが一定数いるSF作品の生命体じゃない。」
「それは今から大体36億前…あ、違う1億4千万年前ぐらいだったよ。」
「歴史なっっが」
ある日流星群と何かの金属で出来た残骸が落ちてきた。それにより彼らのネットワークが破壊され、彼らはバラバラになってしまったそう。
そして金属の残骸に残っていた個体という概念を理解した彼らは自意識と個性を急速に発展させ、不定形粘体という個体という概念がある生物へと進化した。それと同時にヤミーズと呼ばれる暗黒エネルギー生命体も、極々稀に誕生するようになったらしい。
「そのオイラ達が今何故こうしているかだけど…観測したんだよ。オイラ達よりも“知的存在”って言える…人間をね。」
「人間ってその時いたのか?」
「正確にはルビーの今いる地球じゃ無い惑星だよ。オイラ達が独自で生み出した他の知的生命の星まで続くゲートウェイがあってね。ランダムな行き先なんだけどそれで見つけたのさ。」
「超技術すぎない?」
「そうだろうね。まぁ、その技術はオイラ達には強力すぎたんだ。元がエネルギー生命体なのにそれと相性の悪いエネルギー技術だったからね。でもその技術はある一定の人間。例えばルビーみたいな子供が使えば人間がより強いオイラ達の力を扱えるんだよ。」
ルビーは頷く、確かに母親や友人やらが変身したりすると今までより強くなっていたなと…そして母の痴態を思い出して渋面になる。
「それでオイラ達は自分達では抑えきれない別のエネルギー生命体のヤミーズと戦って貰ってたんだけど…最初の星はその技術を好き勝手に使いその為にに必要だった子供の脳を集めるべく激しい戦争でその星の人類は滅亡…その次もその次も似たようなことの繰り返しでね。他の星が滅んでも興味が無かったり無関心だったりする仲間が殆どだったから、幾つもの文明が無くなってしまったんだ。皮肉なことに滅びていく文明からオイラ達は学んで発展していったけどね。この時にはこんな姿になっていたよ。」
「あ…もしかしてプリとかは少数派なの?ほとんどのプリティ妖精がリップとかみたいな感じ?」
「そう、なんでかは知らないけど恐らく群体生命だった頃、理性的な部分を主体にしていたところが独立したからだと考えられているよ。それである時“魔法少女”というものを知ったんだ。そこからオイラ達は所謂マスコットとして魔法少女の才能がある人のみに姿を晒して、ヤミーズと戦うようにお願いするようになったって訳。」
瑠美はそれらの歴史を聞いて、魔法少女ってそんな大層なことがあって誕生した事なんだなぁと思った。
「そうだったんだ。じゃあアタシ達みたいな魔法少女って他にもいるのか?」
瑠美の問いにプリは首を横に振り否定する。
「いや、オイラ達の故郷だった星が滅んで地球の裏世界に移住したんだけど…そこも滅んじゃった。だからオイラ達だけだよ。」
「ッ!?…理由は?」
「分かりやすく言えば裏世界の住人が大切にしていた物を全て破壊した。オイラが思うに散々色々な星の運命を掻き回してきた罰だと思っているよ。」
瑠美はプリが浮かべたくたびれた笑みに絶句した。
この世界には宇宙のエネルギーエントロピーをどうにかする為、人間の二次成長期に当たる少女を生贄にしてくる(◉ ω ◉)なヤツは居ませんが、大体こんな奴らがマスコットの正体です。
次回も楽しみに!