ニチアサでよく見る敵組織の長に転生したんだが…科学とファンタジー両方かよ!? 作:平和推し
モニターを前にジルムートは怪人が巨大ロボにだんだんと追い詰められていく光景を見ても冷静だった。
「クリスタキングの構造解析は?」
「現在80%、ジルムート様の予測範囲内に収まっております。正に流石ジルムート様という他有りません。素晴らしい慧眼です。」
「そうか…まぁ諜報部のデータがあったからこその予測だ。つまり私を支えてくれるお前たちの力だ。(ググったら色々プロモーション映像出てくるヒーロー組織ってなんなんだよ?敵がパソコン使えないと思ってんの?)」
ジルムートのその言葉に部下は感激したが、それを態度に出すのはあまりよろしく無いのでなんとか抑え込み。
「有り難き御言葉!恐悦至極にございます!皆にも伝えて…『クリスタキングの解析完了』失礼しました!」
「あ、別にいいよ?ここにいない人達にもよろしくね?(良い部下だなぁ。悪の組織だけどね。)」
ドゴオ!
『現場からです!カマーンそろそろ死にそうです!』
「なるほど、じゃあそろそろあの技が来るか…」
「ジルムート様の予測通りの威力なら
「その通りだ。(流石に武器を使う系の必殺技を封じれば勝てるよな?特撮モノだと絶対武器を離さないからわからないけど。)」
『必殺!ハイパークリスタバスター!!』
クリスタキングの両手剣から五色のキラキラした光が溢れ出て、それが両手剣をより巨大な大剣と化した瞬間、一気に振り下ろした。
「グァァァ!?おのれぇ…クリスタレンジャー!!だが我々はまた来るぞ!この世に悪のある限り!」
真っ二つに裂けながら、そう吐き捨てたカマーンは最後に紫の発光を放つと爆発四散して消えた。
『カマーンの爆発を確認!現場から我々実働隊も諜報部と交代する形で撤退します。』
「よくやった。だが帰るまで油断するな?バレたら面倒だからな。」
『ハッ!了解です!』
ジルムートは通信を切り替えて諜報部との通信を始めた。
『こちら諜報部隊長…クリスタレンジャーの様子ですがめちゃくちゃ暴走族に怒られてます。』
「へ?どしたん?何があった?」
『なんでも「コッチは被害出たのによくもぬけぬけと顔を出せたな」とか、「弁償させようにも出来ねぇよ!ざけんな!」とか、「俺たちの税金で生きてる癖にもっと尽くせよ!」などクリスタレンジャーが戦い始めたら震えて逃げていたのに、戦いが終わった瞬間言いたい放題です。』
「やだ民度がゴミカス!?ニチアサで描写されないオトナの面見ちゃった!?」
にちあさ?と一瞬疑問を浮かべた諜報部の隊長だったが、直ぐにその疑問を振り払って通信を続けた。
『なんか現場の空気最悪ですね。』
「だろうな…このままだとSNSとか炎上モノだろ?」
『いえ、その辺は政府との癒着で誤魔化されております。主要な情報サイトなどは、既に彼らの手中にあるのでクリスタレンジャーに都合の悪い情報は規制済み。更に現在進行形であの暴走族達の家族に名誉毀損や、軽犯罪の訴状が
ジルムートは思わず渋い顔になった。
「うわぁ…それ人としてどうなの?」
『個人的な感想だとゴミカスですね。何故ジルムート様の様な優れた若い力を煙たがる老人が多いのでしょうか?優れた者が上に行けば繁栄は明白なのですが…。』
「ノーコメントで、それよりクリスタレンジャー達は?」
『無言で項垂れながら帰っていきましたね。』
「だよなぁ…大丈夫かな?メンタルケアとか辛いならヒーローの役割休ませてあげたりして貰えるのかな?思春期だしこういう時こそ大人が前に出て上げなきゃ駄目だよな?」
ジルムートは敵のクリスタレンジャー達が心配になる。彼は自分が悪虐の限りを尽くす悪の組織のボスという事は忘れていないので、より手駒を使うべく祖父や父から継いだ組織は以前よりも質重視の運用方針に転換。
週休完全2日制、休暇や保証の種類は多く始業8時、終業は17時*1。組織が国営化されているので大半の必要物資を支給し、リカバリーも完璧。
欠点としてはそこそこ高戦力の怪人や改造人間が高確率で行方不明となるぐらいに留まっているが、まだ改良の余地はあるだろうと考えている。
『所詮人間、しかも社畜と名高い日本人ですから私たちの組織みたいに、前述した最低限の福利厚生も無いのでしょうね。“君たちの頑張りが世界の人達を平和にする”とかの耳障りの良い言葉で働きますよ。』
「改めて考えるとニチアサの戦隊ヒーローって本来の“英雄”になりたいヤツ以外軽い気持ちで目指せるものじゃないのか…。しかも未成年だしな。」
『案外我々勝てそうですね。カマーンはカマキリがダークリスエネルギーで怪人と変わった自然発生の怪人を、殺傷性の弱体化と知性強化を施しただけのいわば試金石。それとの戦いに5人がかりで8分もかけているのなら、大軍で攻めれば勝ちです。』
「それはそうだが…一方的な暴力を用いて勝つのは蛮族じみているからな…なんの誇りも矜持も、それらしい理由も無い愚かな勝利だ。そんなモノは犬にでも食わせておこう。(あまりにも野蛮な行動したら同族でも容赦無いからな人間って、確か…前世でも文明レベルが違うと植民地化が起きたしな)」
『なんと…!そういう事でしたか!流石ジルムート様!』
「あ、うん。その…ご苦労様。」
『有り難き御言葉!ところでジルムート様?この後の予定は?』
「フッ、決まっているだろう?」
ジルムートは椅子から立ち上がり、3人の少女が謎の生き物と写った写真の挟まったファイルを手に取った。
「男の子や大きいお友達が大抵の場合視聴する戦隊モノが終われば…次は女の子や大きいお友達が大好きなお友達が数多く見る!魔法少女モノの時間だ!」
主人公は悪の組織運営に必要なのは人材を大事に、金を沢山使う事だと思ってます。