ニチアサでよく見る敵組織の長に転生したんだが…科学とファンタジー両方かよ!?   作:平和推し

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 「死んだと思ったか?残念、トリックだよ。」

 流石はジルムート、ただではやられない悪役である


44話 逆転!ダークネス!

 「な、なにぃ!?」

 「嘘だろ!?」

 

 クリスタキングを取り囲んだのは、先程派手に爆撃により大破した挙句に、ハイパークリスタバスターで爆散したはずのジルムートの機体が4体である。

 

 「コレは一体…ッ!?」

 

 その時、その4体の一つからノイズ混じりの音声が聞こえて来た。

 

 「ふむ…どうやら混乱しているようだね?」

 

 その声の主はジルムートである。

 

 「嘘だろ!あの爆発で生きている筈が…」

 「マジかよ…なんだ?俺たちは最初からだまされていたのか?」

 

 混乱が収まらないクリスタレンジャーを知って知らずか、ジルムートは話続けた。

 

 「種明かしをしようか?まず、君達が最初から戦っていたのは、遠隔操作されていた巨大ロボだ。私はコックピットに乗り込むと同時に転移し、コックピットを模した遠隔操作装置を操っていたんだよ。」

 

 「それならなんで避ける必要が…」

 「最初から安全圏内なら無茶な特攻も出来たはず…」

 

 「中々大変だったよ?私があくまであの機体に乗っているという認識を完璧な物にするため、わざわざ攻撃を必死に避けたり、慌てたり…そうでもしないと隠し玉に気づかれる可能性が僅かにあったからね。利用できる物は徹底的に利用したさ」

 

 流石はジルムートである。

 

 ただでさえ強いのにどんなに容易い相手でも、心の中では徹底的に侮らず、確実かつ効果が高い方法の為なら相手に侮られる事も計算の内というのが、ニチアサの悪役らしさをかなぐり捨てた彼の強さである。

 

 「最初からまともに相手すらさせられて無かったって事か…」

 「レッド!今はそれどころじゃ…」

 

 その時、クリスタキングを囲んでいた巨大ロボの一体が、モノアイがある頭部からクリスタキングの頭部、目の所に存在するカメラに向かって、強力なレーザーを照射した。

 

 「な、なんですの!?」

 「映像がどんどん乱れていくでごわす!?」

 「ちょ!?これ不味いわよ!」

 

 これは、ジルムートによるクリスタキング対策の一つである『視覚の切断』である。

 

 一眼レフカメラなどを使っている人には馴染みが無いだろうが、現代主流のミラーレスカメラとは高性能になればなるほどに、変な事で故障しやすくなるのだ。

 

 例えば音楽アーティストなどのライブ演出などで使われる色とりどりのレーザービームがスマホのカメラに命中すると、スマホの中にあるセンサーが焼き切れてカメラは故障し、写真や映像に目立つ色の線やドットが生まれてしまう。*1

 

 ジルムートはクリスタキングの戦闘ではコックピットが覗き穴などの外部確認用の隙間も無い完全にメインカメラ映像頼りという事実に目を向けて、視覚を遮断したのだ!

 

 ちなみにカメラ狙うなら物理的に頭部破壊しろと言いたい人の為に言い訳するなら、ニチアサでロボの頭を破壊すると某機動武闘伝の様にすぐ勝ちになりそうなので、敢えてそうならないようにあくまでも視覚を奪う事前提で武装を組んでいるだけである。

 

 「クソ!これじゃぁ戦えないぞ!?」

 

 ジルムートは不思議そうに言った。

 

 「なぜだ?たかがメインカメラをやられただけではないか?」

 

 「ふざけるな!あの国民的アニメに出てくる宇宙戦争時代の天然パーマの天才ロボットパイロットじゃ無いんだぞ!?」

 

 ジルムートは鼻で笑った

 

 「フン、そんな事は理解しているとも…レーダー探知や距離測定機、外部からの座標指示など…第二、第三の手段は無いのか?それともあるが使い方がわからないのか?」

 

 思っていたのと違う方向から切り込んできた。

 

 「え?誰かわかるか?」

 「俺に聞かれても…」

 「私も知らないわよ。大体このメンバーってほぼ未成年で、自動車も動かせないから基本機械任せだし」

 「わたくしもですわ、乗馬と自転車なら…」

 「おいどんは最近ATの勉強を…」

 

 全滅である。というか後半は今の状況を解決するのに、全く関係ない物である。

 

 「(よく今まで戦え…あ、こっちが忖度してたから当然か)…そ、そうか。つまりはお前たちに残された手段は、ただ闇雲に剣を振りまくって、当たるかもという希望にかけるしか無い…という訳だな?」

 

 思わず本音を言いそうだったが、グッと堪えたジルムートは通信の向こう側で苦笑い気味に言った。

 

 「クソ!だが…奴の言う通りだ!こうなりゃ剣にエネルギーを集中させて、少しでも掠ったら倒せるようにしないと…負ける!」

 

 「まぁ現に君達は数で負けているわけだが…」

 

 ジルムートのツッコミを無視して、クリスタキングはメインウェポンの大剣にエネルギーを集中させると、剣を振り回して闇雲な突撃を開始した。

 

 「なるほど…確かに簡単には手が出ないな、コチラが持っているクリスタキングと同じ大きさのロボットはあの4体で最後だ。そういう意味では正解な動きだ。…こうなる事を()()()()()()()()()()の話だがね?」

 

 ジルムートが指を鳴らした瞬間、クリスタキングの周りを囲んでいたロボット達はクリスタキングの足に忍微塵*2を投げつけて転倒させると、二体がボディプレスで両手足の動きを封じ込め、もう一体が剣をを奪い取り、最後の一体はコックピットのある所へレーザーブレードのある槍を向けた。

 

 「だからこうなる」

 

 ジルムートはそう言ってニヤッと笑った

*1
ちなみにスマホやカメラの通常の保険保証の適応外であり、基本的に自腹で数万円〜数十万円、又はメーカー修理不可である。なのでカメラを使う時には強すぎる光源には絶対向けないようにして使おう

*2
短い鎖分銅三つを鉄の輪で繋げた武器、今回の使い方以外にも様々な用途があるが、今回は狩猟で投げると足に絡まって動きを阻害するボーラと似た使い方をした




 次回は魔法少女サイドになります。

 次回もお楽しみに!
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