今回の口上はこれだけ。では本編をば。
超コンビ「決戦!超カルテットVSアデス 大会の終わり」
京&庵「始まるぞ」
「喰らえ!」
「どうしたァ!」
京と庵が互いにぶつけ合うように闇払いを放った。それらは一直線にアデスに迫る。
「喝!」
しかしそれもただの一声でかき消された。
「超高速!Xカノン!」
「大地の重力!」
ツナが炎の弾丸をに連射し、躱されたそれを炎真が重力でコントロールしてアデスにぶつける。
「ふ。」
しかし効いた様子はない。それから数刻、炎と拳と蹴りが交錯するがアデスにはどれも決定打になり得なかった。
「ありがとう、余興にしては面白かった。」
「ふざけるな!」
庵が放った闇削ぎも全く通じない。そればかりか目にも留まらぬ早業で四人まとめてジャブを食らわされ、吹き飛ばされる次元だ。
「では、無に帰るがいい。」
そういってアデスが両手を天に掲げた。それを見た京と庵が息を呑む。
「マジかよ!?」
「混…」
二人の驚愕の声が終わった瞬間、全身から黒い炎が迸り、四人に大ダメージを与えた。
「フン、我にかかれば所詮人間などこんな…んん?」
愉悦に満ちた言葉はしかし吹き飛んだ四人が立ち上がったことでかき消えた。
「バラバラに突っ込んでも勝てねえぜ…古里!」
京が炎真の名を呼ぶ。炎真もそれに答えて大地の重力を最大パワーではなった。
「ぬうっ…身動きが取れん…」
そこに目にも留まらぬ速さで滑り込んだのは庵。
「遊びは終わりだ!」
庵の十八番、八稚女だ。
「悔いて!詫びろ!」
そして胸倉を掴み、「貴様の命でな!」の一声で爆発を起こして吹き飛ばす。
「フ、これで終わり…」
「馬鹿めッ!」
裏参百拾六式、豺華。ズドッという音と共に空気ごとアデスの身体に裂傷が出来る。打ち下ろすように一撃、続けて打ち上げるようにもう一撃。
「ハァァーッハッハッハ!」
そしてたがの外れた高笑いと共に闇削ぎと同じく火柱をつかって突き上げる。
「大地の重力!」
そこで再び炎真が大地の重力を使い、アデスに次の庵の攻撃を躱せないようにする。
「楽には死ねんぞ!」
八酒杯。封ずる者の使命を体現した敵の動きと力を一時的に封じる八神流の奥義だ。
「さて…と…いろいろあったが…ツナ。」
「ああ、これで終わりだな。」
アデスを挟むようにして立つ二人の右手には自身の全ての力を振り絞った炎。
「終わらせよう…」
「今回だけだ、草薙流の奥義など。悶え苦しめ」
庵と炎真の右手にも同じく最大出力の炎が宿っている。
「まっ!まてっ!やめ…」
しかし四人の腕は止まらない。
「喰らいやがれイイイイイッ!」
「これで終わりだ!」
「裏壱百八式!大蛇薙!」
「そして狂い散れ!」
四人の大蛇薙に焼かれたアデスは叫び声一つあげることなく灰となった。
「さて…最後に八神と戦うのがお約束なワケだが…ツナ、マスコミをあの特設会場に集めろ。お前ももちろん来い。」
「えっ?」
突然京が言い出したことに当然庵が食ってかかる。しかし言った本人は涼しい顔で
「これで邪魔者はいなくなったんだ。決勝戦、やろうぜ?」
とツナに声をかけた。
「は・・・はい!」
「ツナ君…戦いって嫌いなんじゃ…」
「格闘技より今はねっちょりの方がいやだよ…」
ツナの悲痛な呟きに炎真は苦笑するしかない…
・・・・・
「クソ…まだ…終わってなどいない…」
憎々しげに呟くのは年老いたジヴァートマとも言うべき男…本来の身体へギリギリで戻ることが出来たアデスだ。
「新しく、より良い器さえ出来れば…永遠に終わることはない…そうだ…世界を統べるのはこのわた…」
そこまで言ったところでアデスは自分の胸から突き出た鋭利な金属片に気付いた。自分の胸が刃物によって貫かれたことを自覚したアデスの耳にある男の声が流れ込む。
「約束通り報酬はいただいたぜ…○○○円と…アンタの命だ。ケヘヘヘヘ、毎度あり。」
「貴様…山崎…ガハァッ!」
そこまで言ったところで事切れたアデスを一瞥するとドスを引き抜いた山崎はラルフに思いきり殴られた右頬をさすった。
そして彼が去ったあとには無様に倒れ伏すアデスの骸と響き渡る山崎の哄笑だけが残っていた…
・・・・・
「ベティ、注文しないの?」
「美味しそうなのはあるけど…中国語が…ね…」
「私も中国語が読めないのだが…デュオロン、すまないがこれを注文してもらえるか?
「ああ、分かった。」
「ガツガツガツ…オイアッシュ、くわねえんなら俺が貰っちまうぞ?」
「ああっ!ダメダメダメ!」
シェン達の約束。遥けし彼の地よりいずる者達との戦いが終わったらアッシュの奢りで蟹を食べに行こうという約束の通りにシェンのお気に入りの店で彼等はテーブルを囲んでいた。
ごく普通の味は良いが規模の小さい店。テレビからは天気予報が流れている。
と、唐突にアッシュが店の奥に向かって声を張った。
「すいませーん!テレビのチャンネル、変えても良いですかー?」
店の奥から店長の好きにしろという声と共にリモコンが放られる。
「アッシュ、何を見るの?」
「それはね…」
「決勝戦…だろう?」
隣に座るエリザベートの問いに答えたのはアッシュではなくアーデルハイド。
「うん、やっぱり分かる?」
「もちろん、気にならないはずがない。私もそうだが…」
三人が会話しているうちにアッシュの手からリモコンが、皿から蟹の足が消えた。
「…へ?」
ふと見ると会話に参加していなかった二人がそれぞれリモコンと蟹の足を持っていた。
「もう大将戦だぞ、見なくて良いのか?」
と、リモコンを掠め取ったデュオロンが言い、シェンがいつの間にやらアッシュの皿から強奪した蟹を食べている。
「あっ!こら、シェン!ああもう、店長!これとこれ、追加で!」
そんなドタバタを見て微笑むエリザベートがテレビのブラウン管に目をやるとそこには黒のシングルライダースジャケットの青年とパーカーの少年が戦っていた。
・・・・・
「あああああああああああああああああ!」
「おおおおおおおおおおおおおおおおお!」
ツナと京の全力の拳が交差する。
ここはマンハッタンの特設ステージ。アデスによって中止になった決勝戦が行われていた。
クロスカウンター。互いの攻撃が交差し、互いに大きく吹き飛ばされる。
「っクゥーッ!いってえー。」
よろめきながら京が立ち上がるがツナの方はダウンしたままだ。勝敗を分けたのはリーチ。より腕の長い京の方がより深く重くダメージを与えられたのだ。
『決まったァーッ!!KOFR優勝は草薙京率いる日本チームだァーッ!』
これがやりたかった!大蛇薙×4!
次回はいよいよエピローグ。今作は終わりますが…
京「次回ENDING 戻った平和、そして…」
ツナ「死ぬ気で決める!」