クインジェット内、杖を回収し空を飛び続ける
「フィリップ、今回の傭兵を調べて欲しい」
キャプテンはクインジェット内で考えを巡らせフィリップにそう頼む
「もう会うことも無いだろう、何故気にする?」
操縦しているクリントが訪ねる
「分からない、だが異様に気になる、フューリーにも情報を集めて貰っているが苦戦しているらしい」
「分かった、何を知りたい?」
「全てだ、彼らの素性・事情・名前・経歴」
「僕の能力は全知ではあっても全能ではない、知りたいならキーワードが必要だが」
「分かる範囲で良い、可能か?」
「……………………まぁ、やってみよう」
フィリップの精神が【地球の本棚】に飛ぶ
「知りたい項目は【今回の傭兵の素性】キーワードは?」
「奴らは自分達をNEVERと呼んでいた、恐らくチーム名だろう」
【NEVER】の文字が浮かび関連しない本が消える
「次のキーワードは?」
「………………………………」
フィリップの問いに答えずスティーブはグルグルとその場を回り不意に呟く
「低温?」
その文字が浮かび本が消えるが現れた本は1冊ではなく5冊
「兎に角全部読んでみよう」
そう言って本を読み【地球の本棚】を出る
「ある程度調べた、奴らは死体に【死者蘇生酵素】と言う物を投与され産み出された死者蘇生兵士だ」
「またゾンビか?」
トニーが口を挟むがフィリップはそれを否定する
「ジャスパー・スコットのゾンビウイルスと異なる点が幾つかある、1つはNEVERはゾンビの様に感染しない事、2つ目はゾンビウイルスの様に1度投与すれば永続的に効果を発揮するものではなく定期的に【死者蘇生酵素】を投与し続けなければいずれ活動を停止すると言うこと、最後に3つ目はこれは単なる蘇生ではなく生前より好戦的になると言うこと、そしてこれを作ったのはヒドラに所属する研究員だったマリア・S・クランベリー、又の名を大道マリア、表向きは行方不明となっているが実際はヒドラに研究を奪われ殺されている」
「またとんでもない物を作ったな」
「それでメンバーは?」
トニーの呟きを無視しスティーブが訪ねる
「メンバーは5人、リーダーは大道克己、マリア博士の生前の息子、サブリーダーを勤めるのは泉京水、生前は日本で極道をしていた様だが遺体は回収されNEVERになった、狙撃主・銃手の芦原賢、元SWAT隊員、任務中に亡くなり同じくNEVERとなった、パワーファイター、堂本剛三、元林業従事者、とある土地開発に反対し事業者達に暴行を受け死亡、そのままNEVERとなる、最後に格闘家、羽原レイカ、連続強盗犯で元死刑囚、脱獄したが警察に見つかりやむ無く射殺されNEVERになった」
「他にも超人兵士が2人「3人だ」」
ナターシャの言葉に被せトニーがそう言う
「僕も会った、鎧を纏った変な奴だ、奴も傭兵だと言ってた」
「NEVERか?」
「さぁね、でも腰に巻いてるのは見たことがある」
そう言ってトニーはタカトラのベルトを指差す
「仮面は違ったがベルトは君が着けているのと同じだった、奴はヒドラから貰ったと言っていた、一点ものだとも、恐らくニューヨークで僕達が戦ったのを見て模倣したんだろう」
「そうか、それは少し不味いかもな」
「何が不味いんだい?」
「このベルトは私が作った物ではない、私の友だった男が作ったものだ、奴とは同じ道を進んでいると思ったが奴は自身の野望への道しか見えてなかった、結局道を違え奴とはそれきり会ってない」
「その人がベルトを複製していると?」
「恐らくな」
「その人の名前は?」
「…………………………戦極凌馬」