YOUKAI SLAYER~ゲンソウキョウ炎上~ 作:さわやか
刺客
「ハマチは安心安全!実際安い!」
「ラッシャッセー!ラッシャッセー!」
「素材の味が美しい!!」
「ズノウがタノシイ、サイバーパンクのニンジャ小説!」
人里に商売人の叫び声が響き始める。
ここには外の世界のようにカチグミ、マケグミパーソンは居ない。だが、商人達はおいしいご飯のために日々努力を怠らない。
そんな中に異風な一つの店。これはその中の出来事である。
「ザッケンナコラー!!!スッゾオラー!!」
「ひいいい!ゴメンナサイ!ゴメンナサイ!」
一室にヤクザスラング*が響く!コワイ!
コワモテの商人に気の弱い青年。彼の名はカネキ・ミチル、この店の従業員だ。
今日もお客様の頭にマンジュウを落とすという大失態をし、店長に大目玉を食らっている所だ。
「一体いつになったらまともに仕事をするんだ!?ファッキン野郎!クビにしてやろうか!?」
「それだけは!それだけはカンベンを!」
この店は風俗店「バライロ・オイラン」。客は店の女を選び激しく前後。ほとんど違法行為。
「ボス。手紙です」
店の女が手紙を持ってくる。安堵するミチル。
「誰からだ?」
「コーマカンと書いてあります」
「ファック!またか!ミチル、お前はもう帰れ!」
「アッハイ」
ヨウカイの中には人間との交流をするものも多い。
その理由は様々だが主に個人の利益の為だ。
コーマカンはその組織の一つ。
金や土地を貸す代わりに定期的に人間を差し出す商売だ。
生贄となる人間は食料にされる。
村に知れれば即ムラハチでは済まないがそこはヨウカイ、不手際を働いたことは一度もない。
「ワッツ・・・・!?」
「ボス、どうしましたか?」
「あのマザーファッカー共、これを見ろ」
その手紙にはこう書いてあった。
今月からは月に五人の人間を差し出す事。
返答は使いを送るので、その時に聞かせてもらう。
期限は今日まで。
ユウジョウ!*
「足元見やがって、今まで月イチだったのに・・」
「どうするので?」
「どうするもこうするもない、返事はノーだ!そんなに沢山の生贄はありえない!」
そう叫んだ瞬間、扉の外から悲鳴が聞こえる!
「アイエエエエエエエ!?」
「アバーッ!?」
「ワッザ!?これはボディーガードの声!?おい!どうした!」
扉からガチャりと、銀髪のオイランが入り込む。
その姿はメイドを彷彿とさせる。彼女のバストは人工的な豊満であった。
「おい!お前ボディーガードをどうした!」
「アア・・・扉の前の彼らですか・・・少々ヒドイ事をしてしまいました。オブジェに・・・」
女はHENTAIめいた声を上げる。まさかやったのか!?
そんなわけない!女一人で倒せる程弱い奴らではない!
「つまらんジョーク言いやがって!誰だ!?」
「ああ、私コーマカンの使いの者です。返事を頂きに来ました・・・」
「ファック!答えは当然ノーだ!オトトイキヤガレ!」
「そうですか・・・残念です。非常に」
その瞬間!目の前にいた店の女がナイフ・ダート*の餌食になる!
「アバーッ!?」ナイフ・ダートは頭を直撃!即死!
「アイエエエエエエエ!?」
思わず悲鳴を上げるコワモテ商人!しかし反撃に出る!
「ザッケンナコラアアアア!!!」
振り上げたのは拳に鉄製ナックル・ダスター!受けたら一溜りもないだろう。
しかし振り抜いた時、女は男の背後にいた!
「アイエッ!?ナンデ!?」
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!」
蹴りを入れられる男!女の力はその細い体に反して非常に強力だ。
壁に打ち付けられる男!そして何故か身動きができない!
見ると腕にはナイフ・ダートが貫通。ハリツケ状態だ!
「テメゴラアアアア!!ザッケンナアアアア!!」
「無駄ですよ。まずは一つ目・・・」
ナイフ・ダートがゆっくりと男の足に突きつけられる!痛そうだ。
「グワアアアア!!!!!!!!!」
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!イイです!貴方もっと叫んで!」
「クソガアアアアアア!!!!な、ナンデ!!」
「ジアゲですよ、ヨウカイの。コーマカンに手を出した時点で貴方は終わりなんです」
「そ、そんな・・・・」
「夜は長いです。ゆっくり楽しみます。」
「最後です・・・」
「・・・・・・・・・・」
男に最後のナイフ・ダートが打ち付けられるがもはや何も発しない。
もはや男はナイフ・ダートのサボテンめいたオブジェ死体となっていた。
そんな場面を偶然目撃する、忘れ物を取りに来たミチル!YRSを起こす!
「アイエエエエエエエ!?ヨウカイ!?ヨウカイナンデ!?」
「おっと、、ボーナスが入り込みました。今日は運がいい」
「ひ、ひいいいいいい!?!?!?」
命の危険を感じるミチル。必死で店の出口へと逃げ出す!
しかしヨウカイはそのジクウ・ジツでいとも簡単にミチルを追い詰める!ナムサン!
「ナ、ナンデ!?」
「ジクウ・ジツ。時を止めるんです、ワタシ。逃げても無駄です。ヨウカイなので。」
「ア、アイエエエエエエ!!」
「時間が迫っています。セカンドラウンドです」
その時!店の天井から黒い影がドロップイン!ヨウカイの背を蹴飛ばす!
「グワッ!?」
黒い装束、赤いメンポ!そして「妖殺」の2文字。殺戮者のエントリーだ!
「ドーモ、サクヤ=サン。ヨウカイスレイヤーです。コーマカンのヨウカイだな?」
一瞬驚く顔を見せるが、すぐに笑みを浮べるサクヤ。
「ドーモ、ヨウカイスレイヤー=サン。 サクヤです。いい名前ですね」ヒニクだ!
「ヨウカイみな殺す・・・慈悲はない・・・お前も殺す・・・インガオホー*」
「・・・その溢れ出る気!感じますよアナタ、とても強いですね・・・お嬢様にいい土産ができた」
「すぐに終わらせてやる。イヤーッ!」
ヨウカイスレイヤーの燃えさかるバーニング・チョップ!ヒットしたかと思いきや・・・
「遅すぎる!イヤーッ!」
時を止め背後に回るサクヤ!カウンターのナイフ・ダート・だ!間一髪で回避する。
「ナイフ・ダート!お前が時間を操るジクウ・ジツの使い手か!」
「あなたもサボテン・・・オブジェにしてあげます、彼のように」
サクヤのジクウ・ジツが発動!
ヨウカイスレイヤーの周囲を囲むようにナイフ・ダートが一瞬で並ぶ!
「!!!」
回避は間に合わない!3本のナイフが足にグレイズし、1本が腕を直撃!
「グワーッ!」
「その程度ですか?」
「まだだ!イヤーッ!」
ヨウカイスレイヤーは跳躍、飛び蹴りを繰り出す!
しかし時を止められれば全て同じ事。攻撃は尽く避けられ、体力は消耗するばかりだ。ナムサン!
「・・・甘い。あなたは甘すぎる。思ったほどではなかった、残念。」
「黙れ!」
「威勢はいいが実力は無いようですね、ヨウカイスレイヤー=サン。そろそろ終わりです、イヤーッ!」
飛び掛かるナイフ・ダートの束!一気に勝負を決めるつもりだ!
回避しようとするが足が動かないヨウカイスレイヤー!
その時だった!ヨウカイスレイヤーにソウルが語りかける!
(おお情けない。ヨウカイスレイヤーよ、お前の修行はこの程度だったのか)
(お前はカゲロウ・ニンジャ・・・黙れ!お前に何が分かる!)
(・・・お前はまだ弱い。我が力に身を任せよ)
(いくら強かろうと、お前には邪悪な何かを感じる!信じる事はできない!)
(・・・よろしい、信用させてやろう。我が力を体感させてやる)
(どうした?早くせねばナイフがお前を切り裂くぞ。)
(・・・今回だけだ!)
その瞬間、ヨウカイスレイヤーに沸き上がる力!
右に2歩のステップ!縦弾幕を全て回避!
後ろに1歩!扇状の軌道を描く弾幕を回避!
その動きは蜃気楼のように華麗なステップだ。
「喰らえ!イヤーッ!!!!」
ヨウカイスレイヤーのバーニング・回し蹴りがサクヤを襲う!クリーンヒット!ワザマエ!
「グッ・・・!!!」
今度はスリケンの嵐がサクヤを襲う!この間なんと0.3秒!ヨウカイスレイヤーはもはやコンマの世界に生きていた!
「グワーーーーーッ!!!!」
さらに十字チョップ!連撃!連撃!連撃!慈悲の無い連撃!
全ては超速で繰り出され、サクヤは時を止める時間すらない!ゴウランガ!*
実はこの戦闘は理に適っていた。
一般的な反射速度は0.2秒と言われる。鍛えても0.1秒が限界だ。
しかしヨウカイスレイヤーのそれは0.05秒!ってその時間を遥かに凌雅する速度だった!
何も理解できないままサクヤは痛みに呑まれてゆく!
「アアアアア!!『殺人ドール』!!!」
痛みに耐えたサクヤは最後の一撃を放つ!
数百のナイフ・ダートが高速でヨウカイスレイヤーを急襲!
しかしヨウカイスレイヤーは当然のようにこれを回避!最早そこには時間は存在しないような速さだった。
「勝負ありだ。ハイクを詠め、カイシャクしてやる」
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!オジョウサマアアア!!!」
ヨウカイスレイヤーは高速で蹴りを放ち、サクヤの頭部は衝撃により切断!
「サヨナラ!」サクヤは爆発四散!勝負が決まった!
「ア、アイエエエ・・・」
その勝負を間近で見ていたミチル。恐怖のあまり体が動かない。
そしてそのトウフ・メンタルは崩壊寸前であった。
「その名札・・・ミチル?」
「ア、アイエエエエエエ!!ゴメンナサイ!」
その光景はまさに蛇に睨まれた蛙。
ヨウカイスレイヤーは腕を組み直立。対してミチルは座り込みしめやかに失禁していた。
「・・・ミチル=サン。強く生きるのだ。答えはそこにある」
「・・・!?」
「分かったか?」
「ヒッ!か、カシコマリマシター!」
イザカヤチェーンめいた口調で返事をするミチル。
この出来事は後に彼の人生を大きく変えることとなった。
一方コーマカンにて
「お嬢様!トリタテに行ったサクヤの生命エネルギーが消滅しました!」
「他に情報は?」
「相手の名はヨウカイスレイヤー。ヨウカイヤのルーミアも同一人物にやられたと思われます。」
「ご苦労、メーリン。・・・さて、来るのはいつになるかしら。楽しみだわ・・・」
ヤクザスラング・・・ヤクザが使う言葉。とてもコワイ。
ユウジョウ!・・・親交を確かめるためのアイサツである。意味は様々。色々捗るね。
ナイフ・ダート・・・ナイフ型の投擲武器。早い話が投げナイフ
インガオホー・・・因果応報、だが元の意味ではなく、この世の基本理念というニュアンスで使われる。
ゴウランガ・・・恐らくは最も難解な忍殺語。語源も無ければ意味も不明。分かるのは何かを賞賛している事のみ。ヤンナルネ・・・
間違い、指摘等は感想欄にお願いします。