YOUKAI SLAYER~ゲンソウキョウ炎上~ 作:さわやか
「ラッシャイ!兄ちゃん。何を?」
「ミタラシ・ダンゴを3つ。それからホウジ・ティーも」
「マイド!」
キサラギ・カズヤは悩んでいた。
サクヤとの交戦からコーマカンへの糸口は発見した。だが肝心の場所と入り方が未だ分からぬままだった。
「お待ち!兄ちゃん若いね。仕事は?」
「休みだ。マスター、コーマカンについて何か知らないか?」
「ああ、暗黒メガコーポ*の一つの・・・よくわからんね、あそこは。裏の商売してる奴にしかわからんよ」
「そうか。失礼した。ウマイな、ここのダンゴは。」
「お、分かるかい?実際美味しいカザミ農場の小麦だよ。素材に拘ってるんだ、ウチは」
気前のいい商人風のマスター。ここの店は名は知れていないが出すダンゴは逸品であるのだ。
しかしそんな中外から聞こえる悲鳴!
「アタイはツヨイ!アタイはツヨイ!」
「アイエエエエエエ!!」
チルノ!氷使いのヨウセイだ!
飛び出す氷塊に逃げ惑う人々!
ヨウカイヤの下っ端が人里襲撃に来たのだ。
「全く、おちおちダンゴも食ってられんのか・・・」
「アンタも氷付けよ!覚悟!イヤーッ!」
カズヤに大きな氷塊が飛び掛る!
「・・・お前など、ニンジャの力を借りずにでも勝てるわ」
カズヤは氷塊にジャンプ、足場にしてチルノに飛び掛る。
飛び掛られたチルノは強制的に軌道変更!路地裏へと運ばれてしまう。
「アイエエエエエエエ!?」
「叫ぶな。これからお前にインタビュー*をする。ハイかイイエで答えろ、いいね?」
「アッハイ」
「まず1問。お前はソウカイヤの手下か?」
「ハイ・・・」
「2問目だ。コーマカンについて何か知っているか?」
「・・・イイエ」
「正直に喋れ。でないとお前の喉をスリケンが掻き切るぞ」
「ハイ!ハイです!」
「そうか、コーマカンについて知っている情報を教えろ」
「そ、それはアタイの命が・・・」
「今ここで死ぬのと、コーマカンに殺されるのとどちらがお望みだ?」
「アイエエエエエ!喋ります!喋りますから!ヤメテ!」
「早く言え」
「コーマカンはここから西に20里ほどにある湖の真ん中・・・周りは霧で囲まれています・・・」
「他には?」
「知りません!ホントです!ホント!」
「そうか、ご苦労だったな。去れ」
その奇妙な翼でダッシュで逃げるチルノ。哀れ!
(今すぐにでも向かいたいが・・・敵は強い、備えが必要だろう。)
人里の外れにある一軒の店。
そこはカズヤが愛用しているニンジャ・ウェポンの専用店。
「ラッシャイ。・・・カズヤか。今日は何の用だ」
「ボムを5つにスリケン・ホルダー。それから砥石も頼む」
「全部で2両だ。・・・今回は大物なのか?」
「察しの通りだ。コーマカンに殴りこみに行く」
「コーマカン!?お前それは無茶だ!あそこはヤゴゴロサン製薬と肩を並べるほどの組織!」
「組織の大きさなど関係ない、ヨウカイを殺す。ただそれだけだ」
「・・・死ぬなよ、カズヤ。約束の品だ」
「助かる。帰ったらオニゴロシで一杯やろうか」
「そうだな、ユウジョウ!」
「ユウジョウ!」
足早に去っていくカズヤ。
アジトに帰宅した彼はある物を倉庫から取り出す。
それは独特のフォルムをしたカタナ、妖刀だ!
「これを出すのは始めてだな・・・」
これはヤマトのドージョーから出るときに受け取った妖刀、「ヒライシン」。
とても軽く実際扱いやすい。振れば雷めいた速さで敵を切り裂く。
そしてその刀身にはヨウカイに深い傷を与えるエネルギーが沸いて出ていた。
砥石で研いだ姿はまるで本物の雷のようだ。
「・・・準備は整った。待っているがいい、コーマカン!」
西へ西へと歩を進めるヨウカイスレイヤー。
その心にはヨウカイへの怒りと燃え滾る憎しみ。
戦いの幕開けは近い!
一方コーマカン側。
「お嬢様、東10里程に生命反応。ヨウカイスレイヤーかと思われます」
「了解したわ。メーリンは表で迎え撃ちなさい」
「御意。しかし奴はサクヤ=サンをも倒した輩。正攻法でいいのですか?」
「勿論よ、あなたなら大丈夫。・・・それに、あの子もいるから」
「まさか、出すつもりで?」
「あくまで最終手段よ。その時は来ないといいけど。」
暗黒メガコーポ・・・ゲンソウキョウを支配するいくつかのヨウカイ巨大組織の総称である。
インタビュー・・・拷問。ゲンソウキョウでは情報無しでは生きられないのだ。