YOUKAI SLAYER~ゲンソウキョウ炎上~ 作:さわやか
ボリュームは実際小さい。
ヨウカイスレイヤーはコーマカンのすぐ近くまで来ていた。
狙うのは門番、メーリン。チャイナ・カラテの使い手だ。
対してヨウカイスレイヤーの策はアンブッシュ。
近接格闘では手間がかかる。手早く決めなければ戦闘は困難になるだろう。
構えるのはイナズマめいた光を発する妖刀ヒライシン。
メーリンに向かい一直線に飛び掛る!
「見切った!」
「なっ・・・」
喉の一歩手前まで伸びた刀を、何と指の間で受け止めるという芸当を見せるメーリン。
カウンターの蹴りがヨウカイスレイヤーを襲う!
「くっ・・・」
「ドーモ、ヨウカイスレイヤー=サン。メーリンです。」
「ドーモ、メーリン=サン。ヨウカイスレイヤーです。貴様、感知能力を持っているな!?」
「『気』を感じるのが私の得意分野。勝負!」
メーリンは低空を舞い、華麗なドロップキックを繰り出す!
ヨウカイスレイヤーは一歩ステップ。踏み込み突きのカウンターだ!が、しかし!
「グワーッ!?」
吹き飛ばされたのはヨウカイスレイヤーだった。
こうなる事を予測し、受け流しの構えを取っていたのだ!
制御不能になり壁に叩きつけられるヨウカイスレイヤー!
「どうしました?私はまだまだですよ!」
ドラゴンめいた構えをとるメーリン。
再びヨウカイスレイヤーは切り込みを掛ける!
「何度やっても同じ事!」
後ろへ受け流すメーリン。しかしそこにヨウカイスレイヤーの姿は無かった!
「貰った!イヤーッ!」
メーリンの真上から縦回転斬りを繰り出すヨウカイスレイヤー!
あまりの速さに交わしきれず脚にグレイズ!
「グッ!?」
この程度のキズなら、ヨウカイなら自然回復ですぐに直るだろう。
しかし何という事だ!傷口はパックリと開き血が流れている!
「成程・・・これがヒライシンの力・・・」
「貴様っ!まさか妖刀!?」
「イヤーッ!!!」
納刀し素手で飛び掛る!メーリンはチャイナ・カラテで応戦!
「妖刀さえ無ければこっちの物だ!」
拳から放たれるドラゴン・ウェーブ!直撃かと思いきや、やはりそこにヨウカイスレイヤーの姿は無い!
死角からの蹴りが直撃し体が宙に浮くメーリン!
「トドメだ!」
勝負の幕を閉じたのは、ヨウカイスレイヤーのイアイ。
メーリンの体は綺麗に、真っ二つに切り裂かれていた。
「・・・オゼウサマは実際強い・・・お前は八つ裂き・・・インガオホー」
見事なロイオティー*・ハイクを詠み終えたメーリンはしめやかに爆発四散!
「ポエット!*」
賞賛の言葉を投げ、館内へと侵入する。
しばらく進むと、そこには巨大な図書館がドンと要塞めいて建っていた。
中から溢れる様々な精霊の気。しかし、ヨウカイの物では無かった。
気になって入ってみれば、中には紫髪の人間の少女と、赤髪のヨウカイではない何か。
「・・・誰?」
「ドーモ、ヨウカイスレイヤーです。人間だな?捕虜か?」
「違う。私はここの住民、パチュリー。隣がコア。」
「ドーモ。・・・ヨウカイスレイヤー。つまりレミリア様を倒しに来たと?」
「勿論だ。邪魔をすれば、ヨウカイでなくとも倒す。」
「あいにくだけど、レミリアを倒されては私が困る。・・・ここで死んでもらうわ!」
ロイオティー・・・Loyalty。ここでは忠誠という意味。
ポエット・・・相手が逸品なハイクを呼んだときに使う賞賛の言葉。