RE:召喚勇者の現代帰還〜それでも勇者は勇者としてあり続ける〜   作:MrR

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新シリーズ投稿です。



VSテロリスト編
VSテロリスト編その1・前夜


【パーフェクトピース】

 

 思想系過激派テロ組織。

 ホワイトハウス襲撃。

 イギリスの王族暗殺未遂。

 某国で原子力発電所へのメルトダウン未遂など、多数のテロを行い、ICPOだけでなく世界中の諜報機関がその組織を追っている。

 東側サイドの過激な国々や武装勢力だけでなく、西側の裕福層もその思想に感化されて支援を行っている。

 

 組織を率いるのはジェノス・ダスター。

 インテリ系な雰囲気を身に纏う丸眼鏡を掛けた白人、金髪の男。

 これでも元軍属の男であり、優秀な軍人であったのだが凶悪な思想テロ犯への道を歩み出す。

 

 重ねて言うがICPOだけでなく、世界中の諜報機関がその行方を追う程の凶悪なテロ組織である。

 ガーディアンズもそんな組織の一つだった。

 

 

 Side 警察

 

 =深夜・都内の某会社敷地内、空き倉庫周辺=

 

 空き倉庫周辺に待機する警察官たち。

 警察の中でも自衛隊などに出向いて訓練を積んでいる特殊部隊クラスが動いている。

 倉庫周辺には怪しい外国人達が徘徊していて物の動きが激しい。

 ガソリンを満載した大型トラックや爆薬、重機関銃、ロケット砲、パワーローダーと言うロボット兵器までも日本に持ち込んでいる。

 その動きを警察は察知し、それを傍観するつもりはなかった。

 警察官達は空き倉庫周辺に配置につき、制圧の準備へと掛かった。

 

 しかし―—

 

『襲撃を受けている!! 繰り返す!! 襲撃を受けている!!』

 

 配置についた完全武装の警察官が次々と襲撃される。

 事前に此方の動きを察知していたかのようだ。

 現場の判断で応戦を開始。

 激しい銃撃戦へと発展するが、装備や火力はテロリスト側の方が上だ。

 自爆ドローンまで飛んで来る泥沼と化した状況。

 

『おいアレって―—』

 

『デビルズカードの怪人か!?』

 

 トドメはデビルズカード―—人を怪人へと変える魔のアイテムの登場だった。

 都内でも出現件数が増えている。

 人を超人、化け物へと変え、軍用ライフルでもダメージを与える事が出来ない。

 警察官達の銃弾でも止まらずに突撃し、肉弾戦へと持ち込まれて撲殺されていく。

 

「やはりこうなったか!」

 

 ここで現れたのはスター・アライアンスのヒーロー、ネクストソルジャー。

 青ベースに星のエンブレムを付けた、筋肉質で背もある伝統的ステレオタイプなアメリカンヒーロー。

 どう言う由来のスーパーパワーの持ち主かは分からないが赤いグローブでエネルギーの斧と盾を形成し、敵怪人に立ち向かう。

 そんな彼を援護する様に他のスーパーヒーローやガーディアンズのSF、FPSゲームに出て来そうなスタイリッシュなスーツに身を包むハイテクソルジャー軍団が警察官を支援するために現れた。

 

「まったく日本も随分物騒になったな!!」

 

 ネクストソルジャーは日本での活動もかなり長くなっている。

 色々と言われているが、世界の命運を握っている中心地でもあるからだ。

 

『同感だな。また上の人間から日本にばっかり肩入れしているとか言われるよ』

 

 と、仲間内から軽口が飛ぶ。

 世界中でも大事件は起きているが、ここ最近は日本での大事件の発生件数が多い。

 スター・アライアンスの全戦力を投入したとして太刀打ち出来たか、あるいは被害が最小限に住んだかどうか怪しいレベルの事件まで起きている。

 ネクストソルジャーは自分自身、超人の枠組みに入る人物になったと思っていたがまだまだのようであると痛感した。

 精神性でも、憧れのあのヒーローには遠く及ばないし、実力だけで言うならスターアライアンス内でも下から数えた方が早いだろう。

 それでもネクストソルジャーは戦う。 

 

「僕は僕自身のためにヒーローとして戦い続けるだけだ」

 

 皆のために。自分自身のために。その答えを見つけるために戦う。

 怪人をエネルギーの斧で斬り飛ばすのではなく、殴り飛ばして気絶させる。

 ネクストソルジャーは宇宙犯罪組織ジャマルの一度目の戦い、自衛隊を支援する形で参戦したあの戦いで生き延びたヒーローであり、十分超人の域だ。

 

「ウイニング、そっちの状況は」

 

 と仲間に状況の確認を求めたその時だった。

 

『まずい―—爆弾だ!! 伏せろ!!』

 

 空き倉庫だった場所で大爆発が起きた。

 

  

 Side 北川 舞

 

 =深夜・指揮通信車両内=

 

 見た目は自衛隊でも使われている指揮通信車両内。

 内部はちょっとした宇宙船のような内装だった。

 内部の映像が投影され、その気になれば社内の天上から床までもモニターにする超技術だ。

 運転を任せて長い黒髪のまだ十代ぐらいの老成した感じの美女。

 日本の十月の気候に合わせた落ち着いた服装を身に纏い、黒のコルセットで大きな胸を押し上げている。

 赤いネクタイやアンティーク調の時計、靴などは高めの、有名なブランド物で固めていた。

 成金趣味と言う訳ではなく、極東の十代女子が何でもありの大人の世界でやっていくために身に付けたせめてもの処世術である。

 

「こうなるとは予測していたが……」

 

 作戦は失敗。

 モニターには爆発炎上した廃倉庫が映し出されている。

 敵の対応を見る限り何処かで情報が漏れていたのだろう。

 大勢死人を出して得る者は無し。

 警察の上層部はやる気満々だったが、敵の戦力を考えてから行動するべきだった。

 先日、都内では今の日本政府に対して反対の立場を取る政財界の人達相手に引き起こされた事件があった。

 アレもパワーローダーや戦闘機、軽空母などをテロリスト側が投入し、谷村 亮太郎がいなければ被害は拡大していただろうが、全てを知った警察上層部は大騒ぎになった。

 

 いくら二年前の騒動で弱体化しているとはいえ、東京都で大規模テロを許し、それを解決したのは欧州の財団と言う組織なのだから。

 もう警察内部の組織構造が激変する程の大事件だった。

 ハンドレッド事件でやらかした自衛隊を笑っている場合ではない。

 

 少しでも名誉を挽回するためにと今回の事件解決に挑んだのだが、結果はご覧の有様だったと言う訳だ。

 

(しかし奴達は何を企んでいる)

 

 考えをパーフェクトピースの事について働かせる。

 狂犬のような組織だ。

 その場の勢いで国会議事堂、皇居の襲撃をやらかしそうな連中だ。

 何なら福島の原発に出向いて今度こそメルトダウンさせるかもしれない。

 だがパーフェクトピースは意外と慎重なところがあり、これまで生き延びられたのは運の良さとかもあったが、そう言うズル賢さもあったからだ。

 

(日本がこんな状況でなければもっと動けるんだがな……)

 

 今の日本は戦時中通り越して敗戦国状態だ。

 生き延びた、逃げ遅れた政治家や官僚が敗戦処理をしている。

 そんな状態の国なのだ。

 アメリカの大統領に日米同盟を考え直すと言われ、イギリスの女王に日本の現状を批難され、反日や差別主義的な国々が日本をレ〇プ魔の悪の組織呼ばわりする。

 それが今の日本の体たらくなのだ。  

 

 この現状を「ライドセイバーの二人が招いた」と言えばそう言う部分もあるが、「ライドセイバーがいなければ日本国内にいるレ〇プ魔の悪の組織達が何の咎められもせずにのうのうと悪事に邁進していた」と言われたらそれまでなのだ。

 いっそ一度国を滅ぼして一から立て直した方が早いんじゃないかって言う程に酷い有様だ。

 二年前に闇乃 影司が日本を滅ぼそうとしたのは正しかったんじゃないのかとさえ思えてしまう北川 舞であった。

 

(アレコレと愚痴を並べ立てても始まらんか)

 

 ともかくパーフェクトピースの行方を追わなければらならない。

 しかし奴達の装備を見ればまた日本政府が黒幕パターンの流れだ。

 B級映画のナチ〇じゃあるまいし。

 日本人としていい加減にしろよと思ってしまう。

 




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