RE:召喚勇者の現代帰還〜それでも勇者は勇者としてあり続ける〜 作:MrR
Side リリナ、レッカ
=朝・豊穣学園、昇降口前の広場=
豊穣学園の校舎の入り口、昇降口周辺の広場には四mぐらいのロボット兵器、パワーローダー、四つ足型で両腕がミニガン、背中にロケット砲を搭載したタイプが二体陣取っていた。
純白の宇宙刑事のコンバットスーツに身を包んだリリナと真っ赤なコンバットスーツに身を包んだレッカがそれぞれ一機受け持つ。
相手に火力は使わせてはならない短期決戦である。
『おらぁ!!』
レッカはコクピットに気合一閃、拳で風穴を開けて装甲を引き剥がし、そこからパイロットを無理やり引きずり出した。
世の中には手早く力技で解決した方がいい場合もある。今この瞬間がそうだった。
『てやぁ!!』
リリナは両脚2本をレーザーブレードで斬り飛ばし、各座させた後コクピット部分の装甲を斬り飛ばし、ビームガンをスタンモードにしてパイロットに向けて発射して拘束。下手に手心を加えて反撃されるぐらいなら気絶させた方が良いと言う方針である。
本当は宇宙刑事が大事件とは言え、地球の事件に顔を出すのはよろしくないのだが、デビルズカードが使われている犯罪は宇宙犯罪組織の関与があると言う理屈のもとで介入していた。
そもそもにして日本政府は宇宙犯罪組織ジャマルと繋がっていた過去があるので、その線で攻めればある程度日本国内の事件には介入出来るのだ。
『またぞろぞろ湧いてきやがったな』
と、追加で敵が投入されてくる。
想定よりも数が多いが、レッカの戦意が衰える気配はない。
むしろまだ暴れたりないと言った感じだ。
『油断しないで。万が一巨大化して暴れられたら一溜りもない』
『あ~そうだな。幾ら広い学園だからって、巨大ロボで殴り合うには狭いしな』
豊穣学園は本当に大都会の学園かよと言いたくなるぐらいに設備や敷地面積も広い。昔の学園物とかに出て来る採算度外視したような学園の領域だ。
だからと言って巨大ロボと巨大怪人で殴り合いなどしたらあっと言う間に学園は瓦礫だらけになるだろう。
『そう言う事。手早く片付けるよレッカ』
『本当、日本に物騒になったよね』
二人はレーザーブレードとビームガン片手に敵の群れへと飛び込んだ。
☆
Side 桜井 あきら
=朝・豊穣学園中庭=
中庭では黒髪の王子様系女子、爆乳美女の桜井 あきらが昭和の戦隊レッド系の姿、ファイターレッドに変身して戦う。
右手にファイターブレード、左手にファイターブラスターを握り、二体のデビルズカードによって変異した怪人を相手取る。
人数差の不利もあるが、戦意や勢いは敗けてはいない。
桜井 あきらはとあり並行世界の戦隊レッドであり、地球侵略されて破壊活動を受けた街がどうなるかをこの目で見て来た。
破壊された街並。
散乱する死体。
親の前で泣き崩れる子供に、子供を亡くして絶望する親。
そんな光景は日常茶飯事だった。
相手は同じ人間だからと言う言い訳はもう通用しない。
平然とこの世の地獄を作り出す様な悪に負けるつもりはないからだ。
『なっ、なんだこいつ!?』
『胸のデカいコスプレ女じゃないのか!?』
と、驚愕する敵怪人二人。
ライドセイバーの活躍に食われがちで、何かと言うとファイターロボでの活躍に目が行くが桜井あきらは強いのだ。
異世界帰りの勇者二人とか闇乃 影司が強すぎるだけである。
『ファイタークラッシュ!!』
剣にエネルギーを収束、回し切り一閃で怪人二体を纏めて斬り飛ばす。
相手は変身解除されて吹き飛んでいった。
『まだ来るか』
新たに怪人が送り込まれる。
一体何体の怪人が潜んでいるのだろうか。
このまま物量で押されたらマズいかも知れない。
一旦近くの仲間と合流した方が良いかもと考えたその時——
『なっ!?』
『ぎゃぁあああああああああああ!?』
新たに現れた敵集団は上から隕石の様に落下して来た何かによって粉砕された。
地面に大きなクレーターを作っている。
あきらも一瞬、本当に隕石でも落下したのかと勘違いした程だ。
『あっ―—桜井さん……』
煙の中から現れたのは金色で独眼、三本角のメカメカしい感じのヒロイックなデザインの戦士、ブレイディア・ドライの姿になっている闇乃 影司だった。
体中から赤いオーラを漲らせ、蒸気を吹き出し、何処か鬼気迫るものがあったが、あきらを見て多少は落ち着いた様子だった。
『闇乃君? 君なの?』
『あっはい。ごめんなさい。ちょっと、その、女の子が乱暴され掛けてるところを見て暴走しかかってたみたいで……』
それだけ聞いて影司の雰囲気について理解できた。
桜井 あきらも年頃の女の子。
男と女のアレコレとかも知識はある。
ブチ切れるのは無理からぬ事だろう。
自分でもそんなの目にしたらマトモでいられる保証はない。
『そんなだから怖がられたけど、学園内に取り残された生徒達は救助しました。アイテムボックスの、ミニチュアジオラマの奴で』
闇乃 影司にもアイテムボックスを所有しており、そのアイテムボックスの中にシノブや亮太郎同様にミニチュアジオラマが貸し出されている。
そこに女子更衣室に居た生徒達を批難させていたのだ。
それを聞いてあきらは『便利だなぁ』と羨ましく思った。
『僕はこれからシノブ君の方に援護を―—どうやら単独でこのテロの主犯格の元に向かっているようでして』
『居場所を掴んでいるのか?』
『ガーディアンズの方は察知しているみたいです』
『ふむ―—』
と、そこで何処に潜んでいたのかまた敵が出現した。
パーフェクトピースはどれだけの兵力を投入したのだろうか。
あきらも影司もうんざりしてしまう。
『ここは僕に任せて。闇乃君はシノブの方を手伝ってあげて』
と、あきらが剣と銃を構えて迎え撃つ構えを見せる。
『え? でも?』
「言ってあげたら? 私達もいるし」
ここでキャロルが姿を現す。
傍にはリオもいた。
「そうそう。影司はウチのエースだしね。オオトリは任せたよ」
リオも魔法の杖を構え、影司を送り出す事に賛同する。
闇乃 影司の力はこの場にいる全員が良く知っていた。
シノブの力も把握しているが、一人ではやはり不安だ。
一人よりも二人の方が良い。
だから三人は影司を送り出す事にした。
『分かりました。皆さんお気をつけて』
丁寧にお辞儀して背中からウイングを増設して空中に飛翔。
空の彼方へと消えていく。
「あっと言う間に行っちゃったね」
と、リオは空を眺めながら言う。
「よそ見しないで。目の前に集中集中」
周囲を見渡すキャロル。
既に敵に取り囲まれる。
『今回ぐらい僕達でこの場は切り抜けよう』
そう言って剣と銃を構える桜井 あきら。
何時までも助けられっぱなしではこの先やってはいけない。
キャロルも「それもそうだね」と構えた。
「んじゃあ行きますか!!」
リオは魔法の杖を構えて気合を入れ直す。
残った美女三人はテロリスト達との激闘に臨んだ。