RE:召喚勇者の現代帰還〜それでも勇者は勇者としてあり続ける〜   作:MrR

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とある星でのお話。

地球から遠く離れた惑星。

 惑星トルカイア。

 銀河連邦の影響下にある惑星の一つ。

 地球によく似た気候、待機成分、環境下であり、平和で温暖な惑星だが犯罪は無いと言うワケでもなく、凶悪犯罪が多発していた。

 

 その取り締まりのために銀河連邦へ所属する宇宙刑事が一人派遣されていた。

 相手は銀河連邦の星々で悪事を働く宇宙犯罪組織ジャマル。

 トルカイアの大都会で武器を密売、売り捌くために工場を稼働させていた。

 光学兵器で武装した人型警備ロボットが巡回し、様々な作業用ロボットが武器製造作業に従事している。

 

 そんな場所に突如として爆発が起きた。

 

『相手は宇宙刑事!! 繰り返す!! 相手は宇宙刑事!!』

 

『至急応援を!!』

 

 地球基準でみればハイテク兵器で武装した犯罪者集団相手に白いコンバットスーツにフルフェイスのヘルム姿の宇宙刑事がレーザーブレードとビームガン片手に大立ち回りする。

 爆乳に類する大きな胸部が女性である事を強調し、力強そうな肩のアーマー、両足の付け根が動き易そうに工夫されているのが特徴だ。

 

「アレが宇宙刑事か」

 

「まだ若いのによくやるよ」

 

 宇宙刑事の他にも突入した惑星トルカイアに常駐している銀河警備隊の面々も呆気に取られる。

 地球の年齢で言うならまだ十代半ば。

 女子高生ぐらいの少女の活躍とはとても思えない。

 

 名を宇宙刑事リリナ。

 まだ新米と言っていい宇宙刑事だ。

 

『よくもやってくれたな、宇宙刑事!! このクロウジャマルが相手だ!!』

 

 地球の黒い鳥、カラスに似た怪人。

 銀色のアーマーを身に纏い、剣と盾を持って純白の宇宙刑事へと襲い掛かった。

 リリナは左手に持ったビームガンで応戦する。 

 

『カカカ!! 甘いわ!!』

  

 カラスの怪人は盾で防ぎながら両翼の翼を広げて飛び上がり、羽を銃弾のように降らせた。地上に着弾すると爆発する黒い羽。

 それを広範囲に渡って撒き散らす。

 敵も味方もたまらず退避。

 

『なっ!?』

 

 その爆発を抜けて来た純白の宇宙刑事が空中にいるクロウジャマルに斬りかかた。

 

『カァッー!?』

 

 翼を斬り落とされ、地面に着地。

 そこへリリナがレーザーブレードで追い打ちをかけた。

 

『カカカカ!! このままでは済まさん!! ジャマル結界よ!! 我に力を与えたまえ!!』

 

 周囲が暗闇の砂漠と化した異空間に包まれる。

 ジャマルの怪人が使う、悪しき存在の力が数倍に膨れ上がる場所。

 クロウジャマルはパワーが増大して宇宙刑事へと襲い掛かった。

 守勢に回る白い宇宙刑事。

 それでも攻撃は剣で払い、ビームガンを放ち、バリアを展開するなどして防ぐ。

 やがて—―ホワイトのバイクが現れる。前後に二つ車輪がついているのは設計者、開発者の懐古趣味の表れだろうか。

 

『なっ!?』

 

 それがクロウジャマルをバリアを纏って引き飛ばし、急ターンしてバイク前面のヘッドライトを向けると搭載した二門のビーム砲を発射した。

 

『カカァッ―!?』

 

 リリナが持つビームガンとは威力が違うバイクのビーム砲。

 それで激しく火花が散る。

 怯んだところをバイクに跨ったまま白い宇宙刑事が畳み掛ける。

 大きな真っ白なキャノン砲を転送。

 エネルギーを充填してクロウジャマルへと向けた。

 

『エネルギー充填完了!! ターゲットロックオン!! 発射!!』

 

『そ、そんな――カカッァー!?』

 

 青白い大きなエネルギーの奔流がクロウジャマルを包み込み大爆発が起きた。

 

 

 =宇宙船内=

 

 白い髪、白い肌、青い瞳、バストサイズ100cmを超える大きな胸が特徴の女宇宙刑事リリナ。

 クロウジャマルとの戦いを終え、ハイテクマシンを多数格納した宇宙船内の私室で情報をした。

 衣装も青い上着に黒いスカートの服装に着替えている。

 

 写真にはリリナと一緒に長い赤い髪の毛、気の強そうな顔立ちで背もあり、胸もあるアスリート系の体つきの少女の姿があった。

 地球と言う星で不良少女として産まれ育ち、数奇な運命で銀河連邦にスカウトされた問題児だ。

 

(今どこで何をしてるんですか—―レッカさん)

 

 などと呟きながらリリナは情報を整理する。

 各地でジャマルの事件を追っているがどれも末端ばかり。

 有力な情報には辿り着けていない。

 

 そんな時、ある情報が耳に入った。

 

(地球で!?)

 

 銀河連邦管轄外の惑星、地球に外宇宙製の巨大ロボットが現地の軍事基地を襲撃。

 その対応にため、宇宙刑事リリナを地球対応の宇宙刑事として赴任し、事件の解決に総力を挙げて欲しいとの事だった。

 

(話が急すぎるし出来過ぎている……罠?)

 

 リリナは罠だと確信していた。

 銀河連邦管轄外の惑星だ。

 そこに新人の宇宙刑事を一人派遣して捜査しろなど無謀にも程がある。

 

(だけど行くしかない)

 

 そうでもしないとジャマルに辿り着けない。

 友人の行方も分からない。

 だからリリナは地球へと宇宙船を移動させる。

 

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