RE:召喚勇者の現代帰還〜それでも勇者は勇者としてあり続ける〜   作:MrR

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ハンドレッド編
ハンドレッド編その1・デート中


 Side 谷村 亮太郎

 

 =昼・大坂日本橋=

 

 そろそろ体育祭が近づいてきていた。

 本気を出した場合、パワーバランスが崩壊するので亮太郎としては適当に流すつもりでやり過ごすつもりだ。

 何なら実行委員とか運営側に回ると言う手もありかもしれない。

 それが終わったら文化祭。

 行事が目白押しだ。

 

 亮太郎はと言うと日本橋の街中を天川 マリネ。

 茶髪のヘアーカット。

 小悪魔的で整った顔。

 健康的に引き締まったスタイルがいい体。

 カジュアルなファッションに身を包んだ女の子と一緒にいた。

 現在休業中の現役アイドルだ。

 要所要所に認識阻害の魔法が常時発動するマジックアイテムを身に着けている。

 

 先日の騒動——今は少女A事件と呼ばれているあの事件。

 それで現役アイドルのマリネに懐かれてしまった。 

 やった事と言えば所属している事務所の警備会社の不祥事を暴き、悪特芸能事務所のマネージャーを排除、さらには顧客である権力だけは一人前の変態親父どもを一網打尽にしたぐらいだ。

 全部亮太郎がやった事ではなく、日本橋の戦力を動員して解決した。

 実際ソレが正しい判断だった。

 自分達の不祥事を揉み消すためなら改造人間を投入したり、パワードスーツや軍事戦闘用ロボットまで投入してくるような連中だったのだから。

 

 ともかくこうして懐かれてしまった。

 大阪府内の観光名所を見て回ったり。

 時にはマリネや亮太郎のホームタウンと化している日本橋で寛いでいるのだ。

 

「亮太郎? 考え事?」

 

「まあね」

 

「あんまり真面目に考え過ぎるのはいけないんだぞ~?」

 

 アイス片手にニコッとするマリネ。

 まだまだ暑さが抜けきっておらず、肌の面積多めなラフな背格好だ。

 それでも警戒してか帽子とファッショングラスをつけて変装している。

   

「まったく、呑気にデートとはな」

 

 そして近寄って来たのは長い黒髪の大人びた美女。

 出てるとこは出て、スタイルもいい。モデル体型だ。

 だがどうにも大人よりも大人びていて氷のような冷たさを発しているから近寄り難い部分がある。

 先日、亮太郎は敵に洗脳されたフリをして大騒動になった時がある。

 それで未だ根を持っているのかもしれない。

 

「あ、舞ちゃん」

 

「舞ちゃんってあのな」

 

 北川 舞を気軽に舞ちゃんと呼び捨てにするマリネ。

 亮太郎の知らないところでちょくちょく顔を合わせていたかもしれない。

 

「今デート中だから仕事の話は後にしてくれない?」

 

「なら強引に割り込んでやる」

 

 まさかの強攻策に出た。

 

「じゃあもうジェイミーさんとリリちゃんも呼んじゃえ」

 

 と、ノリよく他の女に収集をかける。

 

「おいお前、何人女作るつもりだ?」

 

 舞は亮太郎の女性関係を問い詰めた。

 

「何時の間にか増えてこうなったんですよ。まあ身を固めたら自然に離れていくでしょう」

 

 視線を逸らし、気まずそうな顔して亮太郎は両手の手の平を向けて舞に向ける。

 その舞は亮太郎へ疑いの眼差しで見つめていた。

 

「異世界ユグドは一夫多妻制らしいな」

 

「なるべく恋愛に関しては日本の法律をですね。そもそも彼女達が賛同しても親御さん達は反対するでしょ」

 

 亮太郎は常識的な意見を返す。

 舞は「それを聞き入れてくれればいいな」と否定的だった。

 

「と言うか異世界での女はどうなんだ?」

 

「さあ。異世界帰還と共に縁が切れたか」

 

 逆を言えば仲の良かった異性がいると言う事だ。

 それも元の世界に戻ったことで縁が切れたと言うが、舞はそうは思わなかった。

 

「人の悪意には敏感なのに、恋心は知らんようだな。恋愛は時として世界だの何だの、関係なくなるんだよ」

 

 鼻で笑い、熱弁する舞だった。

 

「それに宇宙側も一夫多妻制採用しているところもあるそうだし」

 

 この前のI市で、亮太郎が洗脳されたフリをした事件とかで色々とI市の街の事を調査したのだろう。

 外宇宙勢力の接触とかもあったかもしれない。

 

「何か頭の悪いギャルゲーみたいになってません?」

 

「主にお前の周囲がな。どんな女が好みなんだ? うん?」

 

 と、悪ノリしてくる。

 まだ亮太郎が敵に洗脳されたフリを根に持ってるのだろう。

 危うく核兵器やBC兵器以外の全ての攻撃オプションを実行するような事態にまで発展した。

 亮太郎が半分ぐらい悪いので言い返せなかった。

 

「まあいい。本題だ」

 

 と、調子に乗っていた顔を赤らめて視線を反らし、気を引き締める舞。

 

「お前が追っていた男、森住 龍一がハンドレッドから逃亡したらしい。行方を追っているが——」

 

 と、ここで舞は耳元に掛けた小型無線機を押さえて確認をとる。

 何か新しい情報が入ったのだろうか。

 

「居場所はこの街のでんでんタウン側の大通り、通天閣方面だ」

 

「運がいいのか、悪いのか」

 

 亮太郎は行動を開始した

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