それでは、どうぞご覧ください。
うたやななと別れた後、ハルマは真っ直ぐ拠点へと戻ってきていた。すると……
『ぷるぷる?』
どっプリンゴチゾウがハルマに何かを訊いていたのだ。
「……何でもないよ」
どうやらハルマはうたたちが……プリキュアたちが自身の戦いに協力することに、まだ納得していないようだ……。
『ぷるぷる……?』
「……こうなった以上、やるしかないけど……」
(何で、会って間もない僕のことをあんなに………とにかく、ストマック社を早く潰さないと……そして、父さんと母さんの仇を―――)
そんなことを考えながら、ハルマはソファーの上で横になるのだった……。
『ぷる……』
◇
「いない………どこ行ったか知らない?」
翌日目を覚ましたハルマは、ぷるゼリーゴチゾウがいないことに気付き、傍にいたどっプリンゴチゾウに訊いてみたが……
『ぷるん?』
「そっか……」
どうやら何も知らないらしい………その時、
「ハルマ君いる~?」
外から何故か、うたの声が聞こえてきたのだ。さらに……
「来たプリよ~!」
「ここにハルマ君が……?」
ななとプリルンも一緒にやって来たようだ。
「あ、いたいた!」
「……何でここに……?」
何故かこの場にいる3人を疑問に思ったハルマだが……
「この子に案内してもらったんだよ?」
『ぷるぷる』
うたの手のひらの上には、ぷるゼリーゴチゾウがいた……というのも―――
『親睦会しよう!』
『親睦会?』
『プリ?』
グリッターで、うたは急にそんなことを言い出したのだ。
『うん!もちろん、ハルマ君も誘って!』
『楽しそうプリ!』
『私もいいと思うよ。ハルマ君のこと私も知りたいし……それで……
ハルマ君の家ってどこにあるの?』
『『あ……』』
うたとプリルンはそれを聞き……
『そうだった!?私、ハルマ君の家知らない!?』
『ど、どうするプリ!?』
今更ながら、ハルマが何処に住んでいるのかを知らないことに気付いた。
『うーん……』
うたがどうしようか考えていると……
『ぷる……』
『『『?』』』
そんな声と窓に何かがあたったような音が聞こえて、うたたちはそちらに振り返った。
『何だろう……』
うたが近づいて窓を開けると、そこには……
『!どうしてここに……!?』
『ぷる』
ぷるゼリーゴチゾウがいたのだ。
『うたちゃん、それは?』
『ハルマ君の仲間……なのかな?』
『ぷる!』
ぷるゼリーゴチゾウは、うたの言葉を肯定したのかそう返事をした。
『あっ、そうだ!ねぇ、ハルマ君のところまで案内してくれない?』
うたがそう言うと……
『ぷる』
ぷるゼリーゴチゾウはこっちだと言わんばかりにその体を揺らす。
『ありがとう!行こうななちゃん!プリルン!』
「いないと思ったら………そういうことだったのか……」
どうやらぷるゼリーゴチゾウが、うたたちをここまで案内していたようだ。
「でも、何で……」
ハルマがぷるゼリーゴチゾウにそう訊くと……
『ぷるぷる』
「……僕のため?」
『ぷる!』
「……」
予想外の理由に、ハルマは思わず黙り込んでしまう……どうやらぷるゼリーゴチゾウは、いつも1人のハルマに友達や仲間をつくってほしいようだ。
「ハルマ君……?」
「!……それで、何か用?」
うたに声をかけられたハルマは、3人に自身を訪ねてきた理由を訊いた。
「うちで親睦会しよう?」
「親睦会……?」
「そう!私たち、お互いのことあまり知らないしね?」
「いや、急にそう言われても―――」
何かを言おうとしていたハルマだったが、その前にうたはハルマの手を掴み……
「というわけでレッツゴー!」
「ちょ、まだ何も言ってな―――」
グリッターへと連れていくのだった……。
◇
「さぁ、入って入って!」
「……お邪魔します」
うたに連れられてグリッターへと来たハルマは、店の上にあるロフトのような場所へと案内される。
「みんなちょっと待ってて」
するとうたは、一度下へと降りて行き……
「お待たせ!」
「ありがとうプリ!」
「うたちゃん、ありがとう」
人数分の菓子と、グリッターの名物であるクリームソーダを持ってきたのだ。
「……これは?」
ハルマはクリームソーダはもちろん、初めて見る菓子の数々を不思議そうに見ていた。
「これはグリッターの名物、キラッキランランなクリームソーダだよ!」
「それで……こっちは何?」
「えっ?」
「グミにチョコレート……あとはプリンにゼリーとかだけど……?」
「「……?」」
そんなハルマに、うたは持ってきた菓子の名前を言い、ななやプリルンは首を傾げていた。
「……初めて見た」
「「えぇ!?」」
「プリ!?」
その一言に、3人は思わず声を上げて驚いた。そんな3人を余所に、ハルマはプリンに手を伸ばし……
「!」
スプーンで掬い、一口食べてみたのだ。さらにハルマは、そのままの流れでゼリーやグミ、チョコなどの菓子………最後にクリームソーダも飲んだのだ。
「ど、どう……?」
「「……」」
うたは恐る恐るといった様子でハルマに味の感想を訊き、ななとプリルンも固唾を飲んで見守っていた。
「……どれもおいしい。特に、これとこれと……あとこれも」
どうやら、どれもハルマの口に合ったようで、プリンとゼリー……それにクリームソーダが特に気に入った様子だ。
「良かった……!」
クリームソーダが気に入られたことに、うたは何処か嬉しそうに笑っていた。その後はハルマ以外の3人も、菓子を食べたりクリームソーダを飲み始めた。そんな中で、3人はハルマに質問をした……。
「ハルマ君って、いくつなの?」
「……今年で多分14」
「やっぱり同い年だ!」
「多分……?」
うたはハルマが自分と同い年だと知って喜び、ななはハルマの言った『多分』という言葉に疑問を覚えていた。
「いつから仮面ライダーに?」
「最近……あいつらと戦っているのは、それよりもずっと前」
「!ずっと前から、あの化け物たちと……」
ななは自分と同い年の少年が、ずっと前から化け物たちと戦っていることに、少なからず衝撃を受けていた。一方でプリルンは……
「プリ!」
『『ぷる!』』
ゴチゾウたちと、いつの間にか仲良くなっていたのだ。
「って、プリルンその子たちと話せるの?」
「話せるプリよ?」
すると……
「!そうだプリ!ななもハルマも、女王様に会ってほしいプリ!」
プリルンがそう言い始めたのだ。
「「女王様……?」」
「プリルンの故郷、キラキランドの女王様だよ」
2人が首を傾げていると、プリルンは首元につけていたリボンをうたのアイドルハートブローチへとセットした。
「「!」」
すると、プリルンと似た姿をした妖精がホログラムのように映し出された。そして……
『初めまして。私はキラキランドの女王……ピカリーネ!です』
キラキランドの女王であるピカリーネが、光を発しながら自己紹介をしてきたのだ。
「は、初めまして。蒼風ななです」
『あなたが2人目のプリキュアですね?これからもよろしくお願いします』
「は、はい……!」
ななもピカリーネに挨拶を返した。その後、ピカリーネはハルマの方を向き……
『そして……
あなたが仮面ライダーヴラム、ですよね?』
「っ!?」
そう言われたハルマは……
「……何でそれを知っている」
ピカリーネに対し、警戒心を強める。
『あなたのことも、これを通して見ていましたので……もちろん、アイドルプリキュアと共に戦っているところも』
「……」
『特にうたの……キュアアイドルの危ないところを助けていただき、あなたには感謝していますよ?』
ピカリーネはハルマに、うたを助けてもらったことの礼を言った。
「……僕はただ、目的のために戦っただけだよ」
『そこは素直に受け取ってほしいのですが……』
さらに……
「ハルマ君」
「?」
「私からも友達を……うたちゃんを助けてくれてありがとう」
ハルマはななにも、うたを助けた礼を言われる。
「さっきも言ったけど、僕は―――」
「「「『……』」」」
ハルマはさっきと同じように言おうとしたが、4人が何やらじっと見つめているのと……
『『……』』
ゴチゾウたちまでもこっちを見つめているのを感じ……
「………どう、いたしまして……?」
疑問形ながらも、そう返したのだ。それを見た全員は、何処か満足そうにしていた。
『さて、2人には説明しておきましょう……』
「説明……?」
『えぇ……私たちが、アイドルプリキュアを探し、マックランダーと戦っている理由をです』
そう言ってから、ピカリーネは話し始める……。
『キラキランドでは、皆が幸せに暮らしていました。しかしある日、ダークイーネと名乗る者が現れ、キラキランドでの輝きの源……ビッグキラキラリボンをチョッキン。その結果、キラキランドは真っ暗闇となり、私達は閉じ込められてしまったのです』
「そんな……」
「……」
『ですが、私たちにはある言い伝えがあります』
「言い伝え……?」
『このキラキランドが真っ暗闇に包まれし時、アイドルハートブローチを手にした救世主……アイドルプリキュアが光で闇を照らす』
「それが……私たち?」
『はい、その通りです……ですからどうか、ダークイーネとその手下のチョッキリ団からそちらの世界を守り、キラルンリボンを全て集めてください』
「リボンって……?」
「これのことプリ!」
プリルンはそう言い、キラルンリボンバッグをななに見せた。そうしている間に、ピカリーネは……
『ハルマ……でしたよね?』
「……そうだけど」
『あなたが戦っている相手のことも、教えてはもらえないでしょうか?』
「「!」」
ハルマにそう頼んできたのだ。
「そっちが事情を話したから、こっちも話せ……と?」
『そういうことでは………ですが、これから共に戦う仲間として、話しておいた方がいいのでは?それに今日は親睦会、ですからね?』
「別に仲間じゃないんだけど………」
その言葉に、ハルマは少しの間考え……
「……今から話すことは誰にも言わない……それならいい」
『えぇ、もちろん』
「ハルマ君、いいの?」
今まで自分のことを話してこなかったハルマがそう言ったことに、うたはそう訊いた。
「知っておいた方がいいこともある……でも―――」
「……?」
「聞いて後悔したくないなら……今のうちだよ」
ハルマは今からする話の内容から、うたたちにそう訊いた。
「私なら大丈夫だよ。うたちゃんは―――」
ななは大丈夫だと言い、実際にグラニュートに襲われたうたを心配してそう言ったが……
「私も大丈夫だから気にしないで」
うたはななにそう返した。そんな様子を見たハルマは……
「……分かった。じゃあ―――」
自身が戦っている敵について、4人に話し始めるのだった……。
読んでくださりありがとうございます。
今回は、ハルマが初めて人間界のお菓子を食べることになりました。特に自分のゴチゾウと同じプリンとゼリー……そして、クリームソーダもお気に入りになったようです。次回は、うたたちがハルマから、あのことを知ります……。
それでは、次回の話もどうぞよろしくお願いいたします。