歌姫たちと復讐の騎士   作:アキ1113

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 今回はあの人物が登場したり、久し振りに登場するキャラも出てくると思います。

 それでは、どうぞご覧ください。



第13話 レジェンドアイドルと思わぬ再会

 

 ピカリーネが通話を切った後、うたはハルマにあることを訊いていた。

 

 「ハルマ君はさ、他の2人の仮面ライダーのことは知っているの?」

 

 「他の2人……」

 

 (確かショウマとハント……だっけ)

 

 「知ってもいるし会ったこともある………1回だけだけど」

 

 「協力して戦ったりはしないの?」

 

 ななはライダー同士で協力しないのかと思い、ハルマにそう訊いてみる。

 

 「前に会った時にそう言われたけど……今考えているところ」

 

 「もう1度、会ってみた方がいいんじゃない?」

 

 「そう言われても、どこにいるかは分からないし……」

 

 「そ、そうなんだ……」

 

 そんな話をしていると……

 

 「いらっしゃいませ!」

 

 とある人物が来店してきたのだ。その人物は黒い帽子……キャップをしていたが髪は灰色がかった緑色をしているのが見え、黒色っぽい眼鏡もかけていたのだ。

 

 「ふぅ……」

 

 そして、その人物がキャップを取ると……

 

 「えっ!?」

 

 「うそ……!?」

 

 「「もしかして……響カイト!?」」

 

 それはレジェンドアイドルと呼ばれている響カイト本人であり、うたやななはまさかの人物が来店したことに、驚きを隠せずにいた。

 

 「えっと……誰?有名な人?」

 

 もちろんのことだが、今までグラニュート界で過ごしていて響カイトを知らないハルマは、2人にそう尋ねる。

 

 「!響カイトといえば、レジェンドアイドルとまで言われるほどに世界中から注目されてて、赤ちゃんからお年寄りまでに愛される歌声の持ち主だよ!」

 

 「そ、そうなんだ……」 

 

 うたの熱弁に、ハルマは少し押されている様子でいた。

 

 「「そーっ……」」

 

 うたとななの2人は、2階から響カイトのことを覗いていた。そして、顔を引っ込めた後でうたは……

 

 「ねぇ、あの人絶対―――」

 

 「しーっ!」

 

 「えっ?」

 

 「騒がない方がいいよ。プライベートのはずだし」

 

 「そ、そういうものなの?」

 

 興奮のあまり大きめの声で話しそうになったが、ななはカイトがプライベートでここに来ていることを察し、そっとしておいた方がいいということを言った。

 

 「でも、何でここに……」

 

 「?あの人がここにいるのが、そんなに不思議?」

 

 「う、うん。でも今は活動休止していて、海外に留学中のはずなんだけど……」

 

 そう言って、なながカイトの方に目を向けていると……

 

 「……やっぱり私、ちょっと行ってくるね!折角だし、近くで見てみたい!もちろん、迷惑は掛けないようにね!」

 

 うたはそう言って2階から降り、うたの母の音が持っていこうとしていたカイトが注文したハーブティーを持っていった……のだが、

 

 「ま、眩しい……こ、これがレジェンドアイドル……!」

 

 そのオーラに充てられたのか、うたのハーブティーの持つ手は震え、動きもいつもより硬くなっていた。

 

 「……お待たせしました!こちら注文のハーブティーです!」

 

 「あぁ、ありがとう」

 

 「それでは、ごゆっくりどうぞ」

 

 うたは何とかカイトにハーブティーを運び、そう言って戻ろうとした……が、

 

 「おっ……あの」

 

 「は、はい!」

 

 「これ、とってもおいしいよ」

 

 「!?あ、ありがとうございます……!」

 

 カイトにいきなりそう言われたことで、うたは思わず驚いてしまう。すると……

 

 「た、大変だ!パスタが切れた!うちの名物のナポリタンが作れないなんて……よし、すぐに買ってくるから待っていてくれ!!」

 

 「あっ!ちょっとお父さん財布忘れて―――うた、すぐに戻るからその間、お店お願いね!」

 

 「あっ!はもりも行くー!」

 

 和と音、さらにははもりも、うたを残して全員外に出てしまったのだ。

 

 「これ……1人で大丈夫なの?」

 

 「大丈夫だよ。この時間はお客さんほとんど来ないから」

 

 心配するななに対し、うたはそう言ったのだが……

 

 「すみません、1人でお願いします」

 

 「はい!こちらの席にどうぞ」

 

 「2人で」

 

 「はいただいま!」

 

 予想に反して、客はどんどんと増えていき……

 

 「うたちゃん、これは……」

 

 「ど、どうしよう……」

 

 席は満員となり、接客をしていたうたはすっかり困り果ててしまっていた………すると……

 

 「……貸して」

 

 「えっ?」

 

 「これ、どこに持っていけばいい?」

 

 「えっと、あのお客さんだけど……」

 

 今まで成り行きを黙って見ていたハルマが、うたの持っていた飲み物が乗ったお盆を代わりに持ち、客のところへと運んでいったのだ。そして、ハルマが戻ってきたところで……

 

 「ハルマ君、手伝ってくれるの?」

 

 「?ダメだった?」

 

 「!ううん、そうじゃなくって……」

 

 うたは、ハルマが何故手伝ってくれるのかを訊いた。

 

 「さっき菓子のお礼。そう思ってくれればいいよ」

 

 「……!」

 

 「じゃあ、あっち借りるから」

 

 ハルマはそう言った後、厨房の方へと消えていった。

 

 「私も手伝うよ」

 

 「ななちゃん……うん、ありがとう!」

 

 ななもこの状況を乗り切るために、手伝いを申し出た。さらに……

 

 「3人だけじゃ大変だろう。俺も手伝うよ」

 

 「!」

 

 その様子を見て、客であるはずのカイトもそう言ってきたのだ。

 

 「い、いいんですか!?」

 

 「いいから任せて」

 

 「で、でも……」

 

 「うたちゃん、今は1人でも多い方がいいと思うよ?」

 

 その言葉に……

 

 「そうだね……じゃあ、お願いできますか?」

 

 「うん、こちらこそよろしく」

 

 うたはカイトにもそう言い、協力をお願いするのだった……。

 

 

 

  

    ◇

 

 

 

 

 うたたち3人が注文を取ったり、食べ物や飲み物を運んでいる一方で……

 

 「ハルマ君、料理できるの!?」

 

 「まぁ……簡単なもので、覚えている範囲ならだけどね」

 

 ハルマは厨房で料理を作っていたのだ。

 

 「はい、できたよ」

 

 「!う、うん、ありがとう」

 

 「……」

 

 (そういえば……よくこうして、母さんと一緒に作ってたっけ……) 

 

 どうやらハルマの料理の腕は、幼い時に母親と一緒に作っていた経験からのようだ………数年ぶりに料理をするとはいえ、店で出せるほどのものを作れるのは、やはり才能なのだろう……。

 

 「!これ美味しいよ!」

 

 「いつもと少し違うけど、これはこれで……!」

 

 ハルマが作った料理は好評な様で、それを食べた客は常連客を含めて満足しているようだ。一方で……

 

 「うたちゃん、これつけてもいいかな?」

 

 「えっ?はい、いいですけど……」

 

 カイトは注文されたクリームソーダに犬の形をしたクッキーを乗せ……

 

 「お待たせいたしました」

 

 「!」

 

 「クッキーのワンちゃんは、君とお友達になりたいってさ」

 

 「お兄ちゃん、ありがとう!」

 

 そのアドリブ力で、ウェイターとしての仕事をこなしていた。うたとななもウェイターとして手伝い、4人で店を何とか回していった。そうして客も少なくなった頃……

 

 「あっ、いらっしゃいませ!2名様ですか?」

 

 「はい、そうです」

 

 「ここが幸果さんがおすすめだって言っていたお店か……!」

 

 グリッターに2人の人物が来店してきたのだ。1人は腹の部分にジッパーがある水色のパーカー、その上に上着をを着た青年、もう1人は柄のあるシャツの上にロングコートを青年だったのだ。その2人はうたに案内され、席へと座った。

 

 「ご注文はお決まりでしょうか?」

 

 「じゃあ……俺はこのクリームソーダで!」

 

 「たまにはコーヒー以外も飲んでみるか……俺も同じものを」

 

 「かしこまりました!」

 

 その2人はクリームソーダを注文し、少ししてからカイトがそれを持って行く。

 

 「では、ごゆっくりどうぞ」

 

 運ばれてきたクリームソーダを、2人は早速飲んでみたのだ。

 

 「!これ美味しい!」

 

 「甘いものは苦手だが、これは悪くない味だな」

 

 特にパーカーを着た青年には好評だったようで、もう1人にも気に入ってもらえたようだ。すると…… 

 

 「それにしても、ハルマ君あれ以来見てないね」

 

 「あぁ、そろそろ返事を聞きたいところなんだが……」

 

 「今日もあそこに行ったけど居なかったし……」

 

 「というか、あんなところに1人って……大丈夫なのか……?」

 

 「えっ?」

 

 (ハルマ君を……?)

 

 その会話を耳にしたうたは、2人のいる席へと近づき……

 

 「あの……ハルマ君のこと、探してるんですか?」

 

 「えっ!?ハルマ君のこと知ってるの?」

 

 「は、はい、私の友達で―――」

 

 「ここにいるのか!?」

 

 「!えっと、厨房の方に……」

 

 ハルマがここにいるという事実に、ショウマと絆斗は思わず声を上げて驚いた。

 

 「!悪い………なんとか本人を呼んできてくれないか?もちろん、ダメだったらいいんだが……」 

 

 絆斗は小声でうたに、ハルマを呼んでくるように頼んだ。

 

 「……分かりました、一応訊いてみます!」

 

 そうしてうたは、厨房にいるハルマのところへと行き……

 

 「ハルマ君!」

 

 「?」

 

 「えっと、ハルマ君に会いたいっていうお客さんがいるんだけど……」

 

 さっきの客の頼みを伝えたのだ。

 

 「?僕に……?」

 

 ハルマは、自身に会いたいという客がいることを不思議に思った。それと同時に……

 

 「ただいま―――って、お客さんがこんなに……!?」

 

 「あっ、3人ともお帰りなさい!」

 

 うたの両親とはもりが戻ってきたのだ。

 

 「今まで、うたが1人で?」

 

 「ううん。ななちゃんにカイトさん……あとはハルマ君も料理とかを手伝ってくれたんだ」

 

 「!そうだったのか」

 

 「4人とも手伝ってくれてありがとう。あとは私たちがやるから、もう休んでくださいね」

 

 そう言われた4人は、言葉通りに休憩することにした。

 

 「ハルマ君、今のうちに行って来たら?」

 

 「……」

 

 (僕のことを知っている……一体誰が―――)

 

 手伝いも終わり、うたにもそう言われたハルマは、そんなことを思いながらも頷き、客のいる席へと歩いていく。そこには……

 

 「っ!」

 

 「久し振り……でもないか」

 

 「ハルマ君、元気そうで良かったよ」

 

 「……」

 

 (なるほど……そういうことか……)

 

 ショウマと絆斗がおり、ハルマは何週間かぶりに2人と再会するのだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 読んでくださりありがとうございます。

 数話ぶりにハルマが、ショウマと絆斗に再会しました。ここからガヴ側の話も動かしていこうと思っております。

 それでは、次回の話もどうぞよろしくお願いいたします。
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