歌姫たちと復讐の騎士   作:アキ1113

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 今回、いよいよその時が……?

 それでは、どうぞご覧ください。



第22話 明かされる真実

 

 「ハァッ!!」

 

 「っ……前よりも強くなってるわね……はあっ!!」

 

 「ぐっ!?」

 

 ヴラムはグロッタと交戦しており、ほぼ互角の戦いを繰り広げていた。一方でガヴは、エージェント4体を同時に相手取っていた。

 

 「数が多い……なら―――」

 

 「ケーキ!」

 

 「Eatケーキ!Eatケーキ!」

 

 ガヴはケーキングゴチゾウをセットし……

 

 「ケーキング!アメイジング!」

 

 「ホイップパーティー!」

 

 「頼んだ!」

 

 ケーキングフォームへと姿を変え、ホイップ兵たちにヒトプレスの入ったケースを運ばせ、ガヴ自身はエージェントたちと交戦する。 

 

 『待て!』

 

 「!させない……!」 

 

 『ぐっ!?』

 

 エージェントはホイップ兵を追いかけようとするが、ガヴはホイッピアから飛ばしたクリームをエージェントへと命中させた。

 

 「フッ!ハァッ!」

 

 『『『『っ!?』』』』

 

 その後もガヴはホイッピアを振るい、エージェントたちダメージを与えていき……

 

 「ホールケーキ!」

 

 「ホイップチャージ!」

 

 「終わりだ……!」

 

 「ケーキングブレイキング!」

 

 「ハァッ!!」

 

 『『『『ぐあああああああ!?』』』』

 

 苦戦することなく、4体のエージェントをまとめて撃破したのだ。

 

 「!ハルマ君とグロッタは―――」

 

 そうしてガヴは、すぐさまヴラムとグロッタが戦っている場所へと向かっていく。

 

 「っ!」

 

 その頃ヴラムはグロッタの周りを駆け回り、鎌モードのブレイカーですれ違いざまに攻撃を加え続けていた……。

 

 「「っ!」」

 

 そんな中で、グロッタの背後に回ったヴラムが攻撃を仕掛けるが、グロッタはすぐに反応してそれを鎌で相殺しようとした。ヴラムとグロッタの実力は拮抗しており、鍔迫り合いのような状態となる。

 

 「!ハルマ君私も―――」

 

 「来るな!!」

 

 『!?』

 

 近くまで来ていたアイドルも加勢しようとしたが、ヴラムのその言葉に思わず動きを止める。

 

 「へぇ……お友達がそんなに大事?こっちに来て随分と変わったのね?」

 

 処刑人時代のハルマが特定の人に興味を持つことがなかったのを知るグロッタは、ヴラムに対してそう言うが……

 

 「お前には、関係ない……!」

 

 ヴラムはそう言いながらグロッタに蹴りを入れ、バックステップで距離を取り、先ほどよりもスピードを上げて攻撃を加えていく。 

 

 「相変わらず速いわね……でも―――」

 

 それほどダメージを与えられた様子はなく、グロッタの腕や脚にある吸盤が攻撃を受けるたびに1つずつ光っており、その数は攻撃を受けた分だけ増えていた。そして……

 

 「ハァッ!」

 

 「ほら……お返しよ!!」

 

 「!ぐっ!?」 

 

 グロッタはヴラムの攻撃のダメージを吸収・蓄積し、それを自身の力に変えて蹴りとして繰り出したのだ。それを見たヴラムは咄嗟に防御したものの、そのまま吹き飛ばされ地面を転がっていく。

 

 「ハルマ君!?」

 

 「あのグラニュート……今まで私たちが見てきたのより強いよ」

 

 「ハルマ先輩……いつもあんなのと……」

 

 「プ、プリ……」

 

 今までヴラムが苦戦しているところを見たことがなかった4人は、目の前の光景に驚きを隠せずにいた。

 

 「っ……やっぱりあの能力は厄介だな……」

 

 「ねぇ、まだまだそんなものじゃないでしょ?」

 

 「……なら―――」

 

 すると、ヴラムは酸賀から渡された新しいゴチゾウ……すぃ~ヨウカンゴチゾウを取り出し……

 

 『すぃー?』

 

 「せっかくだ……使ってみるか」

 

 「カップオン!」

 

 ギアにセットし、そのレバーを倒した。すると、水羊羹が入っているようなカップ型の容器がヴラムの上から降りてきて、中が下から水のような液体で満たされていく。

 

 「ヨウカンヴラムシステム!」

 

 それから容器の部分が消えると、残された水羊羹のようなものがヴラムの身体へと吸い込まれるように、全身に緑色の装甲を形作っていく。その装甲はところどころが透明がかったものになっており、背中には1本の羊羹を模した酸素ボンベ、口元にはボンベに繋がれた酸素マスクを模したものが装着されていた。

 

 「これが……」

 

 そうしてヴラムは新たな姿………ヨウカンカスタムへと変身したのだ。

 

 「また変わった!?」

 

 「今度は……羊羹……?」

 

 「カップREADY!」

 

 ヴラムはグロッタを見据えながら、ギアのレバーを倒す。

 

 「ヨウカンブースト!」

 

 すると、ヴラムに装備されているボンベからマスクを通り、液体状のエネルギーがヴラムの中に流れ込んでいった。

 

 「いいわ……試してあげる……!」

 

 グロッタはそんなヴラムに鎌を横に振って攻撃を仕掛けたが……

 

 「……」

 

 「何っ?」

 

 ヴラムはその攻撃を片手で難無く止めた。そして…… 

 

 「フッ!」

 

 「ぐっ……!?」

 

 反対の手に持ったブレイカーでグロッタに攻撃を加えたのだ。その攻撃は効いているようで、グロッタはそれを受けて後ずさった。

 

 「ヨウカンOUT!」

 

 その音と共に、ボンベからのエネルギーの供給が止まる。どうやらあのエネルギーを身体の中に入れることで、ヴラムの身体機能を一時的ながらブーストさせているようだ。

 

 「す、すごい……!」

 

 「これなら……!」

 

 「ちっ……!」

 

 アイドルとウインクがその光景を見て喜び、グロッタが舌打ちをしていると…… 

 

 「ハァッ!」

 

 「っ!」

 

 「ごめん、遅くなった!」

 

 エージェントを倒してきたガヴが、ホイッピアからクリームを飛ばしながら、グロッタと戦っているヴラムに加勢しに来たのだ。

 

 「赤ガヴ……!」

 

 「フッ!」

 

 「ハァッ!」

 

 2人は同時に駆け出すと、連携してグロッタに攻撃を仕掛けていった。

 

 「ふっ!」

 

 「ぐっ!?」

 

 ガヴはグロッタに正面から攻撃を仕掛けるが、力の差が大きいのかすぐさま反撃されてしまう。 

 

 「カップREADY!」

 

 「ヨウカンブースト!」

 

 「ハァッ!」

 

 それをカバーするようにヴラムはレバーを倒し、グロッタへと駆け出していく。

 

 「あまり……なめるな!!」

 

 グロッタは攻撃を仕掛けたが……

 

 「!」

 

 「何っ!?」

 

 ヴラムはそれをまるで分かっていたかのように躱し……

 

 「ハァッ!」

 

 そのまま一撃を入れたのだ。

 

 「ヨウカンOUT!」

 

 「っ!」

 

 「カップREADY!」

 

 「ヨウカンブースト!」

 

 その後もヴラムはレバーを倒して身体機能を強化し、グロッタの周りを駆けながら攻撃していく。それに合わせ、ガヴもグロッタに接近戦を挑んでいった。

 

 「フッ!」

 

 「ハァッ!」

 

 「鬱陶しいわね……はぁっ!!」

 

 「!ぐっ!?」

 

 「うわっ!?」

 

 一時は防戦していたグロッタだったが、近くにいたヴラムにエネルギーを纏わせた鎌で反撃を加えたのだ。それを避け切れなかったヴラムはガヴのところまで吹き飛ばされ、そのままガヴに激突して近くの階段を転げ落ちていく……。

 

 「ヨウカンOUT!」

 

 「っ……ごめん」

 

 「いや……こうなったら―――」

 

 「CHARGE ME!CHARGE ME!」

 

 「ならこっちも―――」

 

 「カップREADY!」

 

 「ヨウカンブースト!」

 

 ガヴは立ち上がって自身のガヴのハンドルを回してから、ホイッピアを地面に突き刺した。そして、グロッタに向けて両脇に蠟燭が並んだクリームの道を作り出し、キッキングミを使ったキックをする時と同じような構えをとる……それと同時に、ヴラムもギアのレバーを倒す。

 

 「ケーキング!フィニッシュ!」

 

 「ハアアアアアッ!」

 

 「はぁっ!!」

 

 そこに突入することでレールガンのように加速し、グロッタにキックを叩き込んだのだ。それに対してグロッタも鎌にエネルギーを纏わせ、ガヴに向けて振るった。

 

 「ふふふ……」

 

 「っ……!」

 

 ガヴのキックに対し、グロッタは余裕そうな様子でいて……

 

 「ぐっ……!?」

 

 そのまま鎌を振り切って、ガヴをヴラムのところまで吹き飛ばした……その直後、

 

 「ヴラムシューティング!」

 

 「っ!!」

 

 ヴラムはガヴが吹き飛ばされたタイミングかつ身体機能を強化した状態で、エネルギーが込められた1本の矢を放った。グロッタはそれを鎌で切り裂くことで防ごうとしたが……

 

 「っ!?」

 

 少しだけ拮抗した後に鎌が矢に当たった部分から壊れ、矢はグロッタへと命中した。

 

 「ぐっ……!?」 

 

 グロッタはその攻撃でダメージを受けたものの、致命傷を与えるまではいかなかったようだ……鎌の方はガヴのキックを受けたことで限界を迎えており、あと一度でも何か攻撃を受ければ崩れていたようだ。すると、グロッタは壊れた鎌を見て、人間態へと姿を変え……

 

 「思ったよりやるじゃない……赤ガヴ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 腐ってもストマック家の末っ子ね」

 

 『!?』

 

 ハルマや近くにまで来ていた絆斗、プリキュアたちに聞こえる声でそう言ったのだ。

 

 「それに……」

 

 さらに、グロッタはハルマへと目を向けると……

 

 「さすが処刑人、いえ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私たちの従兄弟ね」

 

 『!?』

 

 その言葉に、全員が一斉にハルマの方に目を向けた……。

 

 「い、従兄弟って……」

 

 隣にいたショウマがハルマにそう訊いたが……

 

 「……何を、言っているんだ……僕が、お前らの……?」

 

 ハルマは珍しく動揺しながら、グロッタにそう訊いた。

 

 「あら?その様子だと、あいつは言ってなかったのね?」

 

 「は……?」

 

 グロッタは、動揺しているハルマに向け……

 

 「あんたの父親は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私たちの叔父なのよ」

 

 「―――」

 

 今まで知らなかった真実に、ハルマは言葉を失っていた……そして……

 

 「いいわ。今日は楽しかったから、ここで引き上げてあげる………また戦いましょう?」

 

 壊れた鎌を見たグロッタは2人にそう言い残し、この場から去っていった……。

 

 「……」

 

 「ハルマ君……」

 

 ハルマは整理がついていないのか、その場から動けずにいた……すると……

 

 「……どういうことだよ」 

 

 「……!」

 

 「……」

 

 「ショウマ……ハルマ……お前ら、グラニュートなのか……?」

 

 「……」

 

 「っ……ストマックの弟とその従兄弟ってどういうことだよ!!」

 

 近くまで駆けつけて話を聞いていた絆斗が姿を現し、2人にそう言いながら近づいていく。

 

 「!」

 

 「何とか言えよ!!」

 

 「……」

 

 「っ!!」

 

 絆斗は黙り込んでいるショウマの胸ぐらを掴み、感情のまま殴りかかろうとした……が、

 

 「!」

 

 「お前……!?」

 

 「っ……」

 

 ハルマはショウマの前に立ち、絆斗の拳を片手で受け止めていたのだ。だが、ハルマのその手は僅かに震えていた……。

 

 「……くそっ!!」

 

 「!絆斗、待っ―――」

 

 「言い訳なんて聞きたくねぇ!!」

 

 「っ……」

 

 絆斗はハルマの手を振り払うと、2人に背を向けてこの場から去っていく。

 

 「ハルマ君大丈夫!?」

 

 「……」

 

 アイドルたちはすぐに、怪我を負ってその場で立ち尽くしているハルマへと近づいていく。

 

 「!怪我してる……すぐに―――」

 

 「……別にいい」

 

 「え……?」

 

 「話、聞いてたでしょ……無理して僕にそういうことをする必要はない」

 

 うたはハルマの腕の怪我を見て声を掛けるが、ハルマはそう言って離れて行こうとする。

 

 「!ハルマ君、私は―――」

 

 「分かってる……」

 

 『!』

 

 ハルマはそう返すと……

 

 「……今は、ほっといて」

 

 その場から立ち去るのだった……。

  

 

 

 

 

 

 

 




 読んでくださりありがとうございます。

 今回で、ハルマが今までうたたちやショウマたちに明かしてこなかった秘密や、ハルマ自身も知らなかった真実までもが明かされました………ここから、ハルマと周りの人間関係はどうなっていくのか……。

 そして今回は、リクエストのあったオリジナルフォームであるヨウカンカスタムを登場させました。このカスタムにはまだ登場させていない能力がありますが、それは今後の話で明かしていきます。

 それでは、次回の話もどうぞよろしくお願いいたします。
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