歌姫たちと復讐の騎士   作:アキ1113

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 今回は、前回の続きではぴぱれでの場面から書いていきます。

 それでは、どうぞご覧ください。



第35話 準備と遭遇

 

 幸果やショウマの勧めで、はぴぱれにショウマと一緒に住むことになったハルマは現在、幸果に対して自身の正体や事情について話していた。それを訊いた幸果はというと……

 

 「何度も思うけど……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ストマック家マジで酷いね!?

 

 「……!」

 

 「ハルマ君の両親を殺したのもそうだけど、ハルマ君に手を汚させるだけ汚させて、用済みになったら切り捨てるなんてマジでありえないんだけど!?そもそも子供にそんなことさせるって発想がマジないわ!」

 

 ショウマのときと同じくらいに、ストマック家に対して怒りを覚えていた。そんな幸果を見て、ハルマは何故か少しだけ驚いたような表情を浮かべていた。

 

 「?ハルマ君、どうかした?」

 

 「!いや……何でもないよ」

 

 (ショウマ兄の事情を知っている人だから、何か言われたりすることはないと思ってはいたけど……会ったばかりなのに、ここまで怒るとは……)

 

 ハルマは自身の話を聞いた幸果が、ここまで

 

 「そう?でもこれからはハルマ君もうちらの仲間だし、どんどん頼っていいからね!」

 

 「!あ、ありがとう……」

 

 そんなことを話していると…… 

 

 「あっ!そういえば、ハルマ君何かこっちに持ってくる大きいものとかある?あるなら手伝うよ?」

 

 「……そこまでのものはないよ。強いて言うなら……この前貰った菓子とか予備の武器だから、今から僕1人で持って来るよ」

 

 「武器っていうのは少し気になるけど……分かった!気をつけてね!」

 

 幸果がそう言うのを聞き、ハルマは今まで拠点としていた廃墟に出掛けていくのだった……。

 

 

 

 

    ◇

 

 

 

 

 『ぷる?』

 

 「うん、これで全部だよ」 

 

 ハルマは拠点としていた廃墟に来て、置いたままにしていた荷物―――とは言っても菓子や処刑人時代に使っていた武器の予備なのだが……それを全て持ったハルマは、はぴぱれへと戻って行こうとした……が、その途中で……

 

 「あっ!いたいた!」

 

 「ん?」

 

 学校終わりのうたたちが歩いてきていたのだ。

 

 「いたって……みんな揃って、僕に何か用?」

 

 「実は私たち、今度お泊まり会することになってね」

 

 「それでですね……よ、良ければハルマ先輩も一緒にどうですか?」

 

 どうやら用というのは、ハルマをうたの家でのお泊まり会へのお誘いだったようだ。

 

 「え?僕も?」

 

 「ハルマ君だけ仲間はずれにはしたくないしね!それに私、もっとみんなのこと知りたいから」

 

 それを聞いたハルマは……

 

 「……分かった。いいよ」

 

 「そうだよね。やっぱりダ―――え!?いいの!?」

 

 そう答えたのだが、うたは何故か驚いたように声を上げ、ななとこころも驚きの表情を浮かべる。

 

 「そう言ったんだけど……?」

 

 そんな様子に、ハルマは首を傾げていたが……

 

 「じゃあ決まりだね」

 

 「はい!」

 

 「キラッキランランだね!」

 

 3人は嬉しそうな様子でいたのだ。すると……

 

 「あ、そういえばハルマ君、それどうしたの?」

 

 ハルマはうたに、手に持った菓子の入った袋について訊かれた。

 

 「あぁ………はい」

 

 「えっ?」 

 

 「2人も」

 

 「!ありがとう……!」

 

 「あ、ありがとうございます!」

 

 それを聞いて思い出したように、ハルマは袋の中にあったいくつかの菓子をうたたちに渡した。

 

 「ありがとね、ハルマ君!」 

 

 「どういたしまして。それじゃ」

 

 「あれ?そっちって、帰り道じゃ―――」

 

 前にハルマの拠点に行ったことのあるうたは、不思議そうに尋ねたが……

 

 「あぁ……僕、引っ越したから」

 

 『え!?どこ!?』

 

 「はぴぱれっていう何でも屋。じゃあ、そういうことだから」

 

 ハルマはそう言い残し、駆け足ではぴぱれへと帰っていくのだった……。

 

 

 

 

    ◇

 

 

 

 

 「というわけで、近いうちに友達のところに泊まることになった」

 

 はぴぱれに戻ったハルマは、ショウマと幸果に先ほどうたたちと話したことを伝える。

 

 「いいじゃん、行ってきなよ!それなら早く色々買いに行かないと―――」

 

 「あっ、それ俺も手伝うよ!」

 

 「オッケー!じゃあ折角だし、3人で行こっか」

 

 すると幸果は、ハルマが泊まるのに必要なものやこれからの生活に必要なものを3人で買いに行くことを提案し―――

 

 

 

 

 

 

 「いらっしゃいませ!」

 

 そのままの勢いで、街のショッピングモールへとやって来たのだ。ハルマたちは最初に服屋へと訪れていた……ちなみに客は今のところハルマたち3人だけで、店員らしき人物も店長1人だけのようだ……。

 

 「ハルマ君ってさ、どういう服が好みなの?」

 

 幸果は早速ハルマに、服の好みを訊いたのだ。すると……

 

 「好みって言われても………強いて言うなら、こういう感じのやつかな?」

 

 ハルマはそう言い、グラニュート界にいる時から着ている今の服装とフードの付いた上着を指差した。

 

 「なるほどね……あ!じゃあ―――」

 

 そう言って幸果は、ハルマに似合いそうな服を見繕っていく。そして……

 

 「どうかな?ハルマ君の好みには合ってると思うんだけど」

 

 ハルマが試着しているのは、上は明るい灰色のパーカーとその上に丈が少しだけ長い黒系の上着、そして下は上着と同じ色の長ズボンとなっていたのだ。そんな自分の姿を鏡で見たハルマは……

 

 「……うん、気に入った。これにするよ」

 

 「オッケー!折角だし他のやつも買っちゃおっか!」

 

 「え?でも―――」

 

 「種類はあった方がいいよ?ハルマ君かっこいいんだしさ―――あ、お金のことは気にしないでいいからね?」

 

 それから、他の服を選んで買い……

 

 「ありがとうございました!」

 

 ハルマたちは服屋を出ようとしたのだが……

 

 「ハァッ!」

 

 3人を見送っていた店長が突然、腹から舌を背後から伸ばしてきたのだ。その店長はグラニュートで、服を買って喜んでいる人間を標的に、ヒトプレスを集めていたのだ……今回は偶然、ハルマたちが狙われてしまったのだが……

 

 「っ!」

 

 「何っ!?」

 

 ハルマはその気配を感じて2人の背後に立つと、人間とグラニュートのハーフであることを活かし、舌を自身の腕へと巻きつけさせたのだ。

 

 「グラニュート……!?」

 

 「うっそ!?」

 

 その事実にショウマと幸果は驚いていたが、すぐに身構えいつでも動けるようにしていた。 

 

 「って、グラニュートハンター!?おまけにそっちは処刑人か……!」

 

 服屋の店長に化けたグラニュートは、ハルマとショウマを見て…… 

 

 「ならば……ここで死ね!」

 

 ミミックキーを抜くと、クワガタのグラニュートへと姿を変える。

 

 「ハァッ!」

 

 クワガタのグラニュート……グ・タッスは、クワガタの角を模した剣を持ち、二刀流で2人に襲い掛かってきたのだ。

 

 「っ!」

 

 「幸果さん下がって!」

 

 それに対し、ハルマがその攻撃を生身でいなしている間に、ショウマが幸果を後ろに下がらせていく。

 

 「何だあれ!?」

 

 「ば、化け物だ!!」

 

 そうして店の外に出た瞬間、グ・タッスの姿を見た人々はすぐさま逃げ出していく。そんな中でも、ハルマは攻撃をいなしたり避け続けており……

 

 「フッ!」

 

 「くっ!?」

 

 隙を見て蹴りで反撃を入れ、グ・タッスの体制を崩させたのだ。その蹴りの勢いを利用し、ハルマはショウマの隣へと着地する。

 

 「ハルマ!」

 

 「分かってる」

 

 「ヴラスタムギア」

 

 すると、ショウマは服のジッパーを開け、ハルマはヴラスタムギアを腰に巻くと……

 

 「アイス!」

 

 「カップオン!」 

 

 ガヴにブリザードソルベゴチゾウを、ギアにすぃ~ヨウカンゴチゾウをセットする。そして……

 

 「EATアイス!EATアイス!」

 

 「変身!」

 

 「変身」

 

 「ブリザードソルベ!ヒエヒエ!」

 

 「ヨウカンヴラムシステム!」

 

 2人は仮面ライダーへと変身したのだ。すると……

 

 「僕が前に出る」 

 

 「カップREADY!」

 

 「ヨウカンブースト!」

 

 ガヴの今の体調を考えてか、ヴラムはレバーを倒してすぐさま駆け出していった。

 

 「フッ!ハァッ!」

 

 「ぐっ!?」

 

 駆け出していったヴラムは、グ・タッスの二刀流による攻撃を避けながら、鎌モードのブレイカーで連続攻撃を加えていく。

 

 「カッチーン!」

 

 「ハァッ!」

 

 「っ!?」

 

 そこにガヴも来て、氷を纏わせたブレイドで攻撃を仕掛けていく。

 

 「ヨウカンOUT!」

 

 その途中で、ヴラムの身体強化が切れてしまうが……

 

 「カップREADY!」

 

 「ヨウカンブースト!」

 

 ヴラムは再びレバーを倒し、グ・タッスへと駆け出していく。

 

 「フッ!」

 

 「くっ……!」

 

 グ・タッスは二刀流の剣で、本調子ではないガヴに攻撃を加えていたが……

 

 「ハァッ!」

 

 「ぐあっ!?」

 

 「!ヴラム……!」

 

 ガヴの背後から近づいていたヴラムが、グ・タッスを吹き飛ばしたのだ。

 

 「ちっ……さすがに相手が悪いか……!」

 

 グ・タッスはそう言い、この場からの逃走を図ろうとしたが……

 

 「カッチーン!」

 

 「ハァッ!」

 

 「なんだと!?」

 

 ガヴがブレードを回すことで口から冷気を吐き出し、戦っている場所を囲うように氷のドームを作り出した。

 

 「これで逃げ場はないぞ」

 

 「……さっさと決めるよ」

 

 「あぁ!」

 

 ガヴとヴラムは、共にグ・タッスへと駆け出していく。

 

 「シャリーン!」

 

 「っ……このっ!」

 

 「フッ!」

 

 「ぐっ!?」

 

 「ハァッ!」

 

 「ぐあっ!?」

 

 2人は息の合った連携で、それぞれの武器で連続攻撃を食らわせていく。その攻撃によってグ・タッスは攻撃する暇を与えられないまま吹き飛ばされ、氷のドームの壁へと叩きつけられる。

 

 「くっ……!剣が……!?」

 

 グ・タッスが武器である2本の剣が折れるのを見て、そう口にするのに対し……

 

 「どうする?」

 

 「!」

 

 「2度と闇菓子に関わらないか。それとも……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ここで俺たちに倒されるか!

 

 ガヴはそう問いかけたのだ……が、

 

 「闇菓子に関わらない、だと?ありえないな、そんなことは!」

 

 グ・タッスはもちろんと言うべきか、今まで倒してきたグラニュートと同様にそう言ったのだ。その言葉を聞き……

 

 「そうか……」

 

 「なら……終わりだ」

 

 「CHARGE ME!CHARGE ME!」

 

 「カップREADY!」

 

 ガヴは左足を引いてガヴドルを回すと、その後にボタンであるデリカッションを打つ。同時にヴラムもレバーを上げて右足を引くと、ガヴがデリカッションを打つのと同時にレバーを下げた。

 

 「「っ!」」

 

 そして、2人は跳び上がり…… 

 

 「アイスブレイク!」

 

 「ヨウカンブースト!」

 

 「「ハァッ!!」」

 

 満身創痍のグ・タッスへと同時にキックを食らわせ……

 

 「くそおおおおおお!!」

 

 氷のドームを壊すのと一緒に、グ・タッスを撃破したのだ。

 

 「よし―――っ!?」

 

 ガヴはゴチゾウが溶けたことで変身が解除され、同時にふらつき倒れそうになるが……

 

 「!……早く何とかしないとね……」

 

 それをヴラムが支えるのだった……。

 

 

 

 

 

 

 




 読んでくださり、ありがとうございます。

 今回はお泊まり会に誘われるハルマと、ヴラムとガヴのタッグでの戦闘を書いていきましたが、いかがでしたでしょうか。

 それでは、次回の話もどうぞよろしくお願いいたします。
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