それでは、どうぞご覧ください。
幸果やショウマの勧めで、はぴぱれにショウマと一緒に住むことになったハルマは現在、幸果に対して自身の正体や事情について話していた。それを訊いた幸果はというと……
「何度も思うけど……
ストマック家マジで酷いね!?」
「……!」
「ハルマ君の両親を殺したのもそうだけど、ハルマ君に手を汚させるだけ汚させて、用済みになったら切り捨てるなんてマジでありえないんだけど!?そもそも子供にそんなことさせるって発想がマジないわ!」
ショウマのときと同じくらいに、ストマック家に対して怒りを覚えていた。そんな幸果を見て、ハルマは何故か少しだけ驚いたような表情を浮かべていた。
「?ハルマ君、どうかした?」
「!いや……何でもないよ」
(ショウマ兄の事情を知っている人だから、何か言われたりすることはないと思ってはいたけど……会ったばかりなのに、ここまで怒るとは……)
ハルマは自身の話を聞いた幸果が、ここまで
「そう?でもこれからはハルマ君もうちらの仲間だし、どんどん頼っていいからね!」
「!あ、ありがとう……」
そんなことを話していると……
「あっ!そういえば、ハルマ君何かこっちに持ってくる大きいものとかある?あるなら手伝うよ?」
「……そこまでのものはないよ。強いて言うなら……この前貰った菓子とか予備の武器だから、今から僕1人で持って来るよ」
「武器っていうのは少し気になるけど……分かった!気をつけてね!」
幸果がそう言うのを聞き、ハルマは今まで拠点としていた廃墟に出掛けていくのだった……。
◇
『ぷる?』
「うん、これで全部だよ」
ハルマは拠点としていた廃墟に来て、置いたままにしていた荷物―――とは言っても菓子や処刑人時代に使っていた武器の予備なのだが……それを全て持ったハルマは、はぴぱれへと戻って行こうとした……が、その途中で……
「あっ!いたいた!」
「ん?」
学校終わりのうたたちが歩いてきていたのだ。
「いたって……みんな揃って、僕に何か用?」
「実は私たち、今度お泊まり会することになってね」
「それでですね……よ、良ければハルマ先輩も一緒にどうですか?」
どうやら用というのは、ハルマをうたの家でのお泊まり会へのお誘いだったようだ。
「え?僕も?」
「ハルマ君だけ仲間はずれにはしたくないしね!それに私、もっとみんなのこと知りたいから」
それを聞いたハルマは……
「……分かった。いいよ」
「そうだよね。やっぱりダ―――え!?いいの!?」
そう答えたのだが、うたは何故か驚いたように声を上げ、ななとこころも驚きの表情を浮かべる。
「そう言ったんだけど……?」
そんな様子に、ハルマは首を傾げていたが……
「じゃあ決まりだね」
「はい!」
「キラッキランランだね!」
3人は嬉しそうな様子でいたのだ。すると……
「あ、そういえばハルマ君、それどうしたの?」
ハルマはうたに、手に持った菓子の入った袋について訊かれた。
「あぁ………はい」
「えっ?」
「2人も」
「!ありがとう……!」
「あ、ありがとうございます!」
それを聞いて思い出したように、ハルマは袋の中にあったいくつかの菓子をうたたちに渡した。
「ありがとね、ハルマ君!」
「どういたしまして。それじゃ」
「あれ?そっちって、帰り道じゃ―――」
前にハルマの拠点に行ったことのあるうたは、不思議そうに尋ねたが……
「あぁ……僕、引っ越したから」
『え!?どこ!?』
「はぴぱれっていう何でも屋。じゃあ、そういうことだから」
ハルマはそう言い残し、駆け足ではぴぱれへと帰っていくのだった……。
◇
「というわけで、近いうちに友達のところに泊まることになった」
はぴぱれに戻ったハルマは、ショウマと幸果に先ほどうたたちと話したことを伝える。
「いいじゃん、行ってきなよ!それなら早く色々買いに行かないと―――」
「あっ、それ俺も手伝うよ!」
「オッケー!じゃあ折角だし、3人で行こっか」
すると幸果は、ハルマが泊まるのに必要なものやこれからの生活に必要なものを3人で買いに行くことを提案し―――
「いらっしゃいませ!」
そのままの勢いで、街のショッピングモールへとやって来たのだ。ハルマたちは最初に服屋へと訪れていた……ちなみに客は今のところハルマたち3人だけで、店員らしき人物も店長1人だけのようだ……。
「ハルマ君ってさ、どういう服が好みなの?」
幸果は早速ハルマに、服の好みを訊いたのだ。すると……
「好みって言われても………強いて言うなら、こういう感じのやつかな?」
ハルマはそう言い、グラニュート界にいる時から着ている今の服装とフードの付いた上着を指差した。
「なるほどね……あ!じゃあ―――」
そう言って幸果は、ハルマに似合いそうな服を見繕っていく。そして……
「どうかな?ハルマ君の好みには合ってると思うんだけど」
ハルマが試着しているのは、上は明るい灰色のパーカーとその上に丈が少しだけ長い黒系の上着、そして下は上着と同じ色の長ズボンとなっていたのだ。そんな自分の姿を鏡で見たハルマは……
「……うん、気に入った。これにするよ」
「オッケー!折角だし他のやつも買っちゃおっか!」
「え?でも―――」
「種類はあった方がいいよ?ハルマ君かっこいいんだしさ―――あ、お金のことは気にしないでいいからね?」
それから、他の服を選んで買い……
「ありがとうございました!」
ハルマたちは服屋を出ようとしたのだが……
「ハァッ!」
3人を見送っていた店長が突然、腹から舌を背後から伸ばしてきたのだ。その店長はグラニュートで、服を買って喜んでいる人間を標的に、ヒトプレスを集めていたのだ……今回は偶然、ハルマたちが狙われてしまったのだが……
「っ!」
「何っ!?」
ハルマはその気配を感じて2人の背後に立つと、人間とグラニュートのハーフであることを活かし、舌を自身の腕へと巻きつけさせたのだ。
「グラニュート……!?」
「うっそ!?」
その事実にショウマと幸果は驚いていたが、すぐに身構えいつでも動けるようにしていた。
「って、グラニュートハンター!?おまけにそっちは処刑人か……!」
服屋の店長に化けたグラニュートは、ハルマとショウマを見て……
「ならば……ここで死ね!」
ミミックキーを抜くと、クワガタのグラニュートへと姿を変える。
「ハァッ!」
クワガタのグラニュート……グ・タッスは、クワガタの角を模した剣を持ち、二刀流で2人に襲い掛かってきたのだ。
「っ!」
「幸果さん下がって!」
それに対し、ハルマがその攻撃を生身でいなしている間に、ショウマが幸果を後ろに下がらせていく。
「何だあれ!?」
「ば、化け物だ!!」
そうして店の外に出た瞬間、グ・タッスの姿を見た人々はすぐさま逃げ出していく。そんな中でも、ハルマは攻撃をいなしたり避け続けており……
「フッ!」
「くっ!?」
隙を見て蹴りで反撃を入れ、グ・タッスの体制を崩させたのだ。その蹴りの勢いを利用し、ハルマはショウマの隣へと着地する。
「ハルマ!」
「分かってる」
「ヴラスタムギア」
すると、ショウマは服のジッパーを開け、ハルマはヴラスタムギアを腰に巻くと……
「アイス!」
「カップオン!」
ガヴにブリザードソルベゴチゾウを、ギアにすぃ~ヨウカンゴチゾウをセットする。そして……
「EATアイス!EATアイス!」
「変身!」
「変身」
「ブリザードソルベ!ヒエヒエ!」
「ヨウカンヴラムシステム!」
2人は仮面ライダーへと変身したのだ。すると……
「僕が前に出る」
「カップREADY!」
「ヨウカンブースト!」
ガヴの今の体調を考えてか、ヴラムはレバーを倒してすぐさま駆け出していった。
「フッ!ハァッ!」
「ぐっ!?」
駆け出していったヴラムは、グ・タッスの二刀流による攻撃を避けながら、鎌モードのブレイカーで連続攻撃を加えていく。
「カッチーン!」
「ハァッ!」
「っ!?」
そこにガヴも来て、氷を纏わせたブレイドで攻撃を仕掛けていく。
「ヨウカンOUT!」
その途中で、ヴラムの身体強化が切れてしまうが……
「カップREADY!」
「ヨウカンブースト!」
ヴラムは再びレバーを倒し、グ・タッスへと駆け出していく。
「フッ!」
「くっ……!」
グ・タッスは二刀流の剣で、本調子ではないガヴに攻撃を加えていたが……
「ハァッ!」
「ぐあっ!?」
「!ヴラム……!」
ガヴの背後から近づいていたヴラムが、グ・タッスを吹き飛ばしたのだ。
「ちっ……さすがに相手が悪いか……!」
グ・タッスはそう言い、この場からの逃走を図ろうとしたが……
「カッチーン!」
「ハァッ!」
「なんだと!?」
ガヴがブレードを回すことで口から冷気を吐き出し、戦っている場所を囲うように氷のドームを作り出した。
「これで逃げ場はないぞ」
「……さっさと決めるよ」
「あぁ!」
ガヴとヴラムは、共にグ・タッスへと駆け出していく。
「シャリーン!」
「っ……このっ!」
「フッ!」
「ぐっ!?」
「ハァッ!」
「ぐあっ!?」
2人は息の合った連携で、それぞれの武器で連続攻撃を食らわせていく。その攻撃によってグ・タッスは攻撃する暇を与えられないまま吹き飛ばされ、氷のドームの壁へと叩きつけられる。
「くっ……!剣が……!?」
グ・タッスが武器である2本の剣が折れるのを見て、そう口にするのに対し……
「どうする?」
「!」
「2度と闇菓子に関わらないか。それとも……
ここで俺たちに倒されるか!」
ガヴはそう問いかけたのだ……が、
「闇菓子に関わらない、だと?ありえないな、そんなことは!」
グ・タッスはもちろんと言うべきか、今まで倒してきたグラニュートと同様にそう言ったのだ。その言葉を聞き……
「そうか……」
「なら……終わりだ」
「CHARGE ME!CHARGE ME!」
「カップREADY!」
ガヴは左足を引いてガヴドルを回すと、その後にボタンであるデリカッションを打つ。同時にヴラムもレバーを上げて右足を引くと、ガヴがデリカッションを打つのと同時にレバーを下げた。
「「っ!」」
そして、2人は跳び上がり……
「アイスブレイク!」
「ヨウカンブースト!」
「「ハァッ!!」」
満身創痍のグ・タッスへと同時にキックを食らわせ……
「くそおおおおおお!!」
氷のドームを壊すのと一緒に、グ・タッスを撃破したのだ。
「よし―――っ!?」
ガヴはゴチゾウが溶けたことで変身が解除され、同時にふらつき倒れそうになるが……
「!……早く何とかしないとね……」
それをヴラムが支えるのだった……。
読んでくださり、ありがとうございます。
今回はお泊まり会に誘われるハルマと、ヴラムとガヴのタッグでの戦闘を書いていきましたが、いかがでしたでしょうか。
それでは、次回の話もどうぞよろしくお願いいたします。