歌姫たちと復讐の騎士   作:アキ1113

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 この度は、作者のメンタル不調で投稿が遅れてしまい、申し訳ありません。今後もこのようなことがあるとは思いますが、気長にお待ち頂けると幸いです。

 今回の話は、タイトルの通りあの回を書いていきます。

 それでは、どうぞご覧ください。



第36話 初めてのお泊まり会

 

 ハルマがうたから誘いを受けてから数日後……

 

 「あっ、ハルマ君!」

 

 「ハルマ先輩!」

 

 グリッターの前に泊まる用の荷物を持って行くと、そこには既にななとこころがいた。

 

 「!先輩その服……」

 

 「?服がどうし―――あぁ……この格好見るのは初めてだっけ?」

 

 2人はハルマの新しい服装を見るのが初めてだったが……

 

 「でも、凄く似合ってるよ!」

 

 「そうですね!心キュンキュンです!」

 

 幸果の選んだコーディネートは正解だったようで、2人とも似合っていると褒めてくれていた。その後3人は、揃ってグリッターの中へ入ると……

 

 「あっ!みんないらっしゃい!」

 

 そこにうたがやってきて、3人を歓迎したのだ。すると早速……

 

 「わぁ……!ハルマ君、その服似合ってるね!」

 

 「自分じゃ分からないけど……そうなの?」

 

 「うん!キラッキランランだよ!」

 

 うたはハルマの服装が変わっているのに気付くと、そう言って褒めてくれたのだ。

 

 「改めて、うちへようこそ!」

 

 「わぁ……!家が喫茶店なんて、心キュンキュンですね!」

 

 「そうかなぁ~?」

 

 こころは初めて来たグリッタの中を見渡し、そう口にしたのだ。

 

 「というか、ななちゃんとこころ荷物多くない?」

 

 「!えっと……お泊りって初めてで、何を持ってくればいいか分からなくて……」

 

 「なな先輩も?」

 

 「こころちゃんも?」

 

 「はい!」

 

 2人は互いに両手を合わせていたが……

 

 「そしてなな先輩………こころにちゃんはいらないです」

 

 「!」

 

 ななはこころにそんなことを言われてしまう。それを聞いたななは……

 

 「!こ、こころ………ちゃん」

 

 何とかこころのことを呼び捨てにしようとしたが、やはりまだ難しかったようだ……。

 

 「よ、呼び捨てって難しい……!」

 

 「なな先輩は、もう少し時間がかかりそうですね………ハルマ先輩の荷物は、そこまで多くないんですね?」

 

 「一泊だけだしそこまで多くいらないと思う……って、幸果さんが」

 

 「幸果さん……?」

 

 「その話はまた後でね」

 

 そんな話をしていると……

 

 「あなたがキュアキュンキュンですね」

 

 「は、はい!」

 

 「初めまして。私、喫茶グリッターのアルバイト兼アイドルプリキュアのマネージャーをしている田中と申します」

 

 田中がカウンターからこころに声を掛けてきており、同時に名刺も渡してきたのだ。

 

 「マネージャーさんもいるんですね……!」

 

 「それからこれも」

 

 さらに田中は、1つの小さい箱もこころへと渡す。こころがその箱を開けると……

 

 「!これって……!」

 

 「知ってるの?」

 

 「もちろんです!これはお2人がCMをやっているPretty_Holicの新作リップ!これも研究対象―――って、この色は見た事がないですね……」

 

 その中にはリップが入っていたのだが、今出ている他の2つとは違い紫色のものとなっていた。

 

 「それはキュアキュンキュンをイメージして作られた新色だそうです」

 

 「!キュンキュンをですか……!」

 

 「キラッキランラン~!」

 

 「私達とお揃いだね!」

 

 「お揃い……!」

 

 そう言われたこころは、目を輝かせながら手に持ったリップを見た。

  

 「それから、ハルマ君もお久しぶりですね」

 

 「前に来た時は会ってないからね……というか、ここでバイトしてたんだ」

 

 「えぇ、ここならばアイドルプリキュアのサポートもしやすいですしね……それに、ここのクリームソーダの味に感動したというのもありますが」

 

 田中とハルマがそんな話をしていると…… 

 

 「ハルマ君、荷物を置いたら出掛けるよ!」

 

 「出掛ける……どこに?」 

 

 うたに声を掛けられたハルマは、その言葉に首を傾げるのだった……。

 

 

 

 

    ◇

 

 

 

 

 「夕ご飯は私たちでカレーを作ろう!」

 

 「いいね!」

 

 「はい!」

 

 「……」

 

 (出掛けるってそういうことか……)

 

 グリッターから外に出た4人は、街に晩御飯の買い出しに来ており、どうやらカレーを作る材料を買うようだ。

 

 「皆さんはどんなカレーが好きですか?」

 

 こころがそう訊くと……

 

 「ポークカレー!」

 

 「私はサバカレーかな」

 

 「「サバ?」」

 

 「……?」

 

 うたとななはそう答え、ななに対してうたとこころは思わずそう聞き返し、ハルマも首を傾げた。

 

 「サバって、あの魚のサバですか?」

 

 「うん、美味しいよ」

 

 「「へぇ……!」」

 

 「ハルマ君は?」

 

 ななにそう訊かれたハルマだったが……

 

 「こっちの世界のものは……あまり食べたことない」

 

 『!』

 

 「そのカレーも―――名前とかどういうのとかは、母さんに教えて貰ったから知ってるけど」

 

 そう口にした。すると……

 

 「なら、とびきり美味しいの作らないとね!」

 

 「そうですね!」

 

 「うん、みんなで頑張ろう!」

 

 3人は明るくそう言ったのだ。そんなやり取りをしていると……

 

 「あれ?」

 

 「「「?」」」

 

 ななは急に足を止め、ある方向を見つめていた。そこには……

 

 「うぐっ……ひぐっ……」

 

 風船を離してしまったのか、泣いている幼い少女がいたのだ。すると……

 

 「っ!」

 

 『!?』

 

 ハルマが一瞬で風船のところまで跳び上がり、ぎりぎりのところで浮かび上がった風船を取ってから着地したのだ。

 

 「ほら」

 

 「わぁ……!」

 

 「今度は離さないようにね」

 

 ハルマがその風船を少女に渡すと、少女は泣き止んで笑顔になっていったのだ。

 

 「お兄ちゃんありがとう!」

 

 「ありがとうございます!」

 

 少女とその母親は、風船を取ったハルマに礼を言っていた。その直後……

 

 「え?僕に……?」

 

 『!』

 

 「……」

 

 近くに来た着ぐるみのマスコットが、風船をハルマに渡したのだ。ハルマは戸惑っていたものの、マスコットから風船を受け取った。

 

 「はなみぃちゃん……」

 

 「お好きなんですか?」

 

 そのキャラクターの名前は『はなみぃちゃん』というらしく、桜の花びらが身体にあるリスの姿をしていた。

 

 「うん……私も小さい時に風船を貰ってね……嬉しかったなぁ」

 

 ななはまだ幼かった時に、はなみぃちゃんから風船を貰ったことを思い出していた……が、

 

 「ゔっ……!?」

 

 「こ、こころ!?」

 

 「どうかした……?」

 

 「な、なな先輩が可愛いすぎて……心、キュンキュンしてます!」

 

 「えぇ!?」 

 

 こころがそう言うと、ななは思わず顔を赤くしていた。

 

 「お兄ちゃんバイバイ!」

 

 一方で、少女が手を振りながら母親と一緒に去っていくのをハルマは見送ってから…… 

 

 「あっ!お帰りなさい!」

 

 「ハルマ君、凄かったね」

 

 はなみぃちゃんから貰った風船を持ち、うたたちのところへと戻ってきたのだ。

 

 「あのくらいは別に……というかどうしよう、これ」

 

 ハルマは手に持った風船を見て、そんなことを呟いていた。

 

 「じゃあ、ハルマ君も戻ってきたところで……早速材料を買いに行こう!」

 

 『おー!』

 

 その後、4人は必要な食材を買い揃え、グリッターへと歩き出していくのだった……。

 

 

 

 

   ◇

 

 

 

 

 買い物から戻った4人は早速、はもりも含めた5人でサバカレーを作り始める。そこでハルマは、カレーに入れる食材を切っていたのだが……

 

 『おぉ~!』

 

 その見事な包丁さばきに、他の4人は感心した様子でいた。

 

 「先輩、手慣れてますね?」

 

 「刃物の扱いには慣れてるんだよ」

 

 「な、なるほど……」

 

 そんなやり取りもありつつ……

 

 『いただきます!』

 

 「……いただきます」

 

 5人は協力してサバカレーを完成させたのだ。その味はというと……

 

 「美味っ!サバがカレーに合う!」

 

 「美味し過ぎて、心キュンキュンしてます!」

 

 「美味しいね、ななちゃん!」

 

 「そうだね!」

 

 ハルマ以外の4人の反応から見るに、美味しく出来上がったようだ。そして、ハルマはというと……

 

 「……」

 

 4人の様子を見てから、サバカレーを口にした。

 

 『……!』

 

 そんなハルマを、4人は何故か固唾を飲んで見守っていた………どうやら買い出しの時にハルマが言ったことを気にしており、サバカレーが口に合うか反応を見ているようだ。ちなみにはもりも、料理をしているときにその話を耳にしている。そして……

 

 「!」

 

 ハルマは一口食べた後、次々とサバカレーを口に入れていく。

 

 「は、ハルマ君?」

 

 「お、お味の方は……?」

 

 うたとこころが恐る恐ると言った感じで訊くと……

 

 「……美味しい」

 

 『!』

 

 「こういうのは久し振りに食べたな……」

 

 その言葉を聞き、4人は目を合わせて笑みを浮かべた。その後、うたとハルマがサバカレーを食べ終わり……

 

 「ハルマ君、おかわりいる?」

 

 「じゃあ……いただくよ」

 

 2人はカレーをおかわりするために、鍋のあるキッチンへと向かったが……

 

 「サバカレーおかわり♪おー―――って、えぇ!?」

 

 「?どうかし―――これは……」

 

 鍋の中にあるはずのカレーが、全て無くなっていた……が、その犯人はすぐそばにおり……

 

 「お腹いっぱいプリ~!」

 

 そこにはプリルンが腹を膨らませ、その場から動けずに座り込んでいたのだ。

 

 「プリルン!?」

 

 「プリルンも、カレーの研究プリ!」

 

 「あぁ、そういう……」

 

 うたは驚きつつ、ハルマは呆れながらプリルンの方を見るのだった……。

 

 

 

 

    ◇

 

 

 

 

 「ご飯も食べたし、お風呂も入った!」

 

 「お泊まり会はこれから!まだまだ研究しますよ!」

 

 「研究……?」

 

 「プリ!」

 

 こころがそう言うと同時に、プリルンはカメラを持ち……

 

 「心キュンキュンしてます!プリルンもっと撮って!」

 

 「プリ!」

 

 「あはは!プリルン撮り過ぎだよ~!」

 

 「プリルン先輩、その調子です!」

 

 アイドルとウインクの2人を撮り始めたのだ。

 

 「こころちゃん、こんなに写真を撮ってどうするの?」

 

 ウインクにそう訊かれたこころは……

 

 「!そ、それは……ステージで、お2人がキラキラしている訳を探ろうかと―――」

 

 そう言ったのだが……

 

 「それ、噓でしょ」

 

 「!?」

 

 「それに、目が泳いでるよ?」

 

 「!?!?」

 

 ハルマにそう言われたのと、こころ自身の目が泳いでいたため、噓であることがバレてしまった……が、こころが2人の写真を欲しがった本当の目的は……

 

 「実は……こういうの作ってて……」

 

 「「!可愛い~!」」

 

 「アイドルプリキュアプリ!」

 

 「マスコットの衣装を作るのに、細かいところが見たくて」

 

 自身でアイドルとウインクのぬいぐるみを作っており、それを作るための参考にしたかったようだ。

 

 「すごいな……よく似てる」

 

 「!あ、ありがとうございます……」

 

 ぬいぐるみの出来を褒められ、こころは少し照れてしまうが……

 

 「あれ?キュアキュンキュンはないの?」

 

 「!そ、それはまだで―――」

 

 「じゃあ作ろう!」

 

 「えっ?」

 

 そして……

 

 「撮るよ撮るよー!」

 

 「ち、近いです……」

 

 こころもキュンキュンとなり、3人で写真を撮ることになったのだ。

 

 「キュンキュン、笑って笑って!」

 

 「そ、そんなこと言われましても……」

 

 「笑わないなら……くすぐっちゃうぞー!」

 

 「!ちょ、や、やめてください~!」

 

 緊張しているキュンキュンに対し、アイドルは笑顔になってもらおうとしたが……

 

 「うた~?」

 

 「!?は、はい!」

 

 少し騒ぎ過ぎたのか、うたの母である音が部屋の扉をノックしてきたのだ。

 

 「この姿を見られたら……」

 

 「ど、ど、ど、どうしましょう……」

 

 3人は戸惑っていたが……

 

 「余計怪しまれる前に、とりあえず答えておいたら?」

 

 ハルマは冷静でいて、アイドルにそう助言をしたのだ。

 

 「う、うん……どうしたの?お母さん」

 

 「夜なんだから、騒がないようにね?」

 

 「は、はーい」

 

 『す、すみませんでした』

 

 その返事を聞いた音は、部屋から離れていった。

 

 「あ、危なかったぁ……」

 

 音が離れたことで、アイドルたちは安堵の表情を浮かべた。

 

 「先輩が騒ぐからですよ……」

 

 「キュンキュンも結構……」

 

 「私ですか……!?」

 

 「主にアイドルとキュンキュンだと思うけど?」

 

 「「えぇ!?」」

 

 4人はそんなやり取りをするが……

 

 「キューンキュン!」 

 

 「だ、だから近いですってば……!」

 

 「しーっ!しーっ!」

 

 アイドルはキュンキュンに近づくと、再び写真を撮り始めたのだ。ウインクはまた声が大きくなっているアイドルに対し、静かにするようにハンドサインを送っていた。

 

 「プリ……」

 

 プリルンはそんな3人を見ていたが、何処か寂しそうな目をしていたのだ。その様子を見て……

 

 「入らないの?」

 

 「!」

 

 「その方が3人も喜ぶと思うけど」

 

 ハルマはプリルンにそう言ったのだが、プリルンはそのまま黙り込んでしまった。すると……

 

 「……仕方ない」

 

 「プリ!?」

 

 「みんな、プリルンが入りたいって」

 

 プリルンのことを抱き上げたハルマは、写真を撮っている3人にそう声を掛けたのだ。

 

 「はい!もちろんです!」

 

 「そうだね!」

 

 「やっぱりプリルンも一緒じゃないとね!」

 

 「プリ……!」

 

 その言葉に対し、3人は当たり前のようにそう返した。

 

 「じゃあ、撮るよ」

 

 ハルマはアイドルから受け取ったカメラを4人の方に向け、何回かシャッターを切った。

 

 「どうどう?」

 

 「こんな感じだけど―――」

 

 「うん!よく撮れてるね!」 

 

 ハルマが撮った写真はよく撮れていたようで、それを見たアイドルは喜んでくれていた。

 

 「次はハルマ君も一緒に撮ろう!」

 

 「え?」

 

 アイドルはカメラを持つと、自撮りをするようにして全員の方に向け……

 

 「みんな笑って!」

 

 そう言ってから、全員が写った写真を撮るのだった……。 

 

 

 

 

 

 




 読んでくださり、ありがとうございます!

 お泊まり会の話は、次回も続いていきます。

 それでは、次回の話もどうぞよろしくお願いいたします。
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