それでは、どうぞご覧ください。
「カッティーお前、またキュアアイドルの動画見てんの?どん引くわ~!」
「次回ギャフンと言わせるために研究しているのですぞ!」
チョッキリ団の拠点では、キュアアイドルに2回敗北したカッティーがライブの動画を見ながら研究をしていた。その様子を見て、ザックリーはそう言って揶揄った。
「怪しい~!」
「怪しくなどないですぞ!」
そうして言い合いをしていると……
「それで、次は誰が行くんだい?ダークイーネ様からの言伝で、上手く行ったら特別ボーナスが出るけど?」
チョッキリーヌがそんなことを言い出した。
「はいは~い!俺行きま~す!」
今回はザックリーが名乗りを上げたようで……
「ついでに仮面ライダーとかいうやつも倒して、特別ボーナスは俺がザックリ貰うぜ!」
そう言って、意気揚々と出撃して行ったのだった……。
◇
「あっ!おはよう、ななちゃん!」
「!おはよう、うたちゃん」
新入生歓迎会の日、うたとななは一緒に登校していた。
「今日の歓迎会、頑張ろうね!」
「うん」
そんなやり取りをしていると……
「逃げろーー!!」
「えっ!?」
「プリ!?」
人々が逃げている光景が目に飛び込んできたのだ。
そして、人々が逃げて来た方向から……
『『ぐっ!?』』
「「「!?」」」
ストマック社のエージェントが2体、吹き飛ばされてきていたのだ。
「!もしかしてあれが、うたちゃんの言ってた化け物……?」
ななはこの前の話を思い出し、うたにそう訊いたが……
「ううん、私もあれは初めて見る……」
うたもエージェントは初めて見るため、ななにそう返した。すると……
「ヴラムシューティング!」
『『ぐあっ!?』』
2本のエネルギーの矢が飛んできて、それはエージェントたちへと命中する。
「な、何が……?」
突然起きたその光景に、ななは困惑していた………そこに……
「……逃がさないよ」
「あっ!」
「ヴラムだプリ!」
「ヴラム……?」
「ハルマのことだプリ!」
「!あれが……」
ヴラムがブレイカーを鎌に変形させながら現れたのだ。そんなヴラムに向け、エージェントは銃を撃ったが……
「っ!」
『何っ!?』
「フッ!」
『『ぐあっ!?』』
ヴラムは銃弾を避けると、エージェントたちに一瞬で接近して斬り付けてダメージを与えたのだ………すると……
「?空が……」
「!ブルッと来たプリ!」
「まさか……!」
「マックランダー!」
突然空が暗くなったかと思えば、うたたちの前にピアノのマックランダーが現れたのだ。
『『!?』』
エージェントたちは、初めて見るマックランダーに驚いている様子でいた。
「こっちも!?ていうかあれ誰!?」
うたが初めて見るザックリーにそう声を上げた後、プリルンはマックランダーの方をじっと見つめる。それによって……
「大変プリ!マックランダーの中に、はもりが閉じ込められているプリ!」
その中には、はもりが閉じ込められていることが分かった。
「はもりが!?」
「そんな……どうしたら……」
「あのモンスター……マックランダーをやっつければ……!」
そう言ってうたは、アイドルハートブローチを構え……
「プリキュア!ライトアップ!」
それにプリキュアリボンをセットする。
「キラキラ!ドレスチェンジ!YEAH♪」
うたがブローチの両側を押すと、髪型や瞳の色が変化し……
「キミと~!YEAH♪」
もう一度押すと、服が桃色を基調としたものへと変わっていく。
「一緒に~!YEAH♪」
さらにもう一度押すと、両脚にブーツ、両腕にはグローブが装着され、髪や両耳などにアクセサリーが付けられていった。
「キミと歌う、ハートのキラキラ!笑顔ニッコリ、キュアアイドル!」
「キュアアイドル……!」
「あれが噂の……それにあっちは―――」
ザックリーは初めて生で見るキュアアイドルとヴラムを見て、そう呟いていた。
「ななちゃんは安全なところに!」
「!アイドル!」
うたはキュアアイドルとなり、はもりを助けるためにマックランダーへと立ち向かっていく。
「ほら!こっちだよ!」
「生意気な……俺はカッティーのようにはいかないぞ!マックランダー!」
「マックランダー!」
マックランダーはザックリーに指示され、アイドルを追いかけていく。
「あっちは任せるしかないか……なら僕は―――」
『『はぁっ!』』
「っ!」
『『ぐっ!?』』
一方でヴラムも、自身の攻撃で吹き飛ばしたエージェントを追って、この場から離れていった。
「よし、ここなら……!」
アイドルはマックランダーを公園へとおびき寄せ、ななを含めた人々に被害が及ばないようにする。
「マックランダーー!!」
すると、マックランダーはうるさい音を響かせることで、攻撃してきたのだ。
「っ!朝からうるさいピアノはご近所迷惑だよ!」
アイドルは跳び上がり、マックランダーに向かい蹴りを入れて、ダメージを与えた……が、その直後……
「マックランダー!」
マックランダーは鍵盤を押すと、音符の形をしたものを次々と飛ばして反撃してきたのだ。
「っ!」
だが、アイドルはその反撃も避け切り……
「ふっ!はぁっ!」
「!?」
連続攻撃を食らわせ、マックランダーを吹き飛ばしたのだ。
「キュアアイドル!カッコイイプリー!」
プリルンはライトを手に持ってアイドルを応援し、そこから離れたところでは……
「……!」
アイドルのことを追いかけてきたななも、その光景を見つめていた。
「マックランダーー!!」
「っ!?」
苦戦しているマックランダーはアイドルに向け、さらに音量を上げた攻撃を仕掛けてきたのだ。
「くうぅ……!」
その攻撃に、アイドルはもちろん離れたところにいたプリルンやななも思わず耳を塞いだ。
「うわっ!?」
その衝撃波によって、ついにアイドルは吹き飛ばされて地面に倒れてしまう。
「うたちゃん!」
「ななちゃん!?」
アイドルはこの場に来てしまったななを見て驚いていたが……
「マックランダー!」
「っ!危ない!」
マックランダーの攻撃がななへと飛んでいくのを見て、すぐさまななを抱きかかえて跳び上がった。
「ななちゃんはここにいて」
「あっ……」
ななを離れたところへと降ろしたアイドルは、再びマックランダーのところへと戻っていく。そんなアイドルに向かって、マックランダーは『#』の形をしたものをいくつか飛ばしてきた。
「っ!」
アイドルはそれを跳びながら何個か避けたが……
「え!?」
着地した先で、『#』の記号がバラバラになって檻のようになり、アイドルを閉じ込めたのだ。
「な、何これー!?」
「キュアアイドル、ちょろいもんだぜ!あとは………おい仮面ライダー!さっさと来ねぇと、キュアアイドルがどうなるか分かんねぇぞ~!」
マックランダーを使い、キュアアイドルを上手く閉じ込めたザックリーは、仮面ライダーであるハルマのことまで呼び寄せて倒し、自分の手柄にしようとしていたのだ。
「っ……」
そんな光景を見て、ななは一歩後ずさった……が、
「……もう、逃げたくない!」
地面にカバンを置くと、捕まっているアイドルの下へと走り出したのだ。
「!?ななちゃん逃げて!」
アイドルは、自分のところまで来たななに逃げるように言うが……
「2人を放ったまま逃げられないよ!」
ななはそれを拒否し、プリルンと一緒にアイドルを助けようとした。その様子を見て……
「せっかくだ、お前は二号目のマックランダーにしてやるぜ!」
「「「!」」」
ザックリーはななをマックランダーにしようと考え、少しずつ迫ってきていた……が、
「……」
「あ?なんだ?」
ななはアイドルとプリルンの2人を背にし、ザックリーの前に立ちふさがった。
「うたちゃんが、勇気をくれたよ。はもりちゃんがピアノを弾くことの楽しさを思い出させてくれたよ。そんなうたちゃんみたいに……キュアアイドルみたいになりたい!はもりちゃんのために、ピアノを弾きたい!!」
「ごちゃごちゃと……マックランダー!」
「マックランダー!」
そして、マックランダーの攻撃がななへと直撃しようとした………その時、
「!?これって……」
ななの目の前に青い光が現れると、それは青色のプリキュアリボンへと変化したのだ。
「プリキュアリボンプリ!」
「ななちゃんが……!」
ななはそれに驚きながらも、そのリボンを手に取った。すると……
「!プリ!?」
プリルンのポーチからアイドルハートブローチが飛び出し、ななの手に収まる。
「大丈夫!ななちゃんならできるよ!」
アイドルがななにウインクを見せると……
「……うん!」
ななもアイドルへと、ウインクのお返しをしたのだ。そして……
「プリキュア!ライトアップ!」
ななはアイドルハートブローチにプリキュアリボンをセットした。
「キラキラ!ドレスチェンジ!YEAH♪」
ブローチの両側を押すと、水色で紫のメッシュが入ったストレートのロングヘアとなり、頭頂部で髪をハート型のシニヨンでまとめていた。さらに、瞳の色は青から紫へと変化していた。
「キミと~!YEAH♪」
もう一度両側を押すと、青を基調としたビスチェ型のワンピースが生成される。それは肩や腋が見えるデザインとなっていた。
「一緒に~!YEAH♪」
さらに両側を押すと、足元には青と短めのブーツ、両腕には左右で同じ長さフィンガーレスグローブが装着される。最後に、白いカチューシャや髪飾りなどのアクセサリーが装着されると、胸元へとブローチを置き……
「キミと瞬く、ハートの勇気!おめめパッチン、キュアウインク!」
キュアウインクへと姿を変えるのだった……。
読んでくださりありがとうございます。
次回はウインクの初陣とヴラムの戦い……その両方に決着が着きます。
それでは、次回の話もどうぞよろしくお願いいたします。