今日は祝日、という事で朝からシフトを入れられていた。結構忙しくて、普段は接客の俺も厨房に入ることもあった。
「火野、こっちいいから注文聞いてきてくれっ!」
「はい!」
あーもう忙しい。
先輩に言われて注文待ちのテーブルに向かい、注文を聞くことに。
「ソーリー、このチーズケーキのブルーベリーソースを」
「私はカツ丼で」
「チーズケーキのブルーベリーソースと、カツ丼ですね。少々お待ち――」
注文を聞き終えて厨房に戻ろうとして腕を掴まれ、何事かと思う間もなく自動卓に着かされた。え、え?強制イベント?
「さて、打とうか」
「リトル本気で行きます」
「え、え?え!?」
「そ、それじゃあよろしくね?」
「えぇえええええ!?」
どこかで見た事あるプロ雀士達に捕まった俺の悲鳴が、人の多い店内に木霊した。
「…………つ、疲れた……………」
客足が遠のき、ようやく休憩することが出来る。今店内にいるのは常連数人の他、塾の帰りらしき学生達だ。
俺は磨き終えたテーブルに突っ伏して疲れを癒す。これで今日の疲れが取れるとは思えないけど。……あー、今日はバイクここに置いて電車で帰るか。乗ったら事故りそうだし。
「せんぱーい、3番テーブルいいですかー?」
「ぉーぅ…」
他の客の相手をしてた後輩に頼まれて3番テーブルに向かう。そこにいたのはいつも通り文字Tシャツを着た栢嶋義姉弟だった。
「おっす、とりあえずチョコパフェ頼むね」
「俺もそれで」
「んー?京はそんなに私と同じのがいいのか。よしよし可愛い奴め」
「違うから家の外でも抱き着くなよ撫でるなってば!!」
「照れるな照れるな」
「いちゃつくなら他所でやれ。というか家でやれ」
時と場所は選べよな。
「同じくらい望月といちゃついてるあんたに言われてもね」
「うっせ。………苦労してるな」
「男としては辛いですよこれ……」
栢嶋弟に哀れみの目を向けて、厨房に入る。チョコパフェくらいなら俺がやってしまおう。そそくさと入ったように思われたのか、栢嶋弟から恨みがましく見られたけど気にしない。
また別の休日。今日はバイトもなかったから街をぶらついてた。ら、
「さ〜ぁ霞黒くん、行くわよぉ〜!」
偶然エレナと会って、何故かメイド喫茶に行くことに。なんでも、いつも通り被写体を探していたらちょうどいいメイドさんがいたらしく、そこのメイド喫茶は今カップルで入ると割引してくれるからと俺を探していたらしい。メイド喫茶でカップル割ってどうなんだろか。ともかく、そのメイド喫茶に呆れて溜め息を吐きながら帽子を被りなおして先を行くエレナの後ろを歩く。すると、急に立ち止まったかと思うとこっちに近付いてきて、腕に抱き着き、
「おっと、どうした?」
「ん~ん。ただ、その帽子とっても似合ってるわよ♪」
「っ!?ま、まあ、お前が選んで買ってくれたやつだからなっ………!!」
不意にそんなことを下から覗き込むように笑顔で言ってくるものだから、思わず声が裏返る。顔も熱くなって、見られないように顔を背ける。
今日被ってきた帽子は、去年エレナが誕生日プレゼントとしてくれた、白の紐が巻かれた灰色のソフト帽だ。結構気に入ってるから、散歩したりする時には必ず被ってる。そういえば、エレナはよく外に出るみたいだし、今度俺も帽子でもプレゼントするか。
メイド喫茶での出来事は、簡単に言えばエレナによるメイドさんの撮影会みたいなことになった。最初はノリノリだったメイドさんだけど、1人2人が困り顔になった頃に、エレナが行き過ぎる前に止めた。最後までノリノリだったのはここでバイトしてた同級生のアイルンこと
エレナは撮るのは好きでも、撮られるのは苦手な方だからこういった格好をあまりしない。だからこそ少し嬉しかったのか、何枚か撮らせてもらい、エレナも俺だけにとはいえ接客していった。メイド姿のエレナが接してくれるのは脳に響くものがあったけど、ドリンクバーミックスを出された時は何事かと思った。見た目は物凄く毒々しいのに味は良かったのがちょっとむかついた。
休日なのにまったく休めないっていうのも困りものだな。今日みたいな、結果的に楽しめたらいいけど。
\(`д´)ゝデュエッ!クロウズです。生きてます。
3年編第2話です。今回は量が少ないですがご勘弁を………(土下座)。
霞黒が高熱を出し欠席した。その事を知ったエレナがかいがいしく看病をしようと、何故かナース服を!?普段と違う彼女の姿に、霞黒は一体どうする!?ナニする!?次回、『桃色ナース』。あの子の笑顔に、シャッターチャンス!!(嘘です)
それではこの辺で。俺達の満足はこれからだっ!