カメラと棒付きアメと   作:クロウズ

5 / 50
三話目

 その後、休み時間になっても望月はどこかに行ってしまっていなくなるから結局問い詰めることはできなかった。昼休みにはもう問い詰める気力もなくなったから諦めて南、朝田の2人と一緒に昼飯を食べることに。

 

 

「小野寺さん、大丈夫そうだった?」

「ぐっすり寝てたからな。なかなか起きなくて先生は呆れてたけど、午後の授業には出すってさ。それと、正岡の方も大丈夫そうだったよ」

 

 

 3限目の体育、50メートル走で運悪くこけて保健室行きになった時に、保健医の神崎先生に小野寺の様子を聞いてみたらそう教えてくれた。ちなみに、5回くらい横転して膝が結構グロテスクな状態になって4限目は保健室で安静にしてた。……思い出すとこれ以上箸が進まなくなりそうだし、止めとこ。

 今日の昼飯はチョコチップパンにクリームパンが2つずつ。朝は寝坊して弁当を作り忘れたから南に奢らせたものだ。そんな南はたまごサンドにカツサンド、さらにBLTサンド。別にいいんだけど、サンド系ばかりだな。

 

 

「菓子パンばっかの火野くんが言ってもなー」

「弁当作る時間なかったんだよ」

「そういえば料理できるんだよな、火野は」

「簡単なものくらいはな」

「でもいいよな。俺と雅人、全然できないから」

 

 

 そう言って朝田は卵焼きを食べる。南はともかく、朝田は料理できる側だと思っていたから正直意外だった。

 

 

「雅人はどうか知らないけど、俺は包丁握ったことすらないよ」

「俺は去年の調理実習の時くらいだな」

 

 

 授業での調理実習だと、ふざけながらする奴がいるから嫌いだ。切り落としたサンマの頭を口の中に突っ込もうかと思ってたぞ。

 そんな風に去年までの話を交えながら昼休みを過ごし、午後の授業を受けていく。

 

 

 

 

キーン、コーン、カーン、コーン

 

「それじゃあ、今日はここまでね。このままHR始めるから静かにねー」

 

 

 本日最後の授業、担任佐藤先生の担当教科である数学が終って、そのままHRに入って連絡事項なんかを告げる。

 

 

「一週間も過ぎたから、みんなもう慣れたよね?明日もしっかり学校に来ること。それと、部活動は強制じゃないけど、せっかくだから入ってみたらいいと思うよー。特に運動部だと、早めに入らないと大変だし。あ、あたしが顧問やってる天文部はいつでも大歓迎だからね。それじゃあ今日は解散!お疲れ様ー。掃除当番はちゃんとしなさいねー」

 

 

 先生の号令で雑談したりすぐに帰ったり、部活に行ったりとばらばらになる。本当なら俺もここですぐに帰る組になるところだけど、今日は望月の頼みで写真部の部室に行かないといけない。教科書その他を鞄に詰めてると、望月が席の前に来る。

 

 

「さ、行きましょ?」

「あぁ、案内よろしく」

 

 

 文化系の部活は食堂や購買と同じ別棟にあるのは知ってたけど写真部の部室がどこにあるかまでは知らないから、そこはその部員である望月に案内をしてもらう。だが、この案内者が悪かった。

 別棟に向かう途中、すれ違う同級生や先輩方にナンパするかのように話しかけていく望月のせいで、別棟に着くまでに20分近く掛かった感じがした。こいつにはストッパーが必要不可欠だ。

 無駄に時間が掛かったけど、部室前に到着。

 

 

「それじゃあ、どうぞ」

 

 

 部室の前で横にずれ、先に入るよう促される。部員の望月が先に入った方がいいと思うけど、向こうが促してるから先に入らせてもらう。

 

 

「どうぞ」

 

 

 4回ノックをすると中からそう返事がしたので入る。

 部室内はさまざまな機材が置かれてるけど、結構広いみたいで、閉塞感とかはない。

 今いる部員は1人で、ソファに座っていた。望月以外に1年生はいないから、先輩だな。声をかけるとその先輩は俺に気付いたようで、振り向く。目付きは鋭いけど利発そうな人で、今みたいな夕陽が似合ってる。

 

 

「見学かな。それとも新入部員か?どちらにせよ、よく来てくれた。さ、座って座って」

 

 

 手を引かれてさっきまで先輩が座っていた場所に座らされる。先輩は紅茶を淹れると俺の前に置いて対面に座る。

 

 

「わたしは部長の間宮(まみや)怜奈(れいな)。3年D組だ。君は?」

「1年A組の火野霞黒です」

「A組というと、エレナが言ってた子か」

「望月がですか?」

 

 

 後ろを振り返り、後から入ってきた望月に説明してもらいたかったけど望月はどこ吹く風だった。

 

 

「まあいいや……。それで、部員を探してるって」

「そうなんだっ。それで、ぜひ君にも写真部に!」

 

 

 ガタッと嬉々とした表情で身を乗り出してくる。望月とそう変わらない大きな胸で、タイは外してるし第2ボタンまで外してるからこうも身を乗り出されると目のやり場に困る。

 

 

「勝手なお願いだとは思うが、頼む」

「私からもお願いよ~」

 

 

 さらに望月が後ろから耳元で言ってくる。やめろくすぐったい。とにかく、この前門の虎後門の狼状態から抜け出さないと。

 

 

「あの、俺は部活は……」

「………駄目か?」

「うっ……」

 

 

 ……無理だ。身を乗り出したまま潤んだ目で見上げてくる先輩に迫られ、望月には肩を掴まれてる。完全に詰んだな、これ。何を切っても通らない危険牌しかない。断れる雰囲気じゃない。

 

 

「…家のこともあって、出れないときありますけど、それでいいなら」

「本当か!?ありがとう、じゃあ早速これにサインを!」

 

 

 折れて入部を決意すると、また嬉々とした表情になる先輩改め部長。さっきのは嘘泣きだったんだろうか?

 そんなことを考えてると部長が入部届を出してきたから、受け取ってそこにサインする。入部届が少し暖かくて所々しわがあったけど、どこにしまってたんだろうか。気になるけど聞いたらいけない気がするな。

 

 

「部活の方も、これからよろしくね~」

「新手の詐欺にかかった気がするよ………」

 

 

 こうして俺は、半ば強制的に写真部に入部することになった。男子の先輩っているんだろうか?

 

 

 

 

 

 ちなみに、入部届が暖かかったりしてた理由は部長が胸元に入れてたからで、そうした理由は、そうした方がいいと副部長に言われたかららしい。この写真部、大丈夫か?




 1500字の±100辺りを考えてたのに2400字とか考慮しとらんよ……。どうも、クロウズです。
 部長たちには結局名前もちになってもらうことにしました。部長しか出てませんが。うちの部長は部員の提案には真に受けてしまう人ですが普段はしっかりしてます。なんもかんも副部長が悪ふざけするのが悪いだけなんです。オレハワルクネェ!
 ガルフレの方はキュピチケの合計が74枚。SRエレ姉取る為に使おうにも、期間限定エレ姉がいないので使いません。それにしてもSWEETリング欲しい。
 字数を上記の考えでやり通せずオーバーしたので、字数は気にしないことにします。なので一話一話の字数に酷いばらつきがあるかもですが、ご容赦ください。じゃまた!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。