「思うに相棒、俺らはドンパチしたり、あのバラモン・・・ブラフマンをもらうよりも早くだな、まず物価と、貨幣価値と、経済とかそういった重要なファクターを学ぶべきだったと思うんだ」
「どの口が言うかこの呑んだくれ、いいから黙って仕事探せ。このままじゃ明日、明後日はよくても来週のメシがねーぞ」
空と雲が半々にその覇権を握り合い、太陽光を遮り、通し、一進一退の攻防を繰り広げている好天、王国領都サンストンブリッジは西部、領主の住まう城を囲む貴族街、それを囲むように大きく広がった平民の住宅街の中に、西門から一直線に伸びる大通り。
この広い領都にいくつかあり、それぞれが個性豊かな名前をつけられる商店街の中単純に西商店街と付けられているこの通りは、今日も往来に人が行き交い、小銭を数える音と、値切ろうとする客と店主の唸り声がこだましていた。
「しかし、こいつは想像以上にデカいな・・・NCRも戦後からだいぶ復興してはいるが、ここまで綺麗に整地されて人が集まってるのを見たのはVaultシティだけかも知れないぜ」
「Vaultシティ・・・戦後すぐ、テラフォーミング装置のG.E.C.K.で戦前と同じ街並みになった街だっけか。けどよ、あそこに入れるのは上流階級の一等市民だけだろ?グールのお前が何で入れたんだよ?」
「へへ、まあちょっと依頼とかコネがあってね。それにしても・・・」
マスクをかぶったまま往来を歩くティコが、赤いアイピース越しに目を一件の雑貨屋に向ける。
「だから!金があるってのに何で入れられないんだよ!」
「毛が抜けるし病気移されても困んだよ!出て行け!」
「おい!おーい獣人の兄ちゃん!買い物するならこっちに来い!亞人ウェルカムだぞ!」
そこ、刃こぼれをしたなまくらの刀が格安で売りさばかれていたり、古着やそれを補修するための毛糸玉から一件何に使うのかわからなげなガラクタまでもが無造作に売られている大きめの雑貨屋の前では、一人の狼男――― 正しくは軽装鎧を着て、毛深いが人間同様の手を持った”半獣人”ともいえる男が入店を拒む店主と揉め、向かいにある小さな店舗の主人の誘いを受けそちらに入店していた。
「身近にあったからかなり同情できるんだがな、やっぱりどこに行っても差別ってのはあるか。スーパーミュータントはビビって入店させる奴は多かったが、グールはむしろ入店拒否どころか地域立入禁止なんてのも少なくなかった」
「そういや、お前って”外”の世界をずっと見てきたんだよな・・・」
「色々あったさ、生まれ故郷のネバダからはジャンクタウンまでは一人だったが、それからは昔の”相棒”と北へ南へ大立ち回り、街中でショットガンをぶっぱなすこともあった」
顔を少し上げ、しみじみと答えるティコ。
その目はどこか遠く、まるで悲しい思い出だと言わんばかりに空を見つめていた。
「“Vaultの住人”と、だよな」
「そうだぜ相棒、アイツはあまり名乗らなかったから名前こそそれほど知られちゃいないが、Vaultから来た英雄とその同胞たちの弾き語りにはよく登場させて貰ってる」
歩む足を止めずに答えるティコ。しかししばらくして止まり、目ざとく見つけたらしい串焼きの屋台で串焼きを数本とグレーフのジュースを買うと、ロイズに半分手渡しまた歩き始めた。
「・・・ちょうどいい、少し昔話でもするか。ほら、飲め。話す側も質問する側も、のどが渇いちゃ話しづらいし腹が減ってちゃ頭が回らん」
「おっ、サンキュー」
受け取ると同時に串焼きを頬張り、ほどよい塩加減に舌鼓を打ち一本食べつくすと今度はジュースを一口喉に流すロイズ。ティコもマスクをずらし口元を出すと、串焼きを口に一本咥え同様にした。
「最初にアイツに会ったのは、知っての通りジャンクタウンさ。カリフォルニアのど真ん中にある街で、廃車だのガレキだのを寄せ集めて作った小さな街さ・・・アイツが来るまでは、本当の意味でゴミ溜めだったかな」
一口ジュースをすすり、口元を拭う。
「俺は当時、ネバダからの長い旅の途中で・・・まあちょっとゆっくりしようとしてな、ジャンクタウンに入ってた。そんなある日、酒場・・・酒を水で薄めたり酷いところだったが命の水には替えられん、入り浸ってたところにアイツがふらりと現れたのさ」
「それで出会いを祝して一杯奢って、興味深そうに聞くもんだったからサバイバル術も教えてやって、気がつけば何時間経ってたかね。・・・楽しい時間だった」
ロイズも歩きながら一口ジュースを飲み、目線は送りながら黙って聞き二本目の串焼きに入る。ティコも二本目をたいらげると、話を再開した。
「それで意気投合して何日か経ったある日、またいつものようにアイツがふらりと現れた。今度は街の保安官のキリアンを連れてな」
「一緒に街の悪党を、カジノのオーナーで悪どいことばかりやってたギズモを討たないかって誘われたのさ。断る理由は無かった、街のクズどもには辟易していたところだったからな。それで俺とアイツ、仲間のイアンと犬に保安官のキリアンの4人と1匹でカジノにカチコミかけて、でっぷり太ったギズモの脂肪をたっぷり抜いてやって――― あとは一緒にジャンクタウンを出た」
話に一区切りついた、とばかりにそこで少し黙り、残りの串焼きを全部口に入れるとジュースも一気に飲み、喉の奥に流し込む。そしてカップに銅貨を三枚ほど入れると、道路脇にいた回収の小僧に渡し、一礼する小僧に後ろ向きに手を振るとマスクの位置を直した。
「Vault育ちってのは勧善懲悪が好きなのかね、ギズモは街の悪党だったが表立って殺そうって奴はいなかった。まあ、その前にも北の村で村人のためにラッドスコルピオンを10匹も殺してきて、おまけにレイダー団のカーンズを全滅させてきたと聞いた時は背筋が寒くなったけどな・・・あのとき肌が滑らかじゃなかったら、化け物って殺されてたかもな」
「・・・ってこた、その頃はグールじゃなかったってことかよ?」
「まあ、ソレに関しちゃ今から話すさ。そうだな、どこから話すか・・・ハブ、ネクロポリス・・昔のBrotherhoodでも話すか、いやいっそ端折っちまって”グロウ”から始めるのも―――」
そこで言葉が途切れる。背後から小さな影がロイズにぶつかり、小さな金属音を鳴らしたからだ。
「あっ!すいません騎士様!急いでまして!」
「お?あ、ああ!そっちも大丈夫か!?」
別段痛みもなく、むしろ重くて硬いパワーアーマーにぶつかってしまった小さな影、懐に大事そうに何かを抱え走り去る短い赤髪の少女の身を案じて声をかけるロイズ。対し赤髪の少女は手を振り無事というジェスチャーを送ると、駆け足で角を曲がって消えていった。
「あんな小さな子も働いてるんだなー、運び屋かな」
「ウェイストランドじゃ子供に出来ることは限られてたからあんまり見なかったが、世界が違うと色々あるもんだな相棒。 ―――ん?」
立ち止まり少女が消えるまで見送った後、しみじみと故郷を思い出しうんうんと首を立てに振るティコとロイズ。だがすぐ、ティコがひとつの異変に気付く。
たったひとつ、ロイズの身に起きた異変。あるはずの、大事に腰にぶら下げていたはずの物が存在していた場所に空虚な空白が生まれていた異変。ついこないだは死地を共にし、共に多くの血を浴びることとなったロイズの相方、その―――
「・・・腰に下げてたパワーフィスト、どこやった?」
「え?は?・・・おあぁ!無い!あいつかーっ!!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
―――はっ、はっ、はっ、はっ。
街路を走る彼女は短い呼吸で息を整え、後ろを振り返る。たった今出た、小さな子供しか抜けられないような横道には誰の姿も見えず、今いる大通りを左右に見回しても同様だ。
―――はっ、はっ、はっ・・・。
それでもまだ安心できないとばかりに彼女は走る。抱えた鉄の魔道具が重く、対比して軽い身体が走ることを阻害するが息を切らすことなく、大通りを横切りまた横道を抜け、更に抜け、今度は人の通りが少ない裏道に出る。
―――はっ、はっ、はっ・・・ふぅ。
物乞いが道の端に座り、胡散臭い露天がちらほらと軒を連ねる裏の通り。絢爛で活気に満ち溢れた商店街から離れた、スラム、というほど落ちぶれてはいないが、それでも”普通の生活”からは遠い薄暗い街路。
「あとはこれを盗品蔵の爺ちゃんに渡して終わりだな・・・っ!」
左右を見回せど、追手の姿も足音もしない。それに安心すると、その着古した汚い身なりの少女は適当な壁に短い赤髪ごともたれかかり、一気にへたり込んだ。
そして腕に抱いた鉄の塊を一度じっくりと見て、にへら、と笑う。
鉄、いや鋼鉄かもっと凄い素材でできているかもしれない、そんな期待を抱かせる鉄の拳の魔道具をぐるぐると回して見てみる。鉄の拳の上には奇妙な部品が取り付けられていたが、なにより彼女が目を引かれたのはそれ含め各部を彩る精密な部品の数々だ。
鉄板を留めている釘は極めて小さく、どうやったか知らないが頭頂部に☓印が刻まれている。彫り込まれた溝も一寸の狂いもなく平行となっており、試しに手を入れて動かしてみた際に感じたグローブの指先の、外側の無骨さとは裏腹に柔らかな感触と精巧に指の関節にフィットする感触はこれを作り上げた名匠のイメージをあれよあれよと思い起こさせた。
「これはとんでもない値段で売れそうだよなぁ~、間抜けにぶら下げてた騎士様には感謝しなきゃ」
もう一度その鉄の拳、パワーフィストを撫で口の端をだらしなく釣り上げる。
これがあれば金貨が何枚あっても足りないだろう、そうすれば何が手に入るか、このボロ着を買い換えるのも悪くないし、少し奮発して家族に贅沢させるのもありかもしれない。
だがなにはともあれ、これを売りさばかないことには始まらない。追っ手はここまで来てないが、もしかするとまだ探していてそろそろ捜査の手をここまで伸ばしているかもしれない。
「ここの盗品蔵なら高く買ってくれるだろ!金貨がたんまり手に入ったら、とりあえずはイ・ヌ肉のステーキでも頼んでみようかなぁ~」
そろそろ休憩をやめようと、想像にまた笑顔を浮かべながらパワーフィストを両手でまた抱えて立ち上がる。
そして目標の盗品蔵へ向けて一歩踏み出した――― が、そこで彼女は耳に響く妙な音が気がかりになり、壁から離れたところで立ち止まった。
「・・・ん?なんだ?この辺りはモート車なんて来る場所だったかな?・・・なんだこの音、だんだん近づいてきて―――」
最初は地面をただ乱暴に踏みつける音と、妙に強くなった人々の喧騒が耳にかかるだけであったが、時間が経つに連れ次第に別の音が混じってくる。
ガシャン、ガシャン、と、まるで金属同士がこすれるような音が響く。だが何よりも気がかりだったのはその音が、少し離れた道に向かっていくでもそのまま大通りを抜けていくでもなく、彼女が見ているボロボロの”壁”に向かい近づいていたことだった。
「う、嘘だろ!?アタシを追いかけてきたにしろ、なんで壁に向かって走ってきてるんだよあの騎士!」
一人叫んでいる間にも、壁の向こうから迫る金属音の距離はどんどん縮まっていく。
彼女は額に冷や汗を垂らし、腕に抱えたパワーフィストをぎゅっと小脇に抱えると、目は壁から離さないままに姿勢を逃げのそれに変え待ち構えた。
―――だっしゃあぁぁぁ!!
瞬間、自分が先ほどまで背をもたれていた、端々が欠け劣化の進んでいた壁が大きく音を上げ崩壊する。
劣化していた、とはいってもレンガ同士の接着はまだ健在で、大の大人がもたれかかろうとも殴ろうとも壊れそうにないその石材の壁が破砕し、砂埃が一斉に沸き立つ。彼女はその様子に目を奪われ、停滞する砂埃に釘付けになった。
しばらくして、砂埃が裂け一つの影がゆっくりと姿を現す。
そこに顕現するわ白銀の、つるりと曲線を描き羽のように広がった肩部装甲と、ひと目にその強靭さを認識させる分厚い全身装甲を持った鎧。
加え頭部には、口元に繋がる装甲同様頑丈な吸気パイプと睨むような黒いアイスリットを備えたヘルメットを被る騎士が、未だ留まる砂埃を背に悠然と彼女に向かい歩き出していた。
「ひゃ、ひゃあぁー!」
刹那、彼女は踵を巡らせそのまま一直線に、全速力で駆け出す。
目の前にいるその白銀の不条理、それに対して抱いた感情が、第六感に
街路を全速力で駆け抜け、壁を破砕してまで自分が盗んだこの魔道具を奪いに来た騎士。今更返したところで、そこではいごめんなさいもうしません、だけで済ませるとは到底思えない。
騎士階級は多くが貴族出で占められる。貴族階級が貧困層の孤児一人を殺したところでうやむやにされ、話のタネにすらならないだろう、いや、若い女の身ならもっと酷い目に遭うかもしれない。
自分におしとやかな教養が余り足りていないことは自覚していたが、それだけは脳裏に走った。
「ちょっと冒険しすぎたかな、っ!今日は厄日だよっ!」
後ろを振り返らず、全速力で走る。
「待てやー!」や「返せー!」だのと声が響くが、今は首を振り向かせる余裕すら惜しい。
ただただ距離を離すために、息が切れようとアキレス腱が切れようと、全力で駆け抜けるしかないのだ。
―――だぁーっ!やっぱパワーアーマーじゃあ生身には追いつけねーっ!
後ろから響く声がもうほとんど聞こえないほど小さくなったあたりで、ようやく後ろを振り向く。
遥か後方に見える白銀の騎士は鎧に足を取られているのかややぎくしゃくとした動作で、遠距離攻撃手段を持っているわけでもなさそうだった。
このままなら振りきれる、そう判断する。
―――だがそう思い顔を戻した瞬間、自身の鼻先に鈍痛が走った。
「いっつっ!?」
慌てて飛び退き、目の前を見る。
そこには何も見えない、ただ逃げるべき一本の道が延びているだけだ。しかし気のせいにするには、自身の鼻から垂れる一滴の血が許さなかった。
そうして小石でも飛んできたか、と思い再び地を踏み駆け出す。だがその足は、再び自身の鼻先を赤く濡らした”見えない壁”によって阻まれた。
突如、脇の下から胸にかけてを持ち上げられる感触が触角を刺激する。だがそこにもやはり何も見当たらず、ただ彼女はじたばたと恐怖に手足を振り回すだけ。
しかしそんな隙を縫って”見えない壁”が彼女を下ろすと、その瞬間に手元にあった拳の魔道具――― パワーフィストが引ったくられ、宙を舞った。
「荷物にあったから良かったが、貴重なステルスボーイのバッテリーを使わせたのは感心できないな。さて嬢ちゃん、スった物を返してもらおうか?」
「ひっ、ひあぁっ!?」
―――否、宙に浮いているのではない。
目が空気のわずかな揺らぎを捉えた瞬間、”見えない壁”が姿を現す。
まず奇妙な、灰皿のような魔道具をはめた左腕が現出すると、次いでこげ茶色の胸甲を装備した胴が、連鎖するように赤い目をした黒色のマスクが、右腕が、足が、なびくトレンチコートが姿を現す。
旧ネバダ、アリゾナ、そしてカリフォルニア、幾つもの地で部族やギャング、そして統率された86の部族からなる大部族、シーザー・リージョン、彼らと戦い続け、NCRに吸収され今は無いがその闘志は受け継がれ続けている軍事組織、『デザート・レンジャー』。
その伝統的な装備たる、ガスマスク状のヘルメットにトレンチコートといったいでたちのレンジャー、ティコが、彼女の小さな身体を再び持ち上げた。
「さあ!どうして持っていった赤髪の嬢ちゃん!返答次第じゃ許してやるぞ!」
「お助け・・・え?許すの?まっ、あっ、分かりました!理由を!理由をお話しますから!アタシはアル、アルベルトです!離してダンナぁ!」
「ようやく追いついたぞ赤ガキ!・・・ってなんでお前もういるんだよ・・・」
ほらほら、と持ち上げて少女、アルを振り回すティコに、ようやく追い付いてきた白銀の騎士、ロイズが間近まで迫ると、膝に手を当て息を整えだす。
彼が迫った時はひっ、と小さく声を上げびくついたアルだったが、何をするでもない様子を見ると落ち着き、ぽんぽんとティコの手を叩き下ろしてもらう。
どこか名残惜しそうに下ろすティコと、ようやく下ろされ疲れたらしい足をもみほぐすアル。
すると、ロイズが息を整え終わったあたりでロイズの後方遥か向こうから声が響いた。
「あいつだ!追え!」
「屋台1件、壁2枚に街頭2本!たっぷり絞ってやる!」
「騎士様だろうがこれだけやったら逃げられませんよ!!」
「新鮮な罪人だぁー!ぶちこんでやる!」
三人がいっせいに目を向けると、遠い遠い、しかしこの距離でもはっきりと、ロイズが壁を突き破ってきたことが分かるほど盛大に散らかっている場所に四人の男、それも装備が揃えられているためひと目に兵士だと分かる男達がいて、三人の中の一人、ロイズに向けていっせいに指をさす。
ロイズはそれを見てすぐにアルの方を見たが、アルもティコも、両者の視線が自分に向いていると分かるともう一度兵士を見て、自分がついさっきまでしていたことを思い出しとうとううろたえだす。
その間にティコは、パワーフィストをひっそりとロイズの側に置くと困惑するアルを持ち上げ、左腕の機械、光の投影により”透明化”を実現するハイテク機器、ステルスボーイのスイッチに手を掛けて口を開いた。
「相棒!さすがに俺も今回はお手上げだ!お前の舌先が上手いことを祈るぜ!」
「はぁ!?いや、だってお前だって・・・あぁ!消えやがった!!畜生どこだ出てこい!」
すぅっと姿を消し、おまけに足音までもを消して離れていった、どことも知れなくなったティコに、彼は訴える。
そうしている間にも兵士は彼の元にたどり着いてしまい、彼の身体には、縄や手枷ががんじがらめに巻きつけられ始めた。
「ちっくしょぉー!何でオレばっかり!」
身体に巻かれる縄をものともしないパワーアーマーだからこそ、無闇に暴れられずますますがんじがらめにされていく。
虚しいロイズの叫びは、ようやく青空が雲に勝った晴天の空に吸い込まれていった。