ショッカーライダーに転生して好き勝手に生きる(事など出来ない)お話   作:さざみー

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第106話 episode・RYUKI ミラーワールド崩壊まであと10分

ミラーワールド崩壊まで、あと10分 現実世界

 

 

 その日、突然の停電とともに街の防災無線を通じ、警察よりの連絡があった。

 この停電は怪物の攻撃によるものであり、その怪物は光に反応するため駆除の完了まで照明の利用および夜間の外出は控えて欲しい。

 謎の大規模失踪事件や正体不明の怪人の群れによる黄金化事件などの記憶はまだ風化していない。住民の大半は警察の指示に従いその十数分を闇の中に隠れ過ごし危機に触れることなく夜を超えた。

 

 だが、全ての人がその指示に従うかと問われれば、そこまで人という生き物は賢明であるとは限らなかった。

 

 

 街灯や信号が消えた市街地へ向かう林道を、一台の黒いボックスカーが走り抜ける。

 当然車内の機器は光を灯し、ヘッドライトやIEDによる照明は前方を照らしていた。

 

「なあ、本当に大丈夫なの?」

「大丈夫に決まっているだろう。何をビビッているんだよ、お前」

 

 助手席に座っている女性が、運転手に不安そうに声を掛ける。

 その弱気な発言に、運転手は不機嫌さを隠さない。

 

「アンノウンかなんか知らないけど出てきたところで車でぶっちぎれば良いだけだろう、前だってそれで逃げれたんだ」

 

 ここに来るまでも何台かの車両が路肩に停車しており、明かりを消しひっそりと怪物が駆除される瞬間を待ち続けていた。

 彼らも当然防災無線では聞いている。明かりをつける事は怪物を引き寄せる事になり危険だと聞いている。

 

 だが、それに従う義理も無く日本の方では従わない事による罰則はない。そしてなにより、無理強いできるほどの人員などどこにもなかった。

 結局の所、数は少なくとも警告を無視して無謀な行動に出る者も少なくなかった。

 

 だが、危険な範囲に対してミラーモンスターと人の数は決して多くは無い。さらに言えばミラーモンスターはその生態的に餌となる人間が多く集まる都市部を好み人里離れた場所を縄張りとすることは少なく、さらにはミラーワールド内でライダーたちが決死の作戦を遂行し、モンスターが現実世界に出ないよう引き付けている。

 その為無謀な行動を起こしても大半の人間は無事で過ごす。だが、中には運が悪いものもいる。

 

 キーン……キーン……

 

 何の前触れもなく、金属同士をぶつけたような音が鳴り響く。

 

「なんだ? ラジオの故障かよ?」

 

 運転手はハンドルを片手に液晶ディスプレイに触れるが特に故障の様子は無い。先ほどから変わらぬ緊急防災無線を流し続けている。

 仕方がない。防災無線もうるさいし止めるか。そう思った矢先だった。

 助手席に座っていた女がバックミラーを見て、かすれるような声でこう言った。

 

「な、なんなの、これ……」

 

 なんだよ?

 運転席の男が横目で助手席の女の視線を追う。その視線はバックミラーに向いており、そこには破壊された車両後方と、こちらに手を伸ばす巨大な角の生えた化け物の姿が映っていた。

 

「なっ!?」

 

 男は慌てて振り向くが、当然そこには何もない。

 車両後部は無事であり、当然化け物の姿など影も形もない。

 だが、正面のミラーには確かに無視の化け物が映っており、こちらに向かいその甲殻に包まれた腕を伸ばし、ついには鏡を突き破りこちらの首元を掴んで来た。

 

「ひっ! ひやああああ!?」

 

 この時、最大の幸運は男がブレーキを踏んでいなかった事だろう。車が止まっていれば、あるいはミラーワールドに引き込まれていたかもしれない。

 だが、高速で走り続ける車は突然のバランスの変化と暴れる怪物の為に制御を離れ、速度をそのままに道をはずれ道路わきの大木に正面から衝突する。

 その衝撃はすさまじく、シートベルトを撒いていた男女はまだしも特に身を固定していなかった化け物はフロントガラスを突き破り社外に投げ出されてしまう。

 

「はぁはぁ、ううううう……」

「な、なんなの、あの怪物」

 

 痛む体に鞭打って壊れた窓の外を覗いてみれば、窓の外に投げ出されたはずのセミのような化け物は、ゆっくりと起き上がりこちらに向き直っていた。

 車外に飛び出したのにもかかわらず、怪物の動きによどみは無い。

 むしろ予想外の痛みに目に怒りの輝きを宿らせ、不届きな獲物を食い荒らそうとこちらに近づいてくる。いや、それだけではない。いつの間にかつきっぱなしの車の照明を受けた割れた窓ガラスの破片から、複数体の角の生えた化け物が姿を現しているではないか。

 

 逃げようにも、事故の衝撃で体の自由が利かない。

 無謀な若者たちは、死の予感を前に悲鳴を上げる。

 

「きゃあああああああっ!」

「か、かあちゃん!」

 

 二人の悲鳴が森に木霊した、その時だった。

 雷を思わせる爆音が立て続けに鳴り響く。怪物の甲殻に無数の火花が飛び散り、穿った穴から体液が噴き出す。車から放り出されても傷一つ無かった怪物が初めて動揺し、怒りと憎しみの籠った視線を天に向ける。

 その視線を追ってみれば、そこに月明かりを受け天を駆ける存在が出現していた。

 

「天使?」

 

 咄嗟に出たのはこんな言葉だ。だが、それは天使ではありえない。

 メタリックに輝くエメラルドグリーンの甲冑に、赤い複眼。それは神秘の存在などではなく、人の手により生み出された戦装束だ。二人の拙い知識でも、それが警察が運用するG3ユニットによく似た姿だとわかる。

 両手に構えた二丁拳銃、GH-09オルトロスの銃口が立て続けに火を噴き、化け物どもは弾丸の雨を前に足を止める事を余儀なくされる。

 落下に等しい速度で降り立ったエメラルドグリーンの戦士が怒声を上げた。

 

「出歩くなっつーたっしょ! まったく仕事増やすんじゃねえよ!」

 

 その声は果てしなくギャルであった。

 だが、声はギャルでもその動きは訓練された戦士のそれだ。

 怪物どもと被害者の間に降り立ったそれは素早く弾倉を入れかえ再び弾幕を張ると、背後に庇った二人に怒鳴りながら声を掛ける。

 

「あんたら! 動ける!? 動けなくても死ぬ気で道路まで逃げろ!」

 

 発砲の爆音にも負けない怒鳴り声が響く。とはいえ、衝突の衝撃ですぐさま動く事などできない。

 弾幕で化け物は一体、また一体と爆散を繰り返すが多勢に無勢。ついには一匹が頭上を飛び越え社内の男女に迫る。

 

「しまっ!?」

 

 空からやってきた警察が自らのミスに焦り声を上げるが、それは杞憂に終わる。

 飛び越えた瞬間、その化け物は動きを止めたのだ。

 

「えっ!?」

 

『BUJIN STRIKE!』

 

 驚きの声が合図になった訳では無いだろうが、怪物は身体の中心を境に二つに分かれ、車両の左右にどさりと落下し爆発して消える。

 そう、そこには先ほどまで存在していなかった人物が唐突に出現していた。

 翠の差し色が入った全身を覆う漆黒のボディーアーマーにを纏い、獣を思わせる耳の下にあるバイザーの奥に隠された緑の複眼が赤く輝く。夜風にたなびく黒いマントを羽織ったその男が、手に持った白金の刃で怪物を一刀のもとに切り捨てたのだ。

 

 そのあまりにも恐ろしい姿に、助かったというのに車の男女は声も出ない。

 一方、警察のギャルは少し嫌そうな声でこう言った。

 

「おっせーぞ、けーわ!」

「すいません! これでも大急ぎで来たんです!」

 

 ギャルの文句に、緑の獣耳ライダーが襲い掛かってきた別の化け物を無造作に切り捨てながら抗議をする。

 飛行能力と瞬間移動能力を持っていたため、郊外で襲われている人間の救助に割り振られたのだが、残念ながら彼の瞬間移動能力はそうホイホイ使える物ではない。

 

 二人はそれぞれ警察に所属する仮面ライダーだ。ミラーワールドの予測展開範囲にばらまかれた観測用ドローンと謎の善意の協力者からリアルタイムで提供され続けている情報をもとに、飛行能力を有するギャルライダーことG6が先行し、それを目印に獣耳のライダー、タイクーンが瞬間移動で飛んで来たのだ。

 

「言い訳しない! 遅刻分働けって―の!」

「はっ、はい! すいません!」

 

 後輩というのもあるだろうが、濃いキャラに負けて緑の獣耳ライダーは思わず謝ってしまう。

 もっとも、その腰の低さに対して腕は確かだ。刀一本しか持たないというのに、次々と化け物どもを切り倒していく。

 彼の働きを横目にG6は大破している車両まで下がると、力任せに車のドアを引きちぎる。

 

「おい、生きているな、あんたら。今引っ張り出す!」

 

 自称性格の悪いG6の婦警だが、その実は正義感の強い女性だ。やる事の順番を間違える事は無い。

 彼女は手早くシートベルトを外し、女性から車外に引っ張り出す。まだ動くのは無理そうだが、とりあえずG6のセンサーでわかる範囲では大きな負傷は無い。

 続いて男性を引っ張り出すころには、タイクーンは化け物どもをすべて倒し終えていた。

 

「そっちは、大丈夫ですか?」

「こっちはどっちも見た感じは無事。けーわはこっちを、私はあっちを連れて行くから」

「了解です」

 

 二人は手分けし、要救助者を森の外に連れ出す。

 幸い、仮救援が向かっている。ものの数分で救急車も含め到着するはずだ。後は彼らを引き渡し、再び他の要救助者が出るまで待機をするだけだ。

 事前の計画通りに森を抜け道路に出た二人であったが、その視線は二人同時にはるか上空に固定される。

 

「あっ、あれは……」

 

 その地上からでも聞こえる轟音を前に、二人は立ちつくした。

 

 

 

 

ミラーワールド崩壊まで、あと8分 ミラーワールド内

 

 

 時速900キロという高速で飛び回るハイドラグーンに対して、スカイライダーの最高速度は時速800キロだ。

 普通に考えればハイドラグーンにスカイライダーは追いつけない。

 

 そう、追いつけない筈だ。

 

 だが、現実に目の前に繰り広げられている光景は、ハイドラグーンを後方から追尾し、追いつき、蹴り砕いているのはスカイライダーであった。

 

「スカイキック!」

 

 必殺のキックを前にハイドラグーンの頭部が蹴り砕かれ、存在を維持できなくなり爆発を起こす。

 その爆炎から飛び出してくるスカイライダーにハイドラグーンたちがその腕をロケットのように飛ばしてくる。

 

 曲線を描きスカイライダーを追尾するロケット弾だが、スカイライダーに追い付く事はかなわない。

 それどころか攻撃を振り切ると、真正面にいたハイドラグーンに追い付いて見せる。

 

「次はお前だ!」

 

 すれ違いざまにハイドラグーンを蹴り飛ばすと、その勢いをもってスカイライダーは更なる加速で次の獲物を狙う。

 そう、スカイライダーはハイドラグーンを足場にしてその速度を奪う事により、自身の飛行能力を超える速度を得ているのだ。自身より早い敵との交戦など今回が初めてではない。いかに速度で劣っていても、獣程度の知能しかないミラーモンスターに後れを取るスカイライダーでは無いのだ。

 とはいえ……。

 

「一度ニューヨークで戦った誠太郎君が脅威とみなすわけだ」

 

 数と速度の暴力。知ってはいたが、確かに脅威だ。

 1体1体を見れば倒せない敵では無い。だが抑えきるのは不可能だ。囲まれてしまえば自分たちでも消耗を強いられ敗北するだろう。広域に広がれては手が付けられなくなる。現実世界に逃がしてしまえば、どこまで被害が広がるかわかったものではない。

 ゲートという囮を使い敵を一点に集め一気に殲滅する。なるほど、経験者らしい発想だ。

 

 だが……。

 

「抑えきれるか?」

 

 周囲を見渡せば、空中戦が得意なライダーにカメンライドしたディケイドたちが自分と同じように空中のハイドラグーンを倒している。ゲート付近は爆発が連続して起きているのは、分木兄弟や葵、更には現地ライダーと射撃戦が得意なライダーにカメンライドしたディケイドたちが頑張っているのだろう。

 だが、それだけの戦力をもってしてもいまだ町の各所からハイドラグーンたちが飛びあがりこちらに向かっている。

 どれだけの物量があるのか終わりが見えないのだ。

 

 せめて、もう少し火力があれば……。

 

 ハイドラグーンを次々に叩き落としながら、スカイライダーはどうにかできないかと考える。

 そんな時だった。

 

 スカイライダーの耳に、大地を、空を揺るがす轟音が届いたのは。

 

 

 

ミラーワールド崩壊まで、あと6分 ミラーワールド内

 

 

「俺っち! もう一回登場! 活躍しちゃうもんね!」

 

 リバイにカメンライドしたディケイドに引っ付いてくる形でなぜか具現化したバイスは、急降下で襲い掛かってきたハイドラグーンをむんずと捕まえると、そのまま振り回し始める。

 悪魔の膂力はすさまじく、じたばたと藻掻くハイドラグーンの抵抗など物ともせず、勢いをつけて投げ飛ばしたハイドラグーンは仲間を数匹巻き込みながら建物に激突して動きを止めた。

 

 それを確認したバイスは、いつもの陽気でハイテンションな仕草を崩さず組んでいたライダーに向かいこう叫んだ。

 

「ヘイ! モモっち! 今だっぜぇ!」

 

 それを受けた奇抜で巨大な赤い複眼が特徴の、電王ディケイドはライドブッカーを構えながらこう返す。

 

「おう、ナイスだバイ公! 見せてやるぜ、俺の、俺の必殺……」

 

 腰を深く落とし、剣を途中まで振りかぶり、そこで電王はふと気が付く。

 

「あ、これじゃねえや」

「あー! お前何を捨てている!」

 

 ポイっと後方にライドブッカーを投げ捨てると、後方から聞こえてくる抗議の声などお構いなしにどこからともなくデンガッシャーソードモードを取り出した。

 普段ならここでライダーパスをベルトにかざすのだが、ディケイドライバーにかざしても意味はない。仕方ないので後ろに捨てたライドブッカーからカードを取り出しドライバーに差し込みライドブッカーをやっぱり捨てる。

 赤いクリアな刀身に光が灯り、エネルギーがスパークを始める。

 

「だから捨てるな!」

「一々うっせー! 見せてやるぜ、俺の必殺技パート2!」

 

 使い慣れたいつもの得物を振りかぶると、刀身が天高く飛んでいく。

 振りかぶる動作に合わせ刀身は弧を描き飛び、次々にハイドラグーンたちを切り裂いていく。

 一瞬遅れ、ハイドラグーンたちは次々と爆発し消えて行く。

 

 敵の殲滅を確認したバイスが、勝鬨の声を上げた。

 

「イェーイ!」

「イェーイ!」

「イェーイじゃない!  というか、知り合いなのか、お前ら? いや、そもそも何でお前自意識がある!?」

「うんにゃ、初対面。自意識はきっと良い子の俺っちに神様がサービスしてくれたのさ」

 

 きっと縁のある白い狐の神様だろう。そう勝手に決めた。

 神様は『えっ? 知らないけど』と困惑する事だろう。

 もっとも、その神様と縁もゆかりもないリュウタロスは無邪気に信じ込みはしゃぐ。

 

「神様ってすごいね!」

「あの野郎……! というか、何でお前らがいるんだ!」

 

 バイスとリュウタロスを怒鳴りつけながら、ディケイドは電王に詰め寄る。

 そう、先ほどから戦っていた電王ディケイドはディケイドであってディケイドではない。中身はいつの間にかやってきていたイマジン、モモタロスなのだ。

 ディケイドの声に、モモタロスが喧嘩腰でこう返す。

 

「なんでえ、なんでえ、せっかく助けに来たってーのに、何て言い草だ!」

「助けに来た?」

「ほらほら、あれを見て」

 

 いつの間にか出現していたウラタロスが指さす方向を見ると、新幹線に似たフォルムルムの白いデンライナーが上空を疾走しているではないか。

 自らの前方に線路を出現させ自在にあらゆる場所と時代を走るデンライナーは、時の運行を守るのにふさわしい武装を有している。各所にあるパネルがすでに展開しており、大砲やミサイルでミラーモンスターの群れを焼き払っていた

 その攻撃は破壊力もさることながら、攻撃範囲はライダーが行える攻撃を超える。流石のハイドラグーンも高速で走り砲撃を叩きこむ列車の前に一時的ではあるがその数を減らしていった。

 

 確かにこの状況で大規模攻撃が行えるデンライナーの協力はディケイドも否定もできない。

 そう考えたのが、大きな隙であった。

 周囲を見回していたリュウタロスが、ある事を思いつきこう言った。

 

「なんか今日は士がいっぱいいるね。ちょっと士を借りるね! 分身はこうやるんだぁ!」

「なっ! ちょっとまて!」

 

 嫌な予感がしたディケイドが止めようとするが、止めて素直に止まるようなまともな性格をしているイマジンは数少ない。

 というか、目の前にいるデンライナーの住民に言う事を聞かせるのは難しいのだ。

 

 案の定リュウタロスはディケイドの制止など一切聞かず、あっという間にディケイドの一人に取りついてしまう。

 

『KAMEN RIDE DEN-O!』

『ATTACK RIDE KOTAEHWA KIITE NAI』

 

「答えは聞いていない」

 

 リュウタロスに取りつかれたディケイドは電王にカメンライドすると、さらには軽快なステップと共に紫色がメインカラーの電王ガンフォームに姿を変える。

 デンガッシャーとライドブッカーの二丁拳銃という珍しいスタイルとなった電王ガンフォームは、踊るように回転しながら引き金を引く。

 

 一見すれば子供の遊びのように見える動きだが、その正確な射撃はいつの間にか接近していたミラーモンスター達を打ち抜き沈黙させた。

 

「お前勝手に何をやっているんだ!」

「おー、リュウっち、すっげーじゃん!」

 

 抗議の声を上げるディケイドと、囃し立てるバイス。

 そして、その光景を見て名案を思い付いた馬鹿が約二名。

 

「リュウタ、それナイスアイデア! 僕もやるぞ!」

「おお、確かに! 続くでぇ!」

「まて! お前らまで何をやるつもりだ! こっちに来るな!」

 

 マテと言われて止まるような奴はデンライナーに乗っていない。止めたければ止めれる人間を連れてこないといけないのだ。

 無論、ミラーワールドに止める事が出来る人間は現在いない。時間的にはきっと自宅で寝ている事だろう。

 

 ぬるりと別のディケイドに取りつくと勝手にカメンライドを開始した上で、なぜかアタックライドでフォームを切り替える。

 取り憑かれて珍妙なポーズを取る自分に、ディケイドが頭を抱えたのは言うまでもない。

 

『ATTACKRIDE BOKUNI TSURARETE MIRU?』

 

「僕に釣られてみる?」

 

『ATTACKRIDE NAKERUDE』

 

「泣けるで」

 

「おおっと! ここで電王4人衆揃い立ちだっぜ!」

「イェーイ!」

 

 4人4フォームとなった電王の前で、バイスがカメラ目線のピースサインを決める。

 別にカメラは無いけど。

 

 青い甲羅模様のボディーアーマーが特徴の電王ロッドフォーム、黄色い鶏冠が輝く電王アックスフォームが電王ソードフォーム、電王ガンフォームの横に並ぶ。

 それぞれが別のディケイドの身体を乗っ取り、電王としての姿を手に入れる。

 取り憑かれた士の迷惑は関係ない。この状況を打破するために集ったライダーなのだから問題はない、多分。

 

「問題無いはずあるかっ!」

 

 緊迫した状態であるというのに、どこか緊張感をそぐディケイドの叫びがミラーワールドに木霊する。

 だが、デンライナーの登場とイマジンたちの参戦は、良くも悪くも事態を変化させることになるのであった。

 




人を振り回して良いのは、振り回される覚悟がある奴だけだ!
すいません。つい、出来心なんです!


W →照井経由でやって来た。
響鬼→近くで魔化魍退治をやっていた
000→応援演説でたまたま近くにいた
V3→ぶらりデストロンをぶん殴り旅をしながらショッカーの旧施設を虱潰しに調査していた
電王→?


冒頭に出てきたのは警察のモブG6とモブタイクーンです(欺瞞
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