ショッカーライダーに転生して好き勝手に生きる(事など出来ない)お話   作:さざみー

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第133話 episode・Den-O 過去世界も大変そうです

時の列車デンライナー、その先にあるのは過去か、未来か……。

 

 

 ♪♪♪♪♪

 

 

「俺、参上!」

 

 お決まりの台詞と何時ものポーズを取ったモモタロスの電王は腰のデンガッシャーを組み換え、真紅の刀身を誇る剣を呼び出す。

 そして、派手なアクションで剣を振り上げ、コウモリ怪人に向かい突進していく。

 

「行くぜ! 行くぜ! 行くぜぇ!」

 

 あー、ありゃ人質が解放された事や、良太郎と再会できた事でテンションが跳ね上がっているな。

 下手に俺がちょっかいをかけると、かえって邪魔になるだろう。トカゲ兵士たちを始末して村人や誘拐された人たちの安全を確保するか。

 そう考えると、手近にいた兵士を殴り飛ばしながらマイちゃんたち人質だった人に向かおうとしたトカゲ兵を睨み牽制する。

 

「くそ! 囲め! リントの戦士と言えども所詮は一匹だ!」

 

 背中を見せればやられると判断しただろう、トカゲ兵が俺を取り囲む。

 囲んだ程度で何とかできると思っているのなら思い上がりも甚だしい。むしろ村人に向かわなくなっただけで好都合だ。

 

 そうやって俺とトカゲ兵がにらみ合っている横で、電王がコウモリ怪人に斬りかかる。

 

「赤い剣!? 貴様、それをどこで!?」

「初めから俺のモンだよ!」

 

 赤い剣を見て驚く? そういえばデンガッシャーも刀身は赤いか。

 あのコウモリ怪人、サタンサーベルを知っているのか? だが、赤い刀身という情報は知っているが、実物を見た事は無いのだろう。

 そうでなければサタンサーベルとデンガッシャーを見間違えるわけがない。

 

 いや、でも赤い剣……ジョアイ……マイちゃんの父親だよな、たしか。そうなると……。

 

 トカゲ兵士と戦いながらある可能性を推論している横で、電王の攻撃は苛烈さを増していく。

 俺と戦った時を超える手数と威力の斬撃を立て続けに放つ電王の攻撃を凌ぎつつ、コウモリ怪人は怨嗟の声を上げた。

 

「貴様! さてはその剣を託されるほどの、ジョアイの腹心であったのか!? これまでの態度はすべて演技!」

 

 いや、間違いなく全部違います。

 なんか勝手に深読みし明後日の方向に勘違いを加速させていくコウモリ怪人だが、そんな勘違いを正すようなデリカシーは電王……モモタロスには無い。

 

「我らが娘を攫う事を予見して、先に潜入していたのか!? あの小娘が逃げ出せたのも貴様の手引きか! 道化の振りをして我らを謀るとは!」

「ごちゃごちゃうるせぇ!」

 

 とても短いモモタロスの堪忍袋の緒があっさり切れると同時に、モモタロスは力任せのヤクザキックをコウモリ怪人に叩き込む。

 剣にばかり集中を割いていたコウモリ怪人は唐突なキックを避ける事が出来ず、腹を押さえながら後方によろける。

 距離が開いた事を確認した電王は、大見得を切りながら言葉を返す。

 

「いいか、ジョアイだか道化だか潜入だか知らねえが、よく聞け! 俺はな、最初から最後までクライマックスなんだよ!」

「クライマックス!? 一体どういう意味が!?」

 

 言いたい事だけを一方的に言うと、電王は再び剣撃をコウモリ怪人に浴びせる。

 相手の話を聞いていない言葉のドッジボールにコウモリ怪人は混乱をするが、だからと言ってそれだけで何とかなるほど柔な存在でもない。

 コウモリ怪人は電王の攻撃を大きく後方に飛び回避すると、そのまま上空へと逃げる。そして空を旋回しながら電王に向かい目から怪光線を解き放つ。

 電王とて歴戦のライダーだ。攻撃そのものは身をひるがえして避けるが、それはそれとしてビームによる攻撃は予想外であった。

 

「てめえ! 空に逃げるなんてずるいぞ! 降りて来い! 後、コウモリなら超音波攻撃だろう! なんで目からビームなんて出すんだ、やりなおせ!」

「何をたわけた事を! 死ねぇ!」

 

 そう叫びながらコウモリ怪人は立て続けに目からビームを放つ。

 そう易々と攻撃に当たる電王では無いが、地上にいる彼に反撃の手段は無かった。デンガッシャーの刀身を切り離したとしても、あの高度までは届かない。

 徐々にビームの発射間隔が短くなり、電王を掠め始める。

 

 もっとも、モモタロスと野上良太郎はあんな雑な攻撃にやられるほど弱くは無い。

 あの程度の軟な攻撃、いずれは攻略していただろう。

 

 だが、無駄に手間をかける必要などない。

 

 俺は襲い掛かってきたトカゲ兵士の槍を素手でつかむと、そのまま奴の懐に入り込む。

 そして電王に視線を向ける。モモタロスはともかく、野上さんはこれで俺が何かをしようとしている事に気が付くだろう。

 

「ライダースイング!」

「ぎゃああああ!?」

 

 捕まえたトカゲ兵士を担ぎ上げ、そのまま宙に投げ飛ばす。無論、狙いは空で良い気になっているコウモリ怪人だ。

 配下の兵士が飛んでくるとは思っていなかったのだろう。流石のコウモリ怪人も一瞬だけ驚きの表情を浮かべるが、すぐさま冷静に対処をする。

 奴はその視線を飛んできたトカゲ兵士に向けると、目から怪光線を解き放つ。

 

「うぎゃああ!!」

 

 その熱量の前に、トカゲ兵士は悲鳴を上げながら虚空で光の彼方に消えて行く。

 部下相手でも容赦ないな。

 

「おのれ! 人を投げるか!?」

「使える物を使うだけだ。そんな事を言っている余裕はあるのか?」

 

 受け止めて助ける事も出来ただろうに、自分で部下を手にかけておきながら、何を勝手な事を。

 そう内心で呆れつつも俺は手近にいたトカゲ兵士を捕まえる。

 

「う、うわっ!? やめろっ!」

 

 自分がどうなるのかを察した兵士が逃げようとするが、今更逃がす気も無い。

 俺は先ほどと同じ要領でトカゲ兵士を投げ飛ばす。

 一直線に飛んでいくトカゲ兵士だが、流石に二度目は不意打ちにはならない。コウモリ怪人は嘲笑を浮かべながら飛んで来たトカゲ兵士を悠々と回避する。

 

「先ほどは驚いたが、同じ手が通じるか!」

 

 そう叫ぶコウモリ怪人の耳に、至近からこんな声が届く。

 

「へぇ、それじゃあこいつはどうかな!」

 

 声の主は、当然電王であった。

 何の事は無い。コウモリ怪人の注意が投げ飛ばされたトカゲ兵士に移ったその隙に、跳躍し奴らの背中に飛び乗ったのだ。

 そして、トカゲ兵士を足場に再度跳躍し、コウモリ怪人に斬りかかる。

 

「なっ!?」

「へへっ、こいつはいいぜ! 行くぜ行くぜぇ!」

 

 俺は手近にいたトカゲ兵士を次々に投げ飛ばす。

 それを足場に電王はぴょいぴょい飛びながらコウモリ怪人の周囲を飛び斬り付け追い詰める。コウモリ怪人も上昇して逃げたいのだろうが、下手な動きをすればそれこそ俺が投げるトカゲ兵士にぶつかってしまう。

 とはいえ、トカゲ兵士の残弾に限りがあるので電王には早く決めて欲しいところだ。

 

「こうなれば!」

 

 下から飛んでくる障害物と飛び回る電王にしびれを切らしたコウモリ怪人が電王を注視する。

 このままでは埒が明かないとビームを放ち包囲を突破する気なのだろう。

 コウモリ怪人が力を蓄えている事に気が付いたのだろう。電王も次の足場でけりを付けるべく集中する。

 

 そして……。

 

「あっ!?」

「あぁぁぁぁぁ!」

 

 トカゲ兵士を踏み外す。

 二人分の悲鳴を上げながらじたばたと地上に向かい落下していく電王を、コウモリ怪人は目からビームを放つのも忘れ呆然と見送る。

 

「えっ?」

 

 先ほどまで華麗な八艘跳びを決めていたとは思えない、なんとも間の抜けた落下だ。コウモリ怪人があっけにとられるのも無理はない。

 もっとも、戦場においてそれはあまりにも大きすぎる隙であった。

 なにせこの場でゴルゴムと戦っていたのは電王だけではない。

 

「やれやれ、最後まで決めろよ……」

 

 コウモリ男の遥か上に陣取った俺は何とか地上に着地を成功させた電王を見ながら思わずぼやく。

 

「き、貴様!? いつの間に!?」

 

 超加速と重力制御を併用した、ジャンプだ。真横を通ったのにもかかわらず、コウモリ怪人は気が付かなかった。

 上を取られ圧倒的な不利となったコウモリ怪人に対し、俺は静かに最期を伝える。

 

「隙だらけだったのでな。いい加減に投げる弾も無くなったし、そろそろ幕引きだ。地上に落ちろ!」

 

 言うが否や、コウモリ怪人の背に向かいキックをお見舞いする。

 エネルギーチャージをしている暇が無かったのでライダーキックでこそ無いが、それでも岩を容易く砕く蹴りを受け、コウモリ怪人はバランスを崩しきりもみ回転をしながら地上に落下していく。

 それを待ち構えていたのは、地上に落下していた電王であった。

 ああ見ても歴戦のライダーだ。ミスで落下をしても、すぐさま態勢を立て直し次の行動に移る事が出来るのは戦い慣れた者の強みだろう。

 

「ありがとよ、黒いの! それじゃあ、見せてやるぜ!」

 

 礼の言葉を叫びながら、電王は腰からライダーパスを引き抜きベルトの読み取り装置にかざす。

 ベルトの中央が輝き、電子音があたり一帯に鳴り響きだす。

 デンガッシャーの赤い刀身からエネルギーがあふれ出し、周囲の空気を焼き深紅のスパークが迸る。

 刀身であるオーラソードが切り離され宙を舞う中、電王が得物を大きく振りかざした。

 

「俺の……、俺の必殺技パート2!」

 

 切り離された刀身は電王の動きにリンクし、凄まじい速度で飛んでいく。狙いは当然、落下中のコウモリ怪人だ。

 赤い刀身は頭から落ちてくるコウモリ怪人を下から真っ二つに切り裂くと、返す刀で上半身と下半身すらも両断した。

 

「ば、馬鹿な!? ゴルゴムの怪人である俺が、こうもあっさりと……」

 

 電王が最後のポーズを決めると同時に、十字に切り裂かれたコウモリ怪人は断末魔の叫びを上げ爆発の中に消えて行った。

 

「そ、そんな。コウモリ怪人様が!?」

「に、にげろおおおおお!」

 

 コウモリ怪人が倒された事により、トカゲ兵士たちの士気が完全に崩壊する。

 生き残りたちは槍を捨て、我先へと村の外に逃げ出していく。

 

 とりあえずはこれで終わりか。そう考えていた矢先であった。

 村から逃げ出し森に逃げ込もうとしたトカゲ兵士の頭がはじけ、消し飛ぶ。

 

「なっ!?」

「なんだとぉ?」

 

 追撃こそしてはいなかったが、連中の動向を追っていた俺と電王が驚きの声を上げる。

 それはそうだろう。あまりにも唐突過ぎたからだ。

 

 だが、トカゲ兵士たちにとってはそうでは無かったようだ。

 逃げ出したトカゲ兵士の一匹が、震える声で森の影を指さしながら声を上げる。

 

「た、隊長?」

「ゴルゴムに逃げ出すような弱兵はいらぬ」

 

 その言葉と共に、再び逃げ出したトカゲ兵士がまとめて血の霧に変わる。

 

 森から歩み出てきたのは、巨大な鋼の塊であった。

 否。あれはこの時代ではありえない全身が金属の鎧を身に纏った怪人だ。その手には巨大な鉾が握られている。

 前世今世その両方で、俺の知識にある存在ではない。この時代にいたゴルゴムの怪人だろう。

 

 そして、森から出てきたのは奴だけでは無かった。

 

 木々の合間から、森の闇の奥から、次々と金属製の槍を携えたトカゲ兵士たちが姿を現す。

 その数は10や20ではない。最低でも100はいるだろう。先ほどまでの連中は砦建造の為の先発隊であり、こちらが本隊と言ったところか。

 恐らくは、この砦に改造した村に駐屯し、マイちゃんの父親を抹殺した後は、市を始めとしたこの近辺を制圧するつもりだったのかもしれない。

 

 こうなると、最低でも村人や攫われた被害者、それにマイちゃんが逃げる時間は稼がなければならないが、とにかく敵の数が多かった。

 俺は小さくため息をつきながら隣の電王に尋ねる。

 

「お代わりが来たが、行けそうか?」

 

 そんな俺の問いかけに電王はデンガッシャーを肩に担ぎながらこう答える。

 

「はっ、誰に聞いていやがる。ちょうど暴れたりねえと思っていたところだ」

「そうか。ならば、すまんが付き合ってもらうぞ。皆は連中と反対方向に逃げろ、この場は俺たちが食い止める!」

 

 空元気だろうが、どのみちやらなければどうにもならない。

 こうなると、連中が村を砦化してくれていた事が有難い。連中の侵入ルートがだいぶ絞られる。

 

「蹂躙せよ!」

 

 金属鎧の怪人が配下のトカゲ兵に号令をかける。トカゲ兵たちは気勢を上げ、槍を構え一斉に駆け出す。

 迎え撃つべく、俺と電王が村の前で構える。

 

 

 そんな時であった。俺たちの背後から一本の矢が飛来した。

 その矢は俺たちを掠めるような軌道で通り過ぎ、先頭を駆けていたトカゲ兵士の首に突き刺さる。

 トカゲ兵士が倒れるなか、いつの間にいたのだろう。矢を放った人物の声が耳に届く。

 

「姫を探して潜入してみたが、どうやら間に合ったようだな」

 

 不思議な人物であった。顔の上半分を隠す仮面に目深なフード。長身のその男の服装は、まるで別の国のような意匠であった。

 唐突に現れたその人物に誰もが驚く中、その人物を唯一知る少女が驚きの声を上げる。

 

「エス!? あんたいつの間に!?」

「少し前かな。姫を探している最中に、ゴルゴムの連中が進軍していたのを見て先回りをしたんだが……」

 

 どうやら唐突に現れた男はエスという名前で、マイちゃんのいる隊商の人間らしい。

 だが、ゴルゴムを知っているのか、この男?

 そう思っているとトカゲ兵士たちは足を止め、金属鎧の怪人が怒りの籠った声を上げる。

 

「貴様、エス! ジョアイだけでなく貴様もこの地にいたのか!」

「まったく、見たくない顔を見たものだ。だが、逃げ足の速いお前との因縁もここまでだ」

「なにっ!?」

 

 仮面ゆえに表情はわからない。だが、声だけでもエスという男がこの金属鎧の怪人に対して因縁があり、うんざりとしている事だけは分かる。

 そして、エスの言葉が実際に合図だったのだろう。

 トカゲ兵たちが進軍して来た方向とは別の方向の森から、無数の矢が次々と解き放たれる。

 

「うわっ!」

「ぎゃぁ!」

 

 横合いからの不意打ち、雨あられのような矢衾によりトカゲ兵士が次々と撃たれ倒れていく。

 いや、最下級とはいえゴルゴムの改造人間だぞ? 矢自体に何か仕掛けがあるのか?

 俺が余りと言えば余りの光景に驚いているが、蹂躙劇はそれで終わらない。

 

 次に飛び出してきたのは、巨大な虫であった。

 自動車ほどのサイズの大ムカデとカマキリという巨大な怪物たちがトカゲ兵士をかみ砕き、切り裂き次々と倒していく。

 

「華蟷螂! 鉄百足!」

 

 マイちゃんのお供の三匹の虫と同じように、彼女の母親が作った鬼なのか?

 明らかに意識をもって戦う巨大な虫という強力無比な戦力を前に誰もが絶句をする中、最後に一人の男が飛び出してきた。

 

 髭を蓄えた、堂々とした体躯の男だ。周囲の人間と同じ弥生時代式の意匠に身を包み、鎧代わりなのか頑丈そうな毛皮を肩からかけている。

 高い身分を現すだろう装飾品を身に着け、腰には一振りの剣を佩いていた。

 

「いよお、久しぶりだな。よくも娘に手を出してくれたな!」

「ジョアイ!」

 

 金属鎧の怪人が怒声を上げ、一直線に迫ってくる男に向かい矛を振り上げ迎え撃つ。

 一方、髭を蓄えた男、ジョアイもまた金属鎧の怪人を討つべく、腰の剣を引き抜く。

 

 その剣の刀身は、真紅の素材で出来ていた。

 

「はああああっ!!」

「うぉぉぉぉっ!!」

 

 赤い刀身の剣が日の光を受けきらりと輝き、ジョアイと金属鎧の怪人の姿が交差する。

 

 勝負は一瞬であった。

 

 赤い剣を振り切ったジョアイと、大地を爆ぜさせる一撃を放った鎧の怪人。

 ほんの一瞬の静寂の後、金属鎧の怪人の胸から火花が飛び散る。

 

「ば、ばかな! この鎧をもってしても……」

 

 それが金属鎧の怪人の最後の言葉であった。

 怪人はゆっくりと仰向けに倒れ、ついには大爆発を起こしこの世から消滅する。

 

「あっー! 俺の獲物が!」

 

 何やら電王……いや、モモタロスが叫ぶがもう遅い。

 こうなると、俺たちの出番などない。大将を討ち取られ烏合の衆となったトカゲ兵士たちは、半数が討ち取られ残りは散り散りに逃げて行った。

 ようやく一息ついた俺たちは変身を解除する。

 

 変身を解き人の姿に戻った俺たちを見て、ジョアイと呼ばれた男が驚きの視線を向ける。

 

 もっとも、それは俺も同じだ。

 彼が持つ赤い剣は、見覚えのある物だ。現代において、俺がン・ガミオ・ゼダの腕を切り裂いた赤い剣そのものだ。ゴルゴムの連中の言動から推測するに、あの剣はゴルゴムから流出したものなのだろう。

 

「君たちは……」

「あ、いや、俺たちは……」

 

 俺と将軍。どちらも相手から目が離せないでいた。

 妙な緊張感が漂う中、俺と同じように変身を解き野上さんと分離したモモタロスが、かんかんに怒りながらジョアイに向かい食って掛かる。

 

「ちくしょぉ! 俺がやるつもりだったんだぞ、てめぇ、なんて事しやがる!」

「あー、すまんすまん」

「すまんで済んだらライダーはいらねぇんだよ! こんちくしょうめ!」

 

 相応しく詰め寄るモモタロスに、ジョアイはどこかほっとした雰囲気を醸し出しながら、苦笑いを浮かべモモタロスの抗議をいなす。

 そんなモモタロスに毒気を抜かれ、俺はようやくジョアイからようやく視線をそらした。

 

「ちょっと、モモタロス」

「あ、いや、良太郎。でもな、俺としては世話になった連中が酷い目にあってたわけでな……」

 

 なにやら野上さんに詰められるモモタロスの声をBGMに、俺は少しだけ考える。

 

 おそらく、このジョアイという男がブラックサタンが言う古代の勇者なのだろう。そして、俺が見つけた九郎ヶ岳遺跡の壁画に描かれた剣で戦う戦士も、おそらくは彼だ。

 だが、どうして彼が封印された? なぜこの男はクウガに似た姿で描写されていた? いったいこの時代に何が起きるのか?

 現時点では謎しかない。

 

「誠太郎お兄様! お父様!」

「すごいな、あんた」

 

 エスと呼ばれた男を引き連れ、マイちゃんが俺たちの元にやってくる。

 

 このエスも謎だ。確かに俺たちが暴れ隙だらけではあっただろうが、あの目立つ出で立ちでいつの間にか村に潜入していた。単純な腕利きというだけでは無いだろう。

 暗躍するゴルゴムと、奴らが作り出した赤い剣、将軍ジョアイ。そして仮面の男エス。

 一筋縄では行きそうもない予感に、俺は深いため息をつくのであった。

 




2000年前の世界で出会った謎の男エス。彼は何処のどこのだれ英寿なんだ!?

Q.弥生人強くない?
A.江戸時代の上様も生身で強かったし……。


本作世界、希望と絶望の20世紀終盤+α

戦国時代   鬼がオロチを退治したらしいよ!
江戸時代   上様が仮面の男と共に悪漢を成敗したそうだよ!
大正時代   不可思議が暴れていたらしい。十二支同盟とかあったんだって!

大戦終結後  ナチス残党を中心にショッカーが結成。

1970年~ ネイティブ地球到達。ワーム襲来に備えてZECTが設立される。
1971年  ショッカーが本郷猛を誘拐、改造。仮面ライダー1号が誕生する。人類の自由と平和を守る為、仮面ライダーたちの果てしない戦いが始まる。
       デルザー軍団と岩石大首領を最後に、ショッカー系列組織の活動が低下する。

       ゴルゴムで反乱が発生、首謀者は逃亡する。

       ネオショッカーが暴れる。スカイライダーと栄光の7人がネオショッカー大首領を倒す。
1980年~ 国際宇宙開発研究所が壊滅。ドグマ王国、ジンドグマが暴れる。スーパー1の活躍により滅ぼされる。
       宇宙飛行士の沖一也が人類初となる木星有人探査を成功させる。
       バダン帝国が暴れる。バダン大首領JUDOをゼクロスが倒す。

       飛電インテリジェンス創業、AI開発を推進する。
       オルフェノクがスマートブレイン社を乗っ取り始める。

       ゴルゴムが二人の世紀王、ブラックサンとシャドームーンを生み出す。
       ブラックサンが脱走、仮面ライダーBLACKとなりゴルゴムと死闘を繰り広げる。
       ゴルゴムが日本を征服するものの、仮面ライダーBLACKが創世王を討ち世界に平和が戻る。

1990年~ と、思ったらクライシス帝国襲来。仮面ライダーBLACKがRXに進化する。
       各地を守っていた仮面ライダーが終結、RXがクライシス帝国を滅ぼす。

       財団が生物兵器を作ったり、狂気の科学者がネオ・生命体を作ったりしたが比較的平和だった(平和とは言っていない)
       平和? 残念だったな、宇宙の深淵よりフォッグの襲来だ。仮面ライダーJが撃退する。

       白波純平がギフの細胞を植え付けられ、仮面ライダーベイルとなる。

       月面基地ラビットハッチでテロ事件発生。宇宙飛行士の歌星緑郎が月に取り残され犠牲となる。

       宇宙飛行士の石動惣一が火星よりパンドラボックスを持ち帰る。(後でこの事象は無かった事になる)
       エボルトが暗躍を始める。

       園咲琉兵衛が地球意思とのアクセスポイントを発見。ミュージアムが活動を開始。

       神崎士郎がミラーワールドの研究を行っていたのもこの時期。

1999年  渋谷隕石発生。渋谷が壊滅し大勢の死傷者が出る。隕石に乗ってやって来たワームが暗躍を始める。
       蛮野、スタインベルトの両博士がロイミュードにより殺害される。
       風都にて大規模爆弾テロ事件が発生。多くの市民、特に親子連れやカップルが犠牲となる。

2000年  バグスターウィルスが発見される。

       発掘調査により、封印されていたグロンギが目覚める。
       グロンギと戦う為、人々の笑顔を守る為に五代雄介がアークルを身に着ける。

       万感の思いを込め、祝え! 伝説を塗り替えた平成ライダーたち。彼らの歴史が幕を開けた瞬間である!


闇のテオス   「ど ぼ じ で……(ばたっ)」
ショッカー大首領「(ピキッ! ピキッ!)キレちまったぜ」
日本政府    「(卒倒)」


本作用に設定の改変を加えつつ組み込めるだけ組み込んだけど、抜けと間違いはある(いいわけ)
なお、ここから先は(たまに無かった事になるけど)毎年大事件が起こる模様。
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