ショッカーライダーに転生して好き勝手に生きる(事など出来ない)お話   作:さざみー

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第53話 episode・ZI-O 認めたくない……

「その時こそ、昭和、平成、令和が完全に消え去り、加古川飛流元年が始まるのだ!」

 

 普通に考えればトンチキ発言、意味を分かっていてもやっぱりトンチキ発言に俺だけでなくジオウも固まる。

 

 この発言の本当の意味は『あらゆる時を自身の名で支配下に置き自身の力に変える』であろう。平成や令和と言った単語は、分かり易い言い回しに他ならない。

 ジオウという仮面ライダーは時間を支配し、歴史の事象や概念を武器にする。すなわち、ジオウが歴史を自分の名のもとに書き換えるというのなら、それは世界の支配と同義なのだ。

 

 そして、これは恐らく覚醒したジオウなら可能な事なのだろう。

 実際、加古川自身が過去に平成以降の未来を消し飛ばし世界を昭和に変えて、オーマジオウは世界を平成に続けていたと聞く。元号というのは概念として分かり易くしているだけの話であり、本質は世界を自身の都合の良いものに固定し、支配したという事に他ならない。

 

 対抗できるのはアカシックレコードに対して何らかの干渉能力を持つ連中や、そこから切り離された神々ぐらいなものだ。具体的にはうちの大首領やバダンの大首領に、世紀王や創世王、テオスに時の運行を手掛けている連中や破壊者や欲望の王にゲーマーに星食いに社長に小説家に神になった連中……他にも何人かって、割と多いな、この世界!

 

 それはともかくとして、言っている事とやろうとしている事はとんでもないのだが……。

 

「お前……まだ、そんな事を!?」

「貴様にはわかるまい! 現在も未来も、過去すら俺を否定した! 世界が俺を否定したのならば、その全てを消し去り俺の世界に生きる!」

 

 何も言うまい。

 というか、何を言っても無駄だろう。

 

 目に映る物、耳に聞こえる物、肌に触れる物。その全てを否定しなければ気が済まない。普通なら折り合う事もできるが、幸か不幸か奴の才能は心以外は普通の範疇には収まらなかった。

 分不相応な力を得てしまった哀れな臆病者。それが俺が加古川飛流という人物に感じた感想であった。

 

「勝手な思い込みをするな! 第一、過去も今も未来も、お前だけの物じゃない!」

 

 その言葉と共にジオウが取り出したのはジオウⅡウォッチだった。

 グランドジオウが封じられたのなら、他のライドウォッチも使用できないだろう。とはいえ、ジオウ自身の力の進化系ならばまだ使える。

 姿を変えるジオウを見て、加古川飛流は面白そうに嘲笑をする。

 

「その程度の力で俺を止められると思っているのか」

 

 そう言って加古川は黒いアナザーウォッチを取り出した。

 それは先ほどまで使っていたアナザージオウⅡのウォッチとは違う代物だ。

 離れていてもわかるレベルの、禍々しい力を感じる。

 

 って、まさか!?

 

「変身!」

 

 周囲の光すら飲み込む闇がそのウォッチから噴き出す。

 俺やジオウまでもがその闇の前に一瞬視界を奪われる。

 

 そして、その闇が収束した時、黒い下地に白い衣装、そして金色の装飾を纏う。むき出しの歯が特徴の黒い仮面の怪人が出現していた。

 

 奴の名はアナザーオーマジオウ。

 加古川飛流が変身した、究極のアナザーライダーの姿である。

 

「まて、何でお前がその姿に変身できる!?」

 

 ジオウの言う通りだ。

 外の歴史から隔離されたというこの世界で、どうやって歴史の王であるオーマジオウと同等の力を持つアナザーオーマジオウになれたというのだ?

 あまりの理不尽な変身に驚いている俺たちに対し、加古川は高らかに笑いながら説明をする。

 

「はーはっはっは。何のために俺がこの世界に有象無象の人間やライダーを連れてきたと思う。これもお前から学んだことだぞ、常磐ソウゴ!」

 

 どういう意味だ?

 今度こそまったく理解できない俺に対して、ジオウは思い当たる節があったようであった。

 

「まさか、お前はここに捕らわれていた人たちから平成や令和の記憶を奪ったのか!?」

「その通りだ。お前がかつて有象無象の人間の想いを使い平成を引き寄せたように、俺は昭和や平成、令和の記憶を奪い、連れてきた弱小ライダーの力を合わせライダーの力を再現してみせた!」

 

 つまり、遊園地や町にいた影法師たちは、加古川に記憶や力を奪われた被害者の抜け殻だったという事か。

 どうりで、自力でまともな動きが出来ないはずだ。歴史や記憶を奪われ、経験すら喪失しまともな思考を行う事が出来なくなっていたのだろう。

 

「そして、昭和、平成、令和の力を飲み込んだ今の俺は、このような事もできる。灰ウォズよ!」

「はい、最低最悪の魔王殿」

 

 その呼びかけに灰ウォズは浮かんでいたウォッチの一つを手元に戻し、そのまま王に献上をする。

 アナザーオーマジオウは、そのウォッチのスイッチを力強く押し込み……。

 

【Unenrolled!】

 

 まてや!?

 

 そのウォッチの音声、聞き間違いだよな?

 

 俺の困惑などお構いなしに、アナザーオーマジオウはぽいと俺たちに向かってウォッチを放り投げる。

 地面に落ちる寸前、そのウォッチは空中で停止。黒いエネルギーを迸らせ周囲の物質を取り込んでいく。それはみるみる間に成長し、仮面ライダー1号を歪にした巨大な怪人となっていく。

 

 ただ、その腕の先端は巨大な鎌になり、下半身は蜘蛛を思わせる多脚と4本の砲身と思しき武装が連なっている。

 アナザーライダーだとしても明らかに火力偏重の構成に俺は驚きの声を上げる。

 

「アナザー一号をさらに武装強化したアナザーライダー!? ネオ一号アナザーライダーでも生み出したというのか!?」

「アインのアナザーライダー!?」

 

 俺の完璧で究極の推論をジオウがあっさりと否定する。

 

「いや、どう見てもアインのアナザーだよ!」

 

 いや、真顔で言われても困るんですけど……。仮面の向こうの表情は分からないけど。

 

「俺はショッカーライダーで仮面ライダーでは無いんだが……」

「似たような物でしょ!」

 

 そうなのか?

 まぁ、本郷さんも元はと言えばショッカーに改造されているわけだし、似たようなものなのかもしれない。

 俺に大した歴史なんてないけど。

 

 肉体を構成したアナザーアインロールドの目が赤く強く輝くと、ひと際巨大な咆哮を上げる。

 

「GYAAAAAAA!」

 

 建物の窓を震わせる音の暴力の直後、奴の下半身の背中の部分が音を立てて開く……って、ミサイル!?

 唐突に発射された無数のミサイルが俺とジオウに向かい襲い掛かってきた。

 

「おしゃべりは此処までだ!」

「わかっている!」

 

 俺とジオウは同時に後方にジャンプをしてミサイルを躱す。

 多くのミサイルは直前まで俺とジオウのいた場所で炸裂して地面に大穴を開けるが、数発が俺やジオウを追尾しさらに迫る。

 

「くそっ!」

 

 ジカンギレードを銃に変形させたジオウがそのミサイルを迎撃、自身のみならず俺に向かっていたミサイルも撃ち落とす。

 次々に爆発するミサイルに周囲は轟音と爆炎に包まれる。

 

「よそ見をしていていいのか!」

 

 ジオウの注意がミサイルに逸れた瞬間、彼の背後に出現したのはアナザーオーマジオウ。

 拳を振り上げ、ジオウに襲い掛かる。

 ちっ!

 

「ブースト!」

 

 高速機動を発動させ、ジオウの背中を守る位置に入り込む。

 腕を交差させ、アナザーオーマジオウの拳を受け止める。

 ずしんと、骨にまで響く衝撃……。覚悟はしていたが、すさまじいパワーだ。

 

「邪魔をするな、ショッカーの犬!」

 

 庇った事か、それとも受け止められた事か。よほど俺の行為が気に食わなかったらしく、アナザーオーマジオウは受け止められた拳をさらに強引に振るい俺を投げ飛ばす。

 投げ飛ばされた先にいたのはアナザーアインロールド!?

 

 その下半身に備えつけられていた4本の砲身が一斉に輝き、次の瞬間爆音を立てて火を噴く。

 くそっ! 投げ出された勢いが強すぎて姿勢制御が追い付かない!?

 

「がぁっ!」

 

 次の瞬間、砲弾の雨霰が俺を襲う。

 咄嗟に腕を交差、全身を硬化防御の姿勢を取るが焼け石に水だった。すさまじい衝撃と爆音に俺は包まれる。

 死ななかったのは運が良かっただけだ。

 

 ボロボロとなった俺は大きく跳ね飛ばされて、そのままアスファルトの地面に叩きつけられる。

 ダメージが大きすぎた。変身は解除され無残に大地に横たわる。

 

「アイン!」

「人を気遣っている余裕があると思うなよ!」

 

 倒れた俺に声をかけるジオウに対し、アナザーオーマジオウはさらなる攻勢をかける。

 パンチのラッシュにジオウは何とか防御を繰り返すが、元の出力が違いすぎた。

 徐々に防御は崩され、パンチがどんどんとジオウの身に突き刺さり始める。

 

 やがて、一発のパンチがあたりジオウが若干の後退をした瞬間、アナザーオーマジオウが手のひらを突き出す。

 

「ふん!」

「うわあああっ!」

 

 周囲の木々すら揺らし空間すらゆがめる強力な衝撃波がジオウを襲う。

 ジオウは成す術も無くその身を揺らし、大きく弾き飛ばされたかと思うと俺の傍に落下し、力なく倒れる。

 そして、倒れた姿勢のまま一瞬だけ輝きジオウの姿が常磐さんの姿へと変わった。

 

「つ、強い……」

 

 一瞬で倒れ伏した俺たちを見て、アナザーオーマジオウが高らかに笑う。

 

「そんな物か。そう、かつての俺もそうだった。歴史に、時代にこだわっていた。昭和に、平成に、令和にこだわっていた。だが、所詮歴史の力とは人任せの力、人に頼る時代! 何と軟弱な物か! これからは俺の時代、加古川飛流という力ある時代が始まるのだ!」

 

 分かってはいたが、強い。

 これまで戦ってきた敵と、パワーが段違いだ。さらに言えば、あのアナザーアインロールドの火力も馬鹿にならない。

 とはいえな……。

 

「馬鹿な事を……どこまで馬鹿な事を言うんだ! 飛流!」

 

 ジオウが立ち上がろうと上半身を起こしながら叫びを上げる。

 ダメージが大きいのだろう。立ち上がれはしないが、それでも常磐さんの心は折れていない。

 それにしても、本当に馬鹿な事を言っているよな、あいつは。

 

「何? 他者と交わり、人の力を使う軟弱な力しか持たない貴様が俺に言うか!?」

「軟弱じゃない! 人との関わりは、人との繋がりは軟弱じゃない! 誰かが誰かを支え共に歩んで来た、人の歴史は軟弱じゃない!」

 

 王の資質とはああいう所なのだろう。

 自然と、天を見上げながら聞いている俺の口に笑みが浮かぶ。

 

「誰かのために立ち上がれる人たちがいた! 誰かのために命を掛けれる人たちがいた! 彼らは軟弱なんかじゃない!」

 

 ライダーたちの歴史の証人であるジオウの言葉は正しいのだろう。

 誰かのために立ち上がった人は、弱くはあっても強かった。

 だが、その言葉は加古川飛流には届かない。誰かの為に、そんな言葉は届かなかった。

 

「だが、今倒れているのは貴様だ! 王などと言いながら、人の力に頼っていたお前だ! 今まさに立ち続けている俺こそ正義だ!」

 

 休憩はこれぐらいで良いか。勢いをつけて立ち上がる。

 生身の彼が立ち上がろうとしているのだ、ショッカーの改造人間である俺が寝転んでいるわけにはいかない。

 

「じゃあ、正義は常磐さんだな。何度だって立ち上がる」

「なにっ!?」

 

 唐突に口をはさんできた俺をアナザーオーマジオウがにらみつけるが、別に怖くもなんともない。

 正直、言うだけ無駄だとわかってはいるが、俺は憧れていた存在達の事を教えてやらなければ気が済まなかった。

 

「ライダーの歴史は逆転に次ぐ逆転の歴史だ。何度倒れようとも、悪がある限り、世界が彼らを求める限り、仮面ライダーは必ず蘇る」

 

 ほんとしぶといったらありゃしない。ショッカーやっているの嫌になりますよ。

 俺みたいな半端者とはそこが違う。

 

「お前、何回逆転負けをした? 覚えていないのか? ご自慢の加古川飛流元年とかいうのはずいぶんと記憶容量の少ない薄っぺらい歴史の様だな」

「減らず口を!」

 

 加古川ご自慢の新年号とやらを鼻で笑いながら、俺は腰のベルトに力を籠める。

 一方、俺と共に倒れていた常磐さんもついには立ち上がり、再びジクウドライバーを腰に装着する。

 

「言いたい事、言われちゃったな」

「そりゃ失礼」

「やっぱ俺の家臣になりなよ。向いているよ、仮面ライダー」

「うちの大首領とでもトレード交渉をしてくれ」

 

 軽口をたたきながら、互いのベルトが力を解放する。

 

「変身!」

「変身!」

 

 再び俺とジオウの姿が変わる。

 黒い強化戦闘服と赤い複眼の仮面を持つ俺と、白銀のボディースーツのジオウ。

 ショッカーライダーと仮面ライダー。二人のライダーが並び立つ。 

 

「はあああっ!」

 

 襲い掛かってくるアナザーアインロールドの巨大な鎌を、俺は両手で受け止める。

 まともに止めれば指ごと落ちそうな鋭さだが、片刃である以上はやりようはいくらでもある。

 

 鎌の背を掴むような、かなり不自然な姿勢。だが、一瞬でも止められれば十分だ。

 

 以前身に着けた特技を使う時だ。

 ベルトの風車を最大限に回す。通常ではありえない電力が生み出され、全身に流れていく。

 

「食らえ! ライダースパーク!」

 

 いまだ飛ばす事は出来ないが、触れたものを感電させることはできる。

 解き放たれた電撃が両手を通りアナザーアインロールドの身を焼いていく。

 

 だが、アナザーアインロールドも生半可な怪物ではない。口がパカリと開いたかと思うと、その口内から何やらノズルが……。

 って、火を噴いた!?

 どんだけ武装を積んでいるんだよ、こいつは!?

 

「アイン! はあっ!」

 

 俺を助けるべく、ジオウがジカンギレードを横に振るう。

 剣の風圧で炎が一瞬だけ止まった隙を見逃さず、俺は鎌を手放し後退する。

 

「常磐ソウゴ! 小僧! くたばれ!」

 

 後退した隙を見逃さず、アナザーオーマジオウが戦場に突撃してくる。

 圧倒的なエネルギーを込めた漆黒の拳が俺達に迫る。

 

 だが

 

「孤独の王である貴様ごときの拳で倒れるか!」

 

 赤い輝きを宿した俺のライダーパンチが……。

 

「飛流! 誰かとの絆を軟弱と言い放つお前に負けるか!」

 

 ジオウの怒りの籠ったパンチが、アナザーオーマジオウの放つ闇の拳と拮抗する。

 だが、今は拮抗していても、恐らくは耐久度ではアナザーオーマジオウが上。ならば……。

 

「パワーブースト!」

 

 全力を超えた全力。増幅したエネルギーを拳に込める。

 下手に逃げれば追撃が来る。ここで競り勝たねば……。

 

 空間すら歪ませるぶつかり合い。

 その拮抗を破ったのは、第三者の声だった。

 

 

「カグヤ様には及ばないが、中々ゴージャスな啖呵だったぞ。ジオウ、アインロールド」

 

 

 

 聞き覚えの無い。この場にいるはずの無い第三者の声。

 俺たちの目の前にいるのは……先ほどの猫?

 

 いつの間にか舞い戻ってきていた猫が、俺の肩の上にしゅたりと降り立つ。

 声の主は、この猫!?

 

 え、いや、今カグヤとか言い出した?

 

 誰もが困惑する中、猫は金色に輝きだす。

 その輝きはどんどんと強くなり、ついには俺とジオウのみならず、アナザーオーマジオウやアナザーアインロールドまでが吹き飛ばされてしまう。

 

「こ、これは?」

「猫が、消える?」

「ニャーン!」

 

 まるで別れを告げるように、猫が片方の前足を振るう。

 猫の姿がどんどんと薄れていき、消えていく。そこに残っていたのは……ウォッチとカード?

 カードに描かれているのは、猫を模したギターを持つ仮面ライダーの姿。そして、このウォッチは? このエリアのウォッチ? でも、これは……。

 俺がぼんやりとウォッチに触れると、そのウォッチには黒い仮面ライダー一号の姿が……。

 

 いや、もう認めよう。俺の姿が。アインロールドの姿が描かれていた。

 ショッカーライダーウォッチってそんなの有りなのか?

 

 いや、でも。この場で出てきたって事は……このウォッチにこの状況を打破できる力があるって事か?

 マジどうなっているのよ。と悩みつつもジオウに向かって投げる。

 

「これって!?」

「俺に聞かれても正直困るが……使ってくれ」

 

 いや、ほんと理解できていないので聞かれても困る。

 

「わかった。なんか行ける気がするし」

 

 その言葉と共に、ジオウが腰のジクウドライバーに新たに生まれたウォッチを装着する。

 当然だが、エネルギーを奪われる事など無くウォッチはすんなりとジクウドライバーに収まった

 

【アインロールド!】

 

 何も言うまい。

 言いたいけど、何も言えない。

 ジオウがジクウドライバーを一回転させる。それと同時に、ベルトが高らかに装着されたウォッチの名称を読み上げる。

 

【アーマー・タイム! アインロールド!】 

 

 次の瞬間、ジオウの前に黒いアーマーが出現する。

 アーマーはバラバラに分解すると、ジオウの各部を覆っていった。

 全体としては、ネオ一号の各部部位を模した鎧を纏ったジオウと言ったところか。アーマーが黒一色なあたりが、俺を模しているというのだろう。

 そして、あのアーマーの名前は……。

 

 

「祝え! 全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来を知らしめす時の王者! その名も仮面ライダージオウ・アインロールドアーマー! ついには地獄に蠢くショッカーすらも王の威光にひれ伏した瞬間である!」

 

 

 唐突にこの空間に響き渡る祝辞の声。

 聞いたことは無いが聞き覚えのある祝辞の声。

 

 もちろん、この祝辞を解き放ったのは灰ウォズではない。

 

 唐突に、本当に唐突に表れた黒ウォズが、満面の笑みを浮かべジオウの横に現れ祝辞を述べたのだ。

 

「えっ!? ウォズ? なんでここに? いや、どうやってここに?」

「救出に来たのさ、我が魔王。いや、私だけではない!」 

 

 本当に呆れるほど高いテンションで、ウォズは俺達の背後に向かい手を振り上げる。

 そこには宝石のちりばめられた黄金の扉が出現しており、その奥からゲイツや初対面の女性……ツクヨミさんだろう。さらには、クモ男を始めとしたうちの改造人間に戦闘員、謎の執事などが続々とこの空間に歩みを進めていた。

 

 そして、彼らを率いるよう、中央を進むのは黄金の見慣れぬ仮面ライダー。

 

 いや、知っている。

 あの青い双眸と獅子をモチーフとしたマスク。そして金色の鎧を纏う仮面ライダーなど一人しかいない。

 

 彼の名は、仮面ライダーレジェンド。異世界侵略を繰り返すハンドレッドと戦う、異世界の仮面ライダー。

 仮面ライダーレジェンドは戦場を見渡すと、両手を広げ声高らかにこう宣言した。

 

「カグヤ様、満を持してついに降臨。お前たちの野望はこのカグヤ様が打ち砕く」

 

 新たな乱入者の出現と共に、戦いは新たなるステージへと投入していくのだった。

 




ジオウ編もそろそろクライマックス。

加古川飛流元年が、受け入れられてうれしいです。
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