ショッカーライダーに転生して好き勝手に生きる(事など出来ない)お話   作:さざみー

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第64話 episode・GAVV いきなり現れる奴が多すぎる問題

「忙しい所を本当にすいません。ありがとうございました。それじゃ、お願いします」

 

 魔化魍退治に忙しいだろうというのに、態々時間を取ってもらって本当にありがたい。

 用件を話し終えた俺はお礼の言葉を最後に通話を切る。

 グラニュートの事を知り合いに連絡を入れておいた。これでどこかしらは動くだろうし、警戒はするだろう。

 

「ありがとう、アイン」

「俺はお礼を言われる程の事はやっていませんよ。それに、あまり期待はしないで下さい」

 

 もっとも、その警戒が難しいのも事実だ。

 ライダーや改造人間はともかく、一般人が近づけばむざむざ餌をくれてやる事になる。

 

 これまでも様々な人類の外敵が存在していたが、グラニュートもこれまでの連中と同じぐらい厄介な連中だ。

  

 人攫い、人食いの化け物、組織は多い。俺も人攫いの被害者であり、人攫いの加害者であり、化け物を狩る存在の一人だ。

 話を聞く限り人間と同じ知性と個体ごとに全く違う嗜好を持つグラニュートは、経験上かなり発見が困難な部類に属する。

 

 見た目で言えば腹の口という大きな特徴こそあるが、犯行の痕跡はほぼ皆無だ。舌に絡めとられた人は一瞬でヒトプレスに変換され、悲鳴を上げる暇すらない。

 他の化け物のような破壊痕が残るような事はほぼ無く、日常の最中にプツリと人が姿を消す。

 彼らが狙う獲物が『幸せな人間』であるため、人間を過剰に脅かさないよう闇に潜む。

 

 大きな騒ぎは起こさず、物理的な破壊ももたらさず、ただひたすら闇に潜み人を攫い続ける密猟者。

 インフラに対する脅威度は低いが、人命は加速度的に失われていく。超常がらみだと推測されている失踪事件の内、結構な割合でグラニュートによる犯行が混じっている可能性があるぞ、これ。

 

 ショッカーがグラニュートを発見できたのもたまたまショッカーの関係者を狙った為であり、運良く難を逃れた人物が直接連絡を入れてきた為だ。

 そうでなければ他の被害に紛れ、気が付かなかった可能性は高い。

 専門でグラニュートを追っているショウマさんたち以外には追跡は困難だろう。

 

 さらに、この闇菓子とかいうのが消費物と言うのも厄介だ。

 今は一企業が裏で販売しているという話だが、闇菓子の製法が広く知れ渡ったら、あるいは国家規模で人類を狙いだしたらと考えるとぞっとする。

 そうなると、理不尽な連中に頼んでグラニュート界を滅ぼしてもらうしかないかもしれない。

 

 もっとも、デンテさんを例に出すまでも無く、文化こそ違えど一般人は普通に一般人をしているらしい。

 最悪の事態にならないよう、グラニュートの政府と警察が頑張ってくれることを祈ろう。

 

 俺がそんな最悪の予想をしている横で、ショウマさんは再度俺に礼の言葉を述べる。

 

「それでもありがとう、アイン。俺たち以外にも戦ってくれる人がいるって分かっただけで、心強いから」

 

 流石に二度もお礼の言葉を言われ否定するのは失礼にあたる。

 俺は素直に礼の言葉を受け取ると、今回のアナザーガヴ討伐作戦に関してもう一つの仕込みを確認する。

 

「ラキアさん、サイクロンヘルは使えそうですか?」

「何とかなるが、良いのか?」

「そう簡単に壊れないのでこき使ってください。あと、座席下にキャビンがあります。耐衝撃になっていますので、そこに回収したヒトプレスを入れておいてください」

「わかった。そうする」

 

 抗議の意思を籠めたのかサイクロンヘルがエンジンを一吹かしするが、当然のようにガン無視する。

 まぁ、以前千堂のおっさんを乗っけた時の抗議よりはエンジン音が弱いので、あくまで形だけだろう。

 

 ヒトプレス回収の為に同じステルス能力を持つラキアさんにサイクロンヘルを預けた。

 ラキアさんには遊兵として、ヒトプレスの回収や俺たちのフォローをしてもらうためだ。

 

 とにかくヒトプレスは脆いのが弱点だ。落としたぐらいで割れるような物でもないが、フルパワーの戦闘に巻き込まれれば確実に破損するだろう。

 速やかな奪還を行わなければならない。

 サイクロンヘルのセンサーで探索、ショウマさんと絆斗さんがヒトプレスを抱えているビッグサイズゴチゾウを凍り付かせ、高速機動が出来る俺がタンク役。姿を隠せるラキアさんが遊兵として回収やフォローをしてもらう。さらにはアナザーガヴを撃破しなければならない。

 

「近距離なら妨害は事実上不可能なので安心してください」

 

 俺のように直接会話は出来ないので、専用のインカムもラキアさんだけでなくショウマさんと絆斗さんの3人に渡しておいた。

 長距離用の通信能力は備えていないが、これでサイクロンヘルの声が彼らの耳にも届くし、離れても会話ができる。

 

 アナザーガヴ自体の戦闘力は前回でおおよそ分かった。あれならもう一つ二つ隠し技があっても何とかならないレベルではない。

 

「ゴチゾウたちが戻ってきたぞ」

 

 絆斗さんの言葉に俺たちは一斉に顔を上げる。

 アナザーガヴのアジトである工場跡に偵察に送り込んだゴチゾウたちが戻ってきたようだ。

 

 意外と素早い動きでショウマさんの元に駆け寄ってくると、気合を入れてぴょんと跳んでショウマさんの手のひらに乗る。

 ゴチゾウたちは俺には理解できない言語で話し始めると、ショウマさんの表情がどんどんと険しくなっていった。

 

「急ごう、時間が無い。エージェントたちが現れたって言っている」

「エージェント?」

 

 ショウマさんたちの表情の変化や単語の意味から考えると、ストマック社からヒトプレスの回収人がやってきたという所か。

 グラニュートの世界に運び込まれては奪還は困難になる。

 確かにもう時間が無い。

 

 姿を隠したラキアさんとサイクロンヘルを含め、俺たちは廃工場に潜入する。人数がいれば先に工場を包囲してやるのだが、如何せん今は4人だ。

 まぁ、この手の作戦は慣れている。一騎当千の仮面ライダーが味方なだけマシと思おう。

 

「もう少し丁寧な扱いは出来なかったのか?」

「すまねえ、なんせ今回は大漁だったものでな。入れ物が間に合わなかったんだよ」

「品質は問題無いようだ」

 

 工場に突入した俺たちが耳にしたのはこんな会話であった。

 粗末なテーブルに上に置かれたのは、ミカン箱程度のサイズのダンボール箱だ。その中には当然だがヒトプレスが山のように入れられている。

 その箱を三人の人影が囲んでいた。

 

 一人は初めて見る髭面の大柄なおっさんだ。もっとも、見た目こそ初めて見るが声はアナグマグラニュート、もしくはアナザーガヴのままであった。

 もう二人、そちらはというと異形の怪人だ。

 カラスやキツネ、あるいは中世のペスト医師を思わせる黒い仮面に同じく黒いフード。声はそれぞれ男女の響きを持つが、そのどこか無機質な声色は人間では無いだろう。おそらくはあれがショウマさんたちの言うエージェントだ。

 

 ここまで発見されていない。このまま不意打ちを撃てればよかったのだが、そこまで都合の良い展開は無かったようだ。

 

 気が付いたのはアナグマグラニュートと会話をしていたエージェントであった。

 おそらくは警戒も兼ねていたのだろう。特段音を立てた訳ではないが、こちらに向かい唐突にハンドガンを向ける。

 

「何者だ、出てこい」

 

 威嚇なのか、放たれた一発が隠れている付近の柱に当たる。

 割と威力あるな。

 

「作戦変更だ。絆斗、ここは俺とアインが出るから、隙を見て箱のヒトプレスをお願い」

 

 あのビッグサイズゴチゾウを使って人攫いをしているのは予想していたが、一晩程度であの数をため込んでいたのは流石に予想外であった。

 どれだけ乱獲したんだ、あいつ。

 流石にあれを放置して戦う訳にはいかない。 

 

「大丈夫なのか?」

 

 絆斗さんの心配は俺に対してだろう。

 暴走して暴れた直後だというのに、高校生ぐらいの見た目という事で心配したのか。

 絆斗さん……、いや、この人らは本当に人が良すぎる。

 

「俺は改造人間ですよ、大丈夫です。それよりヒトプレスをお願いします」

 

 とはいえ、今は心配されている暇もない。

 俺は絆斗さんにそう答えるとショウマさんと目配せをすると体勢を低くしてまずは俺が一気に駆け出す。

 

「げっ!? グラニュートハンター!?」

 

 アナグマグラニュートが驚きの声を上げるが、今は無視だ。

 エージェントが俺を確認、すぐさま発砲を繰り返すが変身前だというのに人間離れをした速度で駆ける俺にはかすりも……いや、かすってほっぺたが切れたぞ?

 腕良いわ、こいつら。とはいえ……。

 

「遅いぞ、侵略者!」

 

 すぐさま懐に入り込み拳を振るう。

 変身前だ、威力はささやかだがそれでも常人離れした膂力にエージェントの体が後方に仰け反る。

 その隙を見逃さず、俺は奴の胴体に向かって全力で蹴り飛ばす。

 油断していた訳ではないだろうが、人間の力を遥かに超えるパンチやキックは予想していなかったのだろう。エージェントは吹き飛び、ぼさっと突っ立ていたアナグマグラニュートを巻き込み音を立てて廃材の山の上に倒れる。

 

「貴様っ!」

 

 もう一体のエージェントがハンドガンを俺に向ける。

 攻撃直後、流石に変身前では完全にかわす事は難しいタイミングだ。

 

 とはいえ、今の俺は一人ではない。

 

 物陰から飛び出したショウマさんがエージェントを羽交い絞めしたかと思うと、力任せに横に投げる。

 技も何もなく力任せに持ち上げて投げただけであったが、男の声のエージェントは受け身も取れず鉄骨の柱に身を強かに打ち付けて倒れる。

 

 やっぱあの人もなんか改造受けているな。人間の膂力じゃない。

 

 それはともかく、エージェントもグラニュートもすぐに立ち上がろうとうとするが、不意打ちでヒトプレスを入れた箱がフリーになった事は事実だ。

 ショウマさんの叫びが廃工場に響き渡る。

 

「絆斗!」

「任せろ!」

 

 最後に飛び出してきたのは当然絆斗さんだ。

 彼は一直線にダンボール箱に向かってくると、箱を抱え工場の外に駆け出した。

 

「まて!」

「追わせるかよ!」

 

 態勢を立て直し追いかけようとするエージェントを阻止するべく、俺とショウマさんは奴の前に立ちふさがる。

 いや、立ちふさがろうとした。その時だった。

 

「何をやってるんだい。噂に聞くストマック社のエージェントも存外だらしがない」

 

 唐突に聞こえる声と、俺たちとエージェントの間を通る衝撃波。

 土埃を巻き上げながら工場の床を抉る衝撃に、流石の俺たちも足を止める事を余儀なくされた。

 態勢を立て直したエージェントたちが絆斗さんを追いかけていく。

 

 こうなると、伏兵に控えてもらっていたラキアさんと絆斗さん自身に頑張ってもらうしかない。

 

「てめぇ! 何隠れていやがった!?」

「やめてくれないか。私は君に力を与えた協力者ではあるが、ストマック社とは縁もゆかりもない傍観者だ、君たちの取引に立ち会う理由は無い。むしろ、手助けをした事を感謝されても良い位じゃないか?」

 

 グラニュート、そして俺たちが一斉に声の主に振り向く。

 そこに居たのは、白いスーツを着た長髪の男であった。

 男は片手に古めかしい本を、もう片手に抜き身の剣を握っていた。

 

 もちろん、俺はその男の名を知っている。

 

 アナザーガヴなんて代物が出てきた以上、こいつがいる可能性は意識の片隅にはあった。

 そして実際に対面して、意外と落ち着いている自分に案外驚く。

 二度目だからか、優先順位を間違えない程度には冷静だ。

 

「灰ウォズ、やはりいたか」

「やあ、アインロールド君。本当は観察に徹するつもりで此処で君と会う気は無かったんだけどね。あまりにも彼らが不甲斐が無いのでちょっかいをかけてしまったよ」

「そうか。だが、出てきた以上はそこの侵略者ども共々、倒させてもらうぞ」

「アイン、あいつは?」

 

 先ほどまで以上の怒気を漲らせる俺に、ショウマさんが小声で聞いてくる。

 長々と不幸自慢をする気もない。そして彼らには関係の無い話。

 なので、俺は短く一言こう言う。

 

「敵だ」

「おやおや、前回とは違うね。弟や妹の仇とは言わないのか?」

「この場で関係ある話ではない」

 

 挑発だろう奴の言葉を俺は怒りを以て切り捨てる。

 今回の作戦目的はヒトプレスの奪還が最優先だ。俺は怒りにまかせ暴れるわけにはいかない。

 

「つれないね。妹や弟たちを攫った誘拐犯とは呼んでくれないのか?」

 

 更なる挑発の声を灰ウォズは吐き出す。

 ぐつぐつと胸に宿る怒りを、俺は飲み込む。醜態は一度晒した。クソジジイほどではないが、こいつは中途半端な状態で倒せる奴ではない。

 

「なら、そこの小僧に変わって俺が呼んでやろうか。誘拐犯」

 

 再び、俺たちとは違う声が廃工場に響く。

 聞き覚えはあるが聞きなれた訳ではないが、良く知っているというややこしい男の声。

 怒りの炎はそのままに、驚愕と呆れが俺の脳裏に割り込んでくる。

 

 硬い足音が不思議と廃工場内に響く。

 たった今絆斗さんとエージェントたちが飛び出していった工場の入り口から、逆光を背に一人の男がこちらに向かいゆっくりと進んでくる。

 

 長身に黒いロングコート姿、胸から掛けるのはトレードマークとなっているマゼンダの二眼レフカメラ。

 

「えっ!? 士?」

 

 その男の名は門矢士、またの名を仮面ライダーディケイド、世界を旅する世界の破壊者。

 なぜか知らないが、現在全ショッカーの総司令官を務める男だ。

 

「久しぶりだな、ショウマ」

「門矢士!? 何故おまえが此処に!?」

「わざわざ人の名前をフルネームで呼ぶな。察しが悪いな、小僧。お前を適当におっぽり出せば奴らが釣れると思ってな。こんな短時間で釣れたのは予想外だったが」

 

 そういって顎で灰ウォズを指す。

 こいつ、俺の事を利用しやがったのか、このひねくれ者!

 というか、狙いは灰ウォズ、そして光の創生者か!?

 

「だったら先に言え!」

「なんだ、ショウマたち相手とはずいぶんと態度が違うな」

「お前に敬意なんぞいるか!」

 

 基本的に年上には敬意をもって接するけどね。

 敵じゃなくてもクソジジイとひねくれ者には敬意はいらん。何時か殴る、もう何度目かは数えていないけどそう心に決めた。

 

「まさか君がこの世界にいるとはね、門矢士」

 

 俺たちの会話、あるいは小漫才を聞いていた灰ウォズが震える声を絞り出す。

 まぁ、驚くだろう。唐突かつ自由過ぎて本当に驚く。

 

「勝手に世界の終活を始めた馬鹿がいると聞いてな。俺が破壊する前に世界を終わらせられてはたまらないからな」

「我が神の救済を終活扱いとは、不敬も甚だしい」

「小僧じゃないが、敬意を表す相手は選ぶタチだ。勝手な自殺に世界を巻き込むな」

 

 誰が小僧だ、誰が。こいつといい、クソジジイといい、人を小僧扱いとかいい加減にしやがれ。

 いや、それよりもだ。

 

「お前、あいつらの目的を知っているのか?」

「ああ、だいたい分かってはいる」

「なら初めから話せ!」

「お前に話す理由があるか?」 

 

 クソジジイ並みにむかつく奴だ。

 ひねくれ者の言葉に別ベクトルの怒りを浮かばせる中、一人だけ唐突に現れた男の存在を知らず会話についていけなかったグラニュートが苛立たし気に喚き散らす。

 

「な、何なんだこいつは! いきなり現れやがって!」

 

 その粗暴な声を前に、門矢士は涼しげな顔を一切崩す事無く、どこからともなく取り出した一枚のカードを眼前に構えこう返す。

 

「俺か? 俺は通りすがりの仮面ライダーだ! 覚えておけ!」

 

 そう宣言すると、士は腰の白いディケイドライバーを展開させカードをセットする。

 

【KAMENRIDE! DECADE!】

 

「変身!」

 

 バックルの両サイドを中央に押し込むと同時に、バックルの前に赤い文字が浮かび上がる。

 同時に、灰色の肩から胴体の正面にクロス、あるいは十の字の意匠が施されたアーマーの姿へと変換される。

 

 正面に出現した赤い板がそのマスクに次々と突き刺さり、灰色のスーツが色彩を取り戻す。

 

 マゼンタのボディと緑の複眼。その姿こそ、世界の破壊者たる仮面ライダーディケイドの姿!

 

 白バックルという事は、まだネオディケイドになる前か……。

 

「くっ、ディケイドがいるなら、私も本気を出さなければなりませんね」

 

 ディケイドの出現に呼応し、他の面々も変身のポーズをとる。

 ショウマさんは腹のガヴにゴチゾウをセットし、俺の腰にはライダーベルトが出現する。

 灰ウォズは手に持った本をライドブックへと変え腰のドライバーにセットし、アナグマグラニュートはアナザーガヴウォッチを手に握りしめる。

 

 

【GAVV!】

 

 グラニュートの肉体が唐突に空間から湧きだしたグミのような物質に包まれる。

 紫のグラデーションの滑っとした表面のボディに、腹と肩、そして膝についたいびつで巨大な牙の生えた口。

 黄色い模様が浮かんだ顔とその奥のぎょろりとした目。

 

 アナザーガヴが再びこの地に姿を現す。

 

 

「変身!」

 

「ポッピングミ! ジューシー!」

 

 グミのような物質が吹き荒れ、ショウマさんの身体を覆っていく。

 黒いスーツと体の要所を守る紫と黄色のグラデーションの軟質の装甲。

 逆三角形の頭部にきらめくのは黄色い複眼。

 

 闇菓子の脅威より人々を守る戦士、仮面ライダーガヴの姿がそこにあった。

 

 

【創世救済暦! 慈謳抜刀!】

 

「変身!」

 

 吹き荒れる邪教の紙片。その中でスーツ姿の怪人物の姿も変わっていく。

 全身が煌めく鎧へ置き換わり、その手には光を放つ聖剣が雄姿を見せる。

 純白の、おとぎ話の中に出てきそうな正義の騎士が姿を現した。

 

 仮面ライダーウォズニセイバー。謎の神を信仰する聖騎士が俺の目の前に三度目の出現をする。

 

 

「変身!」

 

 腕を掲げ、変身のポーズをとる。

 腰のベルトが高速で回り、この世界のありとあらゆる存在からエネルギーを汲み上げる。

 全身のナノマシンが活性化し、同時に強化戦闘服を形成する。

 腕を、足を黒いスーツが覆い、頭には赤い複眼のヘルメットが装着される。

 最後に風にたなびくのは深紅のマフラーだ。

 

 俺は俺のまま、アインロールドへと姿を変える。

 

 

 3人の仮面ライダーと2体の化け物が廃工場の中に姿を現す。

 決戦の火ぶたが切られるのであった。




おのれディケイド! また一人で美味しい所を持っていく気だな!

ちょっと早いけど次のライダーは……。

  • 天の道を往き、総てを司る男
  • ひとっ走り付き合えよ
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